pippiのおもちゃ箱

舞台大好き、落語大好き、映画大好き、小説大好き、猫大好き!なpippiのつれづれ日記です。

連鎖街のひとびと@紀伊国屋サザンシアター15列下手

2023-12-02 11:02:21 | 観劇/コンサート

作:井上ひさし
演出:鵜山仁

出演:高橋和也 千葉哲也 加納幸和 鍛治直人 西川大貴 朴勝哲 石橋徹郎 霧矢大夢

あらすじ

昭和二十年 旧満州国 大連市
取り残された劇作家たちに課せられた使命は
通訳将校歓迎会の台本作り
しくじればシベリア送りの状況下
時間も食事も何もかもが足りない中で
生み出されたのは起死回生の逆転劇


いつも何かに気づかせてかせてくれるこまつ座の舞台。

打ちひしがれた作曲家の一彦に、劇作家塩見が語りかける言葉がしみました。

「生きていればいろいろとつらいことがおきる。いや、つらいことの連続が人生だともいえる。だが、人はそれぞれ自分の仕事を通して一つ一つそのつらいことを乗り越えて本物の人間に近づいていくんだよ。一緒にいい仕事をしよう。」

今回舞台の塩見は高橋和也さん。2000年の初演で一彦を演じています。その時の塩見は今は亡き辻萬長さんでした。

なんだか辻さんが降りてきたような、深い言葉でした。

 

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ミュージカル・ピカレスク『LUPIN ~カリオストロ伯爵夫人~』@帝国劇場1階E列下手サブセンター

2023-11-21 20:45:27 | 観劇/コンサート

   

脚本・歌詞・演出:小池修一郎(宝塚歌劇団)
音楽:ドーヴ・アチア
出演
アルセーヌ・ルパン:古川雄大
クラリス・デティーグ:真彩希帆
ボーマニャン:黒羽麻璃央
イジドール・ボートルレ:加藤清史郎
ガニマール警部:勝矢
シャーロック・ホームズ:小西遼生
カリオストロ伯爵夫人:柚希礼音

フランスの小説家モーリス・ルブランの「怪盗ルパン」シリーズを下敷きに、自由な発想で、各キャラクターが入り乱れる冒険活劇ロマン。アルセーヌ・ルパンと魅惑的な美女カリオストロ伯爵夫人、令嬢クラリス、シャーロック・ホームズをはじめとした著名なキャラクター達が登場し、財宝を巡って様々な駆け引きを繰り広げる。


久しぶりの帝劇。平日マチネながら宝塚ファン、東宝ミュージカルファン入り乱れて開場前からものすごい混雑ぶり。いかに注目されているか一目瞭然でした。も

「すんごい宝塚テイストですよ~」「こんな古川くんが観たい!という演出家の思いが全部詰まってる感じ」と、あちこちでささやかれてましたが、まさにそのとおり。登場シーンから魂持っていかれそう

ダンスも衣装も本当にきれいルパンのマントさばきにはうっとり

「柚木さんを帝劇に立たせたかった」という演出の小池先生のコメントもありましたが、柚木カリオストロ侯爵夫人と古川ルパンのダンスが本当にキレもよく美しくてうっとり

様々に変身するルパン、どの姿も麗しいのですが、引き締まった胸筋にはクラっときました

ダンスだけじゃなくて終盤には殺陣も。黒羽さんとの決闘では長い剣をびゅんびゅん振り回してすごい迫力。どうかお怪我なさいませんように。

ホームズの小西君と、高校生助手の加藤清史郎君のダンスも素敵。どちらかというとお笑い担当で、ホームズファンは怒っちゃいそうですが、二枚目小西君の別の一面にほっこり。加藤清史郎くんは軽やかで、ヴァンパイアのアルフレードもできそう歌ものびやかで、これからもいろんなミュージカルで活躍しそう。期待しちゃいます

古川ルパン、最後の見せ場で歌ってる最中にヒゲが落ちるというアクシデントがありましたが、笑顔できれいに回収してさすが!カーテンコールでさりげなくヒゲアピールして笑いをとってました。古川くん、キュート

