ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2022年12月31日。ウクライナ侵攻から312日目

2022-12-31 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年12月31日。
 ベラルーシは気温が10度にまで上り、雨が降っています。

 大晦日恒例のベラルーシ大統領が国民向けに贈る新年のメッセージ。とても長いのですが、一部抜粋します。

「多くのベラルーシ人が知りたがっていることは、次に何が起こるかということでしょう。
 ベラルーシは安全な島(国のような状態)のままでいられるでしょうか。
 答えは簡単です。私たちの人生のすべては、私たち一人一人にかかっています。
 あなたが平和で安全に暮らしたいのなら、まず制服を着た人々の仕事を尊重し、感謝しましょう。
 子供たちを愛国者として教育し、法律を遵守しなければなりません.
 平和と繁栄の中で暮らしたいのなら、真面目に一生懸命、働かなければなりません。
 自由で独立した状態で暮らしたいのであれば、祖国の歴史の記憶、精神的価値、古い伝統を大切にし、守らなければなりません。
 私たちは来年を平和と創造の年と宣言します。これは、時代の流れと私たちの心の願いによるものです。
 あなたと同じように、私は自分の故郷ベラルーシに平和と善を願っています。
 私たち(ベラルーシ人)の願いが(来年)叶いますように!
 親愛なるベラルーシの皆さん、明けましておめでとうございます!」


 昨日のことになりますが、ウクライナ国防大臣がビデオ演説の中で、年明けにロシアは再び大規模な動員を予定していること。1月上旬にロシアとベラルーシは国境を封鎖し、戒厳令を発動する見通しであることを述べました。
 ロシアの動員については1月5日が予定されているとしていますが、6日が正教のクリスマス・イブで、7日はクリスマス。連休が続いているので、動員はその後になると思います。

 
 今日もキーウに攻撃があり、1人が死亡。20人が負傷しました。
 日本人ジャーナリストも負傷。命に別状がなくてよかったです。
 

2022年12月30日。ウクライナ侵攻から311日目

2022-12-30 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年12月30日。
 ミンスクは今日も雨です。
 
 ロシアの同盟国ベラルーシの領内に昨日の午前10時頃、ウクライナの防空ミサイルS300 が落下したと報じられた問題で、ウクライナ国防省は、
「ロシア軍のミサイル攻撃に対処した結果だ。」
とする声明を発表しました。
 つまりウクライナ軍のミサイルがロシア軍のミサイル攻撃を迎撃しようとして、失敗し迷走してベラルーシ領内に入ったということです。

 一方でベラルーシの安全保障理事会長官は、
「ミサイルが偶然ベラルーシへ飛んできたという保証はほとんどありません。」
と述べ、計画的にウクライナから発射されたものであると示唆しました。


 12月28日にペテルブルグのCIS非公式サミットでロシア大統領が各国首脳に指輪をあげたが、指にはめたのはベラルーシ大統領だけだったという件について。
 指輪には「新年おめでとう 2023」と透かし彫りがしてあり、私の目から見てダサくて使い勝手が悪いデザインだと思ったのですが、ベラルーシ人に尋ねたら、あの指輪は実用目的に作られたのではなく、記念品として台に載せて、室内で飾るものだと言われました。お正月用の飾りなのだそうです。日本だと年末に干支の置物をお客さんに配ったような感覚でしょうか。
 これは置物だからと、多くの首脳が指輪をはめなかったのは当然で、これがCIS諸国のロシア離れを表しているのではないのだそうです。
 

2022年12月29日。ウクライナ侵攻から310日目

2022-12-29 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年12月29日。
 ミンスクは雨が降り、雪がどんどん溶けています。

今日の午前10時ごろベラルーシ領内にウクライナ軍から発射されたミサイルが着弾したと国営メディアが報道しました。S-300システムのミサイルだったとベラルーシ大統領は報告を受けていますが、詳細は今のところ不明です。今日中に詳しい発表があるでしょう。
 落下場所はブレスト州イワノボ地区ゴルバハ村で、ベラルーシ南部、ウクライナ国境から15キロのところです。この村の畑でミサイルの破片が見つかっています。

 今日もウクライナ各地で砲撃があり、祝祭日前に戦闘が激化しつつあります。
 このことから、ベラルーシに落下したウクライナのミサイルも、わざとベラルーシに攻撃したものではなく、ロシア軍のミサイルを撃墜したウクライナ軍のミサイルの一つだった可能性があります。

 続報です。ベラルーシ国防省は、ベラルーシ領の上空でウクライナのS-300防空ミサイルを撃墜したと報告しました。
 つまりベラルーシ軍の防空システムは優秀であるという証拠です。
 ただ、これがウクライナ軍が意図的にベラルーシに狙いを定めて発射したミサイルなのかどうか、ウクライナ側からの発表を待ちたいです。

 ベラルーシ外務省は在ミンスク・ウクライナ大使を呼び出して抗議。ウクライナ当局にミサイルの飛行距離など詳細を調査し、結果をベラルーシに報告するよう求めました。
 ブレスト州軍事委員は、ベラルーシ人は国内へのロケットの落下について心配するべきではないと述べました。パニックを起こさせないためでしょうが、元からベラルーシ人は冷静に受け止めているようです。


