pippiのおもちゃ箱

舞台大好き、落語大好き、映画大好き、小説大好き、猫大好き!なpippiのつれづれ日記です。

中村仲蔵~歌舞伎王国 下剋上異聞(2回目)@東京建物ブリリアホール2階B列センター

2024-02-24 21:49:20 | 観劇/コンサート

なんとかもう一度観たい!という気持ちが日に日につのり、ついにリセールチケットGET!

今回は2階センターからの鑑賞ということで、花道見えるかなあ。。と少し心配でしたが、なんの。全体が見渡せ、前回前の席に座高の高いおじさまの頭がいろいろ遮っていたことを考えればずっと見やすかったです。そして照明の効果もばっちり。床面が見えるのが2階の強み

仲蔵がどんなに「役者」にこだわり、出自とか血筋とかを超えた情熱で舞台に向かったのか、また、その情熱を踏みにじるような周囲の行為に絶望したかがひしひしと伝わり、泣けてしまいました。

演じることのほかには、何もいらなかったんでしょうね。仲間に壮絶な虐めを受け、死に向かった時でさえ、「死ぬ」というのはどんな感じなのかと客観的に自分を見つめていたのかも。。というくだりに胸を打たれました。心底役者バカ。。なんですね。

名代というポジションを勝ち取りながら三笑の汚い思惑から忠臣蔵五段目弁当幕のちょい役しか振られなかった時も、周りを見返してやるというよりも、自分の納得のいく斧定九郎にするためにアンテナを張り巡らせ工夫を重ねたように感じました。

惜しむらくは、落語で「ここが感動的!」と感じた部分~ 仲蔵が斧定九郎を見事に演じた後、劇場内がしーーんとしてしまったことを「しまった!受けなかった」と感じて本人が落ち込んだシーンはありましたが、実は観客があまりに凄い演技を観てしまって感動のあまり声も出なかったということが町の声で明らかになる~「いやー俺なんか弁当食べた箸が止まっちまった」「厠へ行ってる場合じゃなかった!」という声があったことを後から聞かされて驚く~というのがカットされ、その後の仲蔵の活躍でその辺りは察してねという感じになっていたことかな。

でも、そんなことは超えてしまうほどの藤原仲蔵。ほんと、藤原竜也=中村仲蔵こういうのをはまり役というのでしょうね。

余談ですが、ロビーに置いてあったハムレットのチラシ・・

憂鬱なハムレットが笑ってる。。。何故

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中村仲蔵~歌舞伎王国 下剋上異聞~@東京建物ブリリアホール1階K列センター

2024-02-12 20:15:39 | 観劇/コンサート

中村仲蔵:藤原竜也
初代市川八百蔵/酒井新左衛門:市原隼人
中村伝蔵:浅香航大
志賀山お俊:尾上紫
中村伝九郎:廣田高志
七代目中村勘三郎/中村任三郎:植本純米
瀬川錦次:古河耕史
五代目市川團十郎ほか:深澤 嵐
蕎麦屋の万蔵ほか:斉藤莉生
金井三笑:今井朋彦
コン太夫:池田成志
四代目市川團十郎:髙嶋政宏
原川浩明、木津誠之、稲葉俊一、丸川敬之、永澤洋、草彅智文
パーカッション:萱谷 亮一/奥田 真広

脚本 源 孝志
演出 蓬莱竜太
音楽 阿部海太郎
美術 伊藤雅子

あらすじ
時は江戸時代中期、舞台は歌舞伎の黄金期を迎えようとする芝居街・日本橋堺町。江戸三座と称される劇場や芝居茶屋がひしめくこの芸能の町に、一人の孤児が運命的に流れ着く。
中村座で唄方をつとめる男と、振り付けを教える女の夫婦に養子に貰われたこの孤児こそ、歌舞伎史上不世出の天才役者と呼ばれるようになる初代中村仲蔵(藤原竜也)である。養母の厳しい稽古で踊りの才能を開花させた仲蔵は、役者として舞台に立つ夢を膨らませるが、血筋がものをいう歌舞伎界の高い壁が立ちはだかる。しかし芝居に取り憑かれた若者は、無謀にも最下層の大部屋役者から成り上がる下剋上の道を選んだ。歌舞伎界の頂点を巡って裏切りや策謀が渦巻く舞台裏の抗争に巻き込まれつつも、ひたすら芸の道を疾走する仲蔵。しかし彼を待っていたのは苛烈な“楽屋なぶり”だった。


