名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

身の回り、世間のできごとをを日記風に記す(紙つぶてならぬブログつぶて)。

「コロナ禍」がもたらす変容と転換

2020-04-29 09:11:02 | Weblog
2020.4.29(水)
 週刊誌アエラ今週号(20.5.4-11)で、表題をテーマに各界の名士が意見を述べている。その中で政治学者の白井聰(42)さんが強烈・率直な意見を述べている。
以下全文
「それでもまだ腐った安倍政治を支持し続けるのか」
新型コロナ関連の政治判断でおかしなものは多々ありますが、私は驚きません。世界中の国が、少なくとも「国民の命を真剣に守らなければならない」という意思がある点で一致しています。今の日本にはそれさえない。もともとそういう政権なんです。
経済再生担当大臣が、新型コロナの対策大臣になっていることも象徴的です。連鎖倒産などで人々が首をくくるような悲劇が起きないようにするのが、経済対策の本質のはず。安倍政権は、これは景気の問題だと考えている節がいまだにある。
この7年間、徹底的に安倍政治を批判してきました。でも政権は倒れない。選挙で勝ち続けているから。つまり国民は自業自得です。検疫の杜撰さ、進まないPCR検査態勢の充実など行政の無能のために、避けられた犠牲が増える可能性がある。安倍政権を支持してきた人たちや、その勝利を支えた無関心層は「自分たちがいったい何をやってしまったのか」を真剣に考える義務があります。「人殺し」になるのかもしれないのです。
台湾や韓国の新型コロナ対策が称賛されていますが、「民主的で機能する政治」は天から降ってきたわけではない。強権政治との長年の戦いを経て、彼らはそれを手にしているのです。
日本はどうか。腐った政権を長年、奴隷根性と無関心によって支持し、一方で反対する人を冷笑やアカ呼ばわりで非難する。そんな精神風土がずっと続いてきた。そういう方々には、カビノマスクがふさわしいのです。
ただ、光もあります。批判によって和牛券の案が撤回されたり、10万円給付が実現したり、私たちの「怒り」が現に政府の行動に影響を与え、変えさせている。まともに機能する政府が欲しいなら、今後も許しがたいことは許さず、怒りを表明し続ける。そんな当たり前のことに気づく。情けないことですが、ようやく出発点に立つのです。

新型コロナ対策で12兆円のばらまき

2020-04-23 09:38:17 | Weblog
2020.4.23(木)
新型コロナウィルス特措法に基づく緊急事態宣言が出されて2週間余りが過ぎたが感染者数は減ったとは言えず、外出自粛の効果は見えない。政府は緊急事態宣言の対象地域を先行の七都府県から全国に宣言を拡大した。しかし週末の商店街では混雑がみられ、専門家は感染者の増加は都市部から周辺の市町村に伝播していると警告している。
政府は4月20日の臨時閣議で、新型コロナの緊急経済対策として一旦掲げた低所得者への30万円の給付を全国民への10万円給付に変更した。これに要する経費は12兆8800億円にのぼる。財源は、そのほとんどを国債の新規発行で賄うという。 
対象は外国人を含め、住民基本台帳に記載されている全ての人である。赤ん坊から老人まで一律である。住民基本台帳に記載されている外国人はもちろん、路上生活者(ホームレス)やネットカフェで寝泊まりしている人も対象という。ただし海外に住む日本人は対象外となる。
低所得者や中小企業への救援として考えられていた当初案から、低所得者も高額所得者も一律に支給するという方向に急展開した。
当初案では被支給者をどう選別するのか、額は妥当かなどで議論が出ていたが、結局全国民に一律で支給することとなった。ばらまきではあるが、結論的には落ち着くべきところへ落ちついた妥当な答えと言える。
憶万長者にまで配るのかといった批判もあるのは当然であるが、できればそういう人は寄付してほしい。早速政府の閣僚たちは全員寄付するという。余裕のある人は自分の意志でこれに続けばいい。

首相動画に批判殺到

2020-04-14 16:09:38 | Weblog
2020.4.14(火)
今日(4月14日)付けの中日新聞朝刊に新型コロナウィルスの対応を巡り、安倍首相が自宅でくつろぐ自身の動画をツイッターに投稿し外出の自粛を訴えたが、その返信欄に批判が殺到し「炎上」した、との記事が掲載された。
 それは、外出自粛で生活苦に直面した国民の痛みを首相は理解していないとの意見が目立つ、というものである。
 投稿動画の内容は、シンガーソングライターの星野源さんが学曲「うちで踊ろう」を歌う隣の画面で、首相が愛犬とじゃれあうなどしている画像である。首相は文字で「みんなが集まって笑顔で語り合える時がやってくる。その明日を生み出すために、今日はうちで…」と書き込み、国民にも外出自粛を呼びかけたものだという。 
 この投稿について菅官房長官は記者会見で「過去最高の35万を超える『いいね』がついた。大きな反響をいただいた」と自賛した。
 一方で与党内から「こんな非常時に犬を抱いてお茶していたら、反感を買うにきまっている」との声があり、野党各党からも反発の声が上がった。著名人らもツイッター上で反応、「無神経な人間」「センスの悪い宣伝PV」とこき下ろした、という。
 賛否両論と云えばそれまでだが、新型コロナに苦しむ国民の痛みを思いやらず、その心を傷つける「ひとこと」の重みを首相たるものじっくりと考えてもらいたいものである。


