徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

ブラタモリを見ながら…

2018-01-23 16:49:37 | 日本文化
 先週の「ブラタモリ」は田園調布だった。僕が学生時代、東横線で通学したのはもう50年も前のこと。田園調布駅で降りた記憶はない。当時も高級住宅街として名高い地区だったので縁のない駅だった。だが、となりの多摩川駅では何度も降りた。当時は多摩川園という遊園地があったので駅名は多摩川園前だったのだが。何の用事で降りたかと言うと、巨人軍多摩川グラウンドの練習を見に行くためだった。長嶋・王の全盛期だった。
 番組の中で「国分寺崖線」の話が出た。6年ほど前の「ブラタモリ-国分寺編」の時に出たが、「国分寺崖線」とは、多摩川が10万年の歳月をかけて武蔵野台地を浸食することによってできた30kmにも及ぶ「浸食崖」のことである。田園調布辺りまでそれが延びていたとは!。
 6年前、「ブラタモリ-国分寺編」を見ながら、僕は熊本市北部の湧水地「八景水谷(はけのみや)」のことを連想したことを思い出す。それは「国分寺崖線」のことを、地元の人たちは「ハケ」と呼ぶという話が出てきた時だった。「ハケ」というのは原始日本語で崖のこと。崖は台地の地下水が湧く。「八景水谷(はけのみや)」の名前の由来は、江戸時代中期、熊本藩主の細川綱利公がここに御茶屋を造り、辺りの景観を近江八景や金沢八景などになぞらえて「八景水谷」と名付けたと伝えられる。しかし、もともと地元民はこの崖のことを「ハケ」と呼んでいたらしい。ここも「国分寺崖線」と同じく、菊池台地の崖端にあり、湧水量が豊富である。かつての湧水量に比べれば随分減ったと言われるが、世代を継いで残すべき大事な熊本市の宝である。


八景水谷公園