たた&にせ猫さんの備忘録

―演劇、映画、展覧会、本などなど、思うままに―

『猪熊弦一郎展 猫たち』 Bunkamuraザ・ミュージアム

2018年04月17日 | 日記
     『猪熊弦一郎展 猫たち』Bunkamuraザ・ミュージアム   2018.4.17
          2018/3/20tue-4/18wed

  羽生結弦展は諦めて、こちらも会期終了近いので、銀座線で渋谷に。

  『熊谷守一 生きるよろこび』展が東京国立近代美術館で2017.12.1~2018.3.21まで、開催され、こちらも猫のチラシだったが、猪熊さんの猫の方が圧倒的におかしくて、かわいい。猫のいろんな姿態が生き生きと捉えられていて、見ていて楽しく、猫のオス同士の喧嘩の描写など、笑ってしまうほど。ゴヤにも似た構図の猫の喧嘩があったけれど、猪熊さんの猫はユーモラス。

  猫への愛、妻への愛に溢れた絵の数々。猫が人の頭の上に乗った絵がいくつかあって、猫が支配というより、猫と人が一体化と解説あり。
  具象から始め、そして抽象へ。「具象、抽象の間の非常に煮え切らない混合体だった。純粋になりたいという願望はあったが、長い具象の影が吹っ切れなかった。」と、新たに構築していく必要性を述べられたというが、具象と抽象をどう扱うかはとてもむつかしいのだろうと思う。カンディンスキーでも抽象度の高い絵から具象的な絵まであるし、抽象を極めたアクション・ペインティングのポロックも再度具象を取り込もうと悪戦苦闘し、道半ばで亡くなっている。

  猪熊さんも抽象表現全盛期のニューヨークで、猫が入らない、抽象画を描き(図式的な絵)-「City Planning Yellow No1」や赤が基調の「驚くべき風景(A) 」が印象的-、そして又、具象が入る作品へと変化されている。


  猫が好きで、猪熊さんは猫のどのようなポーズも見ないでも自在に描けたが、猫を入れて作品を構成するとなると、絵にならない難しさがあったと。

  小さい猫が一杯描かれている絵や地元の小学校で通知表の表紙に使われているという猫が一斉にこちらを見ている作品などなど、猪熊さんの猫の絵はどれも楽しく、作家の猫に対する愛情が伝わってくる。

  グッズ売り場も充実。猫好きが思わず買いたくなるものいろいろ。猫関連の本も。ピカソやダリなど著名人が自身の愛猫と映っている写真の本など、ちょっと手に取ってみるのも楽しい。
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『羽生結弦展』のグッズ売り場 日本橋高島屋

2018年04月17日 | 日記
   『羽生結弦展』日本橋高島屋   2018.4.17
       2018年4月11日~23日

  日本橋まで所用で出かけ、事務所が高島屋のすぐそばなので、11時半に用事が終わったこともあり、話題の羽生結弦展をのぞいてみることに。初日は大変な混雑とネットで見たが、1週間たった平日なので、だいぶ混雑も緩和されているのでないかと、期待していったが、やはり大変な人出。12時時点で、1階と2階の間ぐらいが行列の最後で、1時間以上並ぶとのことだったので、あきらめて帰ることに。
  係りの方にうかがうと、夜の7時半までやっていて、夕方の方が入場しやすいとのお話だったが、とは言っても結構仕事帰りの人で混雑するかも。
  グッズ売り場は1階入り口近くにあり、品物を選び、その後会計の行列に並ぶが、買い物自体は比較的スムーズ。売り切れや品切れが結構あったが、ファイルや写真集などは大丈夫。知人が大変なファンなので、ファイルを2枚購入。グッズは一人5点まで。会計をすると読売新聞の4月10日の特集号がいただける。これは1会計、一人1枚までとのこと。新聞なのに、限定なの?と思ったが、帰って開けてみると、新聞4ページ分の横開きに、羽生選手の縦の大ポスター。これを知人にあげたら、とても喜ばれそう。

  時間的な余裕があったら、夕方でも再挑戦してみたいかも。ミーハーです。
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『リトル・ナイト・ミュージック』 日生劇場

2018年04月16日 | 日記
     『リトル・ナイト・ミュージック』 日生劇場  2018.4.16
        2018年4月8日(日)~30日(月・祝)

   作詞・作曲:スティーブン・ソンドハイム 脚本:ヒュー・ホイラー 演出:マリア・フリードマン
   出演:大竹しのぶ 風間杜夫 蓮佛美沙子 ウエンツ瑛士 栗原英雄 安蘭けい 木野花他