 レーダー追跡により、ウクライナからベラルーシに向かって飛行している目標が発見されました。これが今日ベラルーシ領内で迎撃されたウクライナ軍のミサイルだとベラルーシ国防省が発表しています。それによるとこのミサイルはウクライナのザボロティエから発射されたことが明らかになっています。
 地図で見るとまっすベラルーシに向かって飛んでいますが・・・。ウクライナ当局も調査に乗り出しました。

2022年12月28日。ウクライナ侵攻から309日目

2022-12-28 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年12月28日。
 
 ロシア大統領は昨日サンクトペテルブルクで閉幕したCIS非公式首脳会議に出席した8か国の首脳に、記念の指輪をプレゼントしました。
 実際に指輪を身に着けたのはベラルーシ大統領だけ。やはりロシアとの連携を示しているのはベラルーシだけで、他の国はロシアから距離を置きたいと思っているから?と考えたのですが、その指輪がベラルーシ大統領府の公式サイトで紹介されていて、画像を見たら純粋にダサかったです。(あくまで私の目から見てですが。)こんなデザイン的にかっこ悪い指輪、大の男、しかも大統領職に就いている人ははめないですよ。
 というか、男性が男性に指輪を贈るという習慣がそもそもこちらにはないと思うのですが・・・。
 来年は「ロシア語の年」にしようとロシアとベラルーシ大統領が決めたからか、指輪にロシア語で「ロシア 新年 おめでとう 2023」という文字を透かし彫りで入れているのも、ロシア語を押し付けているように思えます。


 ロシア軍がベラルーシ領内で大規模な軍事演習を熱心にしています、と言いたい動画をベラルーシ国立系メディアが公開しています。雪の積もった平原でさまざまな種類の訓練をしています。
 ウクライナ政府は大晦日にも攻撃があるかもしれないと警戒を強めています。

 
 この真冬にベラルーシから国境のフェンスを越えてシリア難民がポーランド側に不法入国しようとして、ポーランドからベラルーシ側に送り返され、その後(おそらく凍えて)死んでいるのが発見されました。幸いにも助かった難民は、ポーランド国境警備隊から非常にもベラルーシ領に押し戻されたそうです。


 


 

2022年12月27日。ウクライナ侵攻から308日目

2022-12-27 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年12月27日。

 ロシアとベラルーシの両国大統領は、非公式CIS首脳会議の2日目である今日、サンクト・ペテルブルクのロシア博物館で会談を行いましたった。
 どうして博物館で会談?と思いますが、両国は2023年をロシア語の年として祝うことで合意したので、ロシア博物館を会場にしたのだそうです。
 ロシア語ファーストということですね。
 会談そのものは短時間で終了し、朝食をいっしょに食べながらだったそうです。昼食ではなく朝食だったのは、ロシア大統領が他のCIS首脳に会う前にベラルーシ大統領と話をしておく必要があったからだそうです。
 全ての問題を解決したとしています。


 ベラルーシ国外(主に西ヨーロッパ)に住んでいるベラルーシ人がお正月とクリスマスを祖国で過ごせるよう直行便を復活させるよう署名運動を始めましたが、時期的に遅すぎるし、おそらく無理でしょう。戦争も終わっていませんし、署名を集めるより祖国で新年を迎えられないウクライナ避難民の気持ちも考えるほうがいいですよ・・・。


 35人のベラルーシ人の子どもが選ばれ、代表団となってクリミアで新年を迎えるイベントに参加することになりました。
 冬休みのキャンプのようなものだと言えば分かりやすいでしょうか。どういう立場の子どもが選ばれているのでしょうか。
 私だったら戦時下の今、無事戻ってこられるのか心配で自分の子供をクリミア半島に行かせたりしないですけどね。


 ベラルーシで新たに特殊部隊リンクス(山猫)が創設されました。違法な武装グループや妨害工作員の偵察員との戦いが専門だということです。


 衛星画像によるとロシア軍が駐留するベラルーシのウクライナ国境近くに野戦病院が何ヶ所も作られていることが確認できます。合同軍事演習なら本物の戦争ではなく怪我をしないことが前提なので、野戦病院など作らなくてもいいはずです。
 本格的な軍事基地をベラルーシ国内にロシア軍が作ったという証拠だと思われます。
 これから負傷者が大勢出ると予想される戦闘が始まるということかと考えると気が重いです。


 ヘルソン州立博物館でロシア軍が略奪行為を働き、多くの所蔵品が略奪されたというAFP通信の今日付の報道記事を読んで、また気が重くなりました。10月に約70人の集団が博物館に到着し、ロシア兵が見張る中、3台のトラックで所蔵品を運び去ったということです。博物館の前任者がロシア派で手引きしていたようで、この前任者は行方をくらましてロシアへ逃げたそうですが、ウクライナの博物学に関わる仕事をしていたのに、良心は傷まないの?と思いました。
 同博物館では、スキタイの黄金など少なくとも450点の品々が紛失していることが確認されました。
 スキタイの黄金など、歴史的価値など分からず、ロシア国内で溶かしてしまいそうですね。

 ヘルソン州立博物館と聞いて、気が重くなったのは、ロシア帝国初代日本領事、イオシフ・ゴシケヴィチの親戚であるビクトル・ゴシケヴィチがヘルソンで考古学者をしており、発掘調査や研究を続けて、その研究成果や発掘物をこの博物館で保管しているからなのです。
 ビクトル・ゴシケヴィチの墓がこの博物館の敷地内にすらあるのです。ロシア軍はさすがに墓荒らしはしていないと思いますが、ビクトル・ゴシケヴィチが発掘した物が今回盗まれていたら・・・と考えると胸が痛みます。

