ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2022年6月30日。ウクライナ侵攻から127日目。

2022-06-30 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年6月30日。

 ベラルーシとロシアの外交関係開始30年を祝うため、ロシア外相がベラルーシを訪問。ベラルーシ大統領と会談をしました。
 その中でベラルーシ大統領は、
「西側諸国がロシアがベラルーシを組み込むだとか、その逆でベラルーシがロシアを組み込むだとか言ってますが、そんな愚かなこと我々はしません。他の国が羨むほどの関係を構築することができますよ。我々は賢明なのですから。」
とロシア外相に語りました。さらに、
「こういう時代です。もし外交官の言うことを聞かない人たちがいるのなら、他の人が言うことに耳を傾けたらいいんですよ。」
とロシア外相に助言をしていました。


 ロシアとウクライナの間でちょうど144人ずつの捕虜交換が行われました。
 ロシア軍は6000人以上のウクライナ人捕虜がいると発表しています。


 ロシア軍が黒海のズメイヌィ島から撤退しました。ウクライナ軍が攻撃の手を緩めなかったことが勝因のようです。ロシア軍兵士は2隻の船に乗って島を脱出。ロシア軍は「撤退の理由は任務を遂行したから。」としていますが。島の占領が任務の遂行に当たるのでは・・・と思いました。


 ウクライナ大統領は29日、シリアと断交すると表明しました。シリアは、ウクライナ東部の親ロシア派支配地「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」を国家承認すると発表していました。
 ちなみにベラルーシは両国を国家承認していません。


スペインで開かれていたNATOの首脳会議は今日、ロシアの侵略を受けるウクライナへの長期的支援を確認し、閉幕しました。ウクライナ軍兵器の近代化を図る包括的支援策も決定。昨日採択された首脳宣言では、新規加盟による同盟拡大を継続する方針を固めました。フィンランドとスウェーデンが加盟するのも間もなくでしょう。
 ロシア大統領のNATO拡大阻止という思惑が外れて、NATOは一層巨大化しますね。

 

 
  

2022年6月29日。ウクライナ侵攻から126日目

2022-06-29 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年6月29日。
 昨日の夜、雨が降って気温がやや下がり、午前中は薄暗かったのに、午後からまた蒸し暑くなりました。
 すでに学校は夏休みになっており、1日で3人の子どもが水遊びしていて水死しました。
 ミンスクでは今日、35歳の男が11歳の女子小学生が道を歩いているところを、襲いかかり、首に何度もボールペンを突き立てました。その後どこかへ逃げましたが、男は殺人未遂の容疑で逮捕。女の子は病院へ搬送されましたが、軽傷で、すでに帰宅しました。男はかなり酔っ払っていたそうです。
 暑さのせいで頭がおかしくなっている人が増えているのではないかと心配になりました。


 ベラルーシ政府は、今年末まで食品に対する特別措置の期間を延長することを決定しました。
 EU、アメリカ、カナダ、ノルウェー、アルバニア、アイスランド、北マケドニア、イギリス、モンテネグロ、スイス、リヒテンシュタイン、セルビアからのベラルーシへの輸入の禁止します。

 ただし、ナッツや塩などは輸入でき、やはり輸入できる果物のリストは内容が細かく変更されています。
 ベラルーシは寒冷地なので、栽培できる野菜や果物が限られているので、このような措置が続くとますます食料品が値上げされそうです。
 ベラルーシではインフレが続いています。(日本もそうですが・・・)


 ロシアのブリャンスク州で、ウクライナから飛来した無人偵察機が撃墜されました。偵察機といっても攻撃能力もあるタイプだったそうです。

 
 トルコは昨日、スウェーデンとフィンランドのNATO加盟に同意しました。難色を示していましたが、トルコが2カ国と交わした覚書は、トルコがテロ組織と見なすクルド人勢力を2カ国が支援しないことを約束するなど、トルコが事前に突き付けた要求をほぼ全面的に受け入れる内容。トルコは外交を「うまくやった」感がありますね。外交上手という印象も与えましたね。

 そして今日、NATO首脳は今日、宣言で「本日、われわれはスウェーデンとフィンランドをNATO加盟国にするために招待することを決定した」と発表しました。

 またNATO首脳会議に出席したアメリカ大統領は、ポーランドに恒常的な米軍司令部を新設することなどを柱とする欧州防衛体制の強化策を表明しました。ロシアとベラルーシが反発しそうです。 

 NATOは、声明を発表し、その中で「ロシアは直ちに戦争を終わらせ、ウクライナから撤退しなければならない。ベラルーシはロシアとの共謀を中止することを求める。」と述べました。 

  
 ヘルソン州でロシアに編入するかどうか是非を問う投票が始まるようです。

 

2022年6月28日。ウクライナ侵攻から125日目

2022-06-28 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年6月28日。
 
 ロシアのミサイル攻撃を受けたウクライナのポルタワ州クレメンチュクのショッピングセンター。
 ウクライナ当局の発表では死者数は少なくとも18人。36人が行方不明。

 ロシア国防省は「ロシア軍はクレメンチュクで、ウクライナ軍が欧米から受け取った兵器が保管されている武器庫を高精度の航空兵器で攻撃した。」と認めました。
 「保管されていた西側の兵器用の弾薬が爆発し、武器庫の隣にあった営業していないショッピングセンターに火災が発生した」と説明しています。
 ウクライナ側の報道では、ショッピングセンターには当時1000人の買い物客がいたそうです。
 
 26日、ロシア軍がカスピ海からキーウを複数のミサイルで攻撃。集合住宅に命中したほか幼稚園の近くに落下。男性1人が死亡しました。男性の妻はロシア人。

 ロシア国防省は4発のミサイルを発射し、キーウの武器工場に命中させたと発表。
 しかし集合住宅や幼稚園近くに落ちたミサイルについては、ウクライナの「ブク」ミサイル防衛システムが同国の発射したS300防空ミサイルを誤って迎撃し、それが住宅に落下したもので、ロシア軍の攻撃ではないしています。


