名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

身の回り、世間のできごとをを日記風に記す(紙つぶてならぬブログつぶて)。

消費税法案を閣議決定

2012-03-31 12:26:12 | Weblog
2012.3.31(土)
 政府はやっとと言うか、ついにと言うか30日の閣議で、諸費税率引き上げなど社会保障と税の一体改革の関連法案を決定した。
 その骨子は、
○ 消費税率を2014年4月1日から8%に、15年10月1日から10%に段階的に引き上げる。
○ 増税に際し、名目3%、実質2%の経済成長率を努力目標とする。
○ 総合合算制度、給付付き税額控除などの低所得者対策を導入。それまでは簡素な給付措置を実施する。
○ 所得税の最高税率を45%に引き上げる。相続税の最高税率も引き上げる。
である。
 ここに至って政府与党は混乱に陥っている。連立与党の国民新党は亀井静香代表が連立離脱を強力に主張するが、下地幹郎幹事長ら大半の党所属議員は離脱に反対して対立し、事実上分裂状態である。金融・郵政改革担当大臣の自見庄三郎氏は亀井代表の意に反して閣議で署名までした。
 民主党内でも消費税増税に反対する小沢一郎元代表の支持勢力の一部で政務三役などの辞任の動きがある。今朝の報道によると、牧義夫厚生労働副大臣ら小沢系の17人が法案提出に反発して辞表を提出した。
 また野党の自民、公明両党は早期の衆院解散・総選挙に向けて攻勢を強めており、いよいよ『消費税政局』の始まりである。
 野田首相は、党の分裂、解散総選挙という瀬戸際に立ちながらも、社会保障と税の一体改革はどうしても成し遂げなければならない政治課題であり、断じてぶれることはないと意気軒昂である。
 危機的財政状況であることは認めるが、ここまで強力な意思を示すなら普天間の国外移設とか原発からの脱却こそ国民が望んでいることであり、このことにも一体改革と同様な力を入れれば民主党離れも弱まると思われるのに、である。

久しぶりの死刑執行

2012-03-29 20:52:07 | Weblog
2012.3.29(木)
 法務省は今日(29日)午前、小川敏夫法相のもとで、死刑囚三人の死刑を執行したと発表した。2010年7月に当時の千葉景子法相が執行して以来一年八か月ぶりで、民主党政権としては二度目のことだという。昨年(2011年)は19年ぶりに執行が一度も行われなかった。
 執行されたのは、1999年9月、下関市のJR下関駅で5人を殺害、10人に重軽傷を負わせた上部康明死刑囚(48)、2001年11月~12月、宮崎県西都市などで2人の女性を殺害し現金を奪うなどした松田康敏死刑囚(44)、2002年7月、横浜市で別居中の妻の両親ら3人を殺害した古沢友幸死刑囚(46)の3人。
 小川敏夫法務大臣は「国民から死刑の制度が支持されており、法務大臣としての職責を果たすべく考えて執行した」と語った。
 民主党政権下では2010年7月、千葉景子法相が死刑廃止派ではあるが法務大臣の職責として死刑を執行した。しかし、その後法務大臣となった柳田稔、仙石由人、江田五月、平岡秀夫の各氏は慎重な姿勢を見せ、執行しなかった。
 小川法相は就任して僅か2か月だが、法相の責任として刑の執行を決断したのは立派である。小川氏は現在は弁護士であるが、裁判官、検事も務めた経歴を持っており、さすがというべきである。前任の4人は死刑を執行しなかったが、それは職務怠慢である。そもそも信念として死刑に反対なら法務大臣になる資格がないというべきである。 
 刑事訴訟法では『判決確定から6か月以内』に執行すると規定している。今回の3人も死刑確定からすでに数年が過ぎており、法の趣旨からすれば遅すぎるくらいである。
 こうした状態から、いまだ132人に上る未執行の死刑囚がいるという。
 死刑制度に反対する人たちは、そもそも、たとえ重罪人でも人が人を殺すということは許されないという。だからこそ、最終的に死刑の決定をすることはよほど慎重でなければならない。絶対に冤罪があってはならない。また少しでも疑わしい部分を残して死刑の決定をするべきではない。
 今回執行された3人は、何の落ち度もない善良な市民を無慈悲、残虐に殺害したもので、現在の日本の法制度では死刑が相当として確定したものであると信じている。
 この3人に何の縁もゆかりもないが、事件当時の状況を思い起こせば死刑執行はやむを得ないというべきである。それが世の秩序ではなかろうか。

