たた&にせ猫さんの備忘録

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『METライブビューイング2023-24 アマゾンのフロレンシア』 109シネマズ川崎 

2024年03月01日 | 日記

  『METライブビューイング2023-24 アマゾンのフロレンシア』 109シネマズ川崎  2024.2.2

   指揮:やニック・ネゼ=セガン 演出:メアリー・ジマーマン

   キャスト:アイリーン・ペレス マッティア・オリヴィエリ ガブリエラ・レイエスマリオ・チャン ナンシー・ファビオラ・エレーラ マイケル・キオルディ

   コロンビアの文豪ガブリエル・ガルシア=マルケスに着想を得て、行方不明の恋人を捜してアマゾン川を遡る歌姫の心の旅を流麗なメロディでつづった「アマゾンのフロレンシア」(2023年12月9日上演)の収録版。メキシコ出身のダニエル・カターン(1949-2011)は、スペイン語によるオペラを国際的に定着させた現代作曲家。メトロポリタン歌劇場でスペイン語の作品が上演されたのは、今シーズンの本作で約100年ぶりだとのこと。スペイン語のオペラなので、英語の字幕付き上演。

  お話は、ーブラジル生まれの歌姫フロレンシアは、20年ぶりに母国の街マナウスの歌劇場で歌うため、アマゾン川をさかのぼる客船「エルドラド号」に乗り込む。だが彼女の本当の目的は、ジャングルに消えた「蝶ハンター」の恋人クリストバルに再会することだった。さまざまな乗客が乗り合わせる船で、フロレンシアは自分の若い頃を思わせるジャーナリストで、彼女の伝記を書きたいと願っているロサルバと出会う。エルドラド号は嵐に揉まれながらも、マナウスに近づくが、コレラの流行のために下船が禁じられてしまった。フロレンシアは蝶に姿を変え、その魂を恋人のところへ旅立たせる。ー

  登場人物は、船長と彼の甥、謎の人物(実は川の精霊)、フロレンシアのファンで、彼女の伝記を書きためている女性記者、倦怠期のカップル、船長と彼の甥などが登場。危機に際したときの倦怠期のカップルの愛、女性記者と船長の甥の愛に捉われていると自由に生きることができないという思いへの反証、そして歌姫の蝶ハンターとの出会い・愛によって歌に命を吹き込まれたという。

  上陸できない状況で、フロレンシアは彼を感じ、愛を歌い上げるのが最終場面。蝶はプシケ、魂の象徴。愛を彼のもとに飛ばします。

  フロレンシアを歌ったアイリーン・ペレス。好みの声。高音でもどこまでもやわらかな声。情感が乗っていて最後の歌を聞いて久しぶりに涙ぐみそうになった。

  さすがメトで、アマゾン川の生き物、ピラニアや鳥、ワニ等の舞台演出も魅力的。

  学生の頃、たまたま『歌劇ラ・ファボリータ』をテレビ放映で見て、オペラに魅了された。一時は引っ越し公演などにも足を運び、NHKBSのMETのオペラの録画に励み、NHKが放映しなくなった後は、WOWOWに入ってたくさんのオペラを録画したが、最近オペラ熱が下がって、公演は高額なこともあって行かなくなり、放映も録画だけになってしまうことも。

  久しぶりにライブビューイングとはいえ、集中してオペラを聞いて、やっぱり良いなあと。映画館でのライブビューイングは短期間なので、WOWOWで放映するのが待ち遠しい。

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