ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2023年3月31日。ウクライナ侵攻から401日目

2023-03-31 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年3月31日。

 予定通り、ベラルーシ大統領が「国民との対話」(年次教書演説)を行いました。
 ロシア大統領がベラルーシに配備すると明らかにした戦術核兵器について、1994年に「ブダペスト覚書」で保障された核放棄と引き換えに得た自国の安全保障がなくなったので、ロシアの核兵器をベラルーシに返還されるものだと説明しました。

 また核兵器配備は西側諸国の脅威にさらされているベラルーシの防衛に役立つとし、
「誰かを威嚇したり、脅したりするつもりはない。ベラルーシを守り、国民の平和を確保したいだけだ。」
と述べました。

「ウクライナで本格的な戦争が始まり、核の炎をともなう第3次世界大戦が迫っている」と懸念を示し、「彼ら(米欧)は我が国を破壊するため、進入する準備をしている」と主張。

 その上で、ロシア大統領は配備される戦術ミサイルはロシアの管理下に置く方針だが、ベラルーシ大統領は、自国が脅威にさらされた場合はロシアの同意の下でベラルーシが使用する可能性があることも示唆しました。(これ、重要ですね。ベラルーシも攻撃できるようになりました。)

 ベラルーシは脅威に対抗するための十分な通常兵器を保有しているとしながらも、ベラルーシの破壊が脅威の背後にあると判断すれば、あらゆる手段を行使して対抗するそうです。国を守らないといけませんから、これは当然です。そして、この集団の中に核兵器が含まれることになりました。

 ベラルーシ大統領はまた、ウクライナ戦争の即時無条件停戦を呼びかけ、ロシアが脅威を感じれば「最も恐ろしい兵器」を使わざるを得なくなると警告。「核保有国を打ち負かすことは不可能だ。ロシア指導部がロシアの崩壊を招く状況と判断すれば、最も恐ろしい兵器が使用される。これは許されることではない」と語りました。
 来週中にロシアとベラルーシの間で停戦提案を協議するそうです。
 両国の間で出された提案をそのままウクライナが耳を傾けるかどうか。

 ウクライナ軍が4月か5月に計画している反撃についてベラルーシ大統領は、
「現在の状況で起こり得る中で最悪のものになる。停戦交渉に対するすべての希望を打ち消し、紛争はあ後戻りできなくなり、事態は悪化する。」と予想しています。ウクライナを牽制しました。ウクライナ反撃が始まる前に停戦交渉を始めるほうがいいという考えです。
 本当に今、停戦交渉を始めないと遅くなると焦燥感があります。

 ベラルーシ大統領は「自分の時代は過ぎ去った。」と気弱になっているような発言もしましたが、気が弱くなったと言うより少々疲れているような印象です。停戦を大統領も望んでいるのでしょう。
 「次期大統領を決めるのは、ベラルーシの人々だけ。」と国民に向けてメッセージを発信。
「今日はそれについて話すのをやめてください。」と質問に対して答えました。
 また自分の子供の一人を国家元首にさせるつもりはないと述べ、「私の子供たちは大統領にはならないだろう。」し、次の大統領になるのは3人の息子のうち誰か?と噂するのもやめるよう言いました。

 重要なことは、ベラルーシの市民、その子孫が平和な国に住んでいることだ、と大統領は述べました。
 
 

2023年3月30日。ウクライナ侵攻から400日目

2023-03-30 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年3月30日。
 
 日本のメディアでも取り上げられましたが、ロシアで反戦の絵を描いた13歳の少女が、教師から警察に通報され、そのシングルファーザーの父親が拘束。娘は養護施設に送られ、父親(アレクセイ・モスカリョフさん)は自宅軟禁状態でしたが、公判の27日、行方をくらましました。裁判ではロシア軍を非難したとして2年間の禁固刑の判決が出ましたが、今日、モスカリョフさんの身柄がベラルーシで拘束されました。

 ミンスク州のスモレヴィチ区にいるところをロシア警察の要請を受けたベラルーシの警察が拘束しました。おそらくロシアへ身柄を引き渡されるでしょう。ロシアからベラルーシへやって来た足取りは明らかにされていませんが、ロシアの独立系テレグラムチャンネル「SOTA」によると、アパート内で携帯電話を起動したことがきっかけでベラルーシ内務省はモスカリョフさんを特定したそうです。

 そもそもこの事件の発端はモスクワから南へ300キロのトゥーラ州エフレモフ市で、昨年4月(もう1年も前)にモスカリョフさんの一人娘マーシャさん(当時12歳)が学校の美術の授業で戦争礼賛のテーマの絵を描くように言われたのに、一人「ウクライナに栄光あれ」といったメッセージをつけた絵を書いて、校長が警察に通報したことから始まりました。
 その日のうちに警察が自宅へやってきました。

 その後、警察はモスカリョフさんがSNS上でロシア軍批判をしているコメントを投稿したとして、罰金刑となり、それを支払いました。
 しかし昨年12月には自宅を家宅捜索され、ロシア軍を繰り返し批判したとして、起訴され、自宅軟禁状態になりました。
 保護者としての子どもへの正しい教育を行わなかったという罪ではないのですね。
 
 母親が離れたところに住んでいて、引き取りも拒否したと思われ、マーシャさん(今は13歳)は養護施設に入れられました。
 この養護施設ですが、いわゆる孤児収容施設だという報道と、社会リハビリテーションセンターだという報道があります。
 後者の場合、反社会的な思想や反逆的な思考を矯正する施設である可能性が高く、マーシャさんが自分の考えを改めるようなプログラムが組まれているかもしれません。地元の青少年問題委員会はすでに、モスカリョフさんの親権を制限するための法的措置を講じています。