 今日の午後5時50分頃、ウクライナのベルジャンシクの港で、爆発があったと報道されています。
 詳細は不明ですが、テロだと現地のウクライナ軍が主張しています。
 ベルジャンシクでは昨日もロシア軍により発電所が攻撃され、市内で停電が続いていたそうです。
 

 複数の西側メディアがウクライナの特殊部隊がロシア国内で武器庫や石油貯蔵庫などの破壊工作を実施していると伝えています。


 ドイツで行われているG7サミット。軍事侵攻を続けるロシアと侵攻を支援しているベラルーシが強く非難されました。無条件での即時停戦とウクライナ領内からの軍撤収をロシアに要求しました。ロシアが核兵器搭載可能なミサイルをベラルーシに配備する可能性を示したことへの「深刻な懸念」も表明しました。


 アメリカもロシア産の金の輸入を禁止しました。

 リトアニアはロシアの天然ガス輸入を禁止しました。

 ブルガリアはロシア大使館の外交官など70名を国外退去させる方針です。

 イギリス企業ディアジオ(スミノフ、ブラックレーベル、ジョニーウォーカー、ギネス、ベイリーズ、キャプテンモルガンなどのアルコール飲料がロシアから撤退することを決定しました。


 ベラルーシ野党リーダー、チハノフスカヤ氏はウクライナ大統領へビデオメッセージを公開しました。ベラルーシ人とウクライナ人は団結し続けなければならないと強調。また、ベラルーシ人の「線路のパルチザン」(ロシア軍が兵力や装備などをウクライナ方面へ輸送するのに使っているべラルーシ国内の鉄道線路を破壊するなどして使えなくしている「ボランティア」)、そしてロシア軍の機器の動きを追跡・監視して報告しているベラルーシ人の「ボランティア」について述べました。

 チハノフスカヤ氏は、ロシアはウクライナへの軍事侵略の踏み台としてベラルーシの領土を利用しているが、その使用に責任を持つベラルーシ大統領とその取り巻きが責任を問われるべきであると主張。ベラルーシ国民全体には責任はなく、ウクライナとベラルーシの国民は支え合っている、と述べました。


 チハノフスカヤ氏の夫、セルゲイ・チハノフスキー氏と同じく政治犯のロシク氏は、今日ベラルーシKGBが定めるテロリストのリストに入れられました。

2022年6月27日。ウクライナ侵攻から124日目

2022-06-27 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年6月27日。
 ミンスクは気温30度が続き、真夏になりました。

 ブルームバーグ通信などの海外メディアは26日、ロシアのユーロ建て国債について、1億ドルの利払い猶予期間が終了し、デフォルト状態に陥ったと報道しました。
 今日のロシアメディアでは、デフォルトについて「間違いだ」と否定する報道を流しています。


 ウクライナ大統領は今日、ドイツで開かれたG7サミットにオンライン形式で参加し、ロシアによる侵攻を年内に終結させるよう最大限の努力をしてほしいと訴えました。

 本当にそうなってほしいです。
 一方で、 ウクライナ国内の地雷と爆発物を全て除去するには少なくとも10年かかるそうです。
「まだ戦争が終わっていない。」と何十年も言われ続けそうです。また地雷を知らずに踏んでしまい、戦後に亡くなる人も出てきそうです。


 ポーランド政府は自国軍を強化させ、兵士の数も増強させる方針を固めました。

 カナダ政府はベラルーシの個人13人(ほとんど政府関係者)とベラルーシ税関、ベラルーシテレラジオ(国営メディア)に制裁を科しました。

 ベラルーシ運輸省は、2020年3月からコロナの影響で、停止が続いているリトアニア、ラトビア、ポーランドとの旅客列車を再開しようとしましたが、今度は政治が理由で、再開の目処は全く立っていないと発表しました。

 リトアニアの官民ウェブサイトが27日にサイバー攻撃を受け、ロシアのハッカー集団「キルネット」が犯行声明を出しました。カリーニングラードへの陸路輸送をリトアニアが止めている間は攻撃をやめないそうです。


 ウクライナ侵攻後、ベラルーシから国外へ出国したIT関係者が増加しました。5175人のベラルーシ人IT関係者にアンケート調査をしたところ、すでに39.8%が国外へ出国済み。このうち半数がウクライナ侵攻が始まった2月24日以降に出国しました。
 21.2%が出国や移住を計画中だと回答しました。おろらく今年中には合計で半数以上がいなくなる予想です。
 22,1%は国内に留まる予定で、16.8%が未定だそうです。

 すでに出国した人のうち56.8%は、勤務していたIT企業がベラルーシから外国へ移転したので、会社から言われるままにオフィスや同僚といっしょに出国(移転)したそうです。
 また移転したIT専門家の61.5%は移転先の国の税制に則って税金を払っており、31%が税金をベラルーシに払っています。
 つまり、ベラルーシ国内にあったときにはベラルーシに税金を納めていた企業が、外国へ移転したので、ベラルーシに税金を払わなくなったということです。
 IT企業からの納税が単純計算ですが、およそ70%減になったと思われます。IT企業とその人材はベラルーシにとっては貴重な人材、多額の税収ができる一大産業だったのですが、国としては頭の痛いことになりました。

 移転先、出国先は複数回答(一つの企業が複数の国に移転することもあるので)で、最も多いのはポーランド、次がジョージア、リトアニア、ウズベキスタン、ラトビア、トルコが多いです。
 ジョージアに勤務先の企業が移転するかもしれないと言っているベラルーシ人は、ベラルーシからの移住者、今はロシアからの移住者が急増して、ジョージアの住宅が高騰していて、住むところを見つけるのが難しくなっていると話していました。
 
 
 

2022年6月26日。ウクライナ侵攻から123日目

2022-06-26 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年6月26日。ミンスクは気温が28度まで上がりました。国内では森林火事が増えているようです。

