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変異株が「想定外の進化」、コロナ治療薬の開発中止に…富山大など共同研究

2023年09月12日 12時15分49秒 | 大学

変異株が「想定外の進化」、コロナ治療薬の開発中止に…富山大など共同研究

 2023年9月10日 (日)配信読売新聞
 
 富山大と富山県などが共同研究していた「スーパー中和抗体」を活用した新型コロナウイルス治療薬の開発が、中止されたことが分かった。新型コロナの変異株が「想定外の進化」を遂げ、抗体の設計が困難と判断した。

 共同研究するバイオベンチャー「ペルセウスプロテオミクス」(東京)が発表した。

 この抗体は新型コロナの重症化を防ぎ、未知の変異ウイルスにも対応できるとされ、コロナ患者から血液を採取して作製した。2022年に富山大、県、同社が抗体を活用した治療薬を共同開発すると発表していた。

 同社の発表によると、オミクロン株「BA・5」などの変異株では、感染する際に重要な役割を持つウイルスの「中心的結合部位」が変異しており、スーパー中和抗体の効果が弱まったという。抗体の改良を模索したが困難になった。

 また、ワクチンや経口薬が普及して緊急的な医療のニーズが低下し、開発のための政府助成金を得ることも困難だと考えた。

 新田知事は8月30日の定例記者会見で「残念なことだが、研究がまったく無になったわけではない。富山大は抗体を迅速に取得できる体制が構築でき、今後に生きることだ」と述べた。

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立ったまま撮影できるCT 藤田医大、臨床で初導入

2023年09月12日 11時56分16秒 | 大学

立ったまま撮影できるCT 藤田医大、臨床で初導入

 2023年9月11日 (月)配信共同通信社
 

 愛知県豊明市の藤田医大病院は9日、立ったまま撮影できる「立位CT」を報道陣に公開した。今年5月に運用を始め、臨床現場では国内初の導入。従来の寝そべった姿勢でのCTでは分からない疾患の早期発見が期待できるとしている。

 患者が装置の中央に立つと、筒状の部分が上下に動いて体内の画像を撮影する。座ったままで、頭や首の内部の撮影も可能だ。運用開始以降、膝関節などの運動器や呼吸器、消化器など幅広い分野の診断に用いられている。キヤノンメディカルシステムズ(栃木県)が慶応大と共同開発した。

 現在は、副作用による転倒の可能性を考え、造影剤を用いた撮影はしていない。大野良治(おおの・よしはる)教授(放射線診断学)は「気を失っても転倒しないような独自の装具を数年以内に開発し、立位CTを世界に普及させていきたい」と話した。

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「痩せ菌」実用化へ前進、弘大研究

2023年09月11日 00時00分00秒 | 大学

「痩せ菌」実用化へ前進、弘大研究

 2023年9月11日 (月)配信東奥日報
 

 内臓脂肪が少ない人の腸内に多い「痩せ菌」として知られる「ブラウティア菌」について、弘前大学農学生命科学部の前多隼人准教授(43)らの研究グループが、取り扱いやすいよう滅菌し粉状にしたものを口から摂取しても、内臓脂肪を減らし血糖値の上昇を抑える効果があることをマウスを使った実験で確かめた。食べることで生活習慣病を予防できる商品の開発など、弘大発の岩木健康増進プロジェクト(岩木健診)で見つかった「痩せ菌」の実用化に向けて一歩前進した。

 岩木健診は、弘大が弘前市岩木地区の住民を対象に約20年にわたり行っている大規模な健康診断。この健診で集めた膨大なデータを使って、2019年に弘大、東京大学、花王(本社東京)が共同で、ブラウティア菌が多い人ほど内臓脂肪が少ないことを確かめた。

 20年からはこの成果の活用を目指し、前多准教授らが研究をスタート。ブラウティア菌を培養して増やし、加熱滅菌してから、フリーズドライ加工して粉状にした。通常食、高脂肪食、高脂肪食と滅菌したブラウティア菌を食べる三つのグループに分け、マウスに与えた。

 腸内細菌の分布が変わる11週間後、マウスの内臓脂肪量やふん、血液などを調べたところ、高脂肪食のみ食べていたマウスに比べて、菌も摂取していたマウスは、内臓脂肪、血糖値などが健康的であることが分かった。