 ヘルソン州立博物館のウィキペディアのウクライナ語版を読んだら、今回の略奪行為のことがすでに記されていて、盗まれた所蔵品がクリミアにある博物館に移されたとあります。
 ロシア国内に運び込まれたというのも結局クリミアのことだったんですね。さらにこのロシア軍を手引きしたと思われる前任者の氏名もウィキペディアに載っています。もうこの人、故郷のヘルソンに帰れないですよ。逮捕されます。

2022年12月26日。ウクライナ侵攻から307日目

2022-12-26 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年12月26日。
 ミンスクは夕方、吹雪いていました。

 今日からサンクト・ペテルブルグで、CISの非公式首脳会議が始まりました。ベラルーシ大統領はガガーリン宇宙センターから昨日すでに移動しています。
 今日の会議でロシア大統領は「残念ながら、加盟国の間でも意見の相違があることを認めざるを得ない。」と発言しました。
 そのうえで「重要なのは互いに協力する用意があるし、協力していくことだ」と述べて、加盟国の結束を訴えましたが、どうでしょうか。
 この会議について、ロシアの大統領報道官はわざわざ各国首脳が新年のプレゼント交換をしないと述べました。
 確かにお祝いムードではないですよね・・・。


 ウクライナ外務省は声明で、国連加盟国に対し、ロシアの安保理常任理事国としての地位剥奪と、国連全体からの排除を要請しました。


 ウクライナのメディア、RBKウクライナは今日、ロシア南部サラトフ州のエンゲリス空軍基地で2回爆発があったと報じました。
 またロシアの空軍基地に攻撃です。


 ロシア連邦保安局によると、ウクライナからロシアのブリャンスク州の領土に入ろうとした破壊工作員4人が殺害されました。一行はドイツ製の銃や位置認識装置に加え、「即席爆発装置(IED)4個」を所持していたそうです。
 このような報道の後に「ロシア人は祖国を守ろう」といったプロパガンダを聞かされると、そのとおりだと思って、祖国防衛のために戦おうとするロシア人が出てきてもおかしくないですね。


 昨日、ベラルーシ製のラップトップが発売からたったの3日後、ショッピングセンターの売り場から姿を消したという投稿をしましたが、今日になって「ネットショッピングで買えます!」という宣伝が早速始まりました。


 ベラルーシの国家統計委員会によると、11月におけるベラルーシ人の平均月収は 約1648ルーブルでした。
 これは、10月よりも約12ルーブル増えました。(増えないより嬉しいですが、インフレに追いついていません・・・)
 これは国全体の平均の話で、ミンスクはやはり平均月収も最高で、平均2233ルーブルでした。その分物価も高いです。
 次に平均月収が高いのはミンスク市を除くミンスク州で1644ルーブル、3位は州で1490ルーブルです。
 ミンスクで稼いで、田舎で買い物するのが得ということですね。実際には難しいですが。


 元競泳女子の五輪メダリストで、ベラルーシ政府への制裁の呼び掛けや、国家安全保障を害することを目的とした行為など、複数の罪に問われたアレクサンドラ・ヘラシメニヤさんに対し、裁判所が26日、禁錮12年の判決を言い渡しました。本人は2020年秋から亡命生活を送っており、裁判は欠席したまま判決が出ました。
 

2022年12月25日。ウクライナ侵攻から306日目

2022-12-25 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年12月25日。

 昨日も今日もウクライナにロシア軍が攻撃し、何十人もの民間人を含む死傷者が出ています。
 クリスマスにも関わらず・・・という報道が日本でされると、ロシアやウクライナでは12月25日はクリスマスではないので、ロシアが戦闘状態を維持するのは当然だという意見が出ています。
 ベラルーシではカトリックのクリスマスという位置づけなので、カトリックのベラルーシ人にとってはお祝いの日ですが、正教のベラルーシ人にとっては通常の土日です。カトリックがずっと少ないロシア人からすると、祝祭日ではないので、ロシア軍が休まず攻撃するのは当たり前という感覚です。
 正教のクリスマスは1月7日なので、イブの6日と合わせて2日間は、ロシア軍も休みになるのではないかと期待していたのですが、ロシア大統領報道官は、「クリスマスでもロシア軍は戦う」予定であると発言したので、がっくりしました。
 一方で、ウクライナは伝統を変えて、正教徒であっても12月25日を今年からクリスマスとして祝ってよいということにしたので、日本の報道「クリスマスに関わらず攻撃」という表現は正しいです。


 今日の午前10時ごろ、ベラルーシ北部のノボポーロツクにあるナフタン製油所で火災が発生しました。 
 死傷者はなく、すでに鎮火していますが、原因は調査中です。
 このご時世、エネルギー関連施設で火災が発生といったニュースを聞くと、どきっとします。