  <大人や若者たちの様々な恋が、ソンドハイムの粋な音楽で奏でられるミュージカル>

  お話は20世紀初頭のスウェーデン。18歳のアン(蓮佛さん)と結婚した中年弁護士フレデリック(風間さん)は11ヶ月経った今も妻に手が出せず、アンは処女。息子のヘンリック(ウエンツさん)は義母アンにひそかな恋心。ある日芝居を見に行ったフレデリックとアン。主演女優のデジレ(大竹さん)がフレデリックの昔の恋人であることを察したアン。アンに疲れたフレデリックはデジレのもとに。そこで、デジレの現在の恋人で女房持ちのカールマグナム伯爵がフレデリックと鉢合わせ。フレデリックのことが気になるデジレは、母(木野さん)の屋敷にフレデリック夫妻、息子を招待、そこにマグナム夫妻も押しかけてきて、それぞれの思惑を抱きながら一夜を共にすることに。さて結末は…。

  最初登場の使用人やメイド役の人の歌がすばらしく、よい出だし。ところがキャストが登場して歌い出されると、歌が本業でない感じが…。

  お話は古典的な恋の顛末だけれど、せりふも結構笑えて、予想した結末で、安心して楽しめる。音楽も耳に残るフレーズ。

  風間さんが分かっていながらも若さに心惹かれる中年をしみじみと。

  大竹さんが歌う、人生をやり直そうと思ったけれど、出る場面を間違えたわと哀感ある楽曲“Send in Clowns”。大竹さんのミュージカルを拝見したのは3回。『グレイ・ガーデンズ』『ピアフ』そして今回だけれど、今回の歌が一番しみじみ。

  木野さんが歌を歌われるのを始めて聞いたけれど、なかなか素敵だった。

  大竹さん、風間さん、木野さんを揃えての舞台、ミュージカルもありかもしれないけれど、ストレートプレイで見たくなった。
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『メリー・ポピンズ』 東急シアターオーブ

2018年04月12日 | 日記
    『メリー・ポピンズ』 東急シアターオーブ    2018.4.9
       2018年3月25日(日)~5月7日(月)

   原作:パメラトラバース ウォルトディズニー・フィルム
   プロデュース:ディズニー&マッキントッシュ
   キャスト:濱田めぐみ 大貫勇輔 山路和弘 三森千愛 島田歌穂 パパイア鈴木 浦嶋りんこ 小野田龍之介 
        渡邉おとは 加藤憲史郎 他

  1964年にジュリー・アンドリュース主演で公開され、世界的大ヒットとなった映画『メリー・ポピンズ』が2004年にミュージカル化され、世界各国で上演。

  お話は1910年のロンドン、一向に子守のいつかないバンクス家に、メリーポピンズが舞い降りてくる。不思議な力を持つメリーと、煙突掃除屋のバートと過ごす素敵な毎日に子供たちは大喜び。一方、銀行員である父親はある融資をきっかけに、苦境に立たされてしまいます。しかしこの出来事をきっかけに、バンクス家は家族の幸せを見つけ、それを見届けたメリーはまた空へと帰っていくのでした。

  映画を見たことがあり、お話は知っていて、ハッピイ・エンドなのも知っているので、はらはらはないけれど、映画でアニメ処理されていたのが舞台でどうなるのかという楽しみが。

  舞台装置が素晴らしいです。バンクス家の1階と2階、公園等々、場面の切り替えがスピーディで、かつ美術的にも凝っていてすばらしいです。メリーのカバンから帽子掛けが出てきたり、ベッドが作られたり…なかなかのマジックです。
  公園の場面、あの女王は誰、ビクトリア女王でした。

  そして星空の場面、本当に美しい。

  最後にメリーがフライングで3階席へと渡っていくシーン。オーブは大箱で、3階席だと舞台から距離があり、今一つ盛り上がりにくいのですが、最後メリーが長い距離を飛び、2、3階席へと渡っていく時に、1階から聞いていても大歓声が降ってきて、よい演出だと思いました。

  さて舞台装置や美術さんのことばかり書きましたが、キャストももちろん良かったです。
  にせ猫さんは濱田さんのファンで、それでメリー・ポピンズにも行ったわけですが、高音の多い楽曲で、ファルセットで歌っていることが多いと気にしていました。
  濱田さんの声の魅力は情愛のからむような役どころで発揮される印象だったのですが、メリー・ポピンズの濱田さん、かわいいです。役を楽しんでいるようで、ちょっとしたしぐさが結構お茶目です。

  そして、最後のフライングの後、カーテンコールとなるのですが、一通り挨拶の終わった後に、キャスト全員で、「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」の楽曲に合わせて、ダンスされるのが素晴らしく、最後に大盛り上がりなのですが、濱田さん、ダンスも頑張っておられました。
  バート役の大貫さんは初めて拝見しました。ダンスがお上手、声の印象はあまり強くないかな。

  バード・ウーマンとミス・アンドリュー役の島田歌穂さん。とても高音が響いて、素晴らしい歌いっぷり。
  子供たちも二人とも頑張っていましたよ。母親役の三森さんはじめ、女性陣の歌声、高音が良く響く方が多く、素敵でした。

  S席、13500円で、最近ミュージカルは以前より高くなっている印象はあるのですが、舞台装置、美術も凝っていて、さもありなんの料金かな。リピーター割引でS席12500円とのことでした。少しお高いけれど、子供さんを連れて行ってあげたら、絶対喜ばれる気がします。
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