 また、高脂肪食のみのマウスの腸内では、ブラウティア菌がほどんと検出されなくなったが、同じ高脂肪食を食べていても菌も取っていれば、生きたブラウティア菌が腸内で増えていた。

 研究成果は、8月25日付で生物学の国際誌に掲載された。花王と共同で特許出願も済ませた。今後、食事指導に生かせるよう、どんな食材にブラウティア菌が含まれているかの研究も進める。

 前多准教授は「弘前発の岩木健診で明らかになったエビデンス(根拠)を使って、世界に広がっていくかもしれない研究の発端に携わることができた」と話した。

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酵素「ES1」、有毒物質無毒化の働き発見 岩手大など研究グループ

2023年06月08日 21時52分15秒 | 大学

酵素「ES1」、有毒物質無毒化の働き発見 岩手大など研究グループ

 2023年6月7日 (水)配信岩手日報
 

 岩手大理工学部の尾崎拓准教授(41)=生化学、同大大学院博士課程2年の伊藤銀河さん(26)らの研究グループは、細胞のミトコンドリアに存在する酵素「ES1タンパク質」が、有毒物質を無毒化することを発見した。糖尿病や認知症などは、この有毒物質に起因する「糖化ストレス」が一因とされており、治療薬開発につながる可能性がある。

 ES1は細胞内に無数にあるタンパク質の一つで、代謝に関わる酵素。ミトコンドリア内にしか存在しない。

 ES1が無毒化すると分かった有毒物質は「グリオキサール」。細胞がブドウ糖をエネルギーに変える過程の副産物として発生する。研究では健康なマウスと、遺伝子を改変し、ES1を欠損させたマウスを比較実験。ES1がグリオキサールを無毒な「グリコール酸」に変化させる働きがあることを突き止めた。

 研究は岩手大、岩手医大、弘前大が共同で実施。成果論文はオランダの出版社が発行している国際学術誌に掲載された。

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アレルギー:親の唾液でアレルギー予防?

2023年05月29日 13時54分12秒 | 大学

アレルギー:親の唾液でアレルギー予防? 乳児期摂取、発症低下 研究チームが調査

 2023年5月28日 (日)配信毎日新聞社
 

 和歌山県立医科大などの研究チームは、1歳までの乳児期に親の唾液を口にした小中学生は、アトピー性皮膚炎とアレルギー性鼻炎の発症リスクが下がる傾向があると発表した。約3600組の親子を対象に、大規模な疫学調査をした。親の口の中にいる細菌が乳児の免疫を刺激し、アレルギー予防につながっている可能性があるという。

 チームは2016~17年、石川県と栃木県の小学1年~中学3年の子どもとその親計3570組を対象に調査。アンケートで乳児期の生活習慣などを質問し、94・7%が回答した。

 調査結果によると、小中学生のアトピー性皮膚炎の発症は、乳児期に親と食器の共有をしていると48%低下し、親が口の中に入れたおしゃぶりを使っていると65%低くなった。アレルギー性鼻炎の発症は、おしゃぶりの共用で67%低下したが、食器共用とは明らかな関連は見られなかった。

 13年にスウェーデンで同様の調査が行われ、乳児期に親の唾液を摂取すると3歳時点でのアレルギー発症リスクが低下するとの結果が発表されたが、小中学生にまで広げた研究は初めてという。

 チームの久保良美・和歌山県立医大博士研究員は「乳児期のどのタイミングで親の唾液に触れるのが一番効果的なのか、さらに研究が必要だ」と指摘した。

 一方、親の唾液が乳児期の子どもの口の中に入ると、虫歯の原因となるミュータンス菌に感染するという指摘がある。久保研究員は「ミュータンス菌は、歯が生えてから定着する。歯が生える前の唾液接触が重要だ」と話した。【露木陽介】

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弘大医学部OB荒さん、大学に1億円寄付

2023年05月24日 22時33分47秒 | 大学

弘大医学部OB荒さん、大学に1億円寄付

 2023年5月24日 (水)配信東奥日報
 
 弘前大学医学部卒業生の荒隆一さん(78)=東京都在住=が、1億1千万円を同大に寄付した。同大は大学院医学研究科の教員らの海外留学などを支援する「荒国際交流基金」を立ち上げ、本年度から本格運用する。23日、同大で福田眞作学長が荒さんに感謝状を手渡した。