初めてのMRI検査

2012-03-26 11:24:07 | Weblog
2012.3.26(月)
 今から9年前、転倒して頭を強打し救急車で病院(外科)に運ばれたことがある。その時はCTの検査をしたが特に異常ないということで一晩の入院で帰宅できた。
 ところがその約1か月後、頭に強烈な圧迫と痛みを感じて再びCTで調べたところ、なんと大量の出血をしていることが分かり慢性硬膜化血腫と診断された。すぐに大学病院の脳神経外科へ行くように指示され、直ちに手術を行った。
 手術は1~1時間半ぐらいで済んだという記憶だが、局部麻酔で大変つらい手術だったことを覚えている。
 一応それで事なきを得たがすぐまたその1か月後、再び同じ症状が出てCT検査をしたところ、多量の出血が判明した。有無を言わさぬ再度の手術であった。医師に、出血個所が判明しないので同じことを繰り返すと言われて、愕然としたことを覚えている。
 しかしそれから9年間、ときどきCT検査をしたが再再度の出血はなく、完治した。
 ところが、最近になってしばしば微妙な頭痛を感ずるようになってなんとも落ち着かないので、いつも診ていただいている主治医に相談したところ、念のためMRIによる画像診断をしたらどうかと勧められた。
 MRIはCTと違って放射線を使用するのではなく、強力な磁気の力を利用して臓器や血管を撮影し、異常を発見するものである。磁気共鳴画像診断装置という。CTは何度も経験があるが、MRIは初めての体験である。
 24日に脳神経外科のある総合病院で撮影し、今日(26日)その結果を聞いてきた。結果は案ずるに及ばずで、担当医はいくつかの角度からの画像やその拡大図を見せながら、特に異常は見当たりませんと言ってくれた。
 やれやれである。頭痛がくるたびに何ともいえない不安を覚えていたものだが、もっと早く検査をしておくべきであった。だが、ひとまず安心である。

日本原子力研究開発機構が関連団体に8619万円の会費負担

2012-03-25 11:03:43 | Weblog
2012.3.25(日)
 これは今朝の中日新聞の一面トップ記事である。
 高速増殖原型炉「もんじゅ」を運営する独立行政法人日本原子力研究開発機構(以下、機構という)が2010年度、原子力関連の公益法人など81団体に「会費」名目で8619万円を支出していたというものである。記者は、会費を隠れ蓑にしてこれらの団体の運営を下支えしていたのではないかと疑問を投げかけている。さらにこのうち支出額が百万円を超える11団体のうち少なくとも7団体は文部科学省や経済産業省OBが役員となっている、という。
 記事は、機構の運営費の大半は国からの交付金(1679億円)で賄われており、税金の一部が原発を推進する天下り団体に流れていたと批判している。機構は「不透明な支出があった」と認め、2012年度から95%減の364万円に大幅カットするという。
 機構への国からの交付金の原資は、その半分以上が電力会社に課税されている電源開発促進税である。しかし、促進税は電気料金に上乗せされ、最終的に消費者が一世帯あたり平均で月額110円を負担しているから、電力会社の腹は少しも痛まない仕組みである。
 ところで、こうした無駄な予算はいくらでもある。民主党が華々しく行った事業仕分けでもこのことは少しも問題にならなかった。当時の蓮舫行政刷新担当大臣などはこの仕事で大いに名を上げたが、実際には実を上げることはできなかった。
 大体、無駄な予算は膨大な予算数字の中にいっぱい隠れているが、それは役人しか知らない。なぜなら、国会審議では予算委員会といいながら機構がどこへいくらの金を支出しているかなど全く議論しないからである。議論といえば、お互いの揚げ足取りか、週刊誌で載ったスキャンダル追求ばかりの政局論議に終わっているからである。こうして官僚の天下りは公然と行われる。そして、原発は決して『脱』に向かわない。

