仏さまのなさる活動の範囲は、この娑婆世界だけではない。十方世界である。三千大千世界が一仏のテリトリーである。だから、弟仏さまが、兄人間のところのみに慰留しているはずはない。三千大千世界は広い。たとえば、天人界から地獄界までだって広すぎるくらい広い。しかもそのどの界にもさまざまな主張を持つ国々が連立している。100や1000位の数ではない。その100乗、1000乗の世界がひしめき合っているのである。そこを縦横無尽に飛び回って救済活動を展開して行く。超人的だ。(あ、もう人ではなかった、超仏的とすべきか)
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三千大千世界とは?
仏教用語。須弥山を中心に、日・月・四天下・四王天・三十三天・夜摩天・兜率天・楽変化天・他化自在天・梵世天などを含んだものを一世界とし、これを千個合わせたものを小千世界、それをまた千個合わせたものを中千世界、それをまた千個合わせたものを大千世界、もしくは三千大千世界という。これが一仏の教化活動範囲である。成仏すればこの仕事がまかされる。
いやあ、よくよく仏の智慧を頂き、大悲のこころ、慈愛のエネルギーを貯えてかからなければ、すぐに疲労困憊してしまいそう。尻尾を巻いてリターンしてしまいそうだね。俗人のさぶろうはすぐにそんなことを思ってしまうから、成仏はまだまだずっとずっと先になりそうだ。