ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

30年後…

2010-09-09 14:22:11 | 時事(海外)
中国の大学で新入生に付き添って体育館に雑魚寝する保護者たちがいる。

これだけでは何のことか良くわからないが、この人たちは子供の入学式
を見に来たのではなく、我が子が初めて受ける授業の様子を見に来たそう
である。

小学生の親ではない、大学生の親である。日本なら間違いなく「バカ親」
か「マザコン」の類に入る。

しかし、さすがに「科挙の国」である。
身分にかかわらず試験一発で立身出世という、科挙という制度は世界史の
中でも、非常に画期的である。今の中国でも、大学入試は「高考」と呼ば
れる試験だけで一発勝負だそうだ。共産党の幹部の子弟などには特別の枠
があるらしいが、とにかく18の春に人生のすべてが決まってしまう。

科挙が盛り上がったのは、身内が立身出世すれば、多額の賄賂が貰えて、
さらには科挙にも引っかからない親戚の馬鹿も役人にして貰え、一族が
潤うからである。そういう伝統が2000年に渡って続いてきたと、先日、
読んだ本に書いてあった。おそらく今でもそうなのだろう。

中国人の大学進学率は23%だそうで、文革時代のような「超エリート」
というわけではなくなっているが、近年は大卒でも就職難だったりする。
日本が50%、韓国が90%だというからまだ低い、と言えるのかも知れ
ないが…。それにしても、日本の「学士様」なんて、もう犬も食わない
時代である。

少子化が進んだ日本では学費を下げ、下宿代も負担し、さらに「就職
保証」までしても倒産する学校が出る時代だ。今は13億人のマンパワ
ーでブイブイ謂わしているあの国だが、「一人っ子政策」をやってい
る以上、あと30年後には、今の日本なんかより、はるかにすさまじい
「超高齢化社会」に突入するはずである。大学乱立はしないに限る
だろう。

30年後、今の小皇帝らは大変な時代を生き抜くことになるに違いない。
それでも、まぁ、中国人である。したたかにやっていくことだろう。

もしかすると、日本はもっと悲惨な時代を迎えているかもしれないが…




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