 荒さんは1964(昭和39)年、同大に入学。「研究者として弘前に骨をうずめたい」と考えながらも、卒業する頃には大学紛争が激しくなり、やむを得ず弘前を離れた。腎臓外科、泌尿器科の医師として長年働き、2020年に引退した。荒さんは「自分が弘前でなすことができなかった研究を、これからの若い人に受け継いでもらえたら」と話している。

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後遺症「国挙げて対策を」 患者治療の大学病院医師

2023年05月09日 00時33分14秒 | 大学

後遺症「国挙げて対策を」 患者治療の大学病院医師

2023年5月8日 (月)配信共同通信社
 

 新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けは8日に季節性インフルエンザと同じ5類となったが、倦怠(けんたい)感など特有の症状の長期化に苦しむ後遺症患者への対応は、引き続き社会の課題だ。治療に当たる医師は「国を挙げた対策に取り組んでほしい」と訴えている。

 「適切な治療があれば後遺症の多くは治るのに診る医師が少なく、社会の理解も進んでいない」

 聖マリアンナ医科大病院(川崎市)で後遺症患者と向き合う総合診療医の土田知也(つちだ・ともや)さん(41)は、後遺症患者を取り巻く状況をこう話す。同病院では、今も100人以上の新規の紹介患者が診察待ちで「3カ月先まで予約が埋まる」という。

 2021年1月に後遺症外来を設置以降、同病院を受診した患者は今年3月までに約850人。大半が20~50代で倦怠感、頭痛、忘れっぽくなるなどの訴えが目立ち、「いろんな症状が混じり合っていることが多い」。

 感染で「免疫が異常反応を起こし自律神経が乱れ、さまざまな疾患が現れるのではないか」と分析。詳細な問診や検査をすると、倦怠感や動悸(どうき)を訴える人は横になった状態から立ち上がると心拍数が急上昇する「体位性頻脈症候群」を発症しているケースが多かった。

 こうした自律神経障害を伴った倦怠感の訴えには、鼻の奥を消毒する「上咽頭擦過療法」を実施。記憶力の低下、文章理解が困難になるといったブレーンフォグの症状には、磁気を使って脳を刺激する「rTMS」と呼ばれる自費治療も。適切な治療をすれば多くは治るとし「症状に合った処置が重要」と強調する。

 医学的根拠の薄い治療を高額費用で受け、改善しないまま同病院を訪れる患者も後を絶たない。「全ての医師が診られるようになれば」と、神奈川県と協力し、医師向けに診断方法を解説する活動にも取り組む。

 ただ、こうした後遺症治療の充実に向けた取り組みは、医師個人の努力に頼る面が大きいのが現状で、国には一層の対策強化を求めている。

 休職が必要な状態なのに勤務先が許してくれず、無理して働く患者も多い。身体的な不調に加え、周囲の心ない声や先行き不安から「精神的な問題を抱える場合もある」として、社会の理解を広げる必要性も指摘した。

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がん放射線治療の専用棟 出雲・島大付属病院に完成

2023年05月04日 20時04分31秒 | 大学

がん放射線治療の専用棟 出雲・島大付属病院に完成

2023年5月1日 (月)配信山陰中央新報

 がんの放射線治療をする専用棟が島根大医学部付属病院(出雲市塩冶町)に完成し29日、竣工(しゅんこう)式と内覧会があった。高性能の治療機器を導入して体制を強化し5月1日に運用を始める。

 名称は放射線治療棟で、建物は鉄筋コンクリートの平屋。延べ床面積は約1400平方メートルあり、総事業費は23億7600万円。2022年1月から12月まで工事し、その後は機器の搬入や試運転など準備を進めた。

 総事業費のうち13億600万円は機器の購入に充てCT機器のほか、高精度の治療が可能な最新の治療機器「ラディザクト」を導入した。肺がんなど、呼吸に伴い病巣が動くケースに対応し、放射線を照射できるという。周囲の正常な組織への照射を防ぎ、副作用の抑制が期待される。

 竣工式と内覧会には医療関係者ら約50人が出席した。玉置幸久放射線治療科長(45)は「都市部と同等レベルの医療の提供と、それを操る医師の育成を図りたい」と話した。

 22年の1年間に付属病院で放射線治療を受けたのは420人。これまで1980年建設の高エネルギー棟で治療してきたが、施設が老朽化したのに加え、設備更新の必要があった。