春の選抜高校野球開幕

2012-03-22 03:00:00 | Weblog
2012.3.22(木)
 第84回選抜高校野球大会が今日、32チームが参加して甲子園球場で開幕した。昨年は3.11の大震災直後ということで入場行進は中止となったが、今年は例年通り行われ、また選手宣誓は東日本大震災で被災し、21世紀枠で選出された石巻工の阿部翔人主将が行った。選手宣誓の大役は、出場32校が参加した15日の組み合わせ抽選で引き当てたもので、阿部主将は「野球の神様って本当にいるんだな」と話したという。
 ニュースで聞いたこの選手宣誓が素晴らしいものなので記録する。
『宣誓。東日本大震災から一年。日本は復興の真っ最中です。被災をされた方々の中には苦しくて、心の整理がつかず、今も当時のことや、亡くなられた方を忘れられず、悲しみに暮れている方がたくさんいます。人は誰でも、答えのない悲しみを受け入れることは苦しくてつらいことです。
 しかし日本がひとつになり、その苦難を乗り越えることができれば、その先に必ず大きな幸せが待っていると信じています。だからこそ日本中に届けます。感動、勇気、そして笑顔を。見せましょう。日本の底力、絆を。我々高校球児ができること。それは全力で戦い抜き、最後まで諦めないことです。今野球ができることに感謝し、全身全霊で正々堂々とプレーすることを誓います。』
 実に立派な文章である。阿部君の宣誓そのものも見事であった。この文章は、松本嘉次監督(44)が「みんなの思いを一つの文章に凝縮しよう」と提案。宿舎の食堂にあるホワイトボードにマネージャーを含む部員31人が書き込んだ言葉を、阿部主将がまとめて書き上げたものという。
 その石巻工は今日、第三戦に出場し、鹿児島の神村学園と対戦したが惜しくも負けてしまった。

 大会は今日から12日間行われる。東海からは愛知の名電高校、三重の三重高校が出場する。三重高校は今日の緒戦に鳥取城北高校と対戦し、6対5で競り勝った。

新エネルギー「シェールガス」とは?

2012-03-21 15:41:11 | Weblog
2012.3.21(水)
 今朝のNHKニュースの中で、「シェールガス」ラッシュに沸くアメリカの熱気を取り上げていた。
 シェールガスは地下3000メートルの頁岩(けつがん、シェール)層から採取される天然ガスのことだそうである。
 アメリカ合衆国では1990年代から天然ガス資源として重要視されるようになった。 シェールガスの埋蔵量は在来型の天然ガスに匹敵し、今後150年~200年におよぶという。価格も石油の2~3割安で需要は伸びており、多くの企業がガス開発を巡る事業に参入しかってのゴールドラッシュを彷彿させている。
 ただシェールガスの採掘には大量の水と化学物質を使用し、環境に与える負荷が極めて大きいともいわれ、ただ新エネルギーとして喜んでばかりもいられない。採掘で地震が誘発された例も報告されている。
 NHKの報道でこれまで聞いたこともなかった新しいエネルギーのことを知った。カナダの採掘に関して、日本の三菱商事が2000億円を投じてその採掘権を買収したこともニュースの中で報じていたが、このエネルギーの功罪はもっと慎重な研究が求められるような気がする。

被災67年 名古屋空襲犠牲者の夕べ

2012-03-20 13:23:29 | Weblog
2012.3.20(火)
 昨日19日は、67年前の1945年3月19日に名古屋でB29による大空襲があった日である。
 戦争と平和の資料館ピースあいちでは昨夕、ピースあいち正面玄関で「被災67年 名古屋空襲犠牲者追悼の夕べ」と銘うって、例年のように建昌寺住職による法要とペットボトルで作った灯ろうのろうそくに火を灯して空襲犠牲者の冥福を祈った。
 名古屋への空襲は、1942(昭和17)年のドーリットル作戦による空爆に始まり、1944年末の軍需工場や翌1945年3月12日、19日、5月14日、17日の一般市民を狙った大規模な無差別爆撃によって多くの市民が犠牲になった。5月14日の空襲で名古屋城が炎上したことはよく知られている。
 名古屋市内や愛知県下には軍需工場が多かったため、B29による空襲の標的になり、爆弾の投下量は首都東京に次ぐといわれている。
 これらの空襲犠牲者への追悼の祈りが「名古屋空襲犠牲者追悼の夕べ」である。
 この名古屋空襲を記録し、未来へ語り継いでいくために昨年、名古屋の若き映画監督・森 雫さんが『名古屋空襲を語る~今を生きる人へ』と題するドキュメンタリー映画をつくった。「追悼の夕べ」のあと、この映画の試写会を行った。
 映画は、70人の証言者によるドキュメンタリーで、完全版は2時間を越えるそうだが、この日は1時間15分ほどの短縮版を見た。証言者は現在は80歳前後が中心だが、中には90歳を超える人もいた。体験者の体験談をみじかく繋いで名古屋空襲の真実に迫るという手法で、一般市民を狙った無差別爆撃の悲惨な姿を訴えた。
 この映画がいろいろな集まりの中で上映されることを願う。

