名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

身の回り、世間のできごとをを日記風に記す(紙つぶてならぬブログつぶて)。

鳥羽・石鏡の「御宿 ジ・アース」に宿泊する

2018-03-30 21:32:44 | Weblog
2018.3.30(金)
 いつも親のすねをかじっている息子から、三重県石鏡の山頂に建つ豪華な宿に、何の風の吹き回しか連れ合いと共に招待を受けた。
 一昨日29日と今日にかけて思いもかけないぜいたくな風景と料理を堪能した。
 そこへは、近鉄電車で鳥羽まで行き、さらに迎えのバスで、40分ほどかけて到着した。鳥羽とスペイン村を結ぶメイン道路から海方向の絶壁を目指して細い山道を5~6分ほど走った崖の上の御宿である。この旅館の周りは何もなく、ここにたどり着くまでの道も私道となっていたので、おそらくこの御宿のために設置したものと思われる。
 建設から10年ほど経っているとのことであったが、自然に溶け込んだ落ちついた和風建築が心を和ませてくれた。展望台からは穏やかな伊勢湾が拡がり、東に渥美半島や神島を眺め、西に伊勢志摩のリアス式海岸を眺望する素晴らしいロケーションである。
 息子が支払ってくれた宿泊料は、一人一泊およそ5万円というから決して安いとは言えないが、環境、たたずまい、接遇などの良さと夕餉の料理の絶品さから見れば十分満足できるものであった。
 今日(30日)の天気も快晴で良い天気であったが、昨日と違って強い風が吹き、海は白波が立っていた。まっすぐ帰るのも惜しい気がして鳥羽まで戻ったら、「鳥羽湾めぐりとイルカ島」と題した遊覧船に乗るつもりでいたが、余りの風の強さにあきらめて、代わりに鳥羽水族館に入館した。ここはもう何回も来ているところであったが、ここだけといわれるジュゴンや可愛いしぐさのラッコに会えるということで楽しんだ。平日の午前中にもかかわらず、大勢の観客でにぎわっていた。
 昼を過ぎて、あとは一路、家路へ急いだ。



「森友学園」への国有地売却を巡り佐川氏喚問

2018-03-29 09:13:03 | Weblog
2018.3.29(木)
学校法人「森友学園」への国有地売却に関する財務省の決済文書改ざんを巡り、衆参両院の予算委員会が27日開かれ、佐川宣寿前国税庁長官の証人喚問を実施した。
 佐川氏は、安倍首相やその夫人、官邸側からの関与は明確に否定したものの、改ざんの経緯や動機、など核心部分については「刑事訴追の恐れがある」として55回にも上る証言拒否を繰り返し、真相の解明は闇のままとなった。
 中日新聞の28日付け「中日春秋」欄は、この事態を皮肉って次のコラムを載せた。
 『男がワインの試飲で、製造年とブドウ園まで当てると申し出た。外れたら二件の家を渡す。その代わり、当たれば「娘さんと結婚を」。主人は当たりっこないと受けて立ち、書斎から秘蔵のワインを持ってくる。英作家ロアルド・ダールの短編『味』の一場面。
 男は口に含み目を閉じ集中する。「わかったぞ」。製造年とブドウ園を告げる。的中していた。そのときメイドが書斎に忘れてあったと眼鏡を持ってくる。その男のもの。事前に書斎に忍び込み、ワインのラベルを読んでいたことがばれてしまう。うまく演じたつもりが、自分では気づかぬ落とし穴があった。
 以下、春秋氏の一針。
 証人の佐川前国税庁長官は訴追のおそれを理由に決裁文書改ざんの経緯を明かさぬ。ただ一点、不自然なほど強調したのは首相や夫人の土地売却への関与はないということである。▼うまくかわした、おつもりかもしれぬ。しかし、核心を避けながら「責任は自分に」と誰かを守ろうとする姿を国民はどう見たであろう。その証言自体にこの問題に潜む「忖度」の二文字があらためて浮かばなかったか。▼どこかに、「国民のための」という眼鏡を置き忘れなかったか。仕事熱心なお方に見えた。その分、悲しい。』

 いつもながら春秋氏の読書量と教養の深さに感嘆するばかりである。

仲の良い犬も獲物の取り合いになると!!