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がん放射線治療の専用棟 出雲・島大付属病院に完成

2023年05月01日 21時37分03秒 | 大学

がん放射線治療の専用棟 出雲・島大付属病院に完成

 2023年5月1日 (月)配信山陰中央新報
 
 がんの放射線治療をする専用棟が島根大医学部付属病院(出雲市塩冶町)に完成し29日、竣工(しゅんこう)式と内覧会があった。高性能の治療機器を導入して体制を強化し5月1日に運用を始める。

 名称は放射線治療棟で、建物は鉄筋コンクリートの平屋。延べ床面積は約1400平方メートルあり、総事業費は23億7600万円。2022年1月から12月まで工事し、その後は機器の搬入や試運転など準備を進めた。

 総事業費のうち13億600万円は機器の購入に充てCT機器のほか、高精度の治療が可能な最新の治療機器「ラディザクト」を導入した。肺がんなど、呼吸に伴い病巣が動くケースに対応し、放射線を照射できるという。周囲の正常な組織への照射を防ぎ、副作用の抑制が期待される。

 竣工式と内覧会には医療関係者ら約50人が出席した。玉置幸久放射線治療科長(45)は「都市部と同等レベルの医療の提供と、それを操る医師の育成を図りたい」と話した。

 22年の1年間に付属病院で放射線治療を受けたのは420人。これまで1980年建設の高エネルギー棟で治療してきたが、施設が老朽化したのに加え、設備更新の必要があった。

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酒を飲むと新型コロナワクチンの効き目が悪い? 

2023年04月21日 01時27分26秒 | 大学

酒を飲むと新型コロナワクチンの効き目が悪い? OISTが腸内細菌と接種効果の相関を調査

 2023年4月21日 (金)配信琉球新報
 

 沖縄科学技術大学院大学(OIST)の石川裕規博士の免疫シグナルユニットはこのほど、那覇市医師会と協力した臨床研究で、ヒトの粘液や海藻類のぬめり成分に含まれる「フコース」を分解する腸内細菌がワクチンの効き目に影響を与えることを突き止めた。フコースを分解する菌の量が多い人ほど、ワクチンの効き目が悪くなる可能性がある。この菌は、日本酒や泡盛などで増えると言われており、ワクチン効果を高めるため、接種前には飲酒を控えるなど食生活の改善にも参考になりそうだ。

 18日、県庁記者クラブで記者会見を開いて発表した。協力の呼びかけに応じた県民96人を対象にファイザー製ワクチンの1回目の接種前と接種2日後、2回目の接種2日後、7日後、41日後の血液と便を調べた。

 その結果、フコースを分解する菌の量が多い人ほど、ワクチン接種後に「T細胞」の反応が低くなることを突き止めた。T細胞は、新型コロナに感染した細胞を除去する働きを持ち、ワクチンによって増加する。

 ワクチン反応が良かった上位20人と下位20人の遺伝子を調べたところ、T細胞の活性化や生存に影響する遺伝子の活性にも違いがあることが分かった。フコースを分解する菌の量が多い人ほど、この遺伝子の活性が高かった。また遺伝子の活性が高い人ほど、ワクチン接種後のT細胞の反応が低かった。

 記者会見で免疫シグナルユニット博士課程4年の廣田雅人さんは「ワクチン接種前に血液や便を採取し、反応が低いと予想される人には接種回数や量を増やすなど、個々人の状態に応じた投与方法の開発や、腸内細菌をコントロールすることでワクチン効果の改善につなげられるのでは。個人としては接種前の食生活改善も一つ」と話した。

 那覇市医師会の友利博朗会長は「腸内細菌が関与しているのは意外だ。医療現場でも腸内細菌の重要性が言われている」と述べ、今後の研究の進展に期待を示した。

 研究結果は、国際学術誌「コミュニケーションズ・バイオロジー」に20日掲載された。

 (中村万里子)