 モスカリョフさんの弁護士が、判決公判を前に、マーシャさんが預けられている児童施設を訪ねると。所長から、マーシャさんは別の場所で行われているイベントに行っていて不在だと言われました。代わりに、マーシャさんが父親宛てに書いた手紙と絵を2枚渡されたので、弁護士がSOTAの取材に対し、手紙には「お父さんは私のヒーローです。」と書かれていたと話しました。
 この親子ですが、最初に警察が自宅へ来た後、お父さんは娘に向かって「なんであんな絵を描いたのか、バカ。」とか言って責めたりしていませんね。逆に褒めましたね。

 ロシアの人権擁護団体「メモリアル」は、モスカリョフさんは政治犯だとしています。
 見せしめになっているように私には思えます。本当は「ウクライナに栄光あれ」という絵を描いた女の子を厳しく罰したいけれど、さすがに12歳の子どもなので厳しくはできない。その分代わりに父親に厳しく当たっているのではないでしょうか。そして子どもにはお仕置きとして、親から引き離し、施設に入れてしまう。

 公判では、ロシア軍の信用を失墜させた罪を問われましたが、モスカリョフさんは無罪を主張。SNSのコメント投稿も誰かのなりすましだったと主張しましたが、2年の禁固刑という有罪判決が出ました。
 最終陳述で「ウクライナ特別軍事作戦をどう思うかと聞かれれば、傍聴席の90%以上の人が反対と言うと思う。私も同じだ。大人も子どもも死んでいる。」と反戦の声を上げていました。 
 しかし、モスカリョフさんは弁護士に行き先も言わず逃亡。(話をする時間も方法もなかったようです。)

 そして、今日ベラルーシ国内で警察に身柄拘束されました。ベラルーシからまた第三国に亡命しようとしていたのでしょう。こんなふうに逃亡したら、ますます罪が重くなります。逃げ出したりせずに控訴すればよかったのに、とも思いますが、禁固2年は重すぎると批判している地元の町会議員もいるようです。
 マーシャさんのかつての同級生やその保護者はこの事件をどう見ているのでしょうか。


 ロシア大統領は春季徴兵に関する大統領令に署名しました。4月1日から7月15日までの間に、年齢は18 歳から27歳までの男性が兵役義務として徴兵されます。予定では14万7000人が徴兵されます。
 軍での勤務期間が満了した後は予備役兵に移管されます。
 徴兵年齢の段階的な引き上げに関する法案も本格的に検討されます。そうなると「21歳から30歳まで」に変更っされます。法案成立のタイミングによっては、17歳から30歳までの年齢の男性が徴兵された状態になるかもしれません。


 ロシア連邦保安庁は今日、ウォールストリート・ジャーナルモスクワ支局のエバン・ガーシュコビッチ記者の身柄をエカテリンブルクで拘束したと明らかにしました。スパイ容疑が拘束理由で、モスクワの裁判所は同氏を約2カ月勾留する命令を出しました。同氏がアメリカ側の要請に基づき、ロシアの軍産複合体企業1社の活動に関する国家機密として分類される情報を収集していたことが立証されたとしていますが、詳細は不明です。

 同氏は法廷で無罪を主張。
 ロシア紙コメルサントは、同氏はモスクワに移送され、ロシア連邦保安庁の取調拘置所であるレフォルトボ刑務所に収容されると報道。モスクワのレフォルトボにある地方裁判所はこの日、ガーシュコビッチ氏の5月29日までの公判前勾留を命じました。
 ロシア外務省報道官は、外国人ジャーナリストの役割が他の活動の隠れみのとして使われたのは今回が初めてではないと指摘しました。
 アメリカ政府はロシアに居住、もしくは同国を旅行しているアメリカ国民に対し直ちに出国するよう呼びかけました。

2023年3月29日。ウクライナ侵攻から399日目

2023-03-29 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年3月29日。
 今日も朝は小雪が降り、風がきつかったです。

 今年7月に予定されている日本語能力試験。ミンスク会場は中止ではなく最初から計画もされていませんでしたが、ベラルーシ人はロシアで受験しようとしています。
 しかし、ようやくこの月曜日からモスクワ会場での受験希望者の受付が始まりましたが、定員になり次第、受け付け終了するということで、日本文化情報センター日本語教室の生徒6名が急いで申し込み手続きを始めました。
 ところが、ロシア会場の公式サイトを火曜日になってから見ると、こんな通知がありました。
「もしモスクワ会場での試験実施が中止になったら、受験料は50%だけ返金します。あるいは次回の12月の試験の受験料に切り替える(返金作業はしない)かのどちらかを選んでください。」
 あのー、試験を中止するかどうかは受験生ではなく、モスクワの試験実行委員会が決めることですよね。 
 ベラルーシ人からすると受験料を苦労して海外送金した後、こちらは何も悪くないのに、モスクワ側の判断で中止にする場合、受験料全額返金しませんよ、と堂々と言われるとは一体何なのでしょう?

 後で訴訟沙汰にならないようにするためか、「こっちのページにある規約に同意してから申し込むように。」と新しいページまで作成しました。そこにも「試験が中止になっても、受験料は50%しか返金しない。」と書いてあります。
 一旦振り込んだお金はそのままモスクワの銀行に置いといて、12月の試験を受験すればいいでしょ、と言いたいのかもしれませんが、12月の試験も中止になる可能性もあるし、そうなった場合、じゃあ、また来年の7月の受験費用にすればいいでしょ、と言われ、また中止になって・・・とやっているうちに数年経過しそうです。戦争が終わるのが先か、モスクワで日本語能力試験が実施されるのが先か、どちらが早いでしょうか?