 本当かどうか分かりませんが、ベラルーシ駐留しているロシア軍が今夜から明日にかけての夜間にウクライナ北部への攻撃を開始する予定だそうです。噂で終わってほしいです。


 今年9月1日に大統領自らお披露目されたベラルーシ製のラップトップ。とうとうベラルーシでもPCを製造するようになったんだとニュースになりました。そのとき大統領が手にしていたのは完成品第1号だったようですが、その後大量製造されるようになったらしく、今月22日に華々しく販売が開始されました。
 と思ったら、今日、そのガレリヤ・ショッピングセンター内部にあった売場そのものが消えていることが判明。
 売り場は移動したとのことです。しかし、それ以外のことが全く分からないという状態です。移動先の売り場がどこなのかも分かりません。
 

 12月25日、国営放送ロシア1で放送されたインタビューでロシア大統領は、
「ほとんどの──99.9%の国民は、すべてを祖国のために犠牲にする心構えができている。」
と述べました。
「それ自体は異例のことだとは思わないが、私は改めて、ロシアが特別な国であり、その国民は特別な存在だとの思いを新たにした。」
とも語りました。
 日本で国のトップが同じ発言をしたらどうなるでしょうか。

「二十四の瞳」ドラマ上映会 (2)

2022-12-24 |   壺井栄
 「二十四の瞳」2022年度版ドラマを見た後、残れた生徒といっしょに感想会を行いました。
 ドラマの感想を話すと同時に壺井栄ロシア語訳作品集翻訳者、25名のうち5名が上映会に来ることができたので、翻訳したときの苦労話や日本語の勉強として得ることができたことなど、後輩の生徒に語ってもらいました。
 この後輩生徒たちは次回の文学翻訳プロジェクトに参加する予定なので、先輩生徒から翻訳作業のコツなど経験を聞いてもらうほうが良いと考え、このような場を設けました。
 (ドラマを見て涙を流した後ですから、こういうお楽しみ会がないと悲しい気持ちを引きずりそう・・・。)

 みんなでお菓子などを持ち寄りましたが、私からは手作りカレーパンを皆さんに振る舞いました。
 「二十四の瞳」を見た直後なのに、どうしてうどんではなくてカレーパン? と思われる日本人の皆さんがいると思うのですが、すみません。(^^;) 諸般の事情により、カレーパンなのです。
 日本で売っているカレーパンと比べると、ベラルーシに住んでいる私では上手に再現できなかったと思うのですが、みなさん、おいしいと言ってくれました。
 でも生徒のみなさんには、いつか日本語をマスターして日本へ行って、本物のカレーパンを食べてほしいです。(讃岐うどんも。)
 今回の日本語でのドラマ視聴が、語学学習に役立ち、日本社会への理解にも役立ったと思います。
 「二十四の瞳」はベラルーシ人にとっては遠い外国の昔の話かもしれませんが、現在のベラルーシにも共通する社会問題を提示している物語です。今を生きるベラルーシ人なりにそれぞれ感じ取ってもらえたと感じています。


 NHKは今年制作の「二十四の瞳」を来年1月3日にBSプレミアムで再放送します。NHKのサイトはこちらです。
 8月の放送を見逃した方はこの機会にぜひご覧ください。
 

「二十四の瞳」ドラマ上映会 (1)

2022-12-24 |   壺井栄
 今年最後の日本語授業の日である12月24日に「二十四の瞳」ドラマ上映会を行いました。
 上映したのは今年8月にNHKが制作・放映した「二十四の瞳」です。

 (著作権等に関して念の為ここで記しておきますが、この上映会はミンスク市立中央児童図書館内で、日本語の授業の学習教材として上映されたものであり、当然入場は無料。そもそも日本文化情報センターの日本語教室は授業料が無料です。上映に関して私もミンスク市立中央児童図書館も何の利益も得ておりません。)

 上映会に来たのは日本語教室の生徒、壺井栄ロシア語訳作品集「二十四の瞳」翻訳者メンバーなど関係者、22名でした。
 この映画には当然、ロシア語訳がついていないので、日本語でのリスニングの練習として捉えています。
 代わりに前もって翻訳者メンバー以外の人はロシア語訳作品集を事前に読んでもらっていました。おかげであらすじが分かるので、日本語で映画を見ても意味がよく理解できたと思います。
 生徒のレベルは日本語能力試験N1からN4レベルでしたが、やはり方言は難しかったようです。
 でも、やはりカラーの映像はいいですね。ドローンで撮影した瀬戸内海の海の映像など、白黒の映画にはない良さがあります。ただ90分のドラマなので、削られている内容も多く、せめて2時間ドラマにしてほしかったという声もありました。

 上映後、女性の皆さんは全員涙を流していました。
「クリスマス・イブにこんな悲しい映画を見せるとは・・・。」
という私への批判(?)(^^;)もありましたが、会場の都合で上映日時が決まったので・・・。
 でも、涙の数が多ければ多いほど「二十四の瞳」への評価が高かった証拠と私は思っているので、泣いているベラルーシ人の顔を見てよかったと思いました。

 画像は私が映画の説明を簡単にしているところです。このドラマは冒頭から「昭和二十年八月十五日」の玉音放送のシーンから始まるので、昭和二十年が1945年であることをベラルーシ人に説明しないといけなかったのですが、この画像だけ見ると、本の説明をしているみたいですね。でもちゃんとドラマを上映しましたよ。

2022年12月24日。ウクライナ侵攻から305日

2022-12-24 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
  2022年12月24日。カトリックのクリスマスイブですね。