私がはじめてちゃんとチケットを買って落語を聴いたのが、志の輔師匠の「中村仲蔵」でした。あの時の衝撃は今でも覚えています。国立劇場大ホールの誰もいないはずの花道に黒い着物を尻端折りした斧定九郎が破れ傘を手にして小走りする姿が確かに見えた。そして今回、まさに私が脳裏に描いたその斧定九郎そのままの姿をブリリアホールの花道で観てしまいました!なにこれ、正夢

志の輔師匠恐るべし。そして藤原竜也恐るべし以前、勘九郎さん主演の仲蔵もすごく面白く、勘九郎さんの素晴らしい舞踊にも釘付けでした。あのドラマには藤原くんも、仲蔵にインスピレーションを与える侍を演じていました。つまりはあのドラマとこの舞台をくっつけてみれば、ワタシ的には脳内でピキーンとつながって藤原君の一人芝居にも見えちゃうという(なんのこっちゃ)

この舞台ではその侍、酒井新左衛門は市原隼人さんが演じています。前半では團十郎のライバル、初代市川八百蔵も演じ、その時の色気半端ないです筋肉~市原さんを舞台で拝見するのはたぶん初めてかと思いますが、この方、こんなくっきりした発声をするんだ!と、惚れ惚れしました。なんと凛々しい。この舞台には藤原くんをはじめ蜷川組常連の文学座廣田さん、今井朋彦さん、あの高嶋兄さんに池田成志先輩などなど、錚々たるメンバ・・ーが揃っていますが、ほんとひけをとらない存在感でした。着流しの立ち姿も素敵前半おっさんずラブ入ってましたけどね

廣田さんは蜷川作品では西洋の重厚な貴族や司祭という役が多かったので、和服黒髪、江戸弁でご登場の時は一瞬どなたかわかりませんでした。小狡い役どころながらどこか品が漂うのはやはり廣田さんならでは。背筋がぴんと伸びてるんですね成志先輩はコ・・コン太?ギャグ専門かと思いきや、アドリブたっぷりで(話題の噛み犬、四国犬とかも)狂言回しを担当。2幕は真骨頂!

藤原くんはもう、仲蔵そのものでした。「外郎売」が始まると、客席はもう圧倒され、嵐のような拍手あれを毎回やる仲蔵すごすぎる

弁当幕のはずが見せ場となる仮名手本忠臣蔵五幕目は、もう客席中が息をのんで水を張ったような静けさの中、斧定九郎に釘付けでした。役の中にぴたりと役者がはまるって、本当に凄いなあと思わされました。

ところで、「仮名手本忠臣蔵」という題名の由来を先日テレビでみました。

右から読むと「とがなくしてしす=咎なくして死す」だそうです。深い。

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中川晃教コンサート@東京文化会館小ホールI列センター

2024-02-04 22:18:26 | 観劇/コンサート

毎年恒例のアッキー東京文化会館コンサートに行ってきました。 

セットリストはこんな感じ(間違っていたらごめんなさい)

 

My Melody/ナタリー・コール

砂のロープ

Happy tears

Another star/スティービー・ワンダー

粒子

私たち

アルゴリズム

禁じられた色彩(戦場のメリー・クリスマス)

My song

幸福の鍵

この世界より大きく小さな愛

LOVE〜愛には愛が必要

 

いや、ほんとに素晴らしかった✨幸せと愛をテーマとした構成、この素晴らしい響きのホールで天使のようなアッキーの歌声、園田涼さんの素敵なピアノを堪能できる幸福生きててよかった〜と思えるスペシャルな時間でした。昨年亡くなられた坂本龍一さんの「戦場のメリー・クリスマス」園田涼さんの美しいピアノに坂本さんへの深いリスペクトが感じられ、またその曲につけられた歌を歌い上げるアッキーの声の素晴らしさに鳥肌が立ちました。ほんと日本の至宝です。彼は。

久しぶりのコール&レスポンス、アッキーが客席をあおるあおる!ほんと楽しかった〜

来年もまた参加できますように

 

 

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