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夢幻泡影

「ゆめの世にかつもどろみて夢をまたかたるも夢よそれがまにまに」

シロ

2008年12月17日 12時41分23秒 |  多摩川散歩


先ほどの日記で、「シロ君については後述」と書いていますね。
こちらがシロ君です。

昔、シロ君は有名な野良でした。
多摩川のガス橋あたりを棲家にして、自由気ままな生活を謳歌していたのです。
彼の王国では入るものは誰でも温かい、心からの歓迎を受けました。
小さな子でも、大きな子でも、それなりに、彼の手厚いホスピタリティを受け、楽しい時間を過ごすことができたのです。
彼が有名になったのはそんな彼の行動がこのあたりの人々に広く知られていたからなんですね。



今になって思います。
彼に、破れ風炉と釜、欠け茶碗を渡していたら、その辺のエセ茶人ではなく、本物のお茶人が生まれたでしょうね。
表に出ない、客へのもてなしの心、客に自然に楽しんでもらえるようなしつらい。
これこそお茶の心だと思うのですよね。
なにやら道具や、格好ばかりに気を取られているお茶人たちがあまりにも多いこと。。。


シロは、ある日悪い人の手でロープに繋がれ、食事も取れないような日々を送ることになりました。それからやっと逃げ出した彼は、決して人間を信用しようとしなくなりました。

そんなある日、彼を見つけてほれ込んだ人がおりました。
家に連れて行きたいと、何度も彼に声をかけたそうですけど、彼はいつもするりと逃げてしまいます。彼はとっても賢こかったのですね。
そこで、その人は毎日決まった時間に、彼にご飯を届けることにしました。
毎日、毎日。
彼も、その時間に必ずその場所に姿を現しました。
そして2ヶ月がたったある日。その人は「家に来る?」って聞きました。
シロは三つ指を突いて「末永くお願いいたします」って答えたそうです。

翌日から、シロ母さんと、シロの毎日の散歩が多摩川の河川敷で見られるようになりました。


私は、野良時代のシロを知りません。
でも、この辺はマンションが多く、小さな室内犬が多いのです。
シロはレトリバーと並んでも見劣りしないくらいの大きさの犬なんですけど、彼に対して小さな子達が恐れを感じるようなことは見たことがありません。
小さな子達の間に目を細めて座っている彼の姿をいつも見ていました。

そんなとき、大きな子達が来ると、普通は、小さな子も大きな子も入り混じって遊んでいるのです。ここではそれがむしろ当たり前の状況なのです。
でもたまには、小さな子が怖いとか、威嚇するようなときがあるのです。
そうすると大きな子も反射的に構えてしまう。
そんなときにシロは、すっと間に体を入れていきます。
どちらに味方するわけでも、意見をするわけでもない。ただ体を間に入れるだけ。
そうすることで、小さな子は安心して、威嚇を解きますし、大きな子も間の悪い思いをしなくてすむ。
そのうちに気がつくと、みんなで遊び始めています。
そんな光景はなんども見ました。

シロは賢い、そして頭のいい子なのですね。

別れ際にシロがシロ母さんのことについてこういいました。
「信頼ですよ。2ヶ月の間、毎日ずっと、同じ時間、同じ場所に餌を運んでくるその気持の底にあるもの、、、それに対する信頼ですよ」



どこかの宇宙では、毎日、何十年もの間、生きる糧を運んできてあげても、用済みになると「はい、さよなら」というのがはやっているのだそうです。



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8 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (りえ)
2008-12-17 15:17:29
どこかに同じような犬がいたんですね~