2018-03-26 13:20:38 | Weblog
2018.3.26(月)
 3月25日付中日春秋欄にロシアに伝わる「犬の友情」という小話が載っている。
 ▼同じ屋敷にいた二頭の犬が友情について論じ合った。一頭が「互いに愛情を持って暮らすことより楽しいことがあるだろうか。いつも友の幸せを自分の幸せと考える」。その言葉に別の犬は感動し、全面的に賛同した。二頭の犬はひしと抱き合った。▼その時、料理人が台所から犬たちに一本の骨を投げた。友人同士の犬は先を争って骨に突進し、取っ組み合いのけんかを始めた。これがロシアの小咄である。
▼外交や政治の世界では友情が成立しにくいことはよく承知していたが、トランプ大統領の判断を見る限り、安倍首相との間の個人的信頼関係とやらは、残念ながら、二頭の犬のうわべだけの友情だったらしい。米国が発動した鉄鋼とアルミニュウムの輸入制限措置である。▼日本政府の願いもむなしく対象から除外されなかった。日本の鉄鋼には25%、アルミには10%の関税が上乗せされる。カナダ、メキシコ、EU、韓国などの7か国・地域は対象になることを免れている。▼米国内の鉄鋼産業が衰退すれば、安全保障が脅かされるというのが今回の輸入制限の理由だったが、輸出量もさほど上位ではなく、仲がいいはずの首相がいる同盟国・日本がかみつかれた。▼「友情」を頼りに、日本は大丈夫という甘い見通しが政府内になかったか。だとしたら、あの犬たちの方がよほど頼りになる。

 一国の政府の首相が、一国の政府の大統領に追従し、時に言いなりになって、言うべきことを言わない無能さをロシアの小咄を使って皮肉っている。
 お隣の彼の国も米国に従属しているが、そこの大統領はそれなりに果たすべき役割を果たしている。それに引き換え、此の国は世界から尊敬されるべきことは何もなくなってしまった。



文科省役人、地方教育への介入続編

2018-03-21 09:42:57 | Weblog
2018.3.21(水)
 文部科学省が前川喜平前事務次官の授業内容の報告を名古屋市教育委員会へ求めた問題で、二人の国会議員が関与していたことが明らかになった。
 文科省が根掘り葉掘り執拗に名古屋市に質した照会状を送る前に、自民党文科部会長を務める赤池誠章参院議員(比例)と、部会長代理の池田佳隆衆院議員(比例東海)の二人が報道でこの授業のことを知り、文科省に問い合わせていたというものである。
 文科省は池田議員に対してメールでの質問事項をあらかじめ示して意見を求め、授業の参加者に組織的な動員があったか、前川氏への謝礼の金額を探る質問を追加していたという驚くべき事実が明らかになった。
 文科省は「議員のコメントを参考にしただけで、文科省が主体的に判断した」と言っているが、政治家の意向に言いなりに従い、国として一学校の個別の授業に関与するなどというのは見過ごすことのできない事態である。
 最高責任者の林芳正文部科学大臣は、この二人の議員の影響を否定し、文科省として主体的な調査だったと釈明しているが、文科相たるもの教育基本法の精神を踏まえ厳しく律してしかるべきである。
 ところで池田佳隆議員といえば愛知衆院三区(名古屋市昭和区、緑区、天白区)から比例で出ている地元中の地元議員である。若いときは名古屋青年会議所理事長や日本青年会議所会頭を務めている。
 所属団体・議員連盟を調べてみると、日本会議国会議員懇談会、神道政治連盟国会議員懇談会、みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会、 国際観光産業振興議員連盟、TPP交渉における国益を守り抜く会、文化芸術懇話会などに所属している。
これを見ると自民党の中でも右派というより右翼そのものである。今回の文科省へのお節介を考えると彼の浅はかな行動も納得できるというものである。
今朝の報道によると、池田議員は雲隠れしてその所在さえ明らかでないという。自分でやったことを堂々と説明できないとは情けないとしか言いようがない。
こんな議員を地元から選んでしまっていることに選挙民は大いに反省しなければいけない。