 日本ではロシアのウクライナ侵攻に関してベラルーシが参戦するだろうとかしないだろうとかそのようなニュースが流れていますが、ベラルーシでのトップニュースは、ベラルーシ人女性宇宙飛行士第1号が誕生するだろうという宇宙関連ニュースです。
 今日ベラルーシ大統領はロシアのガガーリン宇宙センターを訪問しました。現在6人のベラルーシ人宇宙飛行士候補がロシアで訓練を受けており、選抜されたら来年国際宇宙ステーションに滞在できることになるとロシア大統領も約束しています。
 今年の夏、ベラルーシから宇宙飛行士候補者が検討されました。当初は100人以上の希望者がいましたが、29人に絞り込まれ、そのうち3人の1人が女性でした。
 現在6人の女性が訓練を受けており、来年この中の一人が選ばれる可能性が非常に高いです。
 このうち、2人はベラビア航空の客室乗務員、1人は産婦人科医、1人は小児外科医、1人は法医学専門家、1人はベラルーシ国立科学アカデミーの物理有機化学研究所の研究者です。
 クリスマスに久しぶりに夢のある話が書けました。

 以下はあまり夢のない話です。
 国際宇宙ステーションはロスコスモスにより運営されているのですが、その前社長であるドミトリー・ロゴジン氏が一昨日ドネツクのレストランで59歳の誕生日を祝っている最中に砲撃にあい、負傷しました。
 ベラルーシ大統領はお見舞いとして、ベラルーシのパンとサーロを渡したそうですが、サーロとは豚の脂身の塩漬けのことです。
 (日本人が聞くとおいしくなさそうな食べ物に聞こえますが・・・。)
 塩だけではなく、ハーブで味付けされているものもあります。見舞い品を渡したときに、
「これはロシア国防相のお気に入りのサーロです。」
とロシア大統領は話したそうです。
 国防相のショイグ氏が以前、味見して美味しかったと言った味付けのサーロをわざわざ選んだのは気遣いなのだろうと思いますが、それをショイグ氏にあげるのではなく、ロスコスモスのロゴジン氏(現在、砲撃という理由で負傷し、入院中でショイグ氏の親戚でもない人)に豚の脂身の塩漬けをあげるというのは、何か深い意味が隠されているのでしょうか。
 ロゴジン氏は、砲撃の際、破片が太ももなどに刺さって、しかも尾てい骨も怪我をしたらしく、歩くのも座るのも今はできないのではないかと思われます。私のイメージではうつ伏せになって横になっている状態。こんな状態でサーロを食べるのも一苦労なのではないかと思いました。ただし、サーロは長期保存が可能なので、退院してからでも食べることができます。


 ガガーリン宇宙センター訪問にベラルーシ大統領は三男を同行させました。
 センター内にあるドッキングの訓練用シュミレーションを操作した大統領の三男。ロシアの宇宙船「ソユーズ」と国際宇宙ステーションを上手にドッキングさせることができました。
 その国際宇宙ステーションですが、日本でも報道されたとおり、今月15日にドッキングされているソユーズの冷却水漏れ事故が起こりました。内部の気温が30度にまで上昇したという続報もありましたが、18日には温度を下げることに成功したそうです。よかったですね。
 来年、日本飛行士の若田光一さんとベラルーシ人宇宙飛行士が協力しあって宇宙空間で作業をすることがあるかもしれないと夢を描きましたが、滞在時期予定によっては、入れ替わりになりそうですね。

 宇宙では宇宙飛行士同士が国籍・人種を越えて協力し合っていて、別世界のようです。それに引き換え地上では・・・とつい考えてしまいましたが、今夜はやめて、星空でも見上げようかと思いましたが、ミンスクは天気が悪く、星も何も見えませんでした。
 

2022年12月23日。ウクライナ侵攻から304日目

2022-12-23 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年12月23日。
 ベラルーシは気温が上がり、あちこちに水たまりができています。

 ロシア大統領が22日にウクライナでの戦闘について記者団に話した際、「戦争」という言葉を使いました。
 そして今日サンクトペテルブルクの地方議員は「プーチン大統領が軍の名誉を傷つけた。」「プーチンは戦争を戦争と呼んだ。」「すでに数千人が、そのような言葉で有罪判決を受けている。」として、当局に対してプーチン大統領を調査するべきだと訴えました。
 相当にロシア国内に不満が溜まっていることの現れだと思います。
  
 ロシア西部のタタールスタン共和国では今日、憲法改正が行われました。タタールスタン共和国のトップは「大統領」を名乗っていますが、プーチン政権は大統領の呼称を名乗ることを禁じたため、タタールスタンは共和国憲法の改正を余儀なくされました。
 今回の改正により、大統領の任期が切れる2025年以降はアラビアでリーダーを意味する「ライス」に変更するということです。イスラム圏などアラブ地域では、大統領の意味を持つ呼称とすることで影響力を維持させた形です。
 ロシアメディアは「タタールスタンはプーチン政権に対して狡猾に振る舞った」などと酷評しています。
 タタール人らの独立を目指す団体は「プーチン政権からの決別」を呼び掛けるなど緊張関係が続いています。


 大量の向精神薬2キログラムを密輸運搬していたとしてミンスクで一人の女性が逮捕されました。今仲間も逮捕して、密輸グループを一網打尽にしようとしています。注目点はロシアから麻薬を密輸しようとしていたことです。


