徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

二つの谷汲観音像

2020-01-19 21:18:58 | 美術
 先日、肥後銀行本店「肥後の里山ギャラリー」で行われている「熊本の水と緑の風景展Ⅴ 大阿蘇 ―阿蘇を見つめた熊本の画家たち―」を観に行った。帰りにギャラリー受付で、各地で行われている展覧会のチラシを数枚もらった。それらのチラシの中にとても興味深い展覧会があった。それは、現在、大阪歴史博物館で行われている「押絵『西国三十三所観音霊験記』と生人形」展だった。これらの押絵は明治時代に熊本の女性3人によって制作されたもので、現在は熊本県益城町が所蔵する文化財。この押絵のもとになったのは、熊本出身の生人形師、松本喜三郎の代表作「西国三十三所観音霊験記」。明治時代に東京の浅草、大阪の千日前などで見世物興行され、大人気を博したもの。
 この松本喜三郎の「西国三十三所観音霊験記」の中でも最高傑作といわれているのが「第三十三番美濃谷汲山華厳寺」に登場する谷汲観音。現在、熊本市の浄国寺に残されており、僕はこれまで7、8回は拝観に行った。この生人形と押絵の谷汲観音とを一度見比べてみたい。熊本でもぜひ押絵の展覧会を開催していただきたいものだ。


押絵の谷汲観音像



浄国寺に残る生人形の谷汲観音像


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