 日本、イギリス、アメリカ、カナダがロシア産の金の輸入を禁止しました。

 エストニアはロシアとベラルーシとの貿易を停止したことにより、8億6000万ユーロの損失が出たそうです。


 ルガンスク人民共和国警察は、リシチャンスクにあるウクライナ大統領のオフィスで働いているスタッフを逮捕しました。同警察は、ウクライナ軍の外国人部隊は武器を捨てて前線から逃亡していると発表しています。

 
 ウクライナ軍は、今日、黒海にあるクリミアの企業チョルノモルネフチガス会社のガス塔に発砲しました。死傷者はなく、施設への被害は調査中だそうです。ウクライナ軍によるこのガス塔への攻撃は2回めだそうです。


 今日、ウクライナ大統領がベラルーシ人に向けて演説し、ロシアはベラルーシを本格的な侵略に引き込み、ベラルーシ人とウクライナ人の間で憎悪をまき散らしそうとしていると述べました。
「ベラルーシの一般人がこの戦争に参加することはできないことを私は知っています。あなた(ベラルーシ人)の人生はあなただけのものであり、ロシア政府の誰かのものではありません。」というメッセージが送られました。

2022年6月25日。ウクライナ侵攻から122日目

2022-06-25 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年6月25日。ベラルーシは28度に気温が上がりました。

 今日、早朝4時ごろロシア空軍機がベラルーシからウクライナ領内へ飛行し、ジトーミル州の軍事施設にミサイル24発を発射しました。後にこの数は約30発に訂正されました。
 被害状況は調査中ですが、死傷者が少なくとも2人はいるようです。

 またチェルニヒウ州デスナ村も再びミサイル攻撃を受けました。
 ウクライナ軍の情報によると、ミサイルのほとんどはベラルーシ領内から発射されたようです。
 村での爆発音はチェルニヒウ市内でも聞こえたそうです。
 死傷者はいません。
 4時10分にペトリコフスキー地区の上空から(空中から)ミサイルが発射されたという報道や、スべトラゴルスク、ナロブリャ、モズィリでもミサイル発射が記録されたという情報もあります。


 ロシア南部のノボロシースクにある正教会でミサを行っていたキリル総主教が、自ら信者にふりかけた聖水が床に落ちて濡れやすくなっていたところですべって仰向けにころびました。
 その様子を撮影した動画がネット上で見られます。
 ウクライナ侵攻を支持する発言をし、西側からの制裁対象にもなっている総主教。罰が当たったとか、神に見放されているのがここに現れているとかネット上ではいろいろ書き込まれています。周囲にいた聖職者の方々、びっくりしたでしょうね。怪我をしてなくてよかったです。


 イギリス国防省は今日、侵攻作戦を統括してきたアレクサンドル・ドボルニコフ総司令官が更迭されたとの情報を確認しました。2ヶ月ほどの任務でしたね。


 ルハンシク州のセベロドネツクがロシアの占領下に入ったと市長が述べました。


 ベラルーシ大統領とロシア大統領が対面会談中です。昨日のベラルーシ側の報道でベラルーシ大統領が、「明日は非常に真剣な協議が行われる。」と発言したので、もしかしてベラルーシ軍がロシア軍に合流?などと心配していましたが、今のところ、両国から肥料をどのようにして世界市場に出すかという協議が行われているようです。


 ウクライナ検事総長は、クリミアで高級官僚の立場にあったウクライナの元議員による違法行為の捜査中、キーウの事務所での家宅捜索でウクライナの青銅器時代と中世の歴史的遺物を発見したと発表しました。
 押収したのは剣やサーベル、かぶと、つぼ、コインなど6000点を超える遺物で、その一部はクリミアの複数の博物館からの盗難品とみられ、推定価値は数百万ドルだそうです。
 このいきさつですが、おそらくクリミアにあった複数の博物館に、歴史的な価値のある所蔵品が収められていた。
2014年にロシアがクリミアを実効支配。そこで高級官僚の立場にあったということは、ウクライナ人でも親ロシア派でしょう。その人がクリミアの博物館から所蔵品を持ち出し、キーウにある事務所に隠した。6000点を超える遺物を隠せるなんて、すごく広い事務所なんですね。
 この元議員がウクライナ人なので、ロシアに持っていかれないように、クリミアの貴重な遺物をキーウの自分の事務所で保管していたのでは?と思う人もいるでしょうが、そんな義心あふれる行為をしたのなら、どうしてウクライナ政府に、「私が大事に保管しています。ウクライナの文化を守り抜きます。」と言わなかったのか疑問です。
 誰にも(政府にも)言わずにこっそり保管するのは、何か別の意図があるのではと疑われても仕方ありません。

 ウクライナの文化情報相は「ウクライナ史上最大の違法コレクションだ。ロシア大統領が奪おうとしている私たちのアイデンティティーと文化を、戦時下において取り戻したのは象徴的だ。」と述べました。
 この発言についても、元議員がロシアの大統領の司令によって遺物を隠していたわけではないので、適切ではないという指摘がありますね。

 また文化情報相はロシアが占領しているメリトポリの博物館から「スキタイの黄金」と呼ばれる財宝コレクションが盗まれた件についても現在調査中だと説明しました。
「ロシアはわが国を破壊し、国民を殺害するだけでは飽き足らず、歴史まで盗もうとしている」
と非難しました。
 こちらは実際に今ロシアが占領している地域にある博物館の所蔵物が行方不明になっているわけです。

 第二次世界大戦のときには、ナチスドイツ軍がロシアの美術館から貴重な美術品のほか、金や琥珀を盗みました。いまだに行方不明になっているものも多いです。
 そのときには当然、通り道だったベラルーシでもナチスドイツ軍が様々な財宝を盗んでいきました。
 その中でも代表格なのは、エフロシンニヤ・ポーラツカヤの十字架です。金と銀と宝石で飾られており、海がないベラルーシであるにも関わらず真珠も使われています。1161年に作られ、金額はつけようがないベラルーシの国宝だったのですが、ドイツのどこかにあるのかいまだに全く分かりません。
 ベラルーシが独立した後の1997年にそっくりのレプリカが制作され、今はそのレプリカがポーロツクの教会に収められています。
 とにかく戦争が起こると、貴重な美術品や国宝も行方不明になる可能性が高くなるということだと思います。