テレビみながらこのブログ書いてますが、NHK大奥に瀧山役で古川くんご出演中。洋装和装とっちも麗しい古川くんなのでした

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レイディマクベス@よみうり大手町ホール9列センター

2023-11-09 23:19:41 | 観劇/コンサート

作 |
ジュード・クリスチャン
演出 |
ウィル・タケット
出演 |
天海祐希
アダム・クーパー
鈴木保奈美
要 潤
宮下今日子
吉川愛
栗原英雄

〈あらすじ〉
戦争が続いているとある国。レイディマクベスは元軍人であり、自ら戦場に赴く兵士だった。
マクベスとは、ともに国を守るために闘う同志として知り合い、恋に落ち、娘を授かります。しかし彼女は産後、戦場へ戻れなくなり、母として、家庭を守ることに専念しています。彼女はそんな現状に満足できないまま人生を歩んでいます。戦いは相変わらず終わりを迎える様子もなく、夫マクベスは戦場で次々と勝利を収め、国を導く存在となります。彼女は常に忘れられない若き日に描いた夢があります。それは「夫と共に国を治める」ということ。そんな時、統治者ダンカンが血縁者以外から後継者を選ぶと宣言します。彼女の脳裏に忘れずに在った夢であり、夫婦の野望、そしてその夢が今、まさに手に入りそうになった時、二人は望むものを手に入れることができるのか・・。


天海さん、ピカピカに光ってましたせっかくのアダム・クーパーさん、踊ってほしかった。

やっぱりこういうのって難しいな。。と思うひとときでした。プラチナチケットだっただけに自分的にちょいと残念。

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菅原洋一秋のコンサート〜90歳の私からあなたへ@東京文化会館小ホールP列下手

2023-10-13 23:42:06 | 観劇/コンサート

 

 

歌:菅原洋一

ピアノ:大貫祐一郎

フルート:坂上領

チェロ:渡邉雅弦

菅原英介


うたコンに菅原洋一さんが出演されたのは夏のことだったでしょうか。あ、大貫祐一郎さんがピアノ弾いてる!と思ったら、しばらくして井上芳雄くんのラジオにゲストで出演され、その素晴らしい歌声に魅了され、いそいでチケットをとりました。

6月の発売だったので、後方端席しか残っていませんでしたが、小ホールはどこからでも響きがいいのでとれただけで満足。

会場に着くと予想はしていたものの、高齢者率高し。杖をついた方、シルバーカーを引いた方、車椅子の方も。

ゆっくりと舞台に登場した菅原洋一さん。大貫さんが長身なせいか、随分小さくみえました。

が、しかし。「今日でお別れ」「知りたくないの」を文字どおり切々と歌い上げる菅原さんの歌声は、もう圧倒的で、涙が止まりませんでした。最初っからもう号泣私の周りもあちこちですすり泣きが。

男の人の都合で一方的に別れを告げられても暴れる(笑)こともなく静かに涙しながら受け入れる女性といった図式の演歌は大嫌いな私ですが、菅原洋一さんの表現力と大貫さんの流れるような美しいピアノに、ものすごく素直に感動してしまいました。

まさに奇跡の90歳,命の残り火を静かに、清らかに燃やしながら歌い上げる姿は神々しくもありました。

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アナスタシア@東急シアターオーブ1階24列下手

2023-10-05 21:06:31 | 観劇/コンサート

 

脚本:テレンス・マクナリー
音楽:ステファン・フラハティ
作詞:リン・アレンス
振付:ペギー・ヒッキー
演出:ダルコ・トレスニャク

出演:
木下晴香
相葉裕樹
田代万里生
石川 禅
堀内敬子
麻実れい ほか

あらすじ:

舞台は20 世紀初頭、帝政末期のロシア、サンクトペテルブルク。ロシア帝国皇帝ニコライ2 世の末娘として生まれたアナスタシアは、パリへ移り住み離ればなれになってしまった祖母マリア皇太后から貰ったオルゴールを宝物に、家族と幸せに暮らしていたが、突如ボリシェビキ(後のソ連共産党)の攻撃を受け、一家は滅びてしまう。しかし、街中ではアナスタシアの生存を噂する声がまことしやかに広がっていた。パリに住むマリア皇太后は、アナスタシアを探すため多額の賞金を懸ける。それを聞いた二人の詐欺師ディミトリとヴラドは、アナスタシアによく似た少女アーニャを利用し、賞金をだまし取ろうと企て、アーニャと三人でマリア皇太后の住むパリへと旅立つ。記憶喪失だったアーニャは次第に昔の記憶を取り戻してゆく…

