pippiのおもちゃ箱

舞台大好き、落語大好き、映画大好き、小説大好き、猫大好き!なpippiのつれづれ日記です。

ジェーン・エア@東京芸術劇場1階K列センター

2023-03-29 20:12:48 | 観劇/コンサート

原作:シャーロット・ブロンテ

脚本・作詞・演出:ジョン・ケアード

作曲・作詞:ポール・ゴードン

翻訳・訳詞:今井麻緒子

音楽スーパーバイザー:ブラッド・ハーク

出演

屋比久知奈(ジェーン)上白石萌音(ヘレン) 井上芳雄

春野寿美礼 仙名彩世 樹里咲穂 大澄賢也 春風ひとみ ほか

あらすじ

1800年代ビクトリア朝のイギリス。ジェーン・エアは孤児となり伯母(ミセス・リード)に引き取られるが、いじめられ不遇な幼少期をおくる。プライドが高く媚びることをしないジェーンは伯母に嫌われ、寄宿生としてローウッド学院に行くことになる。そこは規則が厳しく自由がなくジェーンは教師たちに反抗的であった。ただヘレンというかけがえのない友に出会い、「信じて許すこと」を学ぶ。しかし彼女は病気で死んでしまう。成長したジェーンはローウッド学院で教師をしていたが、自由を求めて家庭教師として学院を出る。ジェーンは、広大なお屋敷の主人、エドワード・フェアファックス・ロチェスターの被後見人・アデールの家庭教師となる。

主人のロチェスターは孤独で少し皮肉で謎めいた男だが、ジェーンは自分と共通する何かを感じる。この出会いが自分の人生を大きく変えていくことになるとはまだ知らない。夜になるとこの屋敷には女性の幽霊が現れ、そして大きな運命の歯車が動き出す—


橋本さとしさんと松たか子さんの

初演、再演と観てきて、今回は井上芳雄さんのロチェスターを楽しみにしていました。チケットは激戦でしたが、なんとかGETできたのは前が通路のK列。ラッキーでした✨

オンステージシートの皆様はロビーに集合し、案内されていました。なんか統一感あるなあと思ったら、そのお席は黒っぽい服というドレスコードがあり、マスクも黒いものが配られていました。客席について納得!皆様黒ずくめのため、暗めの舞台に溶け込んでいるではありませんか。白黒ストライプのシャツのお嬢さんには、スタッフから黒い布を渡され体に巻いていました。こんなのはじめて!

今回はタイトルロールのジェーンとその親友ヘレンを屋比久さんと萌音ちゃんが交互に演じます。今回のジェーンは屋比久さん、ヘレンは萌音ちゃん。

ご両親を失い、孤児となって親戚に引き取られたものの、冷遇され、あげく施設に預けられ、そこでも嘘つき呼ばわりをされて辛い思いばかりのジェーン。ただひとり優しくしてくれたヘレンは「許す」ことの大切さをジェーンに教えます。どんなにつらいおもいをさせられても「許す」ことで神様のところに行けると。

曲ったことが大嫌い。なんでも白黒はっきりさせたいタイプのジェーンには衝撃的だったと思います。私もどっちかといえば言いたいことが口からするっと出るタイプなので、このヘレンの姿勢が胸にささりました。そうか。。許し、微笑む。許し、微笑む。。できるかしら

ロチェスターの館で少女アデルの家庭教師となり、やがて主人ロチェスターにとってもかけがえのない女性となっていくジェーン。が、しかし。このロチェスターという人物も女運がないというか、家族運がないというか。。。なんとも無惨😢

結婚直前で秘密が暴かれ、ロチェスターの元を去るジェーン。新たな相手が?と誰もが思ったところで自分の本当の気持ちに気付くあたり、屋比久さんの演技が本当に切なく、ぐっときてしまいました。うまいなあ。。超小顔の屋比久ジェーンの隣で、井上ロチェスターがすごく大きく見えました。井上くん、すごい包容力。この中の人は愛人作ったり(アデルは愛人の子らしい)しないだろなあと思ったりして

最後に不幸すぎる事件によって廃墟のようになった屋敷跡で再会し、再生に向かうふたり。希望を感じるラストでした。

ミュージカルですがダンスはなく、キャストが交互にナレーションをする構成がとても素敵。上質の文芸作品を読み切った気分になりました。

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ジキル&ハイド@東京国際フォーラムホールC 1階11列(7列目)センター

2023-03-24 23:05:35 | 観劇/コンサート

 