 弊教室の生徒の中にも、すでにうんざりしてロシアに送金すらしたくないという気持ちになり、今日モスクワの受験をやめる人が出てきました。
 今のところ、申し込み手続きと受験料振り込みを済ませたのは、モスクワに親戚が住んでいる2人だけです。
 親戚が住んでいるから、この2人は日本人風に例えると、
「盆休みに帰省したついでに受験しようと思って申し込んだら、中止になっちゃった。じゃあ、お金はそのままにして今度は正月休みに帰省したついでに受験すればいいかあ。」
という感覚です。
 しかし親戚などがモスクワにいない生徒は、
「こっちは悪くないのに戦争やらコロナやら国際郵便がないやらで、試験が中止になったら、お金が半分しか戻ってこないのか・・・12月なんて世の中どうなっているやら分からないし、最初からロシアに送金するのやめよう。」
とこう考えてしまいます。

 ロシアではモスクワだけではなく各地で試験が実施されますが、ノボシビルスクでは現在申し込み受付中。エカテリンブルグでは「国際郵便が機能していないので、受験資材(問題用紙など)が届かないから中止」を決定。 
 同じロシア国内なのに、ノボシビルスクには郵便が届き、エカテリンブルグには郵便が届かないの???
 ただしノボシビルスクは実施するのはN1、N2、N3レベルだけです。
 ウラジオストクは来月に受付開始。中止になっても全額受験料は返金されるようです。
 しかしベラルーシからウラジオストクまで受験しに行くのは遠すぎます。
 サンクトペテルブルクの公式サイトは去年の試験が中止になりました・・・の通知から全く更新されていません。地元の日本語学習者の間では、中止であることは周知に事実だそうです。公式サイトにはっきり中止と掲載すればいいのに。
 アストラハン、イルクーツク会場は中止。ニジニーノブゴロドはまだ検討中。
 同盟国なのにベラルーシ人がロシアに越境受験するのも難しくなりました。 
 最終的に弊教室から何人受験できたのかは7月にご報告します。

 弊教室の生徒には救済措置として4月と5月に分けてチロ基金提供「私たちのテスト」を行います。チロ基金が支援してくれるので、受験料は無料だし、会場は市立図書館だから会場費もいりません。
 「私たちのテスト」合格証は、日本語能力試験の認定証とちがって、国際的な地位や価値があるわけではありませんが、認定証そのものが、受験機会がないから、手にする可能性もないので、それに比べたら「私たちのテスト」合格証があるだけ、心理的にまだましです。ベラルーシ人日本語学習者には今、精神的な支えが必要だと思います。

 と書くと「いや、攻撃を受けて試験会場もボロボロになっているウクライナ人日本語学習者の気持ちになったら、ロシアやベラルーシで日本語能力試験なんかしている場合ではないだろう。ウクライナ人のほうが困っているからそっちを支えろ。」という日本人がいるかもしれません。
 ちなみにウクライナではキーウで今年12月試験が予定されています。ただ、実行委員会が今はない(人がいない)状態です。私で良ければ試験監督など経験もあるし手伝いに行きたいぐらいです。しかし今はベラルーシからウクライナへ越境することが難しいです。
 もちろんベラルーシ人がキーウに受験しに行くこともほとんど不可能です。だからモスクワで受験しようとしていますが、上記のような状況です。

 
 ロシア政府は今日、ロシアがウクライナ侵略以降に「非友好国」に指定した米欧諸国や日本などの企業が、資産を売却して撤退する場合、一定金額を「自発的な寄付金」として、ロシア国庫に納付するよう義務付ける方針を発表しました。ロシア政府には、撤退コストをつり上げ、高い技術力を持つ企業の撤退阻止を図る一方、戦費を捻出しようという計算があるようです。

 
 ウクライナ大統領は中国の習近平国家主席にウクライナへの訪問を要請しました。実際来るかどうかと言うと可能性は少ないでしょう。
 中国の国家主席は、ベラルーシ大統領が中国に直接訪問したときに、「ベラルーシへ来て下さい。」と招待され、その後ロシアを訪問。すぐ近くのベラルーシは招待されていたのに行きませんでした。方向をわざと間違えている?
 ウクライナに来てくださいと言われたら、ベラルーシへ来るんじゃないですか?
 中国にとってウクライナは貿易上の大切な国の一つだから、ウクライナからの招待をあまり軽く扱えないという意見もありますが、それならベラルーシだって中国にとって重要な経済パートナー国ですよ。
 なのにベラルーシには来なかったので、ウクライナにも来ないでしょう。よくてオンライン会議です。
 まあ、ウクライナ大統領からすると招待をした事自体が大事なのであって、実際に来るかどうかは重要ではなく、中国の出方を見ている、あるいは世界に見せたいのだと思います。


 
 今ベラルーシは1週間の春休み中なのですが、だからなのかこのような統計が発表されました。
 毎月100件から120件の未成年者(多くがティーンエイジャー)による犯罪が行われており、特に去年1年で未成年者が麻薬の売買に関わっていたとして、その検挙数が100件以上に上ったそうです。
 やはり麻薬が社会問題になっていますね。中高生がお金欲しさに麻薬の売買を手伝っています。

 
 
 

2022年3月28日。ウクライナ侵攻から398日目

2023-03-28 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年3月28日。
 天気予報が当たって、朝起きたらうっすら雪化粧かなと思っていたら、吹雪でした。除雪が間に合わない道を歩いて出勤です。

