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舞台大好き、落語大好き、映画大好き、小説大好き、猫大好き!なpippiのつれづれ日記です。

中村仲蔵~歌舞伎王国 下剋上異聞~@東京建物ブリリアホール1階K列センター

2024-02-12 20:15:39 | 観劇/コンサート

中村仲蔵:藤原竜也
初代市川八百蔵/酒井新左衛門:市原隼人
中村伝蔵:浅香航大
志賀山お俊:尾上紫
中村伝九郎:廣田高志
七代目中村勘三郎/中村任三郎:植本純米
瀬川錦次:古河耕史
五代目市川團十郎ほか:深澤 嵐
蕎麦屋の万蔵ほか:斉藤莉生
金井三笑:今井朋彦
コン太夫:池田成志
四代目市川團十郎:髙嶋政宏
原川浩明、木津誠之、稲葉俊一、丸川敬之、永澤洋、草彅智文
パーカッション:萱谷 亮一/奥田 真広

脚本 源 孝志
演出 蓬莱竜太
音楽 阿部海太郎
美術 伊藤雅子

あらすじ
時は江戸時代中期、舞台は歌舞伎の黄金期を迎えようとする芝居街・日本橋堺町。江戸三座と称される劇場や芝居茶屋がひしめくこの芸能の町に、一人の孤児が運命的に流れ着く。
中村座で唄方をつとめる男と、振り付けを教える女の夫婦に養子に貰われたこの孤児こそ、歌舞伎史上不世出の天才役者と呼ばれるようになる初代中村仲蔵(藤原竜也)である。養母の厳しい稽古で踊りの才能を開花させた仲蔵は、役者として舞台に立つ夢を膨らませるが、血筋がものをいう歌舞伎界の高い壁が立ちはだかる。しかし芝居に取り憑かれた若者は、無謀にも最下層の大部屋役者から成り上がる下剋上の道を選んだ。歌舞伎界の頂点を巡って裏切りや策謀が渦巻く舞台裏の抗争に巻き込まれつつも、ひたすら芸の道を疾走する仲蔵。しかし彼を待っていたのは苛烈な“楽屋なぶり”だった。


私がはじめてちゃんとチケットを買って落語を聴いたのが、志の輔師匠の「中村仲蔵」でした。あの時の衝撃は今でも覚えています。国立劇場大ホールの誰もいないはずの花道に黒い着物を尻端折りした斧定九郎が破れ傘を手にして小走りする姿が確かに見えた。そして今回、まさに私が脳裏に描いたその斧定九郎そのままの姿をブリリアホールの花道で観てしまいました!なにこれ、正夢

志の輔師匠恐るべし。そして藤原竜也恐るべし以前、勘九郎さん主演の仲蔵もすごく面白く、勘九郎さんの素晴らしい舞踊にも釘付けでした。あのドラマには藤原くんも、仲蔵にインスピレーションを与える侍を演じていました。つまりはあのドラマとこの舞台をくっつけてみれば、ワタシ的には脳内でピキーンとつながって藤原君の一人芝居にも見えちゃうという(なんのこっちゃ)

この舞台ではその侍、酒井新左衛門は市原隼人さんが演じています。前半では團十郎のライバル、初代市川八百蔵も演じ、その時の色気半端ないです筋肉~市原さんを舞台で拝見するのはたぶん初めてかと思いますが、この方、こんなくっきりした発声をするんだ!と、惚れ惚れしました。なんと凛々しい。この舞台には藤原くんをはじめ蜷川組常連の文学座廣田さん、今井朋彦さん、あの高嶋兄さんに池田成志先輩などなど、錚々たるメンバ・・ーが揃っていますが、ほんとひけをとらない存在感でした。着流しの立ち姿も素敵前半おっさんずラブ入ってましたけどね

廣田さんは蜷川作品では西洋の重厚な貴族や司祭という役が多かったので、和服黒髪、江戸弁でご登場の時は一瞬どなたかわかりませんでした。小狡い役どころながらどこか品が漂うのはやはり廣田さんならでは。背筋がぴんと伸びてるんですね成志先輩はコ・・コン太?ギャグ専門かと思いきや、アドリブたっぷりで(話題の噛み犬、四国犬とかも)狂言回しを担当。2幕は真骨頂!

藤原くんはもう、仲蔵そのものでした。「外郎売」が始まると、客席はもう圧倒され、嵐のような拍手あれを毎回やる仲蔵すごすぎる

弁当幕のはずが見せ場となる仮名手本忠臣蔵五幕目は、もう客席中が息をのんで水を張ったような静けさの中、斧定九郎に釘付けでした。役の中にぴたりと役者がはまるって、本当に凄いなあと思わされました。

ところで、「仮名手本忠臣蔵」という題名の由来を先日テレビでみました。

右から読むと「とがなくしてしす=咎なくして死す」だそうです。深い。

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