ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2022年9月30日。ウクライナ侵攻から220日目

2022-09-30 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年9月30日。
 ベラルーシは夜が長くなってきました。

 ロシア大統領は今日、予定通りウクライナのドネツク州、ルハンシク州、へルソン州、ザポリージャ州の併合を宣言し、調印式も行いました。
 この4州で行われたロシア領への編入の是非を問う住民投票の結果だと説明し、この結果(現実・住民の希望)をウクライナ政府も受け入れよと話しました。

 演説の中でロシア大統領は、
「アメリカはいまだにドイツや日本、韓国を事実上占領している。指導者たちが監視されていることを全世界が知っている。」
とアメリカを非難。(あのー、北方領土のことは?)
「アメリカは2度にわたり核兵器を使った世界で唯一の国で、日本の広島や長崎を破壊した。」
と日本のことも引き合いに出して、核兵器使用の「先例」を作ったのはアメリカだと強調。こんなことを改めて言われると、これからロシアが核兵器を使ってもいいよね、と言いたいのかと心配になってきます。

 ロシアの強行な4州併合にウクライナ政府はもちろんのことアメリカや国連、日本政府なども非難しています。
 ウクライナからしたら、自分の家の庭の一角を突然隣人から「ここの角っこの部分は今日から私のものになりましたんで。そこに生えてる草や花もそのことを望んでいると言ってますし。」と言われたようなものでしょうか。
 
 そしてロシア大統領はウクライナ政府に向かって、戦闘を中止せよとか、停戦に向けての話し合いをする用意はあるとか呼びかけています。

 ウクライナ大統領は今日、正式にNATOに加盟申請するとテレグラムで表明しました。

 上記4州の住民のうち、ロシア併合に反対の人(多くはウクライナ人でしょう。)が次々とウクライナの別の州に脱出しています。
 特に男性は、これから動員の対象になり、ロシア軍の兵士になるので死活問題です。

 ヘルソンの学校は来月からロシアの教育課程が導入され、授業もロシア語で行われる予定だと脱出した住民が話しています。来月からというのは明日からということですね。


 アメリカの他、ブルガリア、リトアニア、ルーマニア、ラトビア、ポーランド、エストニア、イタリアの7カ国がロシアにいる自国民に退避を呼び掛けました。

 また、ロシアの日本大使館はロシアにいる日本人に対して航空券の購入が困難になっているとして帰国の予定がある場合は早めにチケットを購入するよう呼び掛けるにとどめています。(早めにチケット? もう満席で当分購入できそうにないのでは? あるいは高価すぎて買えないのでは?)
 ベラルーシの日本大使館はベラルーシ在住日本人に対して、今日改めて「(ベラルーシに)必要かつ急を要する用務等がない場合には、航空便や陸路による至急の出国を検討する」お願いのメールが届きました。
 その出国が今は大変なのですが。
 さらにべラヴィア航空に関し、「米国商務省は4月14日、同社が保有する機材への部品やアフターサービスの供給を原則禁止しました。現在までに重大な事故等の情報はありませんが、今後、安全面に影響が出てくる可能性も考えられますので、ベラヴィア航空のフライトを今後予約される場合には、最新情報の入手に努めるようにしてください。」ともメールで大使館から言われたんですが、最新情報を入手しても、真実は把握できないです。


 ロシア大統領は9月30日、同国軍に入隊した外国人に対し、ロシア国籍付与手続きを簡略化する大統領令に署名しました。

 ウクライナの4州併合について今夜、モスクワの赤の広場をはじめ、ロシアの他の都市でも祝賀コンサートが開催されています。

 ロシア正教会トップのキリル総主教がコロナウイルスに感染しました。


 ロシアのメディア「コメルサント」は27日、ロシア保健省傘下の医生物学庁が485万ルーブル(約1170万円)分に達するヨウ化カリウムの緊急購入を告示したと報じました。調達期間をたった4日としているので、10月2日は備蓄も完了するということでしょう。
 10月2日移行、核戦争が始まる可能性が高まるということでしょうか。
 
 ポーランド政府は、国内にある防空壕の数と状態を確認する作業を開始すると公表しました。警察と消防が一つ一つチェックします。


 ロシア軍がウクライナの要衝リマンで一部包囲されており、ウクライナ軍が近隣の村を奪還しつつあるとされていましたが、今夜、リマンは陥落した模様です。この地域をロシアに併合したとロシア側が宣言した途端に、陥落、そしてウクライナ軍に奪還されてしまいました。皮肉なことですね。


 トルコ外務省は9月30日付の声明で、ロシアによるウクライナの東・南部4州の併合について「国際法の原則に対する重大な違反だ」と述べ、容認しないと表明しました。
 停戦交渉についてロシアとウクライナ両国に協力的な姿勢でいるトルコから、ロシアはこのようなことを言われています。



2022年9月29日。ウクライナ侵攻から219日目

2022-09-29 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年9月29日。

 戦争反対の意見を公表していたロシアの国民歌手アーラ・プガチョワが子どもを連れてロシアを出国しました。夫の待つイスラエルに戻ったと見られています。無事出国できてよかったですね。片道チケットだったそうです。