同じ頃、ロシア政府はボリシェビキの将官グレブにアナスタシアの暗殺命令を下す。マリア皇太后に仕えるリリーの協力を得て、ついにアーニャはマリア皇太后と会う機会を得るが、グレブがアーニャを見つけ出し…。


いやー・・素晴らしかったです初演の時、良席とれていたのにコロナで中止になり、涙を呑んであきらめた作品です(そんなのが何枚あったことか。。)今回も主演の木下さんや万里生くんの体調不良による休演情報があってハラハラしましたが、お二人も回復されてよかったよかった

さて、アナスタシア。華やかでキラキラした宮廷の風景から一転、悲劇に突入し家族が。。というところからぐぐっと引き込まれました。青いおリボンのリトルアナスタシアがくるくる回って大人に。。というあたり、ちょっとライオンキング思い出したりして

実はこの舞台で一番みたかったのが、麻実れいさんの皇太后さま品があって物腰優雅なアナスタシアのおばあ様本当に素敵でした。孫娘を深く愛し、何度も詐欺師まがいの偽アナスタシアの登場に裏切られ、それでも生きていることを信じて探し続ける姿に涙が出ました。パリに住みながら、ロシア政治についての鋭い思いも吐露する皇太后がせつなかったです。

記憶を亡くし、自分が何者であるかもわからなかったアーニャが、当初は報奨金めあてだったディミトリたちの「アナスタシア情報」を刷り込まれるにしたがって自分の記憶を取り戻していく様が鮮やかでした。木下晴香さん素敵ブルーのタイトなドレスも、ウエストがきゅーっと絞られた真っ赤なドレスも本当によくお似合いだし、透き通るような歌声にうっとり。

ディミトリ、相葉くんとのバランスもとても良かったです。相葉くんと禅さんの動きがちょっとダンス・オブ・ヴァンパイアのアルフレートとプロフェッサー・アプロンシウスみたいでした

劇中のバレエは本物のバレエダンサーの方々が担っていて、本当に美しく見ごたえがありました。これみただけでもお得感満載そして、今回本当に背景の映像がすごかったです。雪のサンクトペテルブルクから国境を超える列車の疾走感、美しい宮廷から色鮮やかなパリ。。次から次へと移り変わる背景に引き込まれました。

ボリシェビキの使命を背負ってパリまで追ってくるグレブにハラハラしましたが、悲惨な終わり方じゃなくて本当に良かったです

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ラグタイム@日生劇場1階G列下手

2023-09-24 19:21:12 | 観劇/コンサート

  

脚本:テレンス・マクナリー
歌詞:リン・アレンズ
音楽:スティーヴン・フラハティ
翻訳:小田島恒志
訳詞:竜 真知子
演出:藤田俊太郎
振付:エイマン・フォーリー

<出演>
石丸幹二 井上芳雄 安蘭けい 遥海 川口竜也 東 啓介 
土井ケイト 綺咲愛里 舘形比呂一 畠中 洋 EXILE NESMITH
新川將人 塚本 直 木暮真一郎 
井上一馬、井上真由子、尾関晃輔、小西のりゆき、斎藤准一郎、Sarry、中嶋紗希
原田真絢、般若愛実、藤咲みどり、古川隼大、水島 渓、水野貴以、山野靖博

<あらすじ>
ユダヤ人のターテ(石丸幹二)は、娘の未来のために移民となり、遠くラトビアからニューヨークにやってきた。
黒人のコールハウス・ウォーカー・Jr.(井上芳雄)は才能あふれるピアニスト。
恋人のサラ(遥海)は彼に愛想をつかし、二人の間に生まれた赤ん坊を、ある家の庭に置き去りにしてしまう。
赤ん坊が置き去りにされたのは、裕福な白人家庭の母親 マザー(安蘭けい)の家だった。
偏見を持たず、正義感にあふれるマザーは…


芸大の先輩、石丸さんに憧れてこの世界に入ったという井上芳雄さん。その石丸・井上共演というこの舞台。観ないわけにはいかないじゃないくらいの気持ちでチケットGETしかも演出は藤田俊太郎氏

作品はアメリカの人種問題に深く切り込んでいます。真っ白な衣装の白人達、カラフルな衣装の黒人達、灰色っぽいくすんだ衣装の移民達というように、ひと目で人種がわかる演出になっています。