文科省役人、異常な地方教育への介入

2018-03-17 09:26:39 | Weblog
2018.3.17(土)
 安倍政権の下で戦前への回帰が進んでいるが、今度は教育現場への驚くべき介入が公然と行われたことが明らかになった。
 今年の2月、名古屋市立八王子中学校で前文科相事務次官の前川喜平氏が講師として講演を行ったことに対して、文科省の官僚(課長補佐と報道されている)が前川氏を講師として招いた経緯などを事細かに、執拗に問いただすというメールを送っていたことが明るみに出た。
 今朝(17日)の中日新聞には、この文科省の質問と名古屋市教委の回答の全文が1頁全面を使って掲載された(やりとりはメールで行われたとある)。
 前川氏は、加計学園獣医学部の新設計画を巡り、「総理のご意向」などと内閣府から文科省に伝えたとする文書の存在を証言したり、「行政がゆがめられた」とも公言していた。
 文科省は前川氏のこうした発言への反感から、前川氏は「国家公務員の天下り問題で辞職し、停職相当の懲戒を受けた人物」だけでなく「次官在任中にいわゆる出会い系バーの店を利用し、そこの女性と食事をしたり、時には金銭を供与していたことが明らかになっている人物」などと批判していた。
 学校はこうしたことを理解した上で、こんな人物を(神聖な)公教育の場に講師として招いた理由を、文科省の役人はまず質している。とにかく前川氏を悪役にして、1回目は15問の質問の回答を求め、その回答に対してもさらに10問におよぶ再質問を求めるという執拗なものである。
 こうした文科相の動きに対して教育評論家の尾木直樹氏は「腰が抜けそうになった。まるで戦前の記録映画でも見ているようなとまどい、異次元の違和感を覚えた。政治の教育への不介入が大原則の教育基本法に違反している。文科省の役人の文面は恫喝以外の何ものでもない。日本の公教育の危機であり、危険水域を超えている。」と語っている。
 なお報道では、前川氏の講演会には、生徒や保護者ら400人ほどが参加、前川氏は「これからの日本を創る皆さんへのエール」と題して、生涯学びながら生きる力の大切さを語ったものだったと伝えている。
 八王子中の上井靖校長は、「(文科省からこんな問い合わせが)来るとは思っていなかった。少し驚きがあった。」と話し、「私(上井校長)が前川さんにお願いしたのは、私がじかにお会いしてお聞きしたお話や、私が感じた前川さんの人となりから判断したもの」応えていた。
 前川氏の名誉棄損にも値するような文科省の嫌味な質問状に対して、上井校長の回答は
実に立派なものである。
 質問状を書いたこんな役人こそ恥を知るべきである。

ダ・ヴィンチと「アンギアーリの戦い」展を観る

2018-03-15 09:32:42 | Weblog
2018.3.15(木)
 名古屋市博物館でダ・ヴィンチと「アンギアーリの戦い」展が開催されている。ダ・ヴィンチの未完の大壁画「アンギアーリの戦い」は多くの謎と痕跡を残しているという。今回の展示では、タヴォラ・ドーリアが16世紀前半に描いた油彩画(この壁画の中心部分)を展示したものである。あわせて壁画の模写や派生作品、さらにダ・ヴィンチの多岐にわたる活動を紹介している。
 また、ミケランジェロがダ・ヴィンチと同じ場所に構想した壁画の下絵の模写「カッシーナの戦い」を加え、ルネサンス二大巨匠による共演の実現だとしている。
 ダ・ヴィンチの壁画は未完であり、さらに16世紀の半ばに別な作家の新たな壁画装飾によって覆われてしまった。
 冒頭に記したように、この展覧会では、失われたダ・ヴィンチの壁画の中心部分をなす「軍旗争奪」の戦闘場面を描いた日本初公開の「タヴォラ・ドーリア(ドーリア家の板絵)」として知られた著名な16世紀の油彩画(右図)である。
 15世紀から16世紀の絵画や彫刻など模写も多いが、眼を見張る作品の山に圧倒される思いであった。作者不詳だが有名な(レオナルド・ダ・ヴィンチに基づく)「聖アンナと聖母子」も見ることができた。
 昨日の午前11時ごろに入館したが、館内は入館者でごった返し、ゆっくりと鑑賞できなかったのは残念であった。

米朝首脳会談が大ニュース

2018-03-10 09:16:46 | Weblog
2018.3.10(土)
 北朝鮮の核武装化について、今にも武力攻撃を仕掛けるぞと脅していたアメリカが北朝鮮・金正恩氏の会談申し入れを受け入れることによって米朝首脳会談が史上初めて実現する見通しとなった、と新聞各紙・テレビが大ニュースとして報道している。
 ここに至るまでの経過の中で、マスコミが書かない不思議がいくつかある。
  1.北が何故ここまで意固地になって核開発を進めようとしているのか。
  2.何故大国アメリカが極東の小さな国の動向にこうまで介入してくるのか。
  3.世界の核兵器15000発のほぼ半分をロシアとともに所持している国が、北の核兵器開発にいちゃもんをつける資格があるのか。
  4.世界で最初に被爆国になった日本こそが世界の核保有国に対してはもちろん、また、北朝鮮の隣国である日本こそが北朝鮮に対して核の保有を戒めるべきであるのに、そ    うした論陣を張らないでいるのは何故か。
  5.アメリカの子分である韓国が、同胞の北に対してその融和に努力して南北会談実現の可能性も出てきたが、日本は相変わらずアメリカの忠実な下僕として、ただただ北を    責め続けているのは何故か。