 ロイター通信などによると、ベラルーシ外務省は声明で「過去2年半にわたりベラルーシは米英のほか、NATO同盟国や欧州連合(EU)加盟国から前例のない政治、経済、情報の圧力を受けてきた」とし、ロシアによる戦術核配備は、ルカシェンコ政権の転覆を目的とした米国とその同盟国による圧力に対する保護になると表明。「国家安全保障上の正当な懸念とリスクを踏まえると、ベラルーシは自国の安全保障と防衛能力を強化することで対応せざるを得ない」としました。
 やはり、ベラルーシから要請があったので、ロシアはそれに応じて核兵器を配備するという形にしたいようです。
 そしてベラルーシはベラルーシで、NATOなどから圧力を受けているからこういう決定をした。NATOやEUのせいだという形になっています。
 こうやって、戦争は連鎖反応していくのだなあと思いました。

 
 国際オリンピック委員会は今日、スイスのローザンヌで理事会を開き、各国際競技連盟などに向け、ウクライナに侵略するロシアと同盟国ベラルーシの選手の国際大会復帰について、勧告を出すことを決めました。出場禁止でも出場許可でもなく勧告なんですね。
 ロシアとベラルーシの選手を出場させる場合は個人資格などの「中立」であること、また侵略を支持する選手や、軍や治安機関に所属する選手などの除外を促す内容です。
 ロシアとベラルーシの選手は、参加する場合、自国が決めた公式ユニフォームは着られず、白か黄色のユニフォームの着用を義務付けられます。メダルをもらえても表彰式で国歌は演奏されません。


 ロシア国防省は今日、公式SNSで、対艦巡航ミサイル「モスキート」を日本海上で発射したと明らかにし、映像も公開しました。


 ベラルーシの人口が減少しています。今年1月1日時点で1年前と比べると総人口のうち5万5千人減少しました。
 日本の場合2020年10月から2021年9月までの1年間に64万4千人減少しました。
 人口比率で考えると、日本とベラルーシは同じスピードで人口が減っています。
 とくに地方(農村地域)の住民だけで約3万5千人の減少です。
 ベラルーシの人口約920万人のうち720万人が都市部に住んでいます。
 農村地域に住んでいるのは200万人。
 都市部で減ったのは約2万人で農村地域で減ったのは3万5000人です。
 農村地域の過疎化が進んでいると言えます。
 ベラルーシで農業、畜産業、林業という分野で人手不足が起こるかもしれません。日本も少子化による人口減少が問題とされていますが、ベラルーシも同様です。
 専門家は今回ベラルーシで人口が減ったのは、コロナの影響が大きいとしています。コロナがなかったらもっと長生きしていたはずの人が早く死亡してしまったということです。

2023年3月27日。ウクライナ侵攻から397日目

2023-03-27 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年3月27日。
 昼間の気温は10度でしたが、夜中に雪が降るという予想が出ています。本当でしょうか。

 ミンスク市中心部にある通称赤い教会(聖ヘレナと聖シモン教会)は火事のため修理をしなくてはならなくなり、管轄のミンスク州が信者が近寄れないようにしています。
 カトリック信者の多くが、教会の建物をそのまま州が没収しようとしていると批判していますが、州政府側はもちろん否定。修理の請負業者を今探しているところだが、まだ決定していないとのことです。
 ウクライナではウクライナ正教とロシア正教の分断が起こっていますが、ベラルーシではロシア正教とカトリックの分断が起こっています。カトリック、つまりポーランド(EU)と同じという見方です。
 赤い教会の修復作業は遅れに遅れる可能性が高いです。その間教会でミサなどできないですね・・・。
 同じ敷地内には日本から贈られた長崎の鐘もあるのですが、これもカトリック(宗教)絡みであるため、今後どうなるのかと心配です。


 今月28日から30日まで、ミンスクだけでなく、地方でも警報システムの作動確認が行われることになり、サイレンが鳴ったり、拡声器で注意を呼びかける声が聞こえても、びっくりしないようにしてくださいと今日メディアを通じて通知されました。
 戦争に対応するだけではなく、自然災害時にも避難警報として使用されるそうです。


 ウクライナ政府は、ベラルーシにロシアが核兵器を配備することについて、脅し文句のようなものであり、実際に配備されるかどうかも懐疑的に見ています。
 一方でベラルーシに核兵器が配備された場合、ウクライナは対ベラルーシ戦線を開くだろうとウクライナ国会議員のアラカミア氏は述べました。さらにベラルーシとの戦線は、その長さが約1,000キロ以上になるだろうと予測しています。
 そうするとウクライナでの動員が激化し、さらに多くの市民が軍隊に徴兵されるだろうと付け加えました。戦線の距離が長いので,ウクライナ軍はこの前線に少なくとも8つの旅団を配置しないといけないそうです。ウクライナ軍にとって相当な負担になりますね。

 EUのボレル外交安全保障上級代表は「ベラルーシに核が配備された場合、EUは制裁を強化する」と表明しています。

 ロシア大統領の側近であるパトルシェフ安全保障会議書記は、ロシアは自国が存亡の機に陥った場合にはアメリカを含めたあらゆる敵を破壊可能な武器を持っていると訴え、アメリカ政府がロシアの核の力を過小評価していると警告しました。これも脅し文句なだけなのでしょうか。


 国際原子力機関事務局長は今日、ザポリージャ原発でウクライナ大統領と会談し、原発と現地スタッフの安全性確保について意見交換しました。
 事務局長によると、発電所の状況は全くもって改善されていないとのことです。


2023年3月26日。ウクライナ侵攻から396日目

2023-03-26 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年3月26日。
 ミンスクは雨が降っています。