 昨日、元ロシア副首相で、7月にロスコスモストップを退任したドミトリー・ロゴジン氏がドネツクのレストランで59歳の誕生日を祝っている最中に砲撃にあい、背中側から砲弾の破片を浴びて頭部、左大腿と臀部等を負傷しました。今日、手術のためモスクワの病院に搬送しようとしましたが、悪天候のためドネツクの病院に入院したままです。命に別状はないそうですが、怪我の状態は悪いそうです。ボディーガードとドネツク人民共和国首相が死亡。同席していた同共和国議会議長も負傷。ロゴジン氏の妻は脳震盪を起こしたと報道されましたが、本人がSNS上で否定しました。


 ベラルーシ国内にロシアからZマークがついた戦車が32両、列車で輸送されたと独立系メディアが報道しています。

 

2022年12月22日。ウクライナ侵攻から303日目

2022-12-22 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年12月22日。

 ドル高ベラルーシ・ルーブル安がじりじりと続いています。
 10月5日に大統領が物価の価格変更禁止(インフレ抑制)を命令しましたが、とうとう見直されることになりました。
 お正月・クリスマス前にこのニュースです。輸入品はもっと値上がりするでしょう。

 ベラルーシとポーランドの国境地帯では越境の順番待ちのため長距離輸送のトラックの列が60キロの長さに及び、1週間待ちが当たり前になっています。トラック運転手の中には体調悪化を訴え、救急車で病院へ搬送される人も出てきています。

 
 ウクライナ大統領が、ロシアによる軍事侵攻後、初めてウクライナを離れアメリカを電撃訪問しました。アメリカ大統領が地対空ミサイル「パトリオット」の供与など、日本円で総額2400億円相当の新たな軍事支援を行うことを伝えました。その後には連邦議会で演説。
「2日後に我々はクリスマスを祝うでしょう、ろうそくで。だけどそれはロマンチックだからではなく、電気がないからです。」
(あのー、正教ではクリスマスは1月7日なのですが。ああ、ウクライナでは12月25日も正教のクリスマスとして認められたのでしたね。)
 ウクライナ大統領が訪米し、支援を取り付けたことをロシアとベラルーシはまた非難するでしょう。
 ウクライナ大統領は、ソーシャルメディアを通じて声明を出し、アメリカ訪問からの帰路にポーランドに立ち寄り、ドゥダ大統領と会談したと明らかにしました。


 ベラルーシの独立系メディアによると、ワルシャワにある正教会の墓地でミンスクの聖エリザベス修道院で作られている商品(ろうそくや香炉など)が販売されていました。その修道院の司祭レメショノクは親ロシア派で、修道士はロシア軍のために寄付を集めているそうなので、修道院の商品の売上もロシア支援に回るのでしょうか。


 ワグネルグループのトップ、プリゴジン氏は昨日、ロシア内の監獄に服役中の女性を傭兵として戦線に投入する計画があることを明らかにしました。
「女性は看護師、通信兵だけでなく、破壊工作グループや狙撃手など多様に活動できる。」
 参加すれば、赦免されるので希望する女性囚もいるかもしれません。
 ただ、すぐに役立つかどうかは疑問で、野戦病院の看護師と言っても、ある程度の訓練は必要です。


 ベラルーシ国内でロシア軍が訓練を受けていますが、その教官がベラルーシ軍人だそうです。
 ロシア軍のほうがベラルーシ軍よりレベルが上、絶対強いというのが常識だったと思いますが、弱い(軍備の技術面でも下のレベルの)ベラルーシ軍からロシア軍が教えてもらう立場になるとはどういうことでしょう。ロシア軍の中で人手不足が極端になっていて、動員された兵士を訓練できる人材(教官)がいないのではないかと思います。
 まあ、基本的なことは教えることができると思いますが。ベラルーシ人教官はロシア語ができますし。


 日本は原発を60年を越えても稼働できるようになるそうですね。
 また新しい原発を建てることもできるとか。放射能漏れ事故も心配ですが、戦争がもし起こったら、原発に敵国からミサイルを打ち込まれたり、また敵国軍に占領されてしまうリスクがあるのが、今回のウクライナ侵攻から教訓を得られたと思うのですが。


 今月ノーベル平和賞を受賞したビャリャツキ氏の裁判が来月5日に行われることが決まりました。


 駐アルゼンチン大使だったウラジーミル・アスタペンコ氏が裁判の被告になりました。
 同氏はソ連時代からベラルーシ外務省に勤務し、1992年には副外務大臣でした。 駐キューバ大使や駐アルゼンチン大使などを歴任していましたが、2020年の大統領選挙のときに抗議行動を支持したため、同年11月解任されました。
 その後、同氏が個人的な目的のために公費を2千300ドル以上使用したとして裁判にかけられることになっています。最長10年の懲役刑が出る可能性があります。


 ドイツの連邦検察庁は今日、情報機関の連邦情報局に務めるドイツ人職員がロシアの情報機関に国家機密を流していたとして、国家反逆罪の疑いで逮捕したと発表しました。


 ベラルーシ最高裁判所の発表によると、ベラルーシでは離婚件数が増加しているそうです。
 昨年は1年で約59,000件の結婚が登録されましたが、離婚の数は約40,000件です。
 総務相によると「これはかなり大きな数字です。」

