たた&にせ猫さんの備忘録

―演劇、映画、展覧会、本などなど、思うままに―

『2020年マイベスト 12人の怒れる男 アーティゾン美術館 博士と狂人』

2020年12月31日 | 日記
     『2020年マイベスト 12人の怒れる男 アーティゾン美術館 博士と狂人』
  
  大晦日。今年もマイベストを書いてみる。
  とは言え、今年はお出かけが圧倒的に少ない。2月に腰の手術をし、4か月コルセット装着生活、6か月目でやっと何をしてもよいと言われたという身体的な状況。
  それに何といってもコロナ禍。演劇は軒並み中止、美術館も予約制。外出自粛、不安もあってなかなか出かけることができなかった。

  結局、演劇は3回、美術館には6回(一度行って複数展示を見て美術展自体は11回)、映画館には6回行ったのみ。
  この中でマイベストを選ぶというのもおこがましいが、演劇では『12人の怒れる男』、市松模様の座席の緊張感の中、なんといっても、久しぶりに演劇を見たという喜び。もちろん好きな堤さん主演ということもあるけれど、上手な役者さんが揃っていて、素晴らしかった。
  美術展はアーティゾン美術館に初めて行って、3つの美術展のどれも力が入っていてよかった。『横浜トリエンナーレ』、今回も頑張っていたけれど、少し小粒。
  映画は『博士と狂人』をあげたけれど、『マーティン・エデン』『スペシャルズ』も魅力的だった。
観劇できない分、映画館で『三谷かぶき』や『滝沢歌舞伎』を、WOWOWで劇場中継をあれこれ見たが、やはり劇場に行きたいという気持ちが募る。

  ブログを始めたのが2010年の3月、10年9か月になる。訪問者のごく少ないブログだけれど、今までに21.7万人ぐらいの方が来てくださっている。今年はお出かけが少なく、放置ブログになってしまった。今日の東京都のコロナ感染1300人、この先どうなるのか分からないけれど、早くコロナが終息して、また観劇や美術館に出かけることができる日々が来ますように。
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『ベルナール・ビュフェ回顧展 私が生きた時代』 Bunkamuraザ・ミュージアム

2020年12月27日 | 日記
     『ベルナール・ビュフェ回顧展 私が生きた時代』 Bunkamuraザ・ミュージアム 2020.12.21  
        2020.11.21《土》―2021.1.24《日》1月1日(金・祝)のみ休館

  膝のリハビリに出かけたついでに渋谷に出て、本屋とBunkamuraに寄る。コロナ禍の中、用事がないと、渋谷に出るのも躊躇してしまう。

  ―20世紀後半のフランスを代表する具象画家ベルナール・ビュフェ(1928-1999)。さすような黒く鋭い描線によるクールな描写を特徴とする画風は、第二次世界大戦直後の不安と虚無感を原点とし、サルトルの実存主義やカミュの不条理の思想と呼応し、一世を風靡。抽象絵画が主流となって行く中で、人気作家となっていったビュフェは批判されながらも自らの道を貫いた。近年、パリ市立近代美術館で本格的な回顧展が開かれるなど、再評価が高まっている。―

  ビュフェは若い頃すごく好きな時があった。黒い鋭い線のインパクト。今回は厚塗りの作品など、ビュフェのいろんな時期の作品が展示されていた。
  サルトルやカミュ、サガンも人気があったこと。サガンの文庫本の表紙はビュフェだったことなどを思い出した。
  いかにもビュフェらしい花や静物画、縦に長い細い人物画、風景画も魅力的だった。そして、フクロウが結構かわいかった。
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『琉球弧の写真』 東京都写真美術館

2020年12月27日 | 日記
     『琉球弧の写真』 東京都写真美術館 2020.10.27
        2020.9.29(火)―11.23(月・祝)
  『石元泰博写真展 生命体としての都市』に行った時に、『写真新世紀』とともに同時展示されていた写真展。
  ずいぶん経って、記憶も薄れたけれど、備忘録なので一応表題だけでもと書いてみる。

  琉球弧とは、奄美群島から八重山列島にかけて弧状に連なる島々とのこと。

  沖縄を代表する7名の写真家、山田實、比嘉康夫、平良孝七、伊志嶺隆、平敷兼七、比嘉豊光、石川真生、各氏の多種多様な写真表現の紹介。展示作品数が多いので、作品リストがとても分厚い。15頁。

  ―1960年代から70年代にての作品が多く、市井の人々の暮らしや、大きなうねりとなった復帰運動、古くから各地に伝わる祭祀などを写した作品は、それぞれの写真家にとって、キャリア初期の代表作となっている。沖縄の独自の文化、この土地固有の豊かさと同時に、沖縄が直面する困難を写し出している。―

  戦後比較的間もない沖縄の生活、入り口近くの作家名を失念、多分山田實氏の作品と思うが、貧しい中にも、自然な子供の姿が印象的。沖縄のクラブと女性、客を写した写真では、クラブと言っても掘っ立て小屋みたいで、やっぱり貧しい。でも強い。

  写真家さんたちの経歴も最初から職業写真家という方ばかりでなく、写真に導かれて、作品を成して来られた印象。沖縄復帰は1972年。甲子園の土を持って帰れないというニュースで、沖縄のことを知った記憶。沖縄は一度も行ったことがないので、いつか行ってみたい。
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『滝沢歌舞伎 ZERO 2010 The Movie』 TOHOシネマズ渋谷 2020.12.8

2020年12月26日 | 日記
     『滝沢歌舞伎 ZERO 2010 The Movie』 TOHOシネマズ渋谷 2020.12.8
         監督:滝沢秀明 脚本:森泉裕行音楽:長谷川雄大 キャスト:Snow Man他

