映画の話でコーヒーブレイク

映画の話を中心に、TVドラマや旅行の話などを綴ります

ココ・シャネル

2009-09-20 | 映画 か行
あまたある伝記物の本や映画は、大きく分けて二通り。
困難を乗り越え成し遂げた功績を称え賞賛するものと、
偉人として確立しているイメージと異なる面を描き、「実はこんな面もあった」とか
「えっ、こんな人だったの・・・」ちょっとしたショックを与えるもの。
「人間、野口英雄」を描いた渡辺淳一の「遠き落日」を読んだ時のショックは大きかったです。
でも、誰しも無くて七癖、非の打ち所の無い聖人君子よりも、少しくらい欠点のある人のほうが
人間臭くて魅力的かも。

今年は本作と、公開したばかりのオドレィ・トトゥ主演のフランス版「ココ・アヴァン・シャネル」
そしてもう一本「シャネルとストラビンスキー」の公開も控えているそうで、
なんだかシャネルの当たり年?
どうも、今年は帽子のアトリエ開業から丁度100年!だったり、生誕125年!だったりするらしい。
因みに、誕生日は8月19日って!うちのわんこと同じです    失礼しました。

果たして、シャネルの実像に一番近いのはどの映画なんでしょう?

       
  ココ・シャネル 本作        フランス版「ココ・アヴァン・シャネル」


                              

   ココ・シャネル    COCO CHANEL

                               

 
本作はアメリカ・フランス・イタリア合作のTV映画

 < ストーリー >
1954年、パリ。15年の沈黙を破り、復帰コレクションを行うココのオートクチュール店には
たくさんの評論家や顧客が詰めかけていた。しかし、コレクションは失敗。
落胆するココと、ビジネス・パートナーのマルク・ボウシエ(マルコム・マグドゥーエル)。
ココは、孤児からお針子となり、デザイナーとしての地位を築いた日々を回想し、
再度コレクションに挑む。


  
   晩年のシャネル御本人 煙草を離さない
             
              晩年のシャネルを演じるシャーリー・マクレーン

大した女性です。
彼女がいなかったら今のファッション界はどうなっていたんでしょう?と思えるほど、
ことごとく女性の服に対する固定観念を打ち破り、革命をもたらした方なのですねぇ。
「古い価値観にとらわれない女性像」がシャネルのブランドポリシーだそうです。

装飾過多で大きなな帽子をシンプルにし、コルセットを捨て、スカート丈を短くし、
軽く動きやすい服を目指した。
戦時下で材料不足の時には男の下着用生地ジャージでゆったりした服を作り、
喪服のイメージしかなかった黒をスタイリッシュに着こなす

 
  ジャージを着こなすシャネル        真珠と黒のドレスに煙草、クール!

才能にあふれこれだけの美人ときたら、男がほっとかないよね〜。
孤児院で裁縫を習い、愛人生活で上流社会が何たるかを学び、才能を認め後押ししてくれる
カペルを愛し、帽子から服・香水へとビジネスを広げるココ。
   
 カペルとラブラブな頃の若きシャネル カペルを演じるフランス俳優さん

辛い悲しい生い立ちも、全てファッション界で不動の地位を築くには必要不可欠なものだったと
いえるでしょう。
ハングリー精神に、自尊心と野心が加わって見事に才能開花です。


ところで、この映画はこの後、再起を図るまでの15年については全く触れられていません。
しかしながら、大成功の後のこの沈黙の15年にこそ、ココの70歳を越えたカムバックへの
原動力と執念があるように思います。
労働条件の改善を求めた従業員のストライキに店を閉め引退。
第二次大戦中、年下のドイツ将校と恋仲になり戦後「ナチスに魂を売った売国奴」と非難をうけ
フランスを追われスイスへ。
カムバックコレクションの失敗にも、死後スイスに墓があるのもそれが影響しているようです。
ヨーロッパではいま一つだったココを救ったのは、アメリカでの人気とシャネルスーツ(ブレードの縁取りがあるスーツ)のヒットです。
やっぱり、この15年にも触れて欲しかったです。
フランス版ではこのあたりは描かれているのかな?