 アメリカの世界の憲兵としての力の誇示、大国の奢りの一方で、トランプ氏の出現により、アメリカファーストとか鉄鋼などの輸入品に対する関税の適用など大国の尊厳はどこへ行ったのかと思える豹変ぶりも目に余る。 多くのアメリカ人は人間的にも文化的にもすばらしい歴史を持っているが、いざ国家ともなると指導者によってその良さが小さくなってしまう。
 現在の日本などは、それに劣らずその最たるものかもしれない。

スポンサー優先を露呈した平昌冬季五輪

2018-03-02 13:40:45 | Weblog
2018.3.2(金)
 平昌冬季五輪は、開催国・韓国の努力もさることながら、アスリートたちの熱戦によって大いに盛り上がり、成功裏に終えることができた。
 しかし、韓国と同じ時差の日本での観戦時刻が深夜に及ぶことが多く、テレビ観戦した多くの聴衆は最初は不思議に感じたものであった。しかも平昌は極寒の地であり、多くの競技が真夜中で行われたことから、アスリートもそれを観戦する観客も厳しいものがあったと伝えられていた。
 例えば、スキー・ジャンプ競技のスタートは午後9時半過ぎで、気温は氷点下12度まで下がり、葛西紀明選手などは「こんなの中止でしょうと心の隅で思った」と語っている。フィギアスケートは全種目が午前10時頃のスタートで、調整難からか有力選手の転倒が相次いだ(中日新聞から)。
 何故こんなことになったのか。伝えられるところによると、米国やヨーロッパの公式スポンサーらの要望に応えるために、IOCが決めた競技ごとの開催時間によったとのことである。
 ヨーロッパと日本では8時間の時差がある。アメリカとの時差も14時間から17時間もある。韓国と日本とは同じ時差だから同じ時差となる。欧米でテレビ観戦する丁度良い時刻は、日本や韓国では真夜中というわけだ。これを強要するのが多額のスポンサー料をIOCに負担する企業である。トランプ米大統領流に言えば、アスリート・ファーストではなく、スポンサー(企業)・ファーストである。
 中日新聞によると、こうしたスポンサー優先の規制は日本でも行われている。JOCは、公式スポンサーや自治体以外の企業や学校が開く壮行会などを報道陣らに公開することを不正便乗商法として規制しているという。そのため、急きょ壮行会を非公開にしたり、パブリックビューイング(PV)を自粛するケースが全国で相次いだ。
 筆者はかつて兼松江商の社長・会長で、IOCの副会長を務められた清川正二氏とIOCの会議に参加したことがあるが、清川さんはいつもオリンピックの商業主義を厳しく排除され、純粋なスポーツ精神を主張しておられたことを記憶している。現在のIOCやJOCの姿を見ると嘆かれるに違いない。

統合型リゾート施設(IR)に群がる自治体

2018-03-01 21:07:58 | Weblog
2018.3.1(木)
 特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律(略称:統合型リゾート整備推進法)は「IR法」や「カジノ法」とも呼ばれ、2016年12月15日に議員立法で成立した法律である。
 大型ホテルや商業施設、会議場などが一体となった施設で、その一部にカジノも含まれる「統合型リゾート(IR:Integrated Resort)」の整備を日本国内において促すものであり、基本法という位置づけとなっている。
 最近、この施設の整備個所数について議論が起こっているらしい。この法律ができた当時は提案者の自民党議員がIR は「二つか三つでスタートとすべきだ」と言っていたが、自民党の部会では「訪日客を増やすのに二、三カ所でいいのか」、「少なくとも五カ所で出発すべきだ」などと言っているそうである。 理由は、自治体の誘致活動が積極的となり、二、三の枠では収まり切れなくなってきたということらしい。熱心な自治体はその後、北海道の釧路市、苫小牧市、留寿都村の三自治体、横浜市、愛知の常滑市、和歌山県、大阪府と大阪市、長崎県佐世保市などが誘致に懸命という。
 何でもいいから人が集まって金が潤えばよいというものでもあるまいに、賭博場をつくるのに自治体の長や議員が血眼になるとはとんでもないことである。
 時事通信が昨年8月に行った世論調査では、自分の住む地域にカジノをつくることに「反対」66.8%、「賛成」22.8%という結果で、地域住民は決してカジノなど望んでいない。
 かつて、NHKがギャンブル依存症についての弊害について取り上げたことがあったが、当人はギャンブルを続けるためにウソをつき借金を重ねることも厭わなくなってしまう。意志が弱いなどの性格の問題ではなく、「やめられない」心の病気、すなわち精神疾患だと認識すべきという。こうした疑いのある人は500万人を超えると言われている。
 莫大な金を投じてIRを整備して、精神患者が増え、ギャンブル目当ての外国人が集まって犯罪が増えるような事態になっては元も子もないことを自覚すべきである。