井上くんが黒人ピアニストと聞いた時にはちょっと違和感を持ちましたが、直前まで出演していたムーランルージュの舞台より、体格までよくなって見えるのは姿勢のマジック?役者おそるべし。

現代の日本では肌で感じることの少ない理不尽な差別から愛車をめちゃくちゃにされ、愛する人の命まで奪われ、復讐心から次第にダークサイドに堕ちていくコールハウス。。なんか、昨日みたヨゴロウザに重なる。。黒人のくせに!と、敵意をむきだしにして車をめちゃくちゃにする白人消防団のリーダー格を蜷川組常連の新谷さん。彼を殺すまでは執念で破壊活動を続けるコールハウスがどんどん過激になっていきます。そして。。。

石丸さん演じるターテもまた差別を受け、娘を奪われそうになるなど苦労を重ねますが、得意の切り絵にヒントを得て新たな仕事を開拓し、後半は身なりもきちんとして娘も生き生きとしてきます。このユダヤ人父娘にも、黒人親子にも優しく平等に接し、大きな愛で包み込むのが白人の「マザー」安蘭けいさん。

悲劇を超えたラストはこの三つの人種が溶け合うような素敵な演出になっています

印象的な曲が多く、ダンスも圧倒的。コールハウスのパートナー、サラを演じる遥海さんの美しい歌声がとても印象的でした。

一幕、よーく見ていないとわからなくなる早い進行。何回か観るとわかってくるかな。一回しかいけないけど

「ぴあ」と「おけぴ」の貸切公演だったため、カーテンコールでは安蘭さん、井上くん、石丸さんからご挨拶がありました。石丸さんは25年前に本場アメリカでこの公演を観た際、カーテンコールで白人、黒人、移民、黄色人種が入り交じる客席からわれんばかりの声援と拍手を目撃されたそうです。人種のるつぼ。まさにストレートに人々の胸を衝いたということですね。

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ひげよ、さらば@PARCO劇場I列センター

2023-09-23 19:07:41 | 観劇/コンサート

原作:上野 瞭「ひげよ、さらば」(初版1982年理論社より出版)

脚本・演出:蓬莱竜太

音楽:稲本 響

出演:
中島裕翔 柄本時生 音月桂 忍成修吾 石田佳央 一ノ瀬ワタル 屋比久知奈

江原パジャマ 小口隼也 田原靖子 月那春陽 益田恭平 松田佳央理
中村梅雀

<あらすじ>
峠に住む野良猫たち、しかしその峠は野良犬たちに狙われていた。
統率力を持って動く犬たちに、勝手気ままに暮らす猫たちが住む峠が支配されるのは時間の問題であった。
そして、猫の「片目」は一匹だけそんな状況に危機感を持っていた。
 
ある時、峠に記憶を無くした猫が辿り着いてくる。
名前は「ヨゴロウザ」。
自分の名前しか覚えていない。
名前からして飼い猫であったことは推察されるがそれ以外のことは何も覚えていなかった。
「片目」は「ヨゴロウザ」と出会い、野良犬たちと対抗する組織を作るために
「ヨゴロウザ」を峠のリーダーに担ぎ上げようとする。
 
「片目」は「ヨゴロウザ」のことが気に入り、「ヨゴロウザ」は「片目」を慕った。
「片目」は「ヨゴロウザ」に峠での生き方、戦い方など色々なことを教えていく。
そして、リーダーに求められること、それぞれの猫たちの性格、犬の怖さなど・・・
頑なな心を持った峠の猫たちも、リーダーシップを発揮していく「ヨゴロウザ」に対して徐々に心を開いていく。
 
ヨゴロウザと片目が様々な試練を経て、たどり着く道とは・・・


「ひげよ、さらば」といえば、かなり昔にNHKの人形劇番組でやっていたような記憶がありますが、猫のビジュアルがいまいち好みではなかったせいかほとんどみていませんでした。なので、まったく予備知識なく、キャッツの日本版みたいな感じかなあ。。蓬莱隆太さんの演出も楽しみ~くらいの感じで渋谷へ。

・・・・良い意味で裏切られました

もう、開幕直後からぐわっと来てしまうハードな衝撃。こここれって、児童文学じゃなかったけ?「ナミダ」という名の猫が・・猫が・・犬に襲われて命を・・・その描写のリアルさに、思わず涙腺決壊その「ナミダ」が横たわり、朽ちていった同じ場所に横たわる、記憶をなくした猫のヨゴロウザが。

