『ムーラン・ルージュ！ザ・ミュージカル』帝国劇場

　　　　　『ムーラン・ルージュ！ザ・ミュージカル』帝国劇場　　2023.8.22

　　原作：バズ・ラーマン監督映画　脚本：ジョン・ローガン　演出：アレックス・ティンバース　　　　音楽監督：ジャスティン・リーバイン、振付：ソニア・タイエ

　　キャスト：平原綾香　甲斐翔真　橋本さとし　上川一哉　K　中河内雅貴　加賀楓他

　　≪舞台は1899年、パリ。アメリカ人作家クリスチャン（甲斐さん）とナイトクラブ ムーラン・ルージュの花形スター、サティーン（平原さん）の物語。ムーラン・ルージュで二人は出会い、激しい恋に落ちるが、クラブのオーナー兼興行主のハロルド・ジドラー（橋本さん）の手引きで、彼女のパトロンとなった裕福な貴族モンロス公爵（Kさん）が二人を引き裂く……≫。

　　お話はごく通俗的で、展開も分かるので、歌やダンスを楽しむことに。帝劇の二階席前半は見やすい。

　　ダンスはムーラン・ルージュらしく、セクシーで、カンカンダンスも。ダンサーさん達迫力あり、華やかです。

　　平原綾香さん、くせのある歌い方なのか、ミュージカルに慣れておられないのか、歌詞が聞き取りづらい。相手役の甲斐翔真さん、初めて拝見したけれど、上背があり舞台映えされていました。人気が出そうです。

　　日替わりでキャストが変わっているので、会期後半で複数回ご覧になった方も多いのか、会場は最初からかなりの盛り上がりでした。

『荒木珠奈展 うえののそこから‥はじまりはじまり』東京都美術館

　　　　　『荒木珠奈展　うえののそこから‥はじまりはじまり』東京都美術館　2023.9.5

　　　　 　　 2023.7.22（sat.）―10.9（mon.）　　

　　東京都美術館で＜連合書道展9.1～9.8＞が開催され、関連の講演会もあるからと誘われ出かける。

　　書道展を早々と見終わって、後援会までかなり時間があるので、荒木珠奈展に寄ってみる。骸骨の並んだポスター、およそ好みでない作品が展示されているのかと躊躇したが、時間があるので寄ってみたら、とても素敵な作品群だった。どうしてあの骸骨がポスターやチラシの表紙になったのか。

　　チラシによると、＜荒木珠奈は、へんてこなかわいらしさとぞくっとする感覚が混ざり合った世界観が魅力の作家。本展では詩情豊かな版画や立体作品をはじめ、メキシコの先住民やさまざまな国のルーツを持つ子どもたちと共同制作した作品など、初期から最新作まで90点以上を紹介＞。

　　版画など小作品が多いが、立体、インスタレーションも展示されている。

　　≪浮雲暮らし≫、≪虹に入る≫、≪一番最初に、道なき道を歩いて行った人の―どこでも続く道があって―小松未季さんの詩≫など、タイトルが身近な言葉遣いなのに、とても詩的で、作新もシンプルなのに楽しい。

　　インスタレーションもチラシよりあかりの色や使い方など、ぐっと魅力的。

　　10月9日までなので、上野に行かれたらお勧めです。

『テート美術館展 LIGHT光』国立新美術館

　　　　　『テート美術館展　LIGHT光』国立新美術館　　2023.8.10

　　　　　　　　2023.7.12Wed.―10.2Mon.

　　サブタイトルが＜ターナー、印象派から現代へ＞。ターナーは大規模なターナー展があったし、印象派はずいぶん見たしと思いながら、ブレイクの出展があるというので、楽しみにしていた展覧会。ブレイクは2枚しかなかったけれど、テーマに沿って現代アートへと続く展示は、品よく、素晴らしい展示内容だった。

　　特に現代アートの展示がすっきりと美しい好みの作品が多く、一緒に行った普段現代アートを見ない友人もインスタレーションを楽しんでくれて、良かったと感想をいただきました。

　　好きなカンディンスキーは1枚、ロスコが2枚。ロスコは川村美術館のロスコ・ルームやセゾン美術館のような展示の方が魅力的に見えるかも。

　　にせ猫さんはタレルの≪レイマー、ブルー≫はやはり良かったと。直島で入ったタレルの青い空間。今回はさすがに空間の中には入れずで、少し残念。セッジリーの≪カラーサイクルⅢ≫、チラシの裏表紙になっているエリアソンの≪星屑の素粒子≫は影まで美しい。