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「卓越大」に10大学申請 10兆円基金で支援

2023年04月06日 23時41分48秒 | 大学

「卓越大」に10大学申請 10兆円基金で支援

 2023年4月5日 (水)配信共同通信社
 

 世界最高の研究水準を目指す「国際卓越研究大学」の公募に、東京大や東京科学大(東京工業大と東京医科歯科大が統合予定)など計10校から申請があったと、文部科学省が4日発表した。卓越大に認定されると、政府が設立した10兆円規模の「大学ファンド(基金)」から支援を受けられる。昨年12月から今年3月まで公募していた。

 他に申請したのは東北大、筑波大、東京理科大、早稲田大、名古屋大、京都大、大阪大、九州大。文科省は今後、大学側へのヒアリングや現地視察などの審査を進め、秋以降に数校を認定する見通し。大学側に年3%程度の事業成長を求めており、その具体策も評価する。

 永岡桂子文科相は4日の閣議後記者会見で「世界最高水準の研究大学を実現するための挑戦的な計画となっているかという点をしっかりと確認したい」と述べた。

 基金は10兆円規模で、支援は2024年度から最長25年間とする計画。政府は年3千億円の運用益を上げて1校当たり年数百億円の支援に充てるとしているが、高い利回りが必要なため、運用がうまくいかなければ開始時期が遅れる可能性もある。

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「視線入力」ソフトで訓練 島根大、重度障害者ら支援

2023年04月03日 22時32分21秒 | 大学

「視線入力」ソフトで訓練 島根大、重度障害者ら支援

 2023年3月16日 (木)配信共同通信社
 

 パソコンの「視線入力」の訓練ができる無償のソフト「EyeMoT(アイモット)」の活用が、全国の特別支援学校や医療機関に広がっている。音声入力やマウス操作ができない重度障害者や難病患者を支援しようと、島根大の伊藤史人(いとう・ふみひと)助教(47)の研究室が開発した。伊藤助教は「テクノロジーを使えば楽しむことやできることに気付ける。その手助けになりたい」と話す。

 視線入力は専用の装置で目の動きを検知し、文字入力などの操作を可能にする仕組み。筋萎縮性側索硬化症(ALS)や脊髄性筋萎縮症など声を発したり体を動かしたりするのが難しい患者らのコミュニケーションの幅を広げている。

 2015年に開発されたアイモットは一般的な家庭用のパソコンで使うことができ、風船を割ったり絵を描いたりするなど簡単なゲームを通じて視線入力のこつをつかめる。挫折せずに成功体験を得ることができると利用者に好評だ。

 既に、全国に約千校ある特別支援学校のほとんどに普及した。福祉情報工学が専門の伊藤助教はソフトの改善点を探るため利用者の自宅に行くことも多い。利用者の意見を反映したソフトの修正を担当する大学院修士2年の奥井大貴(おくい・だいき)さん(25)は「自分のプログラミングや問題解決のスキルを上げる機会にもなっている」と語る。

 伊藤助教らはクラウドファンディングを活用してアイモットのさらなる普及を支援。7月には9道府県の団体と合同でソフトを使ったオンラインゲーム大会も計画している。

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パーキンソン病発症、根本原因の一端解明

2023年04月03日 22時20分21秒 | 大学

パーキンソン病:パーキンソン病発症、根本原因の一端解明 大阪大研究チーム

 2023年4月2日 (日)配信毎日新聞社
 

 全身の震えや、手足がうまく動かせなくなるなどの症状が出るパーキンソン病について、原因物質が脳内にたまる仕組みの一端を解明したと、大阪大の望月秀樹教授(神経内科学)らの研究チームが31日、発表した。発症を未然に防ぐ治療法につながる可能性がある。

 国内のパーキンソン病患者は10万人当たり120~130人で、高齢者ほど多い傾向がある。神経変性疾患では、アルツハイマー病に次いで2番目に多い病気だ。

 患者の脳内では、元々存在するたんぱく質「αシヌクレイン」が異常な構造に変化し、それが複数集まった凝集体が神経細胞を傷めると言われている。患者の1割では、この凝集体が遺伝的に蓄積しやすいことが知られているが、残りの9割ではなぜ異常な構造になるのか不明だった。

 そこで研究チームは「脂質がαシヌクレインの凝集のカギを握る」という過去の研究成果に着目。細胞内に存在する主な脂質約30種について調べたところ、「PIP3」という脂質がαシヌクレインと強く結び付くことが判明した。