 今日、ロシア大統領と対面会談をしたベラルーシ大統領ですが、
「リトアニアによるカリーニングラードの孤立(リトアニア経由の陸上輸送の停止)は事実上の宣戦布告である。ロシアからベラルーシを通ってカリーニングラードへ輸送するルートを停止する計画に関する情報が増えているが、これもある種の戦争宣言に似ている。現状ではベラルーシは受け入れられないことだ。」
とロシア大統領に述べました。
 そしてロシア大統領はベラルーシ大統領に
「イスカンデルMミサイル・システムをベラルーシに配備する。」
と約束しました。弾道ミサイルと巡航ミサイルの両方で、通常型と核型の両方が搭載できるそうです。
 また、ロシア大統領はベラルーシですでに運用されているSu-25機をロシアの航空機工場で改修し、飛行要員の訓練を開始する用意があると発言。
 同盟国として結束を固めようとしているようです。
 ただ、イスカンデルミサイルをベラルーシに配備するのは、ベラルーシからウクライナを狙うというより、EUから(特にポーランドから)攻撃されないように威嚇するためだけの配備である気がします。 

2022年6月24日。ウクライナ侵攻から121日目

2022-06-24 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年6月24日。
 ミンスクは再び気温が上がりました。

 ロシアの人気レイブグループ、リトル・ビッグが反戦ソングとそのミュージック・ビデオをリリースし、アメリカへ出国しました。前からそのつもりですでに活動拠点をアメリカに移していたそうです。

 
 ロシアのリャザン州で今日、訓練のため空軍基地を離陸したロシア軍の輸送機「イリューシン76」がエンジントラブルを起こし、住宅地を避けて緊急着陸を試みましたが、河原に墜落しました。
 輸送機に乗っていた兵士ら4人が死亡したほか、5人が病院に搬送されました。もし住宅地に墜落していたら、もっと被害が大きくなっていたでしょう。


 ロシア大統領報道官は、現在の日露関係について「我々の関係は最低レベルにある。全ての関係が事実上停止している。」と述べました。
 また「日本は我が国に対し敵対的な立場を取っている」と指摘しました。

 ロシア議会で第2次世界大戦の終結日とされる9月3日を「軍国主義日本への勝利と第2次大戦終結の日」とする法案が提出されました。


 ロシア鉄道は、ベラルーシを経由してのポーランドへの鉄道輸送を停止することを発表しました。

 タス通信によると、800人のウクライナ軍兵士が投降したそうです。全員捕虜になったもよう。

 ウクライナ軍がセベロドネツクからの撤退を命じられたことが明らかになりました。

 ロシアのメディアによると、ロシア軍が占領しているヘルソンで今朝、親露派幹部の車が爆発し、幹部が死亡しました。幹部が車に乗り込んだところ爆発が発生したとの情報があり、親露派勢力は「暗殺を目的にしたテロだ」と非難しています。
 本当にそうだとしたら、ウクライナ側がゲリラ戦法に出たということになりますが、おそらくロシアは捜査をして、厳しく罰して見せしめにもするでしょう。ウクライナもそうですが、ベラルーシもロシアもレジスタンス活動は得意分野なので、表面的にロシア軍が占領しても、地下活動をするウクライナ人が出てくると思います。


 ベラルーシの地方都市に住む男と17歳の女子高校生が向精神薬の売買に関わったとして逮捕され、二人とも11年間の有罪判決が出ました。女子高生のほうは更生施設のほうですが、11年間外の世界に出られないんですね。出てくるときは28歳ですよ。さらに罰金も課されましたが、未成年なのに罰金刑です。


 黒海に生息するイルカのうち、少なくとも3000頭が戦争のために死んだと見られています。
 海中で水雷など兵器の爆発が頻繁に発生し、水中を伝わる波動のせいで、イルカが自分が出すパルス波の周波数を感知できなくなり、そのため餌を見つけることができなくなって、餓死したり、感染症にかかってしまうためだそうです。
 

2022年6月23日。ウクライナ侵攻から120日目

2022-06-23 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年6月23日。
 
 ベラルーシ大統領が今日ロシアへ出発。3日間に渡り、ロシア大統領と対面会談を行います。こういうニュースを見ると、ロシア大統領が病気であるという説や影武者がいるという説は信じられませんね。

 ラトビア人男性とベラルーシ人男性がSNS上で、ベラルーシ大統領に関する発言を公開し、身柄拘束されましたが、精神病院で一ヶ月入院させられることになりました。
 ラトビア政府は自国民に対し、不要不急の用事がないかぎりベラルーシに入国しないよう求めています。
 
 ナイキもロシア市場からの撤退を決定しました。
 アメリカ企業のシスコシステムズもロシアとベラルーシから撤退することを決定しました。

 ロシア軍が1か月あまり占拠したチェルノブイリ原発。周辺には日本の福島大学を中心とした研究室もありますが、実験器具などが奪われたということです。


 カザフスタン大統領はサンクトペテルブルクで開かれた国際経済フォーラムの全体会合にロシア露大統領と2人で出席した際にドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国をカザフは正式な国家として承認していないと発言しましたが、その後カザフメディアは18日、フォーラムでロシアがトカエフ氏に国家勲章を授与しようとしたが、トカエフ氏が断ったことを同氏の報道官が認めたと報じました。しかしロシア大統領報道は「勲章授与は当初から計画されていなかった」と否定しています。

 さらにトカエフ氏の発言について、ロシア政権与党「統一ロシア」幹部のザトゥリン氏はラジオ局のインタビューで「ロシアへの挑戦だ。ウクライナのような問題がカザフにも起き得る」と述べました。
 つまりロシアがカザフスタンに侵攻することもありえるということです。