そこから繰り広げられる物語は、侵略と抵抗、団結、裏切り、恐怖支配、復讐、薬物依存にサバイバルに無理心中・・・ めちゃくちゃハードな生存競争なのでした。

主演のヨゴロウザは、最近推しの中島裕翔さん。思い返せばこの方の舞台「ピーターパン」はものすごーく楽しみにしていたにもかかわらず公演中止で観られなかったような。今回初主演なのですね。テレビドラマでも真面目な好青年の役が多い中島さんですが、無垢で弱々しい元飼い猫のヨゴロウザが、過酷な環境の中でどんどん逞しく鋭くなっていくさまが凄かったです。

暗い秘密を抱えながらヨゴロウザをある意味導いていく「片目」柄本時生さん、凄い。何気なく毛繕いする様子、干物を食べている様子、階段を上り下りする様など、猫の動きそのものでした

ミュージカル界からは屋比久知奈さん。歌います。動きがなめらかで、雄猫たちを魅惑しまくる色っぽい雌猫、その名も「星からきた猫」

猫たちの丘を侵略し、喰い荒そうとする犬たちとの壮絶な戦いを見るにつけ、外猫たちの過酷さを思いました。そして、ヨゴロウザが何故記憶をなくしたかという理由にも涙 生きたかったんだよね。

休憩をはさみ2時間50分、息をのみながらの観劇となりました。観てよかった。過酷なラストとは対照的な笑顔のカーテンコールに、ちょっとほっとしました。

それにしても、片目の言った言葉「おまえ、飼い猫だったのか。もしかして、キャットフード食べたことあるのかめちゃくちゃうまいんだろ?俺なんかたまたま見つけた缶詰のフタを舐めたことあるけど、この世のものと思えないくらいうまかった」に、なんか泣けてしまいました

 

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2023年劇団☆新感線43周年興行・秋公演 いのうえ歌舞伎『天號星』@Theatre Milano-Za1階L列センター

2023-09-21 21:51:39 | 観劇/コンサート

作:中島かずき

演出:いのうえひでのり

出演:古田新太 早乙女太一 早乙女友貴 久保史緒里 高田聖子 粟根まこと 山本千尋/池田成志 ほか

企画&製作:ヴィレッヂ 劇団☆新感線

あらすじ∶
元禄、大江戸八百八町――。

口入れ屋の藤壺屋主人・半兵衛(古田新太)は、裏で世のため人のため、悪党を始末する〝引導屋〟の元締めとして知られている。だが、実のところは顔の怖さを買われただけの、気弱で温厚、虫も殺せぬ置きもの。表も裏も、真の元締めは女房のお伊勢なのだった。

あるとき、金さえ積めば誰彼かまわず斬り殺す〝狂犬〟こと、はぐれ殺し屋の宵闇銀次(早乙女太一)が現れる。引導屋を潰し、裏稼業の独占を目論む黒刃組に依頼され、半兵衛を待ち伏せして斬ろうとする銀次。だがその瞬間、天號星の災いか、二人を雷が直撃! 半兵衛と銀次の身体が入れ替わってしまう。

そこへ銀次を追って上州から人斬り朝吉(早乙女友貴)がやってくる。朝吉は「銀次の首は自分がもらう」と言い始め、銀次の身体に入った半兵衛は、命からがら逃げ出すはめに。

一方、半兵衛の身体に入ったものの、引導屋の主人とは名ばかりと知って失望する銀次。だが自らの野望を叶えるため、この身体を利用することを思いつく……。

天號星に翻弄されながら、己を生きようとする二人。その運命が交差する先にあるのは果たして――!