愛知県、独自の緊急事態宣言を発表

2020-04-11 15:19:54 | Weblog
2020.4.10(金)
 愛知県は9日、緊急事態宣言の対象区域に追加するよう政府に要請するとともに、10日には県独自の緊急事態宣言を発した。
 すでに対象区域に入った七都府県の中で、兵庫や福岡県などより感染者の多い愛知県が対象区域に入っていなかったことは、先にも書いたように「名古屋飛ばし」と言われても仕方のないことである。
 大村秀章愛知県知事は独自の宣言について、休業要請については既に対象となった七都府県と足並みをそろえるとし、県民には不要不急の外出自粛を要請することも発表した。期間も国と同じ5月6日迄とした。
 愛知県の緊急宣言の柱は次のとおり。
〇 県内で全ての不要不急の外出・移動を自粛
〇 密閉・密集・密接という「三つの密」を徹底的に避ける
〇 日常生活に必要な事業活動は継続する
〇 医療体制と検査体制を確保。医療関係者などへの風評被害を禁止
〇 県民、事業者へのきめ細かな支援
〇 製造業をはじめ中小企業、農林水産業、建設業、観光業、宿泊業、飲食業などに独自の経済対策
〇 県民、市町村、各種団体、企業と密接に連携


これも名古屋飛ばしか!コロナ緊急事態宣言発令

2020-04-08 09:15:47 | Weblog
2020.4.8(水)
 安倍首相は4月7日、新型コロナウィルスの急速な蔓延を踏まえ、新型コロナ特措法に基づく緊急事態宣言を発令した。期間は7日から5月6日までの1か月間で、対象区域は東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、神戸、福岡の七都府県とした。
この緊急事態宣言発令に際しての安倍首相の会見のポイントは次のとおり
〇 人と人の接触機会を7~8割減らすよう要請。
〇 感染拡大が続けば感染者が1か月後には8万人を超える。
〇 都市封鎖(ロックダウン)や道路封鎖は全くなく、電車やバスは運航される。
〇 「日本経済は戦後最大の危機に直面している」として、事業規模108兆円の経済対
策実施
 〇 感染防止へ国民の協力を一層求めるとともに医療体制の強化を図る。
 〇 私権制限を伴う措置が可能。
 〇 不要不急の外出自粛要請に法的根拠が生じるが強制力はない。
 〇 不十分となれば新たな法制も視野に入れる

 この中の事業規模108億円の経済対策の中身は次のとおり
 〇 布マスクを全世帯に2枚配布
 〇 新型インフルエンザ治療薬「アビガン」を200万人分備蓄
 〇 地方自治体への1兆円の臨時交付金を創設
 〇 中小企業への雇用調整助成金の給付率を9割に引き上げ
 〇 収入減の中小企業に最大200万円、個人事業主に最大100万円給付。
 〇 収入が減った世帯に、1世帯当たり30万円給付
 〇 児童手当の給付世帯に、子供一人当たり1万円給付
 〇 旅行商品購入や飲食店予約・来店、イベントチケット購入に支援
 〇 生産設備の国内回帰への移転費用を補助
 〇 予備費1兆5000億円を創設

 ところで、この緊急事態宣言発令地域に大都市名古屋を含む愛知県が含まれないことに、首都圏、関西圏の経済圏に挟まれた中部の首長たちは神経をとがらせている。名古屋市の河村市長は、東京や大阪から多くの人が流入してくるとして愛知県の「対象地域入り」を国に求めるという。
 愛知県が含まれなかった理由に、西村康稔経済再生担当相は、感染者が倍増するスピードが緩やかで、感染経路が不明な人が比較的少ないからと説明した。
 しかし、東京や大阪で大学が開かれず、帰省や旅行を考える学生が多いことも事実として
愛知、岐阜、三重三県の知事は、宣言の7都府県に住んでいる家族や友人に東海三県への不要不急の帰省や来訪を控える働きかけを求める共同アピールを発表した。
 妙なプライド意識の表明ではある。






現代の三密

2020-04-02 09:58:57 | Weblog
2020.4.2(木)
 昨今、三密なる言葉が出回っている。新型コロナの蔓延に伴って、密閉・密集・密接という状態が禁忌だという。
 三密をブリタニカ国際百科事典で調べると、仏教用語で主として密教でいわれ、身密・口密・意密の総称とされる。仏の身体と言葉と心によって行われる3つの行為は、不思議であることから三密と称される、また衆生の身体と言葉と心によって行われる3つの行為も、その隠された本性においては仏の三密と同等であるとされる、とある。
 広辞苑では「人間の思議が及ばないので密という」とある。手に印を結び、口に真言を唱え、意に本尊を観ずれば人間の三業も仏の三密に通じる意という。
 今や世の中は、人が集まるところへ行くことは避けることが当たり前になった。小中学校へ行くことは3月以来4月に入っても禁じられている。卒業式や入学式も数人の代表だけで形ばかりに行っている光景がテレビで放映されている。商店街も街中の百貨店も閑散としている。ただ、近隣のスーパーだけは日常生活に欠かせないものとして賑わっている。
 異様な光景としては、街中の人の顔にもテレビに映る顔にもみんなマスクをしていることである。マスクが買い占められて早くからマスク不足が言われていた。一時、マスクの価格が万円単位で売られていたともいう。安倍首相は再利用が可能な布マスクを全世帯に二枚ずつ配布すると言っている。
 今朝の新聞では、新型コロナウイルス感染症による死者は世界で4万2千人になったと報じている。また感染者は88万人を上回った。著名人では、タレントの志村けんさんが3月29日、このコロナによる肺炎のため死去した。
 コロナ感染による直撃によって、日銀が1日に発表した三月の企業短期経済観測調査(短観)では、昨年12月の前回調査から8ポイント下落した、と報じた。マイナスは2013年3月以来七年ぶりという。製造業だけでなく飲食や観光業も直撃されている。欧米客の予約キャンセルが相次ぎ、客室の予約は2割を切ったと報じられている。奥飛騨の老舗旅館の廃業も伝えられた。
 新型コロナの影響の大きさに思わずため息が漏れる。