 さらにトカエフ氏は「ロシア社会の一部にカザフへの批判があるが、両国の関係悪化はロシアの損となる。」と発言。
 またウクライナ外相によると、4月にカザフ外相は、ロシアの制裁逃れに協力しないとウクライナ側に約束したとされています。


 イギリス国防省は22日、ドネツク州にいるロシア軍と親ロシア派部隊について、多数の死傷者が出ているとの見方を示し、ドネツク人民共和国の民兵だけだと、開戦当初の兵力の55%を失っていると推定しています。

 今日のロシア軍の発表によると、1日でウクライナ軍兵士650人を殺害したそうです。


 ベラルーシの反体制ハッカー集団サイバー・パルチザンの広報担当者が23日までに共同通信の取材に応じ「(ロシアのウクライナ侵攻に)大きな影響をもたらすサイバー攻撃の準備を進めている」と話しました。ウクライナを支援するためで、(計画実行の)Xデーに向け、作業を集中しているそうです。
 Xデーは、7月3日の独立記念日ではないでしょうか。
 

2022年6月22日。ウクライナ侵攻から119日目

2022-06-22 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年6月22日。
 
 ウクライナ人写真家マクシム・レビン氏(当時40)はロイター通信などに写真を提供していました。3月13日、見失った撮影用ドローンを捜しに入ったブチャに近いモシュン村の森で行方不明になり、ロシア軍撤退後の4月1日、同行のウクライナ軍兵士とともに遺体で発見されました。
 レビン氏が至近距離から頭部を撃たれたこと、ロシア軍の陣地が至近に位置していたこと、焼死体で見つかった同行兵士は生きたまま焼かれたとみられることなどが判明。ロシア軍兵士により処刑された可能性があり、犯人特定のための捜査が始まりました。ひどいですね・・・。
 

 ウクライナでの戦闘に自発的に参加し、拘束されたアメリカ人2人についてロシアが死刑の適用を排除しないと表明しました。すでに死刑判決を受けているイギリス人とモロッコ人義勇兵がいますが、これはロシアではなく、死刑制度を認めているドネツク地域での裁判所の判断です。
 ロシアは死刑制度を廃止したのに、このアメリカ人には死刑を適用するのですか?



 フィンランド軍トップの司令官はインタビューで、ロシアから攻撃を受けた場合は激しく抵抗すると発言、フィンランドは何十年も前からロシアの攻撃に備えてきたと述べました。国民の戦う意欲が重要な要素になるとも。
 危機意識が高いですね。しかも有事に備えての準備も着々と行っているフィンランド。軍備を進めるだけではなく、国民の意識が重要だと今のうちから、国民に呼びかけているのも重要な点ですね。
 ロシアがフィンランドに侵攻ということにはなってほしくないです。しかし、このフィンランドの姿勢をベラルーシや日本と比べるとどうだろうか・・・と思いました。


 ロシア海軍の艦船5隻が今日午前7時ごろ、対馬海峡を通過したことを海上自衛隊が確認しました。


 ウクライナ軍は21日、ロシア軍が支配する黒海沿岸のズメイヌィ島を集中攻撃し、ロシア軍のレーダー基地などに「甚大な損害」を与えたと発表しました。


 ウクライナとの国境から8キロメートル離れたロシア西部ロストフ州のノボシャフチンスク製油所で今日、火災が発生し操業を一時停止しました。ドローンの攻撃を受けたようです。


 ロシアのウラジーミル州にあるバルソボ村近くにあるロシア軍の爆薬庫爆発が起き、4人が死亡、1人が重傷を負いました。
 死亡した4人のうち3人は軍関係者で、1人は民間人だそうです。
 これはウクライナ軍からの攻撃ではないですが、爆薬庫といった施設の管理がちゃんとできているのでしょうか。

 
 ウクライナ国防省によると、ベラルーシは対ウクライナ国境地帯に木製の戦車のダミーを配置しているそうです。
 木で作った戦車のダミーって???


2022年6月21日。ウクライナ侵攻から118日目

2022-06-21 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年6月21日。ベラルーシは雨で気温が下がりました。

 ウクライナの副首相は「ロシア軍が占領した地域からウクライナ人約120万人をロシア領に連行した。うち24万人が子どもで、2千人は孤児だ」との見解を示しました。

 ロシアの独立系新聞「ノーバヤ・ガゼータ」のドミトリー・ムラトフ編集長が受賞したノーベル平和賞のメダルが20日、ニューヨークで競売にかけられ、1億350万ドル(約140億円)で落札されました。落札者は明らかにされていません。売上金はロシアのウクライナ侵攻で国内外への避難を余儀なくされた子どもらを支援するユニセフに寄付されます。

 2020年の大統領選挙後、ベラルーシ国外へ出国したベラルーシ人のうち95%がベラルーシに戻りたがっているとベラルーシ大統領が発言しました。どこからこの95%という数字が出てきたのかはっきりしません。国外にいるベラルーシ人にベラルーシ政府がアンケート調査をしたのでしょうか。
 そして「戻ってきたものは逮捕する。」とも発言しました。
 野党リーダー、チハノフスカヤ氏が帰国したら、あらゆる罪で裁かれるのは分かりますが、それ以外のベラルーシ人も逮捕されてしまうのでしょうか。

 今日もベラルーシ人のデザイナーが国外へ出国しました。「選択の幅はとても狭かった。出国するか刑務所に入れられるか。」

 ウクライナ出身の女性。しかしもう8年もベラルーシのブレストで暮らしています。その人が自分の車にウクライナの紋章のステッカーをつけていたのですが、地元の警察がそのステッカーを剥がしてベラルーシの国旗のステッカーに貼り替えて、そのビフォーアフターの画像を警察のテレグラムチャンネルで公開しました。

 フィンランド大統領は、フィンランドとスウェーデンのNATO加盟について、反対しているトルコとの会談でほとんど進展がなかったと報告。おそらく9月までNATOに参加することができないだろうと予測を述べました。