 解説によると―2006年に「滝沢演舞城」として誕生し、2010年に名称が変更された「滝沢歌舞伎」を、Snow Man をメインにキャストに迎えて新生させた『滝沢歌舞伎ZERO』の映画版。舞台版に引き続いて Snow Man が主演を務め、近未来都市を背景にした芝居やダンスといったパフォーマンスを展開。バンジー、フライング、イリュージョン、アクション、歌舞伎の名場面などが披露されてきたオリジナル版「滝沢歌舞伎」を意識しながらも、舞台を飛び出してロケ撮影を敢行した芝居「鼠小僧」を筆頭に、新たな挑戦と魅力を打ち出したパフォーマンスの数々が繰り広げられていく。―

 今年は2月に腰の手術をして、動作・行動制限。半年たって経過良好で何をしてもよいになったのに、2月から並行してコロナによる外出制限。演劇、映画、美術展も軒並み中止や入場制限、不安もあり、なかなか出かけられず。美術展では現代アート関係は空いているだろうと少し出かけたけれど、演劇に至っては公演の中止が相次ぎ、ほど遠い状況。映画館は換気が良くて、案外大丈夫というので、好みのマイナー系の作品、空いてそうで安心感がある。
 観劇は厳しいので、WOWOWで演劇作品を見たり、映画で『三谷かぶき』に行ったり。東劇で以前見た『阿弖流為』や『三人吉三』等も良く、映画で演劇を見るのも結構良いかなと。

 ジャニーズ系では堂本さんの『ショック』シリーズ、一度は見たいと思っているが、チケットを購入は難しい。『滝沢歌舞伎』は従来そんなに見たいというのではなかったが、以前ブログに書いたが、NHKで『SONGS of TOKYO SixTONES vs Snow Man』という番組をたまたま見ることがあって、Snow Manがインプットされていて、映画で見ることができるのも楽しいかと、リハビリ受診の後、行ってみた。この番組ではSixTONESとSnow Manの2グループが出られたのだけれど、にせ猫さんはどちらかというとSixTONESで、Snow Manは顔の長い人が多い、背の高い人が多くて、韓流ぽいと。私はSnow Manの歌の方がかわいいかなと。
 
 さて、舞台の映画上映は通常料金でなくこの作品は3000円で、ちょっと高いので観客は少ないかと思ったが、上映初日に近かったせいか結構お客さんが入っていました。
 
 感想ですが、少年が滝沢歌舞伎という本を開き、女性に導かれてファンタジーの近未来都市に行くという設定で始まるのですが、これがまあ長い。舞台から始まるかと思って期待しているので、まあはっきり言って退屈。お金をかけて作っている部分なのだろうけれど。前半、思わず帰ろうかと思ったぐらい。3000円払ったしと、踏みとどまっていると、次々といろんなパフォーマンスが出てくる。力技。でも無理に繋げているみたいで、どうしてここでバレエダンサーが出てくるの、Snow Manのダンスの後ろで、シンクロスイミングのダンサーの足が出ているシュールな図柄は何!状態。

 Snow Manの殺陣や太鼓やあれこれパフォーマンス力の高さがうかがえるが映画としての構成には?が一杯。
 とはいえ終盤に鼠小僧の演劇場面も入り、やっと舞台中継的になり、本水を使った大規模な演出に、これを舞台で見たらさぞかしと。
 最後はまた歌で、これは宝塚の最後の場面みたいで、レビューぽくて良かった。
 出だしは本当に退屈だったけれど、全体を通して考えると、滝沢歌舞伎のお金のかかったプロモーションビデオで、本当の舞台を見に行ったら「すごい。すごい。」の連続だろうなあとやはり一度舞台を見たいと思ってしまった。そういう意味で、この映画は成功しているのかな。

 映画の最後は映画製作に係った劇場や関係者の名前が延々と。エンタメがとてもたくさんの方に支えられていて、いま劇場が厳しい中、映画がヒットして、これらの人の励ましになったらよいなあと。
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『STARS STARS展:現代美術のスターたち―日本から世界へ』 森美術館

2020年12月07日 | 日記
     『STARS STARS展:現代美術のスターたち―日本から世界へ』 森美術館 2020.11.4
        2020.7.31[金]―2021.1.13[日]

  パスポートの更新に有楽町まで行った帰りに、森美術館に寄ってみる。森は予約制でなかったので、行きやすい。来春で10年パスポートが切れる。10年前の3月11日、都庁でパスポート申請した日が東北大地震の日。来春で10年になる。有楽町のパスポートセンターはガラガラ。先客は2人ぐらいしかいなかった。あっという間に申請が終わったので、寄り道。

  草間彌生、李禹煥 宮島達男 村上隆 奈良美智 杉本博司の名前が立て並び。
  どの作家も何度か拝見したことのある方ばかりで、今回の展覧会はあまり目新しいものがなくて、カタログ的だった。アーカイブで、いろんな方の評も集められている。
  
  李禹煥さんの静謐な空間。直島のような大きな空間で見るのとは違うけれど、やはり空間感がある。
  奈良美智さんのおうちは、横浜トリエンナーレでは入れたけれど、今は整備されて入れなくなっていた。『Miss Moonlight』、―賢くて意地悪で不幸でもある―と言われたお嬢さんは、にせ猫さんによると悟りを開いた菩薩さんになったのか?

  今回の展示の中で杉原博司さんの映像が気宇大きく、魅力的だったけれど、その空間を作るのに、多くの人手、職人さんが必要。
  宮島達男さんの取り組みも、村上さんの大きな像も、現代アートは一人で製作するモノではなくなっているのかなと。

  次のアートはどのようなものが出てくるのか、それが知りたいと思ったアート展でした。
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