僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

人形劇 おばはんエレジーから賛歌へ

2017年05月22日 | 日常のいろいろなこと

一昨日、松原へ人形劇を見に行きました。日を1週間まちがって、その前の土曜日に行ったことはブログに書きました。あの後、案内状を送ってくれた知人女性に「1週間早く行ってしまいました。アホやがな」とハガキに書いて送ったものですから、この日、人形劇の会場に着いたら「先週に来はったんですね~」との「爆笑歓迎」を受けました(笑)。

人形劇のメンバーさんたちの中に、その知人女性ともう一人、よく知っている女性もいました。そして会場に入ると、かつて市役所の要職に就かれていた人や前市議会議員のお姿もあり、他にも顔だけは知っている(名前は忘れた)市職員の顔もチラホラと見かけました。

さて、その人形劇ですが

人形劇と言えば何となく子供たちが喜ぶ童話の世界を連想しますが、この劇団が演じるのは、女性の結婚、子育て、家事、介護など、テーマとしては難しい問題を含むもので、まさに「大人向け」なんですよね。その難しい問題を、人形劇という形で、問題の核心をつきながらも、観客を笑いの渦に巻き込み、見終わった後には、ほのぼのとしたものが心に残る…というもので、僕はこの人形劇を見るのは初めてだったんですが、本当によかったな~と思いました。

約1時間演じられた人形劇は「おばはんエレジーから賛歌へ」という大阪弁のタイトルで、そのキャッチコピーは、パンフレットによると、

結婚
出産
子育て
介護
しようが
しまいが
わたしは
わたし
「ふつう」に悩むすべての人へ!

というものでした。

指導されたのは「ねぎぼうずSAYO」こと西宮小夜子さんという方。ネットで検索すると沢山出てきます。その世界では有名な方だったようですが、5年前に故人となられました。ちなみに一座の名称は「SAYOとわたし一座」です。今回は一座の20周年記念公演でした(入場無料)。

劇の内容は、子育てをしながら夫の両親の世話をし、日々の家事にも追われる主婦の話や、定年退職してヒマを持て余し、自分のあとをついて回るうっとしい亭主に悩む主婦の話や、母親から「結婚して子供を産むのが女というもんや」と言われて反発する40歳前の女性の話などがオムニバス形式で進行していきます。

冒頭から僕が大好きな八代亜紀の「舟歌」の曲が流れ、その替え歌を一座のひとりが朗々と歌うシーンから始まるのですが、もう、その瞬間から人形劇の世界に入り込んだ感じでした。替え歌の内容も面白かったし。

たとえば、一つの話を取り上げると、
一人の主婦(もちろん人形です)が、炊事洗濯などの家事に追われつつ、子供の世話もしなければならず、そこに夫の両親が同居していて、姑には「ご飯はまだか?」と催促されたり嫌味を言われたり、また舅は寝たきりで、おかゆを食べさせたり下の世話をしたり、その最中に姑が外で倒れて病院に運ばれたと連絡があり、ドタバタしているときに夫から電話が入り、「大事な書類を忘れてきたので会社に届けてくれ」と言う。「そんなことしてる場合じゃないわ!」と怒鳴って電話を切る。

というようなストーリーが展開されるのです。

人形の一挙一動もコミカルで見ていて楽しいし、セリフも面白い。それに突然挿入される歌も効果的でした。たとえば主婦がバカにされた時「♪バカにしないでよ~」という、山口百恵の「プレイバック2」の歌が流れてくる。

♪ 女はいつも待ってるなんて 坊や 
いったい何を教わってきたの 私だって疲れるわ ♪

この歌が、実にタイミングよく、今展開されている劇の内容とピッタリ。観客たちもその歌で胸がスカッとして笑いが飛び出す、というわけですね。

ほかにも、定年退職して家にいる亭主が、何もすることがなく、妻にいちいち「どこへ行くねん」「わしも連れて行ってくれ」「何をしに行くねん」「ついて行ってええか?」とうるさく付きまとう様子が、いかにもありそうで、面白い。「やめて。ついて来んといて!」と妻はイライラ。最後に「あ~あ。相手、まちごうたわ」と、ひとこと発して消えて行くところでも、観客席は大爆笑だった。

と、書けばキリがありませんが、とにかく思っていた以上に楽しい人形劇でした。いやまぁ「男はつらいよ」ではなく、「女はつらいよ」ですね~

一座の皆さん、ありがとうございました。
そして、人形の皆さんも、ありがとうございました~

 

 
    人形の皆さん(当日のパンフレットから)

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする