ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

チロ基金の活動「ビタペクト&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第193回」

2016-05-04 |   ビタペクト配布活動
 5月4日にビタペクト3と「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピー無料配布運動として、SOS子ども村への第193回目の配布を実施いたしましたので、ご報告いたします。
 今回はビタペクト3を15個、そして「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーを2部渡しました。
 これで今までに配布したビタペクト2、ビタペクトT、ビタペクト3の合計は2415個、セルロースの合計は82個、「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーは2131部となりました。
 今回で通算209回目の配布となりました。
 延べ人数ですが、2415人の子どもにビタペクトを、約73人の子どもにセルロースを、2131家族に「放射能と栄養」のコピーを配布したことになります。

(これまでのビタペクト配布運動について、詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/index.html


http://blog.goo.ne.jp/nbjc/c/e1e67d76a4796f3c95377bb7bdabd215


(またこの活動報告を読むにあたり、「チロ基金の活動『ビタペクト2無料配布』について追加のご説明」も併せてご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/67c3b73ea2f30e880c3d4eb8bedded13


(ビタペクト2とビタペクトTについてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/5cab63b65562dd2f64a820a7e4298a0b


(ビタペクト3についてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/922c333857741c5448f66d4fe00b25e1


(「チェルノブイリ:放射能と栄養」について詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/chel/index.html



(SOS子ども村についてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/bb1fb7afb4cac464789e2684181e7d42


(WBCによる測定、ビタペクトを開発、製造、販売しているベルラド放射能安全研究所の公式サイトはこちらです。)

http://www.belrad-institute.org/


(ベルラド研究所について日本語でご紹介している記事はこちらです。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/c382ef7eca8660531e895c8a646e7f2a


http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%A9%E3%83%89%E6%94%BE%E5%B0%84%E8%83%BD%E5%AE%89%E5%85%A8%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80


 チロ基金は以前ビタペクトに代わり、ペクチン入りセルロースを配ったことがあります。セルロースについてはこちらです。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/43f810eddd1efc451f5171ef3cd35a7a



 今回は2家族がゴメリ(チェルノブイリ原発から約140キロ)から保養滞在していました。それぞれの家族にお話を伺いました。

(家族A)

 お母さんが4人の子どもを連れてきていました。そして5番目の子どもを妊娠中でした。この家族には4個のビタペクト3を渡しました。
 それぞれの体重1キロあたりの放射能測定結果はこのとおりです。○印の子どもにビタペクト3を1個ずつ渡しました。

母親(事故発生時4歳)22ベクレル 
長女 (7歳)27ベクレル ○
長男 (6歳)20ベクレル ○
次女 (3歳)26ベクレル ○
次男 (2歳)23ベクレル ○

 2歳の次男にビタペクト3をあげるかどうか悩んだのですが、もし何か問題があれば、中止して残りは妊娠中のお母さんが飲むことになりました。
 子どもたちの健康状態ですが、長女は甲状腺肥大、長男も体が弱いそうです。
 保養には来ていませんが、お父さん(33歳)はつい最近高血圧になり、検査を受けたところ甲状腺のホルモンバランスに異常が見つかり、そのせいで高血圧になったと言う診断をされました。今はホルモン剤を飲んで、血圧も正常になったそうです。
 お母さんは汚染地域で有名だったブラーギン地区の出身です。今も自分の母親がそこで暮らしていますが、汚染地域と一言で言っても、場所によってずいぶん差があったということでした。
 お母さんは事故が起きて3ヵ月後、ロシアに保養に行ったそうです。列車で行ったのですが、被爆を恐れて保養に行く子ども達で車両は満席だったそうです。子どもは中学生ぐらいの年齢の子が一番多かったと話していました。

 
(家族B)

 お母さんが4人の実子と7人の養子を引率していました。この家族には11個のビタペクト3を渡しました。
 それぞれの体重1キロあたりの放射能測定結果はこのとおりです。○印の子どもにビタペクト3を1個ずつ渡しました。

母親(事故発生時2歳)31ベクレル
長男(11歳)42ベクレル ○
長女(11歳)33ベクレル ○
次男 (8歳)39ベクレル ○
三男 (3歳)24ベクレル ○
女子 (9歳)39ベクレル ○
女子 (8歳)41ベクレル ○ 
女子 (8歳)32ベクレル ○
男子 (7歳)20ベクレル ○
女子 (6歳)32ベクレル ○
女子 (5歳)32ベクレル ○
女子 (4歳)38ベクレル ○

 子どもたちの健康状態ですが、長女は腎臓病のため、腎臓を一つ摘出しています。
 長男は甲状腺肥大。お母さんも甲状腺が肥大しています。保養には来ていませんがお父さんは心臓病だそうです。これは被爆のせいではなく遺伝かも、とお母さんは話していました。お父さんのお父さんは40代で心臓病で亡くなっているそうです。
 
 今回も子どもたちに折り紙、折り鶴、折り鶴の作り方(千羽鶴プロジェクト)、日本語で子どもの名前を書いた絵葉書、お母さんたちには着物で作った巾着袋をプレゼントしました。  
 画像は記念撮影した様子です。

 最後になりましたが、ビタペクト3の購入費、そして「放射能と栄養」をコピーするために必要な経費を寄付してくださった方々、折り紙や絵葉書、スプーンなど子どもたちへのプレゼントを寄贈してくださった方、また日本ユーラシア協会大阪府連主催のバザーなどでSOS子ども村への交通費を捻出してくださった多くの日本人の皆様に深くお礼申し上げます。
 ベラルーシの子どもたちもお母さんたちもSOS子ども村の職員の方々も皆様に大変感謝しております。本当にありがとうございました。
 

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