 リトアニアがロシアからカリーニングラードへの飛び地への輸送を禁止した問題で、ロシアは対抗措置をすると最後通牒を出しましたが、次は新たにリトアニアは輸送の禁止を貨物列車だけではなく車両での輸送にも拡大しました。
 つまり長距離トラック輸送もできなくなります。
 ますますロシアが反発しそうです。飛び地での生活はどうなるのでしょうか。しかし、遠回りになるけど、バルト海に面した港があるから、船での輸送ができますよね。そんなにロシア政府が怒ることなのか。


 ロシア空軍機がウクライナとの国境近くのロストフ地域で墜落し、パイロットが死亡しました。
 ウクライナ軍が撃墜したわけではなく、機体の技術的な問題が原因と見られています。搭乗していたのはパイロット1人だけで、墜落した地点にも被害はありませんでした。
 


 

2022年6月20日。ウクライナ侵攻から117日目

2022-06-20 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年6月20日。

 またベラルーシ各地で大規模なカードの利用ができなくなりました。交通機関での支払いがカードでできなくなっています。夕方6時にはこの問題は解決しましたが、また同じような問題が起こりそうです。

 
 ロシアの飛び地、カリーニングラードへの貨物列車による輸送をリトアニアが18日以降禁止しました。
 ロシア大統領報道官は今日「前例のない決定であり違法だ」と強く反発。ロシア外務省はリトアニアの臨時代理大使を呼び出して抗議。
「近い将来、貨物輸送が完全に回復しない場合、国益を守るために措置を取る」
として対抗措置を取ることを示唆していますが、これをロシア側のメディアでは
「ロシアがリトアニアに最後通牒を叩きつけた。」
と表現しています。両国の関係がますます冷え切りました。


 対ベラルーシ国境に高さ5.5メートルのフェンスを建設中のポーランド。
 19日には231人のインド人、セネガル人、モロッコ人が不法入国しようとしたのを阻止。
 その後も国境地帯をパトロールしていたら、フェンスの下に穴(たぶんトンネル)を掘っていた6人のベラルーシ人兵士を発見しました。
 (報道にはないものの)ベラルーシ人兵士はベラルーシ領内にいたので、おそらくその場を離れたようです。
 その掘りかけの穴のようすがニュースになっています。


 セベロドネツクのアゾフ化学工場に白旗が上がったと速報が入りました。


 ウクライナ議会でロシアの音楽の演奏や書籍の出版を制限する法案が可決されました。
 詳しくは・・・
 ロシアの音楽を公共の場で演奏したり、ラジオやテレビで放送したりするのは禁止。(個人が自宅で鑑賞するのはいいようです。)

 ロシアやベラルーシの出版物の輸入を禁止し、ウクライナでロシア人が書籍を出版・販売することを禁止する法案も可決しました。
 ウクライナの文化情報相は、「音楽の分野や図書館などでロシアのコンテンツをウクライナのものと差し替えるべきだ」とコメントしています。
(ベラルーシ大統領が昔、いわゆる西側諸国のモデルはきれいじゃないから、きれいなベラルーシ人のモデルだけを採用せよ、外国人モデルの採用を禁止したことを思い出してしまいました。)

 ただし禁止の対象は1991年のソ連崩壊以降にロシア国籍を保有するアーティスト・作家の作品で、ロシアによるウクライナ侵攻を非難している人の作品は除外されます。(じゃあ、アレクシエーヴィチの本は大丈夫ですね。)
 チャイコフスキーやトルストイなど古典作品を排除するものではないとしています。(そうでないとチャイコフスキーのバレエをウクライナで上演できません。)


 ミコライウ市は18日、市内の学校で新学期が始まる今年9月からのロシア語授業の廃止を発表しました。
 ウクライナ政府も全国的に同様の措置を検討しているという。
 ウクライナ東部などでは日常会話で公用語のウクライナ語以外にロシア語を使用する住民が多いのですが、このような法律ができると、生活で困る人も出てきます。でも、ウクライナなんだからウクライナ語を話さないとだめでしょ、と思う日本人が多いでしょうね。
 ともかくウクライナがこのようにロシア文化・ロシア語排斥の態度に出ると、ますますもってロシアは「ロシア系住民は差別されている。彼らを保護するために、軍を投入する。困っているロシア系住民にどんどんロシア国籍を渡し、ロシア(の過疎地域、人手不足地域)へ移住してもらう。そのほうが安全だし。」
と、またロシア軍を投入してもいい口実を与えてしまう気がします。

 ウクライナ西部では前々からそうでしたが、ロシア語使用が嫌悪されています。
 こういう報道が流れると、結果敵にウクライナが東西に分割されると予測している(ベラルーシ)人が多いのですが、予想が当たってしまうのかなあという気がしてきます。
(ロシアが分割されると言っている人もいますが。)

 モルドバでは19日、大統領がロシア語のニュース放送を禁じる法案に署名しました。
 今週にも施行される見通しです。ロシア側のプロパガンダに警戒を強めているとみられています。

2022年6月19日。ウクライナ侵攻から116日目

2022-06-19 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年6月19日。
 ミンスクは気温が27度にまで上がりました。

 ゴメリ州のブダ・コシェリョフで、ヘルス・デーという健康促進キャンペーンをするイベントが地元のカレッジの運動場で行われました。
 参加者グループの一つ、地元の警察署がロシアの軍事作戦を支持するZマークとVマークを掲げ、注目を集めました。

 ロシアとベラルーシでWindows 11とWindows 10は、マイクロソフトの公式サイトからインストールできなくなりました。 マイクロソフトはロシアでの事業を大幅に縮小することをすでに決定しています。


 ロシアのメディアによれば、ロシア軍はウクライナ軍の将校をすでに50人以上殺害したそうです。巡航ミサイル「カリブル」でウクライナ東部にあるウクライナ軍の司令部を攻撃し、作戦会議中だった将校ら50人以上を殺害したと説明しています。将校が50人も一箇所に集まることは滅多とないのでは。各地で応戦中なのに。