先日の柿澤ジキル&ハイドがあまりにも素晴らしく、なんとかもう一度、もう少し前方で観たい!神様仏様!と念じ続けた結果、素晴らしいチケットGET!(もちろん定価)

と、いうわけでいそいそと有楽町へ。客席には何故か高齢男性多し。笹本玲奈ちゃん狙いなのか、はたまた桜井玲香ちゃんかなどと思っているうちに・・

ジャーン開幕!もう、ドキドキ待ってました!こんなにわくわくしてスイッチ入っちゃうのは久しぶりです

今回は7列目センター席だったので、ジキル博士真正面!美しいジョン(石井さん)に誘われて酒場「どん底」に行き、目の前でルーシーの色っぽい踊りを眺めてるシーン、ジョンは浮かれてノリノリなのに、ジキルは「なんか・・こういうの無理・・」という表情で座ってます。いいわー清潔感漂うヘンリー・ジキル

自分の体で実験を試みる決心をし歌い上げる「時が来た」では、ショーストップ素晴らしい鹿賀さんとも、石丸さんとも違う柿澤くんの「時が来た」万雷の拍手でした

そして自分だけで信じる方向へ舵を切り、破滅に向かって突き進むわけですが、ハイドに変身した時のどきっとするような色気。。清廉潔白のかたまりみたいだったジキルが、淫らで狂犬のようなハイドに瞬時に変身する物凄さったら 

ジキルの時には婚約者エマと爽やかで優しい抱擁を交わし、ひとたびハイドに変身するや、まるで獣のようにルーシーに執拗に絡みつく・・この一瞬にして変化する様が本当に凄かった 「対決」では、舞台上をのたうち回り、もだえ苦しみながらジキルとハイドがそれこそ一つの体を取り合いながら格闘しているようで、思わず手に汗を握ってしまいました。

最期のシーンの彼がジキルだったのかハイドだったのかと考えていましたが、今日の舞台を観て、彼の中ではもうジキルもハイドもぐちゃぐちゃに入り交じり、本人でさえもうわけがわからなくなっていたんでしょうね。だからだったんだ、エマが死にゆく彼を抱きながら「自由よ、ふたりは。。。」と歌ったのは。

アンサンブルの「嘘の仮面」や「事件!事件!」の厚みや迫力も物凄く、かっこよく、もう本当に大好きジキハイ

カーテンコールの柿澤くんはもう、相当疲れたようで、半分放心状態のように見えました。そりゃそうです。あんな渾身の舞台を終えたばかりじゃ。そんなにすぐには戻ってっこれないよね。エマじゃないけど「ゆっくりおやすみなさい。」と言ってあげたい

何度ものカーテンコールは3階まで総立ち。 ほんとにブラボーでした

終演後、デモンストレーションイベントということで、ホリプロの方の進行、ジョン役の石井さんが司会(?)で、舞台監督の中村さん(この人、面白い)が、酒場「どん底」の仕掛けや、そこからジキルの実験室への転換などを実際に見せてくれました。基本的に床置きの物の移動は、実験机やベッドなどの大物も人力で動かしているとのことでびっくり。この舞台だけでも100人が関わって作られているそうです。すごい物を見せてもらいました。

次回、いつまた東京でジキハイの公演が観られるのかはわかりませんが、カッキー続投は確実でしょうから、その日を楽しみに、またコツコツ貯金したいと思います

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太平洋序曲2回目@日生劇場2階A列センター

2023-03-22 22:43:46 | 観劇/コンサート

  

今日の香山弥左衛門は海宝直人さん。ジョン万次郎はウェンツくん。海宝さんの歌声素敵ウェンツくんは見た目が西洋人なのに、なんでジョン万に?と思いましたが、殺陣も決まっており、歌声もすごく安定していて素晴らしかったです。

2階最前列はやっぱりみやすい!照明の美しさやセットの豪華さが際立っていました。今日は、一度目に気づかなかったことがいくつかありました。俳句の歌。香山は妻のすばらしさを、ジョン万次郎はアメリカの素晴らしさをそれぞれに歌い上げていたんですね。ソンドハイム氏も、この曲と「木の上で」が大好きとのことでした。

今日は満員御礼。

終演後には、ソンドハイム生誕祭として可知寛子さん、杉浦奎介さん、照井裕隆さん、歌唱指導の横山達夫さん、指揮者の小林恵子さんが登壇し、ソンドハイムの曲がいかに難しいかを解説。転調が多かったり、拍子が変わったりほんと大変なんです~でも、だからこそ登場人物の心情をよく表現できる、というのが一致したご意見でした。歌唱指導の横山さん、さすが歌がお上手でうっとりしました。