家の三匹目のわんちゃん
昨年12月の末頃から
山で生き物が本当に悲しそうにないていました。
なんだろう?
獣が罠にでも引っ掛かって抜け出せなくなってるのかしら?
娘と探しました。
いた・・・約2ヶ月くらいの子犬。
寒空に食べ物もなく震えているけど
近づくと逃げます。
だから餌だけ毎日置きに行きました。
そして餌を置く場所をすこしづつ家の近くに
移動させて・・・そのうち4月になってから
家のほかの犬(二匹)をお母さんの様にしたって
犬小屋で遊ぶようになりました。
犬小屋で一緒に寝るようになったので
そこで鎖につなぎ5月に登録して正式に家の子に
なりました。
すぐには馴れないけど時間をかければわかってくれますね。
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慣れますとも (赤い風車)
2008-12-17 15:47:04
大丈夫ですよ。
愛情を注いであげれば、きっと、、、
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やきもち (さち)
2008-12-17 20:17:55
お隣のわんこも野良でした。

でも、飼い主さんが留守の時にお散歩しても、御飯あげてもなつきません。
それどころか、飼い主さんと話をしていると、体当たりしてきます。

遊びに来た友達が、ミニブタ?と聞くほど太っていて、さすがのわたしもよろけてしまうほどです。

このわんこにとって飼い主さんだけが信頼出来る唯一
の人間なのでしょうね。

飼い主さんが死んだら一緒に棺桶に入れてあげようねと、みんなで話しています。

それにしても10年もたつのに、全然慣れないと言うのも珍しい様に思いますが。

このわんこ、飼い主さんの家族にもなつかず吼えて威嚇しています。
返信する
多摩川のシロ (芝桜)
2008-12-17 20:19:35
ほろりとさせられるいい話ですね。
犬はこんなにも純粋に相手に対する愛情や信頼に応えるのに、人間世界を見渡せば...本当に恥ずかしい限りですね。
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さちさん (赤い風車)
2008-12-17 20:23:15
赤ん坊のときから、蝶よ花よって育てられても、とげとげしい犬もいるし、
少しの親切でなついてくる犬もいるし、、、
人間と同じ、
犬にもいろんなのがいますよ。
返信する
そうですね、、、 (赤い風車)
2008-12-17 20:28:17
さちさんのところにも書きましたけど、いろんな性格の犬がいますし、途中からかい出した場合にはそれ以前の環境もあると思います。
でも、愛情をかけてあげれば、家族の一員になると、信じましょうよ。
少なくとも人間よりかはもっとシンプルな心の持ち主だから、、、
シンプルイズベストですよ、、、、って、チョウ古いか。
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思い出の中で (dabohaze)
2008-12-22 23:46:01
ブログ始めてお邪魔しました
犬が好き、自分の性格は猫型と思っている

シロの写真見て心のつながりは人間同士よりも
人と犬深い結びつきもあることを。

犬は一宿一飯の恩義忘れないが、猫は3日で忘れると
ばーちゃんが言いました(^-^;

転勤で東京の社宅では飼えなくて、家人の実家に預けて3年、交通事故で亡くしました
家のはぶりっ子で、子育ても犬育ても甘やかしで
ダメ親でしたが、シロの写真見て

生きてきた歳月の中の強さを感じました。
犬猫の処分福岡が全国一とTVで見て
人の欲望の犠牲になって居る瞳の悲しさを
正視できませんでした。
返信する
 (赤い風車)
2008-12-23 01:27:29
dabohazeさん、こちらにもようこそ。
大歓迎ですよ。

>猫は3日で忘れる
私もその話は聞いたことがありますけど、1,2ヶ月飼った子猫が、1月半後にもちゃんと覚えていたのがいましたよ。
http://blog.goo.ne.jp/t_ashizuka/e/43bad6ab9acb1dde73908170746e0239

それに子供の子育てもいろんな子がいろんな育て方をしていました。
こんなのもいたし、
http://blog.goo.ne.jp/t_ashizuka/e/dd99ce702b0025138ab518ac94ff6e33
こんなのもいました。
http://blog.goo.ne.jp/t_ashizuka/e/f54f6f1aa587bcd8057203fda384af18

すばらしい時間でした。
私も犬でも猫でもいいほうなんですけど、今、飼えないということがつらいです。
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