 ロシア(ベラルーシ)のメディアでは国際ニュースのトップニュースが「アメリカ大統領が自転車から落ちた。」他にも「フランス人はウクライナ大統領の外見が好きじゃない。」「ドイツは燃料高騰で、市バスが止まるから来週月曜日の朝からドイツ人は徒歩で出勤する。」などなどです。
 日本の(西側諸国)のニュースで、こちらでは目立っていないか報道されていないのは、「ロシア大統領重病」「余命幾ばくもない」「ロシア大統領はもう死んでいる」・・・です。

 ベラルーシ人に「制裁が効いてきて、ロシア経済が悪化。ますます景気が落ち込み、混乱するのでは?」と話したら、
「日本は円安が進んでいるんでしょ? 経済が混乱しないの?」
と逆にきかれました。
 結局どこもかしこも大変で、世界経済として殆どの地域がつながっているので、前途多難だと思います。


 イギリス国防省は今日発表の戦況分析で、ロシア軍部隊内で命令拒否や対立が続いていると指摘しました。またウクライナ軍についても「ここ数週間、兵士の脱走に苦しんでいる可能性がある」と指摘しました。
 ウクライナ大統領はオデーサなどを訪問し、兵士を激励しました。

2022年6月18日。ウクライナ侵攻から115日目

2022-06-18 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
  2022年6月18日。ベラルーシは天気が回復しました。

 アメリカ人義勇兵2人が行方不明になっていましたが、その後ロシア軍の捕虜になっていたことが判明しました。
 この2人はロシアメディア、イズベスチヤのインタビューに答え、その様子が映像で流れました。
 無事なようすでよかったです。 
 インタビューによると、ハルキウでは、ほかのフランス人義勇兵らと共に前線を監視する任務に就いていた。だが、ウクライナ軍が自分たちより先に前線から退避。孤立無援の状態で取り残され、その後捕虜となったそうです。
 うち1人はインタビューで、「欧米のメディアはロシア人を悪だと言っているが、実際には人間的な人たちだ。」とも語りました。
 この発言をロシアから言わされている、と思う人も多いと思います。しかし、実際にロシア上層部はともかく、末端の兵士は人間的に捕虜を扱っている可能性が高いです。
 アメリカ人なので、今後の交渉の駒として、丁重に扱っているのかもしれません。

 さらに新たにアメリカ人義勇兵が1人が捕虜になったもようです。

 
 ベラルーシの野党リーダー、チハノフスカや氏はオバマ元大統領と面会しました。


 ベラルーシからポーランドへ国境を超えて、モーリタニア人とアルジェリア人が不法入国しようとしました。まだこの国境地帯で、越境しようとしている難民がいるんですね・・・


 去年の9月から今年の5月にかけて、65万人のベラルーシ人にシェンゲン・ビザが発給されました。つまり65万人のベラルーシ人がEU圏に出国したということです。もちろん、その後帰国した人もこの数に含まれます。


 ウクライナ大統領は7月からロシア人に対し、ウクライナのビザを取得しないと、ウクライナ国内に入国できないことを発表しました。ロシア人に対して認めてきた査証免除措置が停止されます。
 ウクライナはベラルーシ人に対しても査証免除措置を続けていますが、近いうちにベラルーシ人にも同じようにビザ取得を求める可能性があります。

2022年6月17日。ウクライナ侵攻114日目

2022-06-17 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年6月17日。
 
 ベラルーシ大統領はポーランドによるウクライナ西部地域への侵攻を阻止すると述べました。
 またウクライナ軍が国境に近いロシア領内の都市を攻撃するのをやめるべきだと述べました。

 ベラルーシの国民総生産はこの5ヶ月の間に3.4%低下しました。

 カザフスタン大統領はドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国を国家としてカザフスタン政府は承認しないと述べました。

 ヘルソン州の親露派暫定政府の幹部は16日、ロシア軍の侵攻が始まった2022年2月24日以降に生まれた子供は「自動的にロシア国籍を受け取る」という考えを示しました。
 保護者のいない孤児はすでにロシア国籍を受け取っており、ザポロジエ州の親露派幹部も16日、「2月24日以降に生まれた子供はロシア国籍の受領を要求できる」としました。
 自ら進んでロシア国籍を取ろうとする赤ちゃんがいるかどうか。


 ロシア大統領は、サンクトペテルブルク国際経済フォーラムの会議でロシア政府はウクライナのEUへの加盟に反対していないと述べました。
 また核兵器はロシアを守るときに使用するとも言及しました。
 西側の対露経済制裁も成功していないそうです。それどころか、もう乗り切ったとも表現しました。


 オデッサ州知事は今日、ウクライナ軍がロシア海軍のタグボートをミサイルで攻撃したことを明らかにしました。ウクライナ海軍司令部によると、タグボートは対空ミサイルを搭載していたが、ミサイルの迎撃に失敗したそうです。
 このタグボートは、オデッサ南方のズミイヌィ島に兵士、武器、弾薬を運んでいたので、この島を占領中のロシア軍からすると痛手ですね。


 2021年ノーベル平和賞を受賞したロシアの独立系リベラル紙「ノーバヤ・ガゼータ」のドミトリー・ムラトフ編集長は今日、ロイター通信のインタビューに答えて、ロシアのウクライナ侵攻について「国民の支持は減っている」との見方を明らかにしました。
 ロシアの街では、あちこちで侵攻への支持を示すアルファベットの「Z」を書いた看板などが掲げられていたが、今では見られなくなっているそうです。ロシア政府の内部ですら25~30%は侵攻を支持していないとの見方があると話しています。
 ただ、ムラトフ氏は、経済制裁で生活水準が落ちれば、ロシア人は権力に反旗を翻すとの見方には疑問を呈しました。ムラトフ氏の見立てでは、人々は逆に「やればできる」との気持ちを奮い立たせ、第2次世界大戦時のように窮乏に耐えるだろう、と話しています。