 ウクライナ国家安全保障国防会議のダニロウ書記は今日、ツイッターで、ロシア大統領がベラルーシへの戦術核兵器配備で合意したと明らかにしたのを受け、ロシアはベラルーシを「核の人質」として扱っていると非難しました。
 今度はそれを受けて、ベラルーシ大統領プレスセンターは、ベラルーシにロシアが核兵器を配備することは以前(2021年11月にベラルーシ大統領が言及)から決まっていたことであり、ウクライナ側の指摘(ロシアがベラルーシを人質にしている)ということはなく、世界は騒ぎ過ぎだとしています。
 さらに、核兵器はロシアからベラルーシがもらうものではなく、あくまでロシアのものであると強調しています。
 ベラルーシは核保有国ではないとアピールしたいようです。

 
 ロシア大統領は今日に公開されたロシア国営テレビのインタビューで、
「欧米は、1930年代のナチス・ドイツ、ファシストのイタリア、軍国主義の日本からなる枢軸のような同盟をつくろうとしている。」
と批判しました。ロシアと中国との関係については、「軍事同盟でなく、透明性がある」そうです。軍事技術協力はしているが、それを隠してはいないからだそうですが、欧米諸国もウクライナへの武器供与を隠していないと思うのですが。

 ベラルーシ軍は数ヶ月以内にイスカンデル-Mミサイル戦術システムを受け取ります。


 インド空軍は今日までに、ロシアがインドに示した兵器供与の約束がウクライナ侵攻の影響で守られていないとの現状を明らかにしました。
 兵器の「大半の引き渡し」が果たされていないとし、ロシア側は文書で「提供できない」とも伝えてきたそうです。


 ロシア西部トゥーラ州の町キレエフスクで今日、住宅がウクライナの無人機(ドローン)による攻撃を受け爆発、2人が負傷し、3件の家屋が半壊しました。負傷者は20代と10代の男女です。
 トゥーラ州はウクライナ国境に接していないので、事実だとするとウクライナのドローンがロシア領内を問題なく飛行していることになります。


 キーウ洞窟大修道院の修道士らへの立ち退きが求められている問題について。期限が今月29日に迫る中、今日が最後の日曜礼拝になる可能性が高いため、多くの信者が集まりました。
 ロシア外務省報道官は、ウクライナにおける信教の自由が人質にされていると批判。
 ロシア正教会のキリル総主教は、キーウ洞窟大修道院の閉鎖を防ぐよう呼びかけています。
 ベラルーシ正教会の長であるヴェニアミンは、大修道院の住民への圧力はできるだけ早く止めるべきであると述べ、そうしないと、関係者全員に新たな悲しみと問題が必ず起こると憂いています。
 日曜礼拝では「世界は会話を通してではなく、祈りを通して生きています。兄弟姉妹の皆さん、ここでまた奉仕、そして祈りができるように、今いっしょに祈ってください。」とキーウの正教会の長が信者に呼びかけました。
 そうか、世界はもう会話を通して生きているのではないのか・・・と私は思いました。 

2023年3月25日。ウクライナ侵攻から395日目

2023-03-25 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年3月25日。

 ロシア大統領は、ロシアがベラルーシ国内に戦術核兵器を配備することでベラルーシ側と合意したと明らかにしました。
 今回の配備が核不拡散条約(NPT)に違反しない形で実現されると強調し、さらにロシアはベラルーシに核兵器を渡すわけではなく、あくまで配備だとしています。
 また今年7月1日までにベラルーシ国内での核兵器保存施設の建設が完了する予定です。核兵器を搭載できる軍機のベラルーシ人パイロット養成もロシアが始めています。
 ロシア大統領はベラルーシ側が以前からロシアの核兵器の配備を求めていたとも明らかにしました。つまり、ベラルーシから頼まれたから、ロシアとしても配置することにしたという立場を強調しているのです。
 実際には対ウクライナや対NATOとしてベラルーシに配備しておきたいというのがロシアの思惑でしょう。
 それに配備するといっても、これは譲渡ではないと強調しています。
 ベラルーシ領内にロシアの核兵器を配備し、ベラルーシ人パイロットを使い、しかし核兵器そのものはベラルーシの保有ではなく、あくまでロシアの兵器にしておくということです。
 まるでロシアがベラルーシを利用しているかのようですが、実際はベラルーシに核兵器を持たせると、ある日突然その矛先がロシアに向けられる可能性も少しはあると、ロシア側が考えているのではないでしょうか。可能性は少ないけれどゼロではないと怪しんでおり、同盟国とは言えベラルーシを完全に信用していないことの表れかもしれません。
 一方でベラルーシ大統領は、ベラルーシは欧米諸国を攻撃する予定はないので、核兵器は保有する必要はないと説明しています。ロシアが仮に核兵器を使用したとしても、それはベラルーシのものではないので、責任取らなくていいですね。
 

 



2023年3月24日。ウクライナ侵攻から394日目

2023-03-24 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年3月24日。
 
 ベラルーシ国防省の発表によると今日に陸軍第120機械化旅団が、武器および軍用特殊装備を倉庫から取り出し、予定されていた地点へ隊列を組んで出発しました。演習などのためではなく、警戒態勢モードで進んでいるそうです。
 目的地など詳細は明らかにされていません。明らかに戦闘あるいは防衛のための本格的な始動であるようです。
 どうして今日、このような動きを見せたのか気になるところです。


 ちょうど一ヶ月後、予定されていたゴメリでのアニメフェスティバルが中止(あるいは夏に延期?)になりました。
 理由ははっきりしていませんが、やはり、先月28日にゴメリで起こった、「旅団」騒ぎが原因のようです。日本の漫画に対する悪いイメージがベラルーシで広がっているのかもしれません。
 ベラルーシ人には誤解を解いてもらって夏に延期されても開催してほしいですね。