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ジキル&ハイド@東京国際フォーラムホールC1階17列センター

2023-03-19 19:53:27 | 観劇/コンサート

原作:R.L.スティーヴンソン
音楽:フランク・ワイルドホーン
脚本・詞:レスリー・ブリカッス
演出:山田和也

ヘンリー・ジキル/エドワード・ ハイド:柿澤勇人
ルーシー・ハリス:真彩希帆
エマ・カルー:Dream Ami
ジョン・アターソン:石井一孝
サイモン・ストライド:畠中 洋
執事 プール:佐藤 誓
ダンヴァース ・カルー 卿:栗原英雄

宮川 浩、川口竜也、伊藤俊彦、松之木天辺、塩田朋子

麻田キョウヤ、岡 施孜、上條 駿、川島大典
彩橋みゆ、真記子、町屋美咲、松永トモカ、三木麻衣子、玲実くれあ(五十音順)
スウィング:川口大地、舩山智香子


鹿賀丈史さんのジキル&ハイドに魅了され、通いまくったのは何年前でしょう。。鹿賀さんのハイドが歌うAlive〜生きているが恐ろしく魅力的で何度も魂持っていかれて腑抜けました

ジキルとハイドの対決も人間わざとは思えませんでした。あれをカッキーがやるんだあでも、ちょっと若すぎるのでは?

などと思ったのは全くの杞憂。素晴らしいジキル、素晴らしいハイドで感動に打ち震えてまいりました。

考えてみれば、ジキルはエマとの結婚式直前だったわけで、年齢的にはカッキーでドンピシャじゃありませんか。

酒場でルーシーと出会う場面の初々しいことこーんないかがわしいとこ嫌なんだ。。というのがありありなのも好感度高し。

だからこそ、ルーシーに「自分でためしてみれば?」と言われ(彼女が言ったのは別の意味だけど)悩んでいた人体実験を自らの身体で試すことを思いつくところに説得力がありました。そう、いろいろと説得力あるんですよこのジキル博士。

初めて自分の作り出した「善と悪を分離する」薬を飲んだ時、「しょっぱい!」っておちゃめに言ったのがウケてなかったのはちょっと意外ひとりで笑って浮いてました、私鹿賀さんの時にはみんな笑ってたのにね。意外すぎたのかな。

初めてハイドになり燃えるようなAliveを歌う場面、ルーシーをマントでくるんで支配しようとねっとり絡む場面、そしてジキルとハイドのひとり対決。鹿賀さんジキハイの印象的な場面をカッキーがどう料理するのかとドキドキしましたが、すごくいいです!形をそのまま踏襲するのではなく、歌い方も動きも違っているのに、そこにいるのは正しくジキル博士で、間違いなくハイド氏でした。すごい。柿澤勇人、恐るべし。ブラボー!でした。

それにしても、最期に「俺を自由にしてくれ」と言ったのは、どっちだったんでしょう。。ハイドだとしたら。。

カーテンコールはオールスタンディング!新しいジキハイの誕生間違いなし!できることならば、ゆるされるならば、もう一度観たいです

ずっとストライドを演じていた宮川浩さんがベイジングストーク大司教に、文学座の塩塩田朋子さんがビーコンズフィールド侯爵夫人に、ジャベール川口竜也さんがサベージ伯爵、伊藤俊彦さんがグロソップ将軍でご出演でした。

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第227回朝日名人会@有楽町朝日ホール ハ列センター

2023-03-18 22:48:23 | 落語・講談

入船亭扇ぱい 初天神
柳家緑太   佐々木政談
入船亭扇辰  夢の酒
金原亭馬生  今戸の狐
     中入
柳家権太楼  たちきり


久しぶりの朝日名人会。イロハの席は初めてでしたが、前方席3列目だ~と喜んでたら補助椅子でした

あの椅子で3時間はちょっとつらい

前座の扇ぱい君は滑舌いいなあと思ったら、元NHKアナで、あさイチにも御出演だったとか。初天神は、いつものお団子エピソードではなく、凧を買ってほしい金坊のお話でした。表情がとってもかわいい。