 このムラトフ氏の、ロシア人は耐え偲ぶだろうという意見ですが、まずベラルーシ人にも当てはまるだろうなあと思いました。
 食料が高騰しても、ダーチャで野菜を作って自力で確保。経済制裁のせいで、あれがない、これがなくなったと言っても、別のもので何とかしてしまうのがベラルーシ人だと思います。政府に不満があっても言わない。不満のある人は言っても無駄だと黙って出国しようとするし、また国も「はいはい、そういう人は出ていってください。」という考えです。
 では、ベラルーシ人とロシア人が全く同じ考え方なのかというと、どうでしょう。歴史を振りかえるとロシアのほうが極端から極端へと走ることが多いです。ロシア革命しかり。ただ、ロシア革命の中身を見ると、当時のロシア国民みんながみんな、革命に参加していたわけではありません。
 革命ではないけど、日本の明治維新もそうですよね。市民革命とは程遠いし、だから革命と言わず維新とか大政奉還なのですが。
 今、ロシアで政変が起きるとしても、ロシア国民みんながみんな政権打倒を叫んで、自ら行動を起こすわけではないです。大部分は、ひたすら困窮を耐え忍ぶ・・・それが普通で、歴史書には表立って書かれない項目なのではないでしょうか。

2022年6月16日。ウクライナ侵攻から113日目

2022-06-16 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年6月16日。
 フランス大統領、ドイツ首相、イタリア首相は今日、そろってキーウを訪問し、ウクライナ大統領と会談しました。ウクライナ政府高官は、ウクライナ大統領がこの場で、ロシア産ガスの輸入など関する新たな制裁案を提示したとしています。
 また、フランス大統領は榴弾砲の追加供与を表明したほか、ウクライナがEUへの加盟を申請していることをめぐり、今後、具体的な交渉を開始できる「加盟候補国になることを支持する」と伝えました。

 
 ロシア前大統領は、上記3名の首脳がキーウ入りして会談したことについて「無意味」と評しました。

 ロシア外相は、「ウクライナの闇市場で、西側諸国が供与した武器、スティンガーやジャベリンが売買されている。」と主張しました。

 アメリカ政府はウクライナに対して10億ドルの支援を申し出ました。


 フードケータリングサービスのGlovoがベラルーシ市場から撤退することを発表しました。

 コカ・コーラがロシアから撤退することを決定しました。製造・販売ともに完全撤退するようです。
 今回のウクライナ侵攻で新たな冷戦が始まるとか、第1次世界大戦のような消耗戦とか言われていますが、ロシアの生活はソ連時代に逆行しそうです。
 S夫の若い時のような時代ですかね。例えば「アメリカにはコーラという飲み物があるらしい。飲んでみたいなあ。ハンバーガーというものもあるらしい。ジーパンかっこいい。でもロシアでは作ってないから買えない。」
 S夫はやっとこさツテを頼りに頼ってジーパンを入手。当時工場で働いていたS夫はジーパンをはいて出勤。その工場では作業着に着替えないといけなかったので、ジーパンを脱いで更衣室に置いていたら、誰かに盗まれた。(どうやって帰宅したのかは私は聞いてないです。)
 お金の代わりにマルボロの箱で支払い完了の世界でした。
 すっかりそのままの世界に戻るわけはないですが、(今の人からスマホを取り上げるなんて不可能でしょう。米騒動じゃなくてスマホ騒動が起こるわ。)似たような状況に後退しそうです。


 ベラルーシのモズィリで17歳の高校生男女2人が麻薬の運び屋をしていたとして補導されました。
 どうしても治安が悪くなるのを止められませんね・・・。


 ベラビア航空はすでにアメリカから制裁(新しい部品の供給停止など)を受けていますが、今日さらに厳しい制裁を受けることになりました。

 イギリスは対ロシア制裁をめぐって足並みがそろっていないEUとは独自にロシア正教会の最高指導者キリル総主教に対し、ロシア大統領に対する支持とウクライナ侵攻への賛同を理由に制裁を科したと発表しました。

 戦闘が続いているセベロドネツクからロシアへ脱出した女性の話によると、子どもを連れてアゾフ化学工場に避難していたが、周囲で激しい戦闘が続き、外に出ようとしたら、ウクライナ軍に止められた。そこには外国人兵士もたくさんいて、英語やその他の外国語の会話が飛び交っていた。
 工場内に避難していた民間人が、食料が乏しくなってきたので、市内に残っていた親戚に食料品を持って駅てくれるよう頼んだら、それをウクライナ兵士や外国人兵士に止められた。つまり、空腹が最大の理由で、工場を子どもを連れて脱出。ロシア国内へ移動。そしてロシアのメディアの取材を受けたということです。


 ガスプロムバンクの元副社長イーゴリ・ヴォロブエフ氏が自由ロシア軍団に入団しました。
 自由ロシア軍団というのは、ロシア軍の一つの部隊ではなく、ウクライナ軍の軍団です。ロシア軍から離反した兵士や、元は民間人だったロシア人やベラルーシ人の義勇兵で構成されています。


 2021年9月28日にミンスク市内の住居で発砲事件が起きたのですが(詳細はこちら。)そのとき死亡した男性の妻の裁判が行われました。
 刑事責任を追及されていたのですが、予想に反して服役しなくてよくなりました。判決は、精神病院への入院です。確かにこの女性、挙動が違和感だらけでしたね。
 さらに10万ルーブルの被害者への弁償代の支払い。被害者というのは被告人の夫が射殺したKGB職員のことです。が、この弁償代は被害者遺族に渡されるのではなく、国営のいわゆる孤児施設のために使われるそうです。KGB職員は殉職扱いですから、国からすでに見舞金をもらっているので、殺害した人物の妻からの弁償代は、遺族のためではなく、孤児のために使いましょう、というのが裁判所の判断だったようです。