日々

穏やかな日々を

譲渡見えず厚労相いら立ち 自主存続は今後も認めず

2016年10月20日 21時12分47秒 | 行政
譲渡見えず厚労相いら立ち 自主存続は今後も認めず
2016年10月20日 (木)配信共同通信社

 アステラス製薬が化学及(および)血清療法研究所(化血研)からの事業買い取り協議を打ち切り、塩崎恭久厚生労働相は「化血研への不信感の表れ」といらだちをあらわにした。血液製剤の未承認製造などを問題視する厚労省は、引き続き事業譲渡を強く求める構えだが、新たな交渉先は「現時点で全くの白紙」(幹部)という。
 化血研とアステラス製薬はもともと5月上旬までの合意を目指していたが、熊本地震の影響のほか、条件面でも折り合わず交渉は難航。関係者によると、化血研は9月の厚労省との会合で譲渡に慎重な意見を伝えたといい、協議の先行きが見えない状況になっていた。
 塩崎氏は以前から、未承認製造問題を「製造販売業の許可取り消しに相当する極めて悪質な行為を続けてきた」と強く批判。「今の組織のままで製造販売することはない」「事業譲渡するよう指導している」と繰り返してきた。
 化血研の理事からは「化血研は力がある組織で重要な薬をつくっている」と自主存続を望むかのような発言も聞かれるが、塩崎氏は「従業員の雇用を守るには事業譲渡しかない」と言い切り、厚労省は今後、別の製薬企業と譲渡交渉を進めるよう指導を続ける構えだ。
 だが交渉先の選定や売却条件の協議にはかなりの時間がかかるとみられ、省内からは「これからどうなるのかまったく見通せない」と戸惑いの声も上がっている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

薬局でインフルエンザ検査 - 陽性の利用者に受診勧奨

2016年10月20日 21時09分23秒 | 医療情報
薬局でインフルエンザ検査 - 陽性の利用者に受診勧奨
その他 2016年10月20日 (木)配信薬事日報

■九州保健福祉大学が臨床研究
 九州保健福祉大学薬学部の河内明夫教授、富高薬局などの研究グループは、かぜ症状がある来局者を対象に薬局でインフルエンザウイルス検査を行い、陽性者に対して薬剤師が受診を勧奨する臨床研究を実施している。昨シーズンに実施した研究では利用者の約3割にインフルエンザウイルス陽性反応が見つかり、受診を勧奨した。病院や診療所に加え薬局でもこの検査を行える体制を整備することによって、インフルエンザ患者を地域から幅広く見つけ出せるようになる。この体制は、特にパンデミック発生時に効果を発揮するという。研究グループは今年の冬も同様の臨床研究を実施し、その成果を検証する計画だ。
 昨シーズンの臨床研究は千代田病院、宮崎県日向保健所、日向市・東臼杵郡薬剤師会などの協力を得て、国の科学研究費をもとに実施した。日向市にある富高薬局の1店舗に簡易検査ブースを設置。昨年12月から今年3月末まで、研究の趣旨を説明し同意を得た52人に対し、インフルエンザウイルス検査を無料で行った。
 検査時にはまず、発熱、咳、鼻水、くしゃみ、頭痛など現在の症状や、かぜをもらった場所、予防接種の有無などを調査票に記入してもらい、体温も測定した。その上で鼻にビニールシートをあてがって鼻かみ液を採取し、それを検体として検査機器でインフルエンザウイルス検査をその場で実施した。
 その結果、52人中15人(28.8%)にインフルエンザウイルス陽性反応が認められた。陽性者に対して薬剤師は、早めに医療機関を受診するよう勧奨したほか、水分を十分に補給すること、マスクを着用すること、外出を控えることなどを伝えた。
 一方、陰性者に対して薬剤師は、発症初期にはウイルスを検出できない場合があることも説明し、発熱や咳などの症状があればインフルエンザに罹患している可能性があることなどを伝えた。
 52人中、医療機関受診前に来局した利用者は36人で、そのうち7人は陽性だった。一方、医療機関受診後に来局した利用者は16人で、このうち8人に陽性反応が認められた。受診時には感染早期のため検査が陰性だったが、その後時間が経過し陽性反応が出現したと考えられたという。
 2週間後、利用者に調査票を郵送し経過を聞いたところ、回答があった24人のうち陽性者7人は全員受診してインフルエンザと診断され、処方薬の投与を受けていた。陰性者17人のうち受診した6人は全て、インフルエンザではないと診断されていた。受診しなかった11人は自宅で療養し、自然に緩解していた。
 また、薬局でのインフルエンザウイルス検査を今後利用したいと思うか聞いたところ、24人中22人(91.7%)が「そう思う」と回答した。
 研究代表者の河内氏は「検査結果に基づいて明解に受診勧奨を行える。薬剤師もやりがいを感じている」と述べ、「パンデミックが起こった時にも薬局が交通整理を行える」と利点を強調する。陽性者の中には、解熱鎮痛剤の常用によって発熱などの症状が抑えられている患者もいた。
 研究グループは今シーズンも11月頃から同様の体制で臨床研究を実施する。かぜ症状を示す患者や地域住民の中に潜在するインフルエンザ罹患者を効率良く発見し、受診勧奨に導くことは地域保健の向上に寄与するとして、その効果をさらに検証する計画だ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