いやー面白かった〜スカっとした〜

このところの暑さに負けて予習もせず、大好きな新感線舞台なのにチケット発券も当日なら劇場の場所も当日検索するというていたらく

新劇場Theatre Milano-Zaは、あの新宿ミラノ座跡地だし、西武新宿駅から徒歩1分とのことでナメてましたが、西武新宿駅を降りた途端、いつもの歌舞伎町の猥雑な感じの中にどどーんと立ち上がった東急歌舞伎町タワーにはちょっとびっくりでした。最後にミラノ座で観た映画はSNOW WHITEだったかな。

さて『天號星』。最初のシーンに登場する引導屋の娘、いぶきさんの殺陣、動きがあまりにも美しく、だだだだれこんな人、新感線にいたっけか?と思ったら、鎌倉殿の十三人で善児さんの弟子?トウさんだったあの方でした!中国武術を3歳から習い、世界ジュニア武術選手権の金メダリストですって美人だし、これからもひっぱりだこじゃないですかね。このいぶきさんと早乙女太一・友貴 兄弟の殺陣が本当に舞うように美しく、それを見ているだけでもうおなかいっぱいになるほどです。

入れ替わりの話なので、半兵衛にの中に入っちゃった銀次、銀次の中に入っちゃった半兵衛がそれぞれの動きをするわけですが、これがまたほんとにすごい。最初はなんとなく慣れなくてぎこちない感じが、それぞれの感情の変化につれてどんどん変化していくのです。どこがどのようにと説明できないのがもどかしいのですが、何回か(ある人物の意識のあり方によって入れ替わったり戻ったりします)変わる中の人物が、客席からもわかる。「あー今は本物の半兵衛だとか、今は銀次が入っちゃった半兵衛だ。。とか。」そこがすごいなあと思います。

脇を固める成志さんも粟根さんも高田聖子姐さんも中谷さんも河野さんもちゃんとポジション守ってるし、ほんと新感線すごい。スペシャルなチャンバラは文句なく楽しくかっこよく大満足で歌舞伎町タワーを後にしました。10月にライブビューイングがあるそうですよ。行っちゃうかな

 

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リーディングドラマ「終わった人」@草月ホール1階G列センター

2023-09-03 22:44:42 | 観劇/コンサート

原作 内舘牧子

出演 中井貴一 キムラ緑子

あらすじ

快調に突っ走った田代壮介の人生は、50歳に差し掛かったところで急ブレーキ。いきなり窓際にとばされ、そのまま定年退職。

毎日が大型連休、何もやることがない。退屈で死にそうだ。妻と娘は「恋でもしたら?」とけしかける。

惑い、あがき続ける壮介だったが、ある人物との出会いによって彼の運命の歯車が回りだす―—


テレビでは舘ひろしさんが演じたこの作品。面白かったので原作も読んでみました。地方の進学校から東大法学部を卒業し、メガバンクに入行した超エリートという設定は普通とはいえませんが、定年したおじさんたちの「あるある」がいっぱい

定年後のお約束、スポーツジムで次のステップを見つけるわけですが、そううまい話ばかりなはずはなく、落とし穴に落っこちます。肝心なのはそうなったあとどうするか。。。ですよね

中井貴一さんはエリート街道まっしぐらで、転落してもなお誠実にことを収める主人公にぴったり。キムラ緑子さんは妻のほかにも娘さんや愛人(?)など、何役もこなします。お二人とも滑舌良く表情も豊かで、台本を持っているのを忘れるほどでした。

最後はやっぱり夫婦の愛が全てを包むってことですかね

 

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ミュージカル ファントム@東京国際フォーラムホールC1階20列下手

2023-08-31 23:00:41 | 観劇/コンサート

 初演からずっと観てきたファントム。今回はなんといってもクリスティーヌが素晴らしかったです。美しい立ち姿、きれいな歌声、すてきなダンスWキャストのSaraさんの不調で全公演をシングルで演じられるとのこと。千秋楽まで頑張ってください!

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こまつ座「闇に咲く花」@紀伊国屋サザンシアター8列センター

2023-08-20 23:00:00 | 観劇/コンサート
【作】井上ひさし
【演出】栗山民也
【出演】
山西惇 松下洸平 浅利陽介 尾上寛之 田中茂弘 阿岐之将一 水村直也(ギター) /
増子倭文江 枝元萌 占部房子 尾身美詞 伊藤安那 塚瀬香名子
【あらすじ】

昭和二十二年、夏、東京神田。焼跡の愛敬稲荷神社に、伝説のエース投手が帰ってきた。
進駐軍占領下、今日を生き抜くために人びとは闇の売り買いに必死だった。
一人息子の健太郎を戦地で失った愛敬稲荷神社の神主牛木公磨も、今では近くに住む五人の未亡人たちと寄り合って、闇米の調達に奔走している。