 次に、PIP3をαシヌクレインと混ぜたところ、患者の脳内にある異常なたんぱく質の凝集体と、形や性質が似た構造のものができた。

 実際に死亡した患者の脳内を調べると、脳内でPIP3が過剰に発生していることが分かり、その場所に異常なαシヌクレインがあることも確かめた。患者の脳内では、PIP3を分解する酵素が何らかの原因で減るため、PIP3が過剰になっていると考えられる。

 パーキンソン病の治療を巡っては、神経細胞が傷んで情報伝達が滞るため、情報伝達を担う物質「ドーパミン」を補充する対症療法が主だ。【渡辺諒】

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新型コロナ:脳内免疫細胞に感染か 

2023年04月03日 22時15分54秒 | 大学

新型コロナ:脳内免疫細胞に感染か コロナ後遺症、原因の可能性 慶応大研究チーム

 2023年4月2日 (日)配信毎日新聞社
 

新型コロナ:脳内免疫細胞に感染か コロナ後遺症、原因の可能性 慶応大研究チーム

 新型コロナウイルス感染症や後遺症で表れる中枢神経症状について、慶応大の岡野栄之(ひでゆき)教授(神経科学)らの研究チームは、脳内で不要な物質を取り除く作用がある免疫細胞(ミクログリア)がウイルスに感染し、それに伴って中枢神経が傷んで発症している可能性を、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使って確認したと発表した。

 新型コロナや後遺症では、けいれんや意識障害、頭のもやもや感(ブレーンフォグ)など、中枢神経の障害に伴う症状が出ることが知られている。今回の研究が、こうした症状の新しい治療法につながる可能性がある。

 新型コロナウイルスは脳内にも入り込む。しかし、神経細胞自体には感染しづらく、脳内での感染のメカニズムは不明だった。一方、感染者の脳内では炎症性の物質が多く存在することは知られていた。

 そこで研究チームは、ヒトのiPS細胞から、脳内の神経細胞とミクログリアなどを作製。新型コロナに似せたウイルスを使って、これらの細胞に感染させる実験をした。疑似ウイルスは、新型コロナが最初に流行した時の株のほか、オミクロン株などの各変異株に合わせたタイプを用意した。

 その結果、どの疑似ウイルスもミクログリアのみに効率よく感染することが分かった。ウイルスに感染したミクログリアが、異常な活性を起こしたり死滅したりすることで、炎症性の物質が増えて神経細胞に障害を引き起こすと考えられるという。【渡辺諒】

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「視線入力」ソフトで訓練 島根大、重度障害者ら支援

2023年03月22日 21時32分49秒 | 大学

「視線入力」ソフトで訓練 島根大、重度障害者ら支援

 2023年3月16日 (木)配信共同通信社
 

 パソコンの「視線入力」の訓練ができる無償のソフト「EyeMoT(アイモット)」の活用が、全国の特別支援学校や医療機関に広がっている。音声入力やマウス操作ができない重度障害者や難病患者を支援しようと、島根大の伊藤史人(いとう・ふみひと)助教(47)の研究室が開発した。伊藤助教は「テクノロジーを使えば楽しむことやできることに気付ける。その手助けになりたい」と話す。

 視線入力は専用の装置で目の動きを検知し、文字入力などの操作を可能にする仕組み。筋萎縮性側索硬化症(ALS)や脊髄性筋萎縮症など声を発したり体を動かしたりするのが難しい患者らのコミュニケーションの幅を広げている。

 2015年に開発されたアイモットは一般的な家庭用のパソコンで使うことができ、風船を割ったり絵を描いたりするなど簡単なゲームを通じて視線入力のこつをつかめる。挫折せずに成功体験を得ることができると利用者に好評だ。

 既に、全国に約千校ある特別支援学校のほとんどに普及した。福祉情報工学が専門の伊藤助教はソフトの改善点を探るため利用者の自宅に行くことも多い。利用者の意見を反映したソフトの修正を担当する大学院修士2年の奥井大貴(おくい・だいき)さん(25)は「自分のプログラミングや問題解決のスキルを上げる機会にもなっている」と語る。

 伊藤助教らはクラウドファンディングを活用してアイモットのさらなる普及を支援。7月には9道府県の団体と合同でソフトを使ったオンラインゲーム大会も計画している。

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