 離婚の理由についても詳しく報告しています。
 離婚理由の第3位(12%)は、配偶者の不適切な行動。つまりアルコール依存症、麻薬中毒、ギャンブル、家庭内暴力などです。
 離婚理由の第2位(19%)は長期間の別居。日本だと単身赴任というものが当たり前のようにありますが、ベラルーシでは、単身赴任より出稼ぎによる別居状態が多いです。もちろん不仲で別居したとか妻(あるいは夫)が実家に帰ったなどの別居もあります。
 ベラルーシでは別居が続くとそのまま正式に離婚することが多いということです。配偶者が外国へ出稼ぎに行って、それが長くなりすぎると、そのまま離婚してしまうのか、だったら何のために外国へ働きに行くのか・・・家族のためなのに・・・。虚しいですね。
 そして離婚理由第1位(50%)は、将来の生活について配偶者と意見の相違、あるいは配偶者の利益のために生きたくない・・・だそうです。
 例えば、配偶者が「将来は一軒家を買おうよ。それから大きい車を買って、年取った両親と同居するほうがいい・・・」といった未来の人生計画を語っていても、それに賛成できないということです。
 また配偶者が「ねえねえ、あれ買ってー。これ買ってー。」とねだってきても、「いや、もう本当にお金の余裕ないし。」「お前のおねだりについていけない。わがまま。」「お前には自分のお金をかけたくない。」などと思うようになったら、離婚ということです。
 ベラルーシは経済的な理由が多いということです。
 日本だと離婚しても、養育費がちゃんと払われなかったり、女性の賃金が低いことが多いので、経済的な理由から、離婚したくても離婚できないという女性が多いと思います。
 ベラルーシでは養育費が給料から天引きされるし、片親家庭への福祉支援もあるし、女性でも出世して高給を取っている人も多いので、離婚へのハードルが低いのが、このデータに出ているように思えます。
 離婚率が低い国がそのまま幸福な国で、離婚率が高い国が不幸な国なのかと問われると、そうとは限らないということです。

 
 

2022年12月21日。ウクライナ侵攻から302日目

2022-12-21 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年12月21日。
 ミンスクは雨。積もっていた雪が溶けてとても足元が悪いです。

 対ウクライナ国境近くに戦車や兵士などが多数集結していると再三、軍監視団体ガユンなどが発表しています、ところがウクライナ側は北の国境にロシア軍が集結している様子はないとしており、反応が薄いような・・・。他にも激戦地があるので、ベラルーシ方面に軍を回す余裕がないのかもしれません。

 ただウクライナに近いゴメリ州の国境地帯では、入国、一時滞在、移動が制限されています。例外は、任務や仕事でそこに滞在する必要がある人、もともとの住民、または近親者を訪問する人だそうです。
 この任務というのが、軍務ということではないでしょうか。


 ロシア大統領は今日、国防省の幹部会議で演説し、ウクライナを軍事支援するNATO側が「潜在的な軍事力を積極的にロシアに向けている」と述べて欧米を批判、国家主権確保の保証として戦略核兵器を強化していくと述べました。
 どれぐらいのスピードで核兵器を強化させるのかは未知数です。

 一方で昨日、ロシア大統領はビデオ演説で「ドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国、ケルソン地方とザポリージャ地方の状況は極めて困難だ」 と弱気の発言をしています。
 困難だからこそ、核兵器を強化してもいいだろうと国民に納得してもらいたいのかもしれません。


 ベラルーシ大統領は、必要である場合、ロシアから核兵器を供給する可能性について以前に何度か述べていました。しかし、今日ロシア外務省報道官は、ベラルーシに核弾頭を保管するための施設を建設し、ロシアの核弾頭を共和国に移す計画はまだないと述べました。
 したがってベラルーシから核攻撃をウクライナに向かってする可能性は今のところないです。
 ロシアはベラルーシに参戦を無理強いしようとしているのではと多くの人が疑っていると、ロシアは軽い調子で否定。ベラルーシは、軍備を強化するものの、参戦はしないと繰り返し強調。軍備強化の一貫で、核兵器搭載可能の軍用機を配備するが、そのための機体改造やパイロットの訓練などはロシア頼り。軍備強化は対ポーランド国境地帯での防衛のためとしています。
 そこへ結局、核兵器をロシアがベラルーシに対して出し渋っています。信用がないのか、余裕がないのか。
 そして今日、ベラルーシ国防省は、今後軍事面でポーランドと対話していく方針であることを発表しました。
 ポーランド側と対話、と言っても、実際には文句の言い合いになるかもしれませんが、ポーランド側はどのように受け止めるでしょうか。
 

 ウクライナ大統領が電撃訪米です。実は前から計画されていたのではないでしょうか。
 両国大統領の発言の内容が注目されます。

 
 赤十字国際委員会は今日、ドネツクにある現地事務所が19日に砲撃を受け、建物や車両数台が損傷したと発表しました。死傷者はなし。ドネツクでは18日にも赤十字国際委員会が支援する病院が攻撃を受け、患者2人が死亡し数人が負傷しました。本当に病院への攻撃はやめてほしいですね。 



 

2022年12月20日。ウクライナ侵攻から301日目

2022-12-20 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年12月20日。
 今日のベラルーシは気温が上がって、少し雪が溶けました。これが凍ると道路がツルツルになって怖い・・・。