そんなある夏の日、死んだはずの健太郎が愛敬稲荷神社に帰ってきた。境内に笑顔は弾け、人びとは再会を喜び合う。しかしその喜びもつかの間、健太郎の背後には、巨きな黒い影がしのびよっていた・・・・。


15年前の8月15日、終戦記念日にこの作品の初演を観ました。こういう日に見るべき作品なんだなーという感想でしたが、なんと今回は座席が8列15番。なんか因縁のようなものを感じます。

物語の舞台となる愛敬稲荷の宮司さんは山西さん。初演では、今は亡き辻萬長さんが演じてたなあと、懐かしく思い出しました。伝説のエースは松下洸平さん。親友の精神科医が浅利陽介さん。前の晩にドラマ「最高の教師」で優しい夫を演じていた松下さんですが、舞台上で観ると小顔!細い!声がよく通ること過酷な運命に翻弄され悲しい結末を迎えるのですが、最後まで丁寧に正直に生きた健太郎を誠実に演じていました。戦地での現地住民との交流中の不慮の事故が「C級戦犯」容疑となってしまうという理不尽。戦争はむごい。

今、こまつ座がこの作品を上演することの意味を強く感じました。

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ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル@帝国劇場1階J列上手

2023-07-27 23:43:20 | 観劇/コンサート

本日のクリスチャン&サティーンはプリンス井上vs平原組そしてクラブのオーナーは橋本さとし氏公爵は高藤。。。じゃなくて、伊礼くん

この組合せ、最高じゃないっすかね

甲斐くんの若さはじけまくりのクリスチャンも素敵でしたが、プリンス井上の表現力の豊かさ、平原さんとのバランス、もう絶妙すぎてうなりました。そしてなんと言っても橋本さとしさんのハロルドが、もうこの人本人じゃないかと思うくらいにどハマりでした。

キャストによってこれほど別の物語に見えるとは。(もちろん前回もとてもよかったんですよ)

これぞ、「みんな違ってみんないい」ってことですかね。こうなるとほかの組み合わせもみたくなっちゃいます!って、東宝さんの思うツボ😆⁉️

前回は2階から全貌を観て世界観にはまりましたが、今回はわりと前方で、物語の真っ赤な世界に入り込んだ感じで堪能しました

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音楽劇『ダ・ポンテ~モーツァルトの影に隠れたもう一人の天才~』

2023-07-14 22:16:42 | 観劇/コンサート

 

作 :大島里美

音 楽:笠松泰洋

演 出:青木 豪

出演:海宝直人、平間壮一、相葉裕樹、井上小百合、田村芽実、青野紗穂、八十田勇一、ほか

【あらすじ】

1829 年ニューヨーク。年老いたロレンツォ・ダ・ポンテ(海宝直人)が病身の妻の面倒を見ながら、若かりし頃を 回想するところから物語は始まる。
1782 年ウィーン。女好きで詐欺師のダ・ポンテは、ある事件を起こし、故郷ヴェネツィアを追われ、その才覚と手 練主管でウィーンの宮廷劇場詩人の座までのぼり詰める。しかし、宮廷作曲家アントニオ・サリエリ(相葉裕樹)に 言われるがままに書いたオペラの処女作を酷評され、行き場を失っていた。そんなダ・ポンテの前に現れた、作曲家 ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(平間壮一)。彼もまたあふれる才能を持て余していた。二人は意気投合 し、革新的なオペラを作ることを決意する――。


ミュージカル「モーツァルト!」やピーター・シェーファー「アマデウス」をさんざん観て、そのイメージがあまりに強かったせいか、うーん。。。ちょっと違うかなあ。。と思ってしまいました。

海宝くんの歌は本当に素晴らしかったけれど。

 

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This is us!! ~ミュージカル 『DEVIL』スペシャルコンサート~@北とぴあさくらホール1階Q列センター

2023-07-02 22:40:44 | 観劇/コンサート

【音楽監督】園田涼
【出演】
中川晃教
マイケル・K・リー
ハン・ジサン
イ・チュンジュ
【ゲスト】 松下優也


ミュージカルDEVILの出演者たちによるコンサートに行ってきました。韓国ミュージカルにはうといので、中川晃教くん以外はたぶん初めてその歌声を聴く方ばかり。だいぶ昔に韓国のミュージカル日本公演をみたことはあったけれど、ジキル&ハイドだったかな。。確かにすごかった記憶があります。