『脱原発』支持8割ー全国世論調査

2012-03-18 10:30:01 | Weblog
2012.3.18(日)
 日本世論調査会が東日本大震災1年後の3月10、11日に行った全国面接世論調査の結果を発表した。主なものを拾ってみる。
 問 政府は昨年末、東京電力福島第一原子力発電所事故の収束宣言をしましたが、あなたは福島原発の現状に不安を感じていますか、感じていませんか。
    不安を感じている         69.5
    ある程度不安を感じている     22.6
    あまり不安を感じていない      5.1
    不安を感じていない         2.1
    分からない・無回答         0.7

 問 あなたは原発への依存度を段階的に下げ、将来は原発をなくす『脱原発』という考え方をどう思いますか。
    賛成                43.7
    どちらかといえば賛成        35.9
    どちらかといえば反対        12.0
    反対                 4.5
    分からない・無回答          3.9

 問 現在、稼動中の原発は順次、定期検査で停止していきます。4月には国内の全原発が停止することになります。定期検査後、安全評価で問題がなかった原発について、あなたは再稼動することをどう思いますか。
    再稼動を認める                15.6
    電力需給に応じ必要な分だけ再稼動を認める   53.5 
    再稼動を認めない               28.0
    分からない・無回答               2.9

 問 政府は2030年までに14基の原発を新設、増設する方針を震災前に示していました。あなたは今後、原発をどうすべきだと思いますか。
    方針通り14基の新設、増設をすすめる      5.9  
    新設、増設は14基より減らす         24.2
    新設、増設はしない              65.9
    その他                     0.6
    分からない・無回答               3.4

 問 福島原発事故の影響により、今後、全国で電気料金が値上がりする可能性があります。あなたは電気料金の値上げについてどう思いますか。
    受け入れられる                12.0
    どちらかといえば受け入れられる        35.8
    どちらかといえば受け売れられない       27.9
    受け入れられない               23.3
    分からない・無回答               1.0   

 こうしてみると、福島原発の状況に不安を感じている人は圧倒的に多いし、『脱原発』の考え方も非常に強いということが分かる。しかし、安全評価で安全が確認されれば電力需給に応じて必要な原発は再稼動を認めるとした意見がかなり多いことも分かった。一方で、原発の新、増設は認めないという考え方も強い。
 人々の心は揺れていると同時に、電力不足に対しては現実的な対応もやむを得ない気持ちを表わしている。
 これらの回答を見る限り、原発に対する政府の対応は国民の空気が読めていないとしか思えない。