 ロシア大統領は今日、西側諸国に登録されている貨物用トラックのロシア国内の通行を禁止する権限をロシア政府に付与する法令に署名しました。経済制裁の一つです。


 9月21日に出したばかりの「部分動員令」で5日前に招集された兵士が、早くもウクライナ軍に投降したらしいです。未確認情報ですが、実際に起こったこととして不思議はありません。案の定、訓練もほぼないままウクライナの戦地に送られ、死亡した人、脱走した人、投降した人がいるようです。

 この1週間で国外へ出国したロシア人は20万人以上になるようです。

 ロシア大統領は29日、部分的動員令について、「全ての過ちは修正されなければならない」と語り、大統領自らが過ちを認めました。
 
 フィンランド政府は29日、ロシア人旅行者の入国を深夜から原則として拒否すると発表しました。ただし観光ビザで入国しようとするロシア人のみが対象で、就学や就労などで入国するのは禁止されません。

 サッカーの元ロシア代表FWディニヤール・ビリャレトディノフや総合格闘技家のウラジミール・ミネフ、フィギュアスケート男子の平昌五輪7位・ドミトリー・アリエフと2021年ロシア選手権2位のマカール・イグナトフに招集令状が届いています。
 フィギュアスケートのエフゲニー・プルシェンコは、
「もし招集令状がきても、私はどこにも逃げない。喜んでトレーニングを受けたいと思う。私たちは、子供たちと未来を守らなければならない。これが私の立場です。みんなに聞いてもらいたい。」
と述べました。
 プルシェンコはプーチン寄りなので、このように発言するのは当然です。ただ39歳なので、対象年齢に当てはまらないのではないでしょうか。

 動員されたロシア兵のうち一部がベラルーシ国内で軍事訓練を受けているもようです。


 ラトビア政府は3年以内に教育全体がラトビア語で行われるようになり、ロシア語は必要に応じて「少数言語」として勉強することができる法案を採択しました。
 ラトビア語での教育への移行は、教師の17%とマイノリティの生徒の24%に影響を与えるそうです。
 ラトビア住民のうち約40% がロシア語話者です。


 ウクライナ4州のロシア領併合宣言の演説が、明日ロシア大統領により行われる予定です。1日延期される予測も出ています。
 すでにこの4州に住んでいる男性は州外への移動を禁じられているようです。


2022年9月28日。ウクライナ侵攻から218日目

2022-09-28 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年9月28日。
 ミンスクは住宅に暖房が入り始めました。

 26日にソチでロシア大統領と対面会談をしたベラルーシ大統領。突然ジョージアのアブハジアを公式訪問。どうしてこの時期に自称独立国家のアブハジアを電撃訪問するのか、その意図が分かりません。
 アブハジア共和国の自称大統領(親ロシア派指導者)と公式に会談。
 最初は非公式訪問としていたようですが、いつの間にか公式訪問。それをジョージア政府に言わなかったので、ジョージア外務省が激怒。ベラルーシ大使がジョージア外務省に呼び出され、説明を求められました。 ジョージア政府は正式に抗議しています。
 ベラルーシ大統領は、笑顔でアブハジア共和国の自称大統領と経済関係強化などについて話し合い、前向きな会談ができたと満足しているようです。
 自称共和国であるアブハジアへのベラルーシ大統領の訪問は、ジョージアとの関係悪化、下手をすれば国交断絶につながる可能性があります。
 ジョージアとロシアの関係もとても悪くなりそうです。動員拒否のロシア人男性がジョージアへ入国しようと列を作っていますが、ジョージアは受け入れてくれなくなるのでは。ベラルーシ人も入国できなくなるでしょう。
 ・・・と思っていたら、ロシアとジョージアの国境に位置するベルフニー・ラルス検問所から出国しようとするロシア人男性について、適格者全員に招集令状が渡されることになりました。
 動員はいやだとジョージアへ逃げても、国境の検問所で招集令状を直接渡されるようです。
 ロシア政府は、ロシア人が外国へ出国することを禁止しないとしていたのに、真に受けて国境地帯へ行ったら、招集令状を渡されるんですね。

 ジョージアの国境地帯ではロシアから出国する人たちの車列が20キロの長さに。ジョージアへ入国できた人への取材によると、現場では警官によるわいろの要求が横行しているようです。
 1200ドル払ったら、72時間かかる越境が30時間でできたといった証言もありますが、何となくわいろがほしくて、(ロシア人からお金をむしり取りたくて)わざとジョージアへの入り口(検問所)をジョージア側は閉じないのではないかと勘ぐってしまいました。

 乗ってきた車を捨てて、徒歩で越境する人たち。
「地獄のようだ。」
と取材に対して話しているロシア人男性もいましたが、拷問を受けて虐殺されたウクライナ人のほうがよっぽど地獄でしたよ。


 ロシア政府の情報提供ウェブサイトは今日、軍の動員対象となった市民に対してパスポートを発給しないと明らかにしました。ロシア人が外国へ出国することを禁止しないと言っていても、動員対象の人にはパスポートそのものを与えないから、外国へ行けません。