 

壺井栄ロシア語訳作品集をボリソフ市立図書館に寄贈しました

2023-03-23 |   壺井栄
 3月23日、壺井栄ロシア語訳作品集「二十四の瞳」をボリソフ市立中央図書館に寄贈しました。
 この図書館の外国語文学室担当の司書さんから、寄贈してほしいというお申し出があり、寄贈することになりました。
 実はボリソフは寄贈先に予定していなかったのですが、それはボリソフ近郊にベラルーシ軍の大規模軍事演習場があり、この町出身の日本語教室生徒の話では、演習のときの砲撃の音のせいで、家の窓ガラスが震えることがあると聞いており、しかも軍関係者が数多く住んでいるイメージが私の中にあって、こんな町の図書館に「二十四の瞳」のような
反戦文学を寄贈して大丈夫なのだろうかと心配していたからです。
 しかし、現地の熱心な司書さんから依頼を受けたのと翻訳者の中にボリソフ出身者が2人いたことから、寄贈することに決めました。

 ボリソフに到着して、図書館まで歩いている途中、演習の砲撃の音が実際に聞こえてきて、軍事演習場が町のすぐそばにあるんだなと思いました。
 そして図書館に到着すると、贈呈式に地元の中学3年生が出席してくれて、壺井栄の紹介をしていたのですが、ベラルーシも気温も上がっていたので外国文学室の窓を開けていたら、また演習の砲撃の音が響いてくるのです。現地の人は慣れっこになっているのか、誰も驚かないどころか耳にも入ってきていない様子でした。
 本物の爆撃の音ではないと分かっているので、私も何事も気にしないふりをして話を進めていました。
 こんな環境の中、生活したり勉強したりしているボリソフの中学生のみなさんは、どんな心境なのかなあと思いました。
 6月には中学校の卒業式もあり、贈呈式の最後に尋ねましたが、みなさん進路や将来の職業もちゃんと決めていて受験勉強もがんばっているそうです。すごくしっかりしている子たちばかりだなあと感心しました。

 ボリソフ市立中央図書館はとても広くて、図書館というより市民文化センターのようでした。その中の蔵書に壺井栄文学が仲間入りできたことも光栄なことですね。長く市民の方々に読みつがれてほしいです。

 画像は外国文学室での記念撮影のようすです。(司書さんから「ここで撮りましょう。」と言われたのですが、ミッキーマウスが気になる・・・アメリカのアニメキャラですよね。。)

 ボリソフ市立図書館のサイトのリンク先はこちらです。他の画像も公開されています。
 

2023年3月23日。ウクライナ侵攻から393日目

2023-03-23 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年3月23日。

 日本の岸田総理はウクライナ大統領と面会。そしてポーランド入りして同国の大統領らと会談しました。
 ほぼ同じ日に中国国家主席がロシア大統領と会談。ベラルーシへは立ち寄らず・・・
 もともとベラルーシ大統領が中国へ行って、「今度はベラルーシへ来てくださいね。」と招待。これは「ベラルーシへ来るついでにロシアへ寄ってください。」という意味だったと思っていたのですが、実は「ベラルーシには来なくてもいいのでロシアは行ってくださいね。」という意味だったのですね。
 中国にとってベラルーシなんてその程度の重要度なのかと思いましたが、実は全てのメッセージが暗号のようになっているのではないかと思えてきました。
 岸田総理がウクライナ大統領にしゃもじを贈ったのはいいとか悪いとか日本国民は評していますが、実は深いメッセージが込められているのかも知れず、それにしゃもじ以外の贈り物もあったろうし、武器の供与ができない日本には、できることとできないことの間の境目が他の国と比べて大きいですよ・・・。
 日本の首相のウクライナ訪問が遅かったとか批判する日本人もいますが、軍隊を持っていない国なので、訪問が遅くなっても特に影響はないとウクライナ側は思っていたのではないですか。
 それより、ウクライナからの避難民を受け入れてちゃんと支援を続けているのだし、日本としてはそういう支援を担当していれば今のところ充分だし、戦後の復興に協力すればよいと思います。


 ロシア外務省報道官は今日、岸田総理のウクライナ訪問について、中国の習近平国家主席とプーチン大統領との首脳会談から「焦点をそらそうとしたのではないか」と述べました。
 日本首相のウクライナ訪問の背景には、「アメリカの圧力」があるとしたうえで、「率直に言って、日本の立場はこれまでに明確になっているので、訪問はどうでも良いことだ」としています。


 イギリスのウィリアム皇太子が、ポーランドのウクライナ国境近くを予告なしに訪れ、駐留するイギリス軍の兵士らを激励しました。
「ここに来て、みなさんに直接『ありがとう』と言いたかった。みなさんはここで本当に重要な任務を行い、私たちの自由を守っている」


 ベラルーシとイスラエルの外務省の代表者が、両国間のビザ免除体制を拡大する見通しについて話し合っています。
 ベラルーシから家族でイスラエルに移住するベラルーシ人(あるいはユダヤ系)が増えています。

 
 世界陸上競技協会と国際アイスホッケー連盟は、ベラルーシとロシアの選手の国際大会への出場停止を延長することを決定しました。テニスは出場できるけど、ウクライナの選手からは棄権されます。同じスポーツなのに競技によって対応がバラバラなのはおかしいと言えばおかしいですよね。