CFS患者血漿中に特異的代謝物を発見

2016年10月20日 21時02分16秒 | 医療情報
CFS患者血漿中に特異的代謝物を発見
大阪市大ら、客観的診断に有効なバイオマーカーとなりうる
QLifePro 医療ニュース2016年10月20日 (木)配信 一般内科疾患精神科疾患神経内科疾患

 大阪市立大学は10月17日、原因不明の疾患である慢性疲労症候群(CFS)の客観的診断に有効なバイオマーカーを発見したと発表した。この研究は、同大学医学研究科システム神経科学の山野恵美特任助教、理化学研究所ライフサイエンス技術基盤研究センターの渡辺恭良センター長と片岡洋祐チームリーダー、関西福祉科学大学健康福祉学部の倉恒弘彦教授、慶應義塾大学先端生命科学研究所らのグループによるもの。研究成果は、英国のオンライン科学雑誌「Scientific Reports」に10月11日付けで掲載されている。
 CFSは、原因不明の強度の疲労・倦怠感により半年以上も健全な社会生活が過ごせなくなる病気。通常の診断や従来の医学検査では、CFSに特徴的な身体的異常を見つけることができず、治療法も確立していない。その原因として、ウイルスや細菌の感染、過度のストレスなどの複合的な要因が引き金となり、神経系・免疫系・内分泌代謝系の変調が生じて、脳や神経系が機能障害を起こすためと考えられているが、発症の詳細なメカニズムはわかっていない。
 1988年に米国疾病予防管理センター(CDC)がCFSに関する報告を行って以降、そのメカニズムの解明、バイオマーカーの探索、治療・予防法の開発を目的にさまざまな研究が行われてきた。これまでに、ウイルスの活性化や自律神経機能異常を指標としたものなどがCFSのバイオマーカーとして提案されてきたが、これらはCFSの病態メカニズムに則したものではなかったり、CFSの専門医でないと診断が難しいといった問題があった。そのため、よりCFSの病態メカニズムを反映し、CFSの客観的な診断を一般の医療施設でも可能にするバイオマーカーの確立が望まれていた。
 今回、研究グループは、CFS患者の血漿成分中に特徴的な代謝物質が存在することをメタボローム解析(代謝物質の網羅的解析)により明らかにした。これらの代謝物質を詳しく分析した結果、CFS患者では細胞のエネルギー産生系および尿素回路内の代謝動態に問題があることや、血中の代謝物質の濃度が疲労病態を反映している可能性が示唆された。さらに、代謝物質のうちピルビン酸/イソクエン酸、オルニチン/シトルリンの比が患者では健常者と比べて有意に高いことから、これらがCFSの客観的診断に有効なバイオマーカーとなりうることがわかったとしている。
 今後は、同研究で発見した代謝物質の比によるCFS患者群と健常者群の判別が、異なる背景(人種など)をもつ集団にも適用しうるか、さらに検討する。また、CFSを発症していない慢性的な疲労の自覚がある人のサンプルを用いて解析を行い、詳細な疲労病態の解明に向けて、さらに検証を加えていく必要がある。その上で、診断バイオマーカーとなりうるこうした代謝物の濃度比を一般の医療機関でも検査できるよう、医療システムを構築していきたいとしている。また、今回の研究成果によって判明したCFSの代謝病態を是正するような食薬の開発も期待されると、研究グループは述べている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

神経障害性疼痛の時刻変動機序を解明

2016年10月20日 20時56分42秒 | 医療情報
神経障害性疼痛の時刻変動機序を解明
九大、副腎皮質分泌ホルモンの概日リズムに着目
QLifePro 医療ニュース2016年10月20日 (木)配信 神経内科疾患整形外科疾患

 九州大学は10月17日、副腎皮質から分泌されるホルモンの概日リズムに着目して、神経障害性疼痛が時刻により変動する仕組みを明らかにしたことを発表した。この研究は、同大大学院薬学研究院の大戸茂弘教授、小柳悟教授らの研究グループによるもの。研究成果は「Nature Communications」オンライン版に10月14日付けで掲載されている。
 神経障害性疼痛は、軽い触刺激でも激痛を引き起こす「痛覚過敏」が特徴で、神経のダメージで発症する慢性的な疼痛。発症には、脊髄のミクログリアにおけるプリン受容体の増加が重要な役割を担っており、この受容体はアデノシン三リン酸(ATP)で刺激されて強い痛みを引き起こす。一方で、神経障害性疼痛における痛覚過敏の程度は、時刻によって変動することが知られていたが、その仕組みは明らかにされていなかった。
 同研究グループは今回、マウスを用いた実験によって、副腎皮質からのホルモン分泌が上昇する時間帯に、脊髄のアストロサイトからATPの放出が増えることを見出した。放出されたATPはミクログリアのプリン受容体を刺激して痛みを悪化させており、副腎皮質ホルモンによって生じるATP放出の概日リズムが、神経障害性疼痛の時刻の違いを引き起こしていることを突き止めたという。
 多くの生物は、地球の自転に伴う外部環境の周期的な変化に対応するため、自律的にリズムを発振する機能(体内時計)を保持しており、この体内時計の働きによって、睡眠・覚醒のサイクルやホルモン分泌などに概日リズムが生じている。今回研究対象にした神経障害性疼痛以外にも、様々な疾患の症状に概日リズムが認められていることから、体内時計の視点から病気のリズムの仕組みを解明し、新しい治療薬の開発や疾患の予防に役立てていきたいと、研究グループは述べている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

投票ボタン

blogram投票ボタン