2017,8.29(火)
北朝鮮は日本時間の29日午前5時58分、首都平壌の順安区域付近から弾道ミサイル一発を北東方向に発射した。約2700キロ飛行し、北海道襟裳岬上空を通過して6時12分、襟裳岬の東方約1180キロの太平洋上に落下した。5月14日に打ち上げられた新型中距離弾道ミサイル「火星12」(最大射程5千キロ)の可能性があるとされる・
日本政府によると、ミサイルは日本海上空で三つに分離し、最高高度は北海道上空通過時の約550キロだったとみられる。北海道上空の通過時間は約2分間で、全国瞬時警報システム(Jアラート)が作動した。分離したミサイルは全て日本の排他的経済水域(EEZ)の外側に落下したものとみられる。
北朝鮮のミサイルが日本上空を通過したのは5回目で、発射の事前通告はなかったことから、日本政府は北朝鮮に厳重抗議した。安倍首相はトランプ米大統領と電話会談し、圧力をさらに強めていく必要があるとの認識で一致した。
このミサイル発射の報を受けて、日本各地で混乱が生じた。29日早朝、全国瞬時警報システム(Jアラート)と連動した警報が北海道から関東甲信越に鳴り響き、市民を不安に陥れた。
東京駅では、新幹線の車内電気が消えた。中部地方の名鉄電車が一時運転を見合わせた。長野県佐久市の佐久長聖中学・高校は臨時休校とした。NHKは朝のラジオ体操放送を中止した。また連続テレビ小説「ひよっこ」の放送を取りやめた(以上、29日付け中日新聞)。
これまでも再三書いてきたが、北朝鮮は戦前の日本と同じ道を歩んでいる。一人の独裁者を祭り上げ、全ての国民が盲動する姿はまさに日本が歩んできた道である。
そしてその独裁者は裸の王様となっている。アメリカとそれに同調する国々を敵としながら、自国民からもすきを狙って後ろから鉄砲が撃ち込まれるのではないかとの疑心暗鬼に日々脅かされている。
目の前で繰り広げられている米韓軍事演習などは金正恩氏にとっては恐怖の何物でもない。世界が一致して「制裁、制裁」と叫んでいるが、こんな軍事演習をやめることの方が一番の効果である。彼は何しろ怖いのである。しかし前にも後ろにも下がれない状態に陥っている。
金正恩のこの気違いじみた行為が、日本国民を恐怖に駆り立て、軍備を増強し、さらには核兵器さえも辞さないという空気をつくり、気付けば取り返しのつかない事態を引き起こしかねないとも限らない。
ナチズムの高官にこんな言葉がある。「大衆は愚かだ。彼らをあやつることはたやすい。」
中日の夕刊に各界の著名人が、自ら歩んできた人生を「この道」と題してエッセイを書いている。29日付けの夕刊では、作家の阿刀田高氏の最終回が載っている。そこでこんなことを書いておられる。
「わるい奴に攻められたら、どうする」それを訴える仲間もいたし、私自身も考えた。そして結論は、―その時は死ぬのだ―
つい先日まで天皇のために死ぬ覚悟があったのだ。理想のために死んで、なにが悪かろう。青い空のイメージとともにこの思案はずっと私の中に残り続けている。まったくの話、赤紙一枚で召集され、なんのためかもはっきりせず、犬死にしたケースは山ほど聞かされていた。高い志のため国際社会の蛮族に殺されても仕方ない。
まともな大人の考えとして、平和憲法を守ること、それも命がけなのだ。ひどい侵略があれば無力である。国際協調は死にものぐるいでやっていかねばなるまい。が、憲法九条は人類が到達すべき究極の理想なのだ。軽々には損なえない。以下略
北朝鮮は日本時間の29日午前5時58分、首都平壌の順安区域付近から弾道ミサイル一発を北東方向に発射した。約2700キロ飛行し、北海道襟裳岬上空を通過して6時12分、襟裳岬の東方約1180キロの太平洋上に落下した。5月14日に打ち上げられた新型中距離弾道ミサイル「火星12」(最大射程5千キロ)の可能性があるとされる・
日本政府によると、ミサイルは日本海上空で三つに分離し、最高高度は北海道上空通過時の約550キロだったとみられる。北海道上空の通過時間は約2分間で、全国瞬時警報システム(Jアラート)が作動した。分離したミサイルは全て日本の排他的経済水域(EEZ)の外側に落下したものとみられる。
北朝鮮のミサイルが日本上空を通過したのは5回目で、発射の事前通告はなかったことから、日本政府は北朝鮮に厳重抗議した。安倍首相はトランプ米大統領と電話会談し、圧力をさらに強めていく必要があるとの認識で一致した。
このミサイル発射の報を受けて、日本各地で混乱が生じた。29日早朝、全国瞬時警報システム(Jアラート)と連動した警報が北海道から関東甲信越に鳴り響き、市民を不安に陥れた。
東京駅では、新幹線の車内電気が消えた。中部地方の名鉄電車が一時運転を見合わせた。長野県佐久市の佐久長聖中学・高校は臨時休校とした。NHKは朝のラジオ体操放送を中止した。また連続テレビ小説「ひよっこ」の放送を取りやめた(以上、29日付け中日新聞)。
これまでも再三書いてきたが、北朝鮮は戦前の日本と同じ道を歩んでいる。一人の独裁者を祭り上げ、全ての国民が盲動する姿はまさに日本が歩んできた道である。
そしてその独裁者は裸の王様となっている。アメリカとそれに同調する国々を敵としながら、自国民からもすきを狙って後ろから鉄砲が撃ち込まれるのではないかとの疑心暗鬼に日々脅かされている。
目の前で繰り広げられている米韓軍事演習などは金正恩氏にとっては恐怖の何物でもない。世界が一致して「制裁、制裁」と叫んでいるが、こんな軍事演習をやめることの方が一番の効果である。彼は何しろ怖いのである。しかし前にも後ろにも下がれない状態に陥っている。
金正恩のこの気違いじみた行為が、日本国民を恐怖に駆り立て、軍備を増強し、さらには核兵器さえも辞さないという空気をつくり、気付けば取り返しのつかない事態を引き起こしかねないとも限らない。
ナチズムの高官にこんな言葉がある。「大衆は愚かだ。彼らをあやつることはたやすい。」
中日の夕刊に各界の著名人が、自ら歩んできた人生を「この道」と題してエッセイを書いている。29日付けの夕刊では、作家の阿刀田高氏の最終回が載っている。そこでこんなことを書いておられる。
「わるい奴に攻められたら、どうする」それを訴える仲間もいたし、私自身も考えた。そして結論は、―その時は死ぬのだ―
つい先日まで天皇のために死ぬ覚悟があったのだ。理想のために死んで、なにが悪かろう。青い空のイメージとともにこの思案はずっと私の中に残り続けている。まったくの話、赤紙一枚で召集され、なんのためかもはっきりせず、犬死にしたケースは山ほど聞かされていた。高い志のため国際社会の蛮族に殺されても仕方ない。
まともな大人の考えとして、平和憲法を守ること、それも命がけなのだ。ひどい侵略があれば無力である。国際協調は死にものぐるいでやっていかねばなるまい。が、憲法九条は人類が到達すべき究極の理想なのだ。軽々には損なえない。以下略