 対リトアニアの国境近くでえ、ドローンを所持していたベラルーシ人が国境警備隊により拘束されました。
 正確には、国境地帯で停止中の車を発見。中にいた男性を尋問。車の中からドローンが出てきたので身柄拘束。
 今、ベラルーシでは国境地帯でドローンを持っているだけで、罰金刑になります。

 
 ウクライナ国防相は今日、ウクライナのテレビ局に対し、ロシアがウクライナに対する新たな攻撃を開始するためにベラルーシで攻撃部隊を準備する可能性があるとしながらも、ロシア軍がベラルーシで攻撃態勢を整えた戦闘部隊を編成し始めたり、ベラルーシがウクライナ侵攻に引きずり込まれたりすることを示す証拠は今のところ見られないと指摘しました。
「ベラルーシの指導者にとって軍事能力を無駄に使うことは利益にならないと考えている」とし、「現在のバランスが維持されることを期待している」と述べました。
 昨日のベラルーシ・ロシア両国大統領の会議でもベラルーシが参戦する話は少なくとも表向きには出てこなかったので、とりあえず現状維持してほしいとウクライナからテレビ番組を通じてベラルーシ政府に訴えています。


 西側からの輸入品が途絶えつつあるベラルーシ。ドイツのグミ、ハリボーの代わりになるそっくり商品をベラルーシ企業が製品開発しようとしています。
 ベラルーシではいろいろと国産の代替品を作ろうとしていますが、それはそれでいいことだと思います。
 

 ロシアのチュヴァシ共和国でガスのパイプラインが爆発し3人が死亡しました。付近の住民は避難しています。
 修理作業中で、死亡したのはその作業員だったそうです。
 ロシア軍の中でウクライナへ優先して送られている兵士の出身地が偏っていることが指摘されていましたが、チュヴァシ共和国出身の兵士も優先されていることを思い出しました。


 ウクライナ大統領は今日、ドネツク州の激戦地バフムトを電撃訪問し、兵士を激励しました。
 こうしたなか、「ワグネル」の創設者プリゴジン氏が2、動画を公開し「私も急いでバフムトに向かった」と述べ、「いつでも会う用意ができている」と、ウクライナ大統領に交渉を呼び掛けました。
 ウクライナ大統領がどうしてワグネル創設者と会わないといけないんですか? 無駄な呼びかけですね。


 ロシア政権が今月上旬、性的少数者を含む「非伝統的な性的関係(同性愛など)」に関する宣伝を全面禁止する法律を成立させたことに絡み、モスクワの図書館の「廃棄処分リスト」53点の中に日本の文学作品も入ったことが判明しました。
 吉本ばななの「とかげ」、村上春樹の「スプートニクの恋人」が入ったそうです。どちらもロシア語に翻訳されていて、訳されたときは問題ではなかったということですね。

2022年12月19日。ウクライナ侵攻から300日目

2022-12-19 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年12月19日。
 今日は朝焼けがきれいでした。しかしそれは冷え込むということで、ミンスクは気温がマイナス10度でした。
 
 今日はロシア大統領がベラルーシを訪問するというので、ニュースを見ていたら、ロシア国防相がベラルーシ訪問、そして両国外相が会談、という報道が目に入ったので、あれ?ロシア大統領は?と思っていたら、ベラルーシ大統領とその三男が滑走路でロシア大統領を出迎えました。
 ベラルーシ新外相にとっては初の外相会談でした。

 いよいよロシアから圧力をかけられて、ベラルーシ軍が参戦させられるのでは、と心配されていましたが、両国は合同軍事演習の練習を続けることやで新しい軍事装備を共同で作ることに合意しただけでした。
 そして早速今日、ロシア国防省は、ベラルーシ国内に駐留しているロシア軍がベラルーシ領内で大隊戦術演習を行うと発表しました。
 またロシア大統領は、ベラルーシの大統領からベラルーシ空軍戦闘機パイロットの訓練を任されたことや、戦闘機は「特別な弾頭を備えた空中発射弾薬を使用できるようにすでに再装備されている」とも述べました。
 つまり、ベラルーシ空軍の戦闘機には核兵器を搭載できるように改良されていて、操縦するパイロットのほうもそれに合わせた任務を遂行できるように、(ロシアにより)訓練される、ということです。
 ベラルーシの戦闘機に核兵器を載せて、そしてどこへ飛ばそうというのでしょうか。

 ベラルーシ大統領はこの戦闘機は以前からベラルーシに配備されており、もちろんロシアから受け取ったものであり、今回の決定にも謝意を述べました。
 また今回の両国の決定についてい人々(両国民)は高く評価してくれるだろうとも述べました。
 今回の首脳会談ですが、安全保障問題より、経済問題のほうが最優先だったそうで、エネルギー問題やハイテク産業などの広範囲に渡っての両国は協力関係にあり、両国の貿易額は30%も増加して、驚異的伸び率だと高く評価しています。西側からの経済制裁も何のその。というイメージ作りかもしれません。

 また懸念されているロシアによるベラルーシ併合について会談後、記者からの質問に答える形で、ロシア大統領は「ロシアは誰であれ併合することに関心はない」とし、ロシアがベラルーシを併合するとの見方は「悪意を持った者」が流すデマだと主張しました。
 このように平穏な会談に終始していました。


 今日も朝からウクライナ各地でインフラ施設への攻撃があり、停電が続いています。