進まぬ被災地のがれき受け入れ

2012-03-16 09:56:02 | Weblog
2012.3.17(金)
 東日本大震災によって発生したがれき量は約2250万トン(岩手約450万トン、宮城県1570万トン、福島県約230万トン)にのぼり、これは阪神・淡路大震災の1.6倍の量であり、宮城県では年間処理量の19年分、岩手県では11年分に相当するという。
 この膨大な量のごみの処分はほとんど進んでおらず、一年以上が過ぎても各所に山積みされているのが現状である。これだけの量のごみを岩手、宮城、福島の三県だけで処理するのは不可能ということから、政府はすべての処理費は国で持つから各県各地で受け入れてほしいと躍起になっている。
 今回の災害で、国民全体の絆が深まったと言われているが、このごみの処分となると多くの自治体がしり込みしている。いうまでもなく放射能に汚染されたごみの受け入れに市民の反撥が強いからである。ここにも今回の災害の特異性がある。地震、津波だけによるごみなら多くの自治体が競ってでも受け入れてくれるであろう。原発災害の怖さを考えれば必ずしも責められない。
 しかし腹が立つのは、放射能汚染のごみの受け入れはいやだが、原発はやむを得ないと主張する人が原子力ムラの人たち(政府、電力会社、原発推進派の学者ら)の宣伝(停電、電気料金の値上げ、企業の競争力の低下など)が効を奏してじわじわとふえつつあることだ。ほんとうに“絆”は深まったのだろうかと思ってしまう。
 それでも、東京都の石原知事はえらいもので先頭を切って受入れを表明している。石原知事はしばしばとんでもないことを言うが、そういう人だから一部の都民の反対を押し切ってでもこうした態度を取れるのかもしれない。しかしいいことである。
 政府としても、がれきの処理が復旧、復興への第一歩として都道府県や政令市に協力依頼の文書を送付したという。細野環境相などは「実際に現地に行けば、理解していただける」として、被災地への出張費や放射線量測定費のほか、住民説明会の費用までも負担するといっている。
 こうした動きの中で、静岡県島田市が受入れを正式に表明したのに続いて、千葉県市川市、鳥取県米子市も受け入れ方針を発表した。
 またいくつかの自治体では、議会側からごみの受け入れを進める要望書を首長あてに提出する動きも目立ってきた。
 しかし、他の自治体がごみを受け入れるといっても、実際にいつ、どの場所へ、また放射能汚染対策の如何など地元住民の理解と納得を得るのは簡単ではない。それでも、被災地への思いやりが大切ならそのぐらいのつらさの共有ができないでなにが絆かと言いたい。原発はそれほどに恐ろしく、まだまだ人間の手に負えないからである。

名古屋市議会 減税日本のガタガタ

2012-03-15 12:22:30 | Weblog
2012.3.16(木)
 昨年の市議会選挙で一気に第一党になった河村市長率いる減税日本がガタガタしている。
 第一党になった減税日本は、名古屋市議会の慣例から議長のポストを獲得した。そこで、減税日本は最高齢者の中村孝太郎氏(66)を推薦したが、議長は1年間に限って第一党から選ぶという議会の慣例から中村氏は議長に当選した。
 ところが中村議長は、一年交代の慣例に従わず、議長の続投を表明したために民主、自民などの野党から批判を浴びて議会は混乱した。
 与党の減税日本も慣例上中村氏に辞任を求めたが聞き入れられなかったため、とうとう中村氏をなんと全員一致で除名処分にした。
 そこでとうの減税日本を含めて、自民、公明、民主、共産の全五会派は「議会改革の成果も努力もみられず議長にふさわしくない」として16日、本会議を開いて不信任案を提出するという。
 中村氏は「市民の目に見えないところで物事が決まる議会の慣例に一石を投じたい」として議長の続投に固執している。
 確かに、議長が毎年変わるという慣例は、いわば各党間の談合によって決められてきたもので、議長というものの本来の姿ではない。中村氏がそれに抵抗したことは必ずしも無意味ではない。中村氏は不信任案が可決されても辞めないと言っているが、ここまできたらさらに抵抗すべきだ。
 しかし、議会の悪弊は破っていこうという意気込みで第一党になった減税日本も、毎年議長は交代するという政党同士の談合に加担して中村氏を除名までするというのも不思議な政党である。
 
 さらに減税日本に所属する瑞穂区選出の金城裕議員(52)が薬事法違反(広告禁止)の容疑で書類送検された責任を取り、退会届を出したという。
 金城市議は、経営する医療器具販売会社のホームページで厚生労働省の承認がない商品の効能を宣伝した疑いで9日、愛知県警に書類送検されていたものである。
 金城市議は、離党や議員辞職はせず、一人会派として活動を続けるという。本人も認めている犯罪を犯しながら(本人は罪に当たることを知らなかったといっているが)議員を辞めないなどこれもいい加減なものだ。そういうことのない議会を目指すといって議員になったはずではないか。
 減税日本のほころびが見えてきた。