DEVIL大阪公演が終了し、間もなく始まる所沢と東京の公演の合間のこのコンサート。

DEVILの曲も紹介されましたが、韓国で公演された「フランケンシュタイン」「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」「ジーザスクライストスーパースター」「レント」「M!」「太平洋序曲」「ジャージーボーイズ」など、たくさんのミュージカルナンバーが次から次へと。

この一曲一曲が、本当にショー・ストップになるくらい素晴らしく、度肝を抜かれました。日本キャストとして参加のアッキーもそのクオリティの高さを絶賛していました。

いやーーーすごかったわ✨✨✨本編も観たくなりましたが、行けるかな〜😅

 

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ムーランルージュ!ザ・ミュージカル プレビュー公演@帝国劇場2階C列センター

2023-06-28 21:19:59 | 観劇/コンサート

脚本:ジョン・ローガン
演出:アレックス・ティンバース
出演:サティーン・・平原綾香
   クリスチャン・・甲斐翔真
   ハロルド・ジドラー・・松村雄基
   トゥールーズ・ロートレック・・上野哲也
   デューク
(モンスロ公爵)・・K
   サンティアゴ・・中河内雅貴
   ニニ・・加賀楓

〈あらすじ〉
舞台は1899年、パリ。退廃の美と、たぐいまれなる絢爛豪華なショーの世界、ボヘミアンや貴族、遊び人やごろつき達の世界の中で、激しい恋に落ちたアメリカ人作家クリスチャンとナイトクラブ、ムーラン・ルージュの花形スター、サティーンの物語が展開される。

ムーラン・ルージュで二人は出会い、激しい恋に落ちるが、ナイトクラブのオーナー兼興行主のハロルド・ジドラーと、クラブのパトロンである裕福な貴族、モンロス公爵が二人を引き裂く。モンロス公爵は望むものすべて、サティーンさえも金で買えると考える男だった。

クリスチャンはボヘミアンの友人たち――才能にあふれた、その日暮らしの画家アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックやパリ随一のタンゴダンサー、サンティアゴとともに、華やかなミュージカルショーを舞台にかけ、ムーラン・ルージュを窮地から救い、サティーンの心をつかもうとする。


ニコール・キッドマンとユアン・マクレガーの映画から22年まさか日本で舞台化されるとは思ってもみませんでしたが、帝劇改修前の記念すべき作品として、期待MAX!チケット代もびっくりなお値段

とにかく衣装もセットも豪華で相当お金がかかってるという前評判、帝劇に入った途端に納得しちゃいました!もう、気合の入り方が半端なかったです

普段は柱のあたりに名前だけ貼りだされていることの多いキャストボードも写真入りで、そこを撮ろうとする方々が長蛇の列。プログラム売り場も然り。すごいわこりゃ。加えて、いつもはNGの舞台の撮影も、役者さんが出てくる前ならOKと、何度もアナウンスされていて、きらびやかな赤い照明に浮かび上がるハート、大きなくるくる回る風車、青い巨大な像をたくさんの人が撮影していました。

まだプレビュー公演で、ネタバレになるので詳しくは書きませんがとにかくゴージャス!そしてスタイリッシュクリスチャンが狂言回しのように語りだし、幕があがると本当にキラキラした世界が広がりました。今日のサティーンは平原さん。ものすごく力強い歌声に圧倒され、ささやくような美しい愛の歌に癒されました。本当に緩急自在。素晴らしいそしてダンスもお上手!

今回お初の甲斐翔真さん、いい!長身でがっちりした体格に小さいお顔。のびやかな歌声若さゆえに暴走気味にサティーンにまっすぐにのめり込む姿が素敵。端正なお顔立ちに笑顔がすごく美しい最近、若手がどんどん出て来てついていけない私ですが、久々にハート持っていかれました

運命に翻弄される悲しい物語ではありますが、幾重にも重なりのあるきらびやかな舞台装置やゴージャスな衣装、かっこいいダンスでもうおなかいっぱいになる作品でした。開演10分前くらいから雰囲気を盛り上げるシーンが始まるので、そのころまでにはお席につくことをおすすめします

来月末には井上芳雄クリスチャン、橋本さとしジドラーで観る予定です。また違った印象になりそう。

 

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