 ロシアの前大統領は、国際刑事裁判所が戦争犯罪の疑いで発行したプーチン大統領への逮捕状に基づき、他国が逮捕に踏み切れば、核保有国ロシアへの「宣戦布告だ」と警告しました。
 ドイツは、プーチン大統領がドイツ領内に入ったら逮捕するそうです。(そもそもドイツに来ないでしょう。)
 日本に来たらどうなるのでしょう。
 ロイター通信によると、ハンガリーの当局者は今日、国際刑事裁判所(ICC)が逮捕状を出したロシアのプーチン大統領について、ハンガリーに入国したとしても逮捕できないと述べました。一方で、プーチン氏の逮捕状を巡り政府としての態度を決めていないとも説明しています。
 

2023年3月22日。ウクライナ侵攻から392日目

2023-03-22 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年3月22日。
 ベラルーシはすっかり気温が上がりました。振り返って見ると、この冬はやっぱり暖冬だったなあと思います。

 今日は第2次世界大戦中の1943年にハティニ村でナチスドイツによる虐殺が起こってちょうど80年目の年であり、ベラルーシ各地で鎮魂の式典などが行われました。
 ハティニ虐殺について詳しくはこちら
 このような虐殺があったのはハティニ村だけではありません。
 ベラルーシ外相は、世界の指導者たちに、今日こそ警告を示すハティンの鐘を聞くよう呼びかけました。
 確かにこんな虐殺は二度と起こってほしくないですね。しかしベラルーシの指導者たちは、ハティン虐殺を行ったのはナチス。今はウクライナのナチスが人殺しや虐殺をしているので、それを阻止するためにロシア軍は努力しているのだ、というスタンスなので、世界の指導者たちよ、ナチス(ウクライナ)に反対せよ、というメッセージに聞こえます。
 日本人からすると今虐殺を行っているのはロシアじゃないの?と不思議に思うでしょうが、こちらでは虐殺を行っているのはウクライナのナチスということになっています。
 ハティ虐殺は作家アレーシ・アダモヴィチによって「ハティニ物語」となり、それを元に映画「炎628」が作られました。(原題は「来たりて見よ」。断然こちらのほうが映画のタイトルとしていいと私はいつも思うのですが。)
 昨日、日本の首相が訪問していましたが2022年のブチャ虐殺も誰かウクライナ人の作家がウクライナ語で小説に書いて、またそれを元に映画が作られる日が来るのでしょうか。
 

 ベラルーシのテニスプレーヤー、サバレンカ選手と対戦予定だったウクライナのツレンコ選手は試合を拒否。棄権しました。
 今日、サバレンカ選手は試合の時、ロッカールームで憎しみの視線を浴びていると話し、理解するのがつらいとしています。
 ベラルーシとロシアのアスリートはウクライナ人に対して、何も悪いことはしていないと主張。ウクライナ人の友人もおり、連絡を取り合っているものの、中にはサバレンカ選手に対して攻撃的になった人もいるそうです。


 ゼレンスキー大統領は今日、バフムト周辺の前線拠点を訪れ、「あなたたちにはウクライナを守る歴史的な役割がある」と述べ、兵士にメダルを手渡し激励した。
 こうした中、ウクライナ各地では、21日から22日にかけ、ロシアによるミサイルや無人機攻撃があっり、戦果をロシアのメディアが報道しています。
 ザポリージャでは、集合住宅が被害を受け、6人死亡、子ども3人を含む34人が負傷したほか、首都キーウ近郊の学生寮などで8人が死亡しました。学生寮が攻撃を受けたのは、ゼレンスキー大統領と会談した岸田首相がキーウを離れた数時間後です。

2023年3月21日。ウクライナ侵攻から391日目

2023-03-21 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年3月21日。

 日本の首相がキーウを電撃訪問しましたね。こちらでは特にニュースになっていません。


 ロシア国防省は今日、ロシア軍の長距離戦略爆撃機「ツポレフ95MS」2機が日本海の上空を飛行したと発表し、その映像を公開しました。飛行は7時間以上におよび、戦闘機の護衛がついたとしています。


 ロシアのプーチン大統領と中国の習近平国家主席は今日、モスクワで前日に続いて会談をし、共同声明に署名しました。
 対話を通じてウクライナ危機を解決することを強調。終了後の記者発表で、ロシア大統領は中国の「和平案」について、西側諸国とウクライナが前向きなら解決につながり得ると述べました。
 中国を親友と読んだロシア大統領。(ベラルーシも?)
 その中国が和平をうながすと、それを決めるのは西側諸国とウクライナのほうと、ボールを投げる。
 中国はウクライナ占領地の「併合」は認めていないんですね。

 
 今月19日にKGB部隊に射殺された外国人。
 この外国人は男性で、ロシアのパスポートを持っていますが、これが偽造パスポートだったとこちらで報道されています。しかしロシア人だったことはまちがいなさそうで、指紋をロシアの捜査機関に照合のため送ったということです。
 この容疑者はグロドノ地方執行委員会、KGB、治安部隊の居住地、および鉄道駅などを偵察していたようです。それはこれらの場所でテロ攻撃を行おうと計画していたからというのが、警察の見立て。
 また、この男性と接触があったと思われる14人が取り調べを受けており、うち一人は借りていたアパートを貸していた大家さんです。
 

 ミンスク市警察が特別な訓練を、リプキ空軍飛行場で内務省視察の元、行っています。
 とにかくベラルーシでは有事の際の訓練につぐ訓練をしています。


2023年3月20日。ウクライナ侵攻から390日目

2023-03-20 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年3月20日。

 「自由ラジオ」のメディアコンサルタントをしており、現在政治犯として服役中のイハール ・ロシク氏が獄中で自殺を図りました。同氏は長い間ハンガーストライキをし、さらに手と首を切ったそうです。ロシク氏は医務室に送られ、命に別状はないそうです。
 この人は以前にも最長41日間のハンガーストライキをしたりしていましたが、とうとう自殺未遂? 精神的に錯乱してしまったのか? 心配ですが、この刃物はどこから手に入れたのでしょう? 何で切ったのでしょう? 刑務所の中にいる人が刃物あるいは代わりになるものを持てるの?と疑問に思いました。ともかく詳細は分かりません。

