たた&にせ猫さんの備忘録

―演劇、映画、展覧会、本などなど、思うままに―

『レ・ミゼラブル』帝国劇場

2021年07月08日 | 日記
     『レ・ミゼラブル』帝国劇場 2021.7.5
       2021年5月25日(火)初日~7月26日(月)千穐楽
   原作:ビクトル・ユゴー 作:アラン・ブーブリル&クロード=ミッシェル・シェーンベルク 
   作詞:ハーバート・クレッツマー オリジナル・プロダクション制作:キャメロンン・マッキントッシュ 
   演出:ローレンス・コナー・ジェームズ・パウエル 翻訳:酒井洋子 訳詞:岩谷時子
   キャスト:佐藤隆紀 伊礼彼方 濱田めぐみ 屋比久知奈 内藤大希 加藤梨里香 駒田一 谷口ゆうな 木内健人他

  『レ・ミゼラブル』を観劇したのは2回目。10年少し前、当時ですでにロングラン公演で、評判が高かったので行ってみたが、はっきり言ってひどくつまらなかった。帝劇の大きな舞台に人がまばらという感じで、退屈な舞台だった。
  という訳で、もう一度見たいということもなかったが、WOWOWで≪レ・ミゼラブル25周年記念コンサート≫を録画して聞くと、とても良かったので、にせ猫さんがもう一度『レ・ミゼラブル』を見ようと言い出し、濱田めぐみさん出演の夜の回のチケットを取ってくれた。
  夜公演に行くのは本当に久しぶり。最近、どんどん早寝早起きになっていて(9時ごろから眠い)、公演の途中で寝てしまわないかという不安もあったけれど、やはり劇場に行くのはうれしい。

  帝劇、結構な入りでした。そしてミュージカル、1回目と比べると、セットも立体的で、学生の戦闘場面など迫力があり、まばら感が払しょくされていた。
  主演の佐藤さんは初めて拝見したが、いかにも音大出という感じの発声で(後で調べるとそうだった)、高音もよく出ておられた。
  にせ猫さんファンの濱田さんは出演部分が少ないが、前半濱田さんにしてはらしさが少ない感じで、最後の方が良かった。
  伊礼さんは何度が拝見しているが、今回の前半の歌は素晴らしかった。
  エポニーヌ役の方は少し歌い方にくせ?。マリウス役の方はやさしい歌い方。
  前回コゼット役の方は存在感を感じなかったが、今回の方はきれいな高音。
  アンジェラス役の木内さんはくっきりした良い声。

  他の演者の方も、皆さん歌がうまく、安心して聞くことができ、コーラスも迫力があってよかったが、全体に前のめりの熱演で、もう少し一人がというのでなく、歌唱間に強弱があっても良いのではと。

  特に前半はその傾向が強く、座席が音が大きく響くところだったのかもしれないけれど、時に少しきつく感じた。観客もリピーターが多いのか最初から大拍手で、演者も力が入りがちだったのかも。

  WOWOWで聞いたのと比べてみると、日本の演者の方も上手だが、声の質が違うこととやはり日本語に翻訳する時点でのむつかしさ、宗教的なバックボーンの違いが感じられる。
  ロシアの田舎の教会で、教会の片隅で3人の方が賛美歌を歌っておられたが、大人数で歌っておられるかのように教会中に響き渡り、すごく敬虔な空間を作り、満たしていたが、ふとそのことを思い出した。

  演者の方が皆さん上手で、前回の不満が払しょくされ、眠気も起こらず、楽しむことができた。
  翌日、楽曲のフレーズが知らず知らずに耳に蘇り、音楽的に良い楽曲なのだなあと。
コメント
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