続く緑太さんは柳家三三師匠の語り口にとても似ていたので、お弟子さんかと思ったら、花緑師匠のとこの方でした。とても良かったので、今度お仕事頼んでみようかな。

久しぶりの扇辰師匠「夢の酒」ネットでは何度も聴きましたが、やっぱり表情の豊かさにやられます。今回はマクラもたっぷり。

馬生師匠はお初ですが、しっとりとした落ち着きのある落語。昔、おじいちゃんがこういうの好きだったなあ。。

トリは、待ってましたの権太楼師匠!幾多の体調不良を乗り越えられた師匠、あれ?なんかお太りになった?十分な御静養のせいならいいけど。。

「たちきり」は本当に面白く、思いをとげられなかった お久さんの切なさが伝わってくるような熱演でした。思わず5月の紀尾井らくごも予約。まだまだ聴いていたい、極上の噺家さんです。今回は渋い江戸前の噺家揃いだったせいか、会場は年齢層高し。マスクをしていない方は皆無。TBS落語研究会解説でおなじみの京須偕充さんもお見かけしました。

 

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太平洋序曲@日生劇場2階C列センター

2023-03-11 21:33:40 | 観劇/コンサート

 

作詞・作曲:スティーヴン・ソンドハイム
脚本:ジョン・ワイドマン
演出:マシュー・ホワイト

出演
狂言回し 山本耕史
香山弥左衛門 廣瀬友祐
ジョン万次郎 立石俊樹
将軍/女将 朝海ひかる

あらすじ
時は江戸時代末期。 海に浮かぶ島国ニッポン。 黒船に乗ったペリーがアメリカから来航。 鎖国政策を敷く幕府は慌て、浦賀奉行所の下級武士、香山弥左衛門(廣瀬友祐)と、鎖国破りの罪で捕らえられたジョン万次郎(立石俊樹)を派遣し、上陸を阻止すべく交渉を始める。


かつて宮本亜門氏の演出で上演されたこの作品。(未見です)今回はマシュー・ホワイト氏の演出で、上演時間も休憩なしの1時間50分にまとめられています。休憩なしなので、これからご覧になる方はご注意を。

脚本はジョン・ワイドマン氏。俳句を歌い上げる場面などもあり、外国人がとらえた東洋ってこうなのね。。と思える場面多し。「ミス・サイゴン」を思わせる群舞あります。舞台装置がとても美しく、印象的な曲もたくさんあります。・・・が、しかし。なんともこう、ニューヨークのお寿司屋さんでカリフォルニアロールを食べてる感じというか。。その。。なんだろう、このもやっとした感情・・

将軍がねー朝海ひかるさんで、中の人は悪くないんです。悪くないんですけど、あまりにキンキラキンのうえ、わざとみたいに威厳のない描かれ方をしているんですね。。尊王攘夷の描かれ方も。。うーーーん。。尊王攘夷をスローガンって言ってたような。。

まあ、そういうことを気にしなければ、浦賀奉行に大抜擢の香山弥左衛門(廣瀬くん)の立ち姿や殺陣の美しさ、狂言回しの山本さんの縦横無尽のカッコよさに十分うっとりできる作品ではあります。可知寛子さんや照井くんなど、芸達者なアンサンブルさんたちの七変化(可知さんは老中からお婆さん、現代っぽいお姉さんまでいくつやってるのか)を見つけるのも楽しいです。

そして、狂言回しの彼が最後はまさかのあの方に!そして日本は富国強兵、殖産興業・・近代化に向かって突き進む・・ってことで、これはペリーが黒船でやってきて近代化される日本の序曲ってことかとやっとわかりました。

でも、でもね。日本の近現代史を知ってる身としては、まあ、ミュージカルなんだからと割り切れない、雑さを感じちゃったりしちゃいました。ふと、ミス・サイゴンを観たベトナムの方々は、どう思ったのかなあ。。と思ったりしたのでした。蝶々夫人とかも見たらそんな気分になるのかも。ついでに言えば、浦賀奉行でペリーと交渉した人物は香山弥左衛門ではなく栄左衛門。ここは変えてるのですね。

どうもピサロの舞台を観てから日本の鎖国が無意味なことじゃなかったと感じているので、よその国が「これがその国にとっていいこと」と無理やり国を開こうとすることに反応しちゃうんですよね。

ロビーには、ペリーに関する資料や写真が展示されていました。

 

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さん喬 白酒二人会@IMAホールB列センター

2023-03-04 23:40:37 | 落語・講談

大好きな さん喬師匠の「天狗裁き」が聴けただけで幸せな気分

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