 
 ロシア警備隊とベラルーシ内務省の特別対テロ部隊は、ロシアのムルマンスクで戦術特別演習を2週間に渡って実施しました。


 ロシアの経済紙コメルサントは今日、ロシアの大統領府が内政部門の職員に対し、欧米によるスパイ活動への脆弱性を理由に、iPhoneの使用を4月1日までにやめるよう伝えた、と報じました。


 ロシア連邦捜査委員会は今日、ウクライナ侵攻を巡って国際刑事裁判所(ICC)がプーチン大統領に逮捕状を発付したことを受け、ICCのカーン主任検察官や赤根智子裁判官らに対する捜査を開始したと発表しました。
 あの逮捕状は無意味だとかトイレットペーパーだとか言いながら、対抗措置を取っているということは、かなり頭にきているという証拠ではないですか。実際に逮捕、起訴、裁判・・・という流れになる可能性は低いのに。


2023年3月19日。ウクライナ侵攻から389日目

2023-03-19 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年3月19日。
 ベラルーシには春が訪れたようです。しかし、また気温が下がる予報も出ています。

 今日、ベラルーシの地方都市グロドノ市クルチャトワ通りで、外国人がKGB特殊部隊により射殺されました。
 この外国人の国籍や、人種、性別など明らかにされていませんが、ベラルーシ領内に入り、テロか妨害工作活動などを起こそうと企んでいた人物のようです。
 ベラルーシ国営メディアによると、この外国人は自動小銃と手榴弾を所持しており、KGB特殊部隊に拘束されそうになったときに持っていた武器で抵抗したため、射殺されたということです。
 KGB側、そして民間人に被害はありませんでした。グロドノ市内ですよ。巻き込まれた一般市民がいなくてよかったです。

 
 昨日、クリミアのセヴァストーポリを電撃訪問したロシア大統領は、ヘリコプターで夜にマリウポリ入りしました。
 到着後、自ら車を運転して市内を回り、ロシア当局による住宅街の再建を視察し、アゾフ海沿いの地域や中心部の劇場も訪れました。住民とも会話を交わし、その住宅にも立ち寄ったそうですが、おそらく前もって予定されていたとおりなのだと思います。
 この「自ら車を運転」ですが、前にもクリミア大橋の上を走行していましたよね。これは、重病説は嘘だと言いたいからではないでしょうか。


 ロシア大統領報道官は今日、ウクライナ軍によるロシア側への犯罪行為について「連邦捜査委員会が証拠を集めている」「ゼレンスキー政権側によるすべての犯罪行為に関する綿密で入念な作業が進んでいる。もちろん、国際法廷設置に十分だ」と述べました。
 プーチン大統領に戦争犯罪容疑で逮捕状を出した国際刑事裁判所(ICC)にロシア側は同じ方法で対抗することを決めたようです。


 

2023年3月18日。ウクライナ侵攻から388日目

2023-03-18 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年3月18日。

 ベラルーシに新しい政党「ベラヤ・ルーシ」が発足しました。新しい親政府政党です。
 新党の草案は2023年2月末に公表されていました。それによるとこの政党は「安心の老後、無料の教育と医療」を公約しています。
 いやあ、すばらしい。全年代のベラルーシ人が求めているものばかりですよ。

 ベラヤ・ルーシは、訳すと「白いルーシ」という意味です。新政府系の公共団体として長年存続していたのですが、今回政党に格上げされたいう感じで、「新しい政党が立ち上げられたんだ、へえー!」というニュースではないです。
 ああ、あのベラヤ・ルーシが政党になったんだ、そういや会員集めに熱心だったな、日本人の私ですら勧誘されたことがあるし・・・と思いました。もちろん、私は(職場である市立児童図書館で)入会に勧誘されたとき、断っています。激しい勧誘でもなかったです。日本のほうがもっとおかしなものにしつこく勧誘されることがありますよ。(道端で募金しろとか、除霊のお祈りさせてくださいとか、この商品を買ってとか、怪しげな宗教とか。)
 勧誘に来ていたベラヤ・ルーシ幹部は、熱心に「ベラルーシをいい国にしたい。」と話していました。


 昨日ICCから逮捕状が出されたロシア大統領が今日、ウクライナ南部クリミア半島を一方的に「併合」してから9年を迎え、現地の軍港セバストポリを電撃訪問しました。ただ、前もって計画・準備していたと思います。
 ロシア大統領に逮捕状が出されたことにより、威信に傷がついたという意見もありますが、ロシアに住んでいるロシア人は、特に何とも思ってないのではないでしょうか。実際に逮捕に至る可能性は非常に低いですし。 

 モスクワのサッカー場で計画されていた大規模集会は急きょ中止されたそうです。こちらのほうが威信が傷ついたと感じているかもしれません。中止の理由はウクライナからの越境攻撃を恐れてのことです。


 ウクライナの戦場で中国製弾薬の使用をアメリカ政府が確認したとアメリカ政府当局が明らかにしました。当然ロシア側が使用したのでしょう。中国からロシアへ弾薬の支援が行われているということで、中国もこのウクライナ侵攻に大きな役割を影で担っていることがはっきりしました。 
 次に中国が必要としたときには、ロシアが支援することになるでしょう。