「シャネル」といえば、かのマリリン・モンローの「寝る時に纏うのはシャネルの5番」
なんてセクシーな有名な台詞がありましたが、ココの言葉にはどれも説得力があります。

・「流行は色あせるが、スタイルは普遍なの」
・「20歳の顔は自然の贈り物、50歳の顔はあなたの功績」
・「かけがえのない人間となるためには、いつも他とは違っていなければならない」
・「美しさは女性の「武器」であり、装いは「知恵」であり、謙虚さは「エレガント」である。」
・「女は40を過ぎて始めておもしろくなる。」
・「香水をつけない女性に未来はない」
・「人間は成功でなく失敗で強くなるの。私は逆流を遡って強くなった」

いい女になるには、
「流行は追わず、謙虚に知恵を使った装いを心がけ、失敗をバネに、顔に責任を持て」ってことでしょうか?
花粉症で、匂いの強い香水にはくしゃみが出る私に、果たして未来はあるのか?


終演間際ということで、館内はかなり空いておりました。
ほとんど女性で年齢層も高い。
一つおいて左に座ったおばさまは、前半寝息を立てておられました・・・これ見て寝るか?!
やはり一つおいて右に座った年配女性、途中からずっと泣いていらしたような・・・
な・の・に・・・ 、いいところで携帯のチャクメロ高らかに鳴らしました・・・
でも、見終わって立ち上がったとき、丁寧に謝罪のお言葉をいただきました。はい。


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***** 見た 映画 *****

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4 コメント

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こんばんは! (kira)
2009-09-21 21:58:28
やっぱり、「空白の15年」は、
シャネルを語る上では必要ですよね?
字幕でも、ナレーションのみでも入れると、
シャネルのラブ、叶わなかった結婚、カムバックの不評の嵐が
意味のあるものになってくると思いました。

上昇志向の強い彼女を支えてきた「女の自立」というところは伝わってきましたね
Unknown (kiraさんへ(ryoko))
2009-09-21 23:17:43
コメントありがとうございます。
はい、やはりこの「空白の15年」があってこその復活だったのだと思います。
一代であれほどの革命を起こし頂点を極めた後のバッシング、反対を押しての復帰はかなり厳しいものだったと思われます。
「空白の15年」以前でも、十分凄い人ですが、それを知ると尚のこと、彼女の凄さや逞しさがわかりますね。
フランス版 (rose_chocolat)
2009-09-22 17:23:03
昨日鑑賞してきましたが、上映時間のほとんどを恋愛に費やしていました。
もちろん、空白の15年などには触れる訳もなく・・・。

個人的にはryokoさんに賛成です。 やはり瑕疵のない人間はいない訳ですから、ダークな時代があって当たり前。 もしも戦時中、ココがレジスタンスなどに加担したとしたら、今のチャネルは当然ないと思った方がよいし、そういった意味では彼女はしたたかと言えるでしょう。
そこも思い切って描いていたら、また彼女に対しての見方も変わると思うんですけど、実際それをしてしまったら世界中から非難を浴びないといけないとすれば、企業側としては、無難&ロマンチックなところだけど選択せざるを得ないところでしょうか。
企業名を冠した映画は難しいですね。
Unknown (rose chocolatさんへ(ryoko))
2009-09-23 01:39:28
やっぱり〜、若い頃のシャネルの恋愛話だけですか。フランス版は見ようかどうしようか迷ってます。

フランス版はカール・ラガーフェルド監修とか。やはり企業イメージに傷がつくのでしょうか?
シャネルの人生全てを含めて「大した女性だなぁ〜」と感心したのですが・・・。ブランド物に疎い私には今のシャネルにココの精神が生きているのかどうか判りませんが、彼女の人生を知ってちょっと「シャネル」に興味を持ちました。ブランドイメージに傷がつくとは思わないのですが・・・。

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