 そう言えば、アブハジアや南オセチアの住人は、動員されないのでしょうか。ロシアの法律に照らし合わせると動員できますよね。
 RIAノーボスチ通信は以前、検問所で招集令状を受け取るのは北オセチア共和国の住民だけだと報じていましたが、実際には、部分的動員で招集の対象となる全ての男性に適用されるようです。


 アメリカ政府は27日、ロシアに滞在する自国民に対し、直ちに出国するよう勧告しました。アメリカとの二重国籍保有者がロシアから出国できなくなり、徴兵される可能性があると指摘しています。
 またアメリカ政府は、亡命を求めるロシア人を歓迎し、亡命申請を受け入れることを表明しました。日本政府はどうでしょうか。


 徴兵された人は、カリーニングラードやチェチェンですでに訓練を始めたそうです。独立系メディアやウクライナのメディアが公開した動画によると、軍服とボロボロの銃以外は何もないので、包帯など自費で用意するよう言われていました。手弁当で戦闘に参加させられるんですね。戦国時代の足軽レベルですよ。どれだけ人の命を軽く見ているのか。
 しかも祖国防衛・故郷に残した家族を守るための戦闘なら素手になっても戦う覚悟のあるロシア人ばかりだと思うんですよ。実際には兄弟国への侵略の手助けです。手助けする前に命を失くしそうです。一体誰のため?
 

 ロシア当局は今日、ウクライナ国境付近のベルゴロド州バルイスキー地区で「人為的ミス」による弾薬の爆発があり、14人が負傷したと発表しました。攻撃による被害ではないんですね。


 ベラルーシ国防省代表団は、今日モスクワを訪問し、ロシア連邦国防省との軍事協力の問題について話し合いました。両国軍が変わらず協力関係にあることを確認。おそらく将来起こりうる事態についても論議されたでしょう。
 今日ベラルーシ国防省は、ベラルーシ空軍基地の抜き打ち検査を行いました。緊急の有事に際し、迅速に対応できるかのチェックだそうです。

2022年9月27日。ウクライナ侵攻から217日目

2022-09-27 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年9月27日。

 ロシアに実効支配されているウクライナ4州でロシア編入の是非を問う住民投票、今日が最終日です。
 ロシア大統領は、「住民投票が行われている地域の人々を救うことは、われわれの社会全体と国全体の関心の焦点だ」と述べました。投票は救いなのだそうです。
 暫定投票結果は賛成票が96%。30日にも編入手続きが完了する予定です。そしてその地域でウクライナ人をロシア軍に招集するのでしょう。
 ウクライナ人同士を戦わせ、ロシアの少数民族の若者を動員に優先しています。
 そして、ロシア国防省は今日、動員を逃れ外国入りしたロシア市民の引き渡しを要請しない方針を発表しました。これだと外国へ逃げた者勝ちです。
 高騰した飛行機のチケットを買えたのは経済的に余裕のある人。お金があれば、外国へ行けて、動員から逃れられ、お金がない人は動員されます。
 動員が発令されてから、すでに20万人以上のロシア人が国外に出国したそうです。この数はますます増えるでしょう。30万人の動員数を予定していましたが、もうすぐ国外へ逃げる人の数が30万人を越えると思います。
 

 アメリカ国務長官は今日の記者会見で、ウクライナ東・南部4州での親露派勢力によるロシア編入に向けた「住民投票」について、ロシアによるウクライナ領土の編入は決して認めず、ロシアが試みた場合には、「迅速に厳しい追加の代償を負わせる」と警告しました。


 カザフスタン大統領は、多くのロシア人がカザフスタンに入国している流入していることについて、
「絶望的な状況により国を去らざるを得ない人が大半だ。われわれは彼らの世話をし、安全を確保しなければならない。」
と述べ、逃れて来るロシア人を受け入れ・保護することを表明しました。
 動員が始まってからカザフスタンにはすでに9万8000人のロシア人が入国したとカザフスタン内務省が発表しました。ただし、6万4000人がカザフスタンから第3国へ出国したそうです。ロシアでもカザフスタンでもないところへ移動しているのですね。カザフスタンは経由地ということです。
 どちらにせよ、まるでロシア人の民族大移動のようです。


 ラトビア政府当局は、ロシアとの国境地帯に緊急事態宣言を出しました。越境する外国人(ロシア人)が増えたからです。明日から当面の間続くと思われます。


 ベラルーシ外務省はロシアに住むベラルーシ人に対して、早急に帰国するよう呼びかけた・・・という情報がありますが、本当かどうかはっきり分かりませんでした。


 ロシアで動員の対象になっていない学生や、糖尿病患者、高齢者、すでに死亡した人なども招集されていて、数集めのためでしょうが、混乱していましたね。今日、ロシア下院は、間違った招集をした責任者を、ウクライナの前線に送ることを提案しました。



 ロシアからヨーロッパに天然ガスを送るパイプライン「ノルドストリーム」で3か所からガスが漏れているのが確認されました。漏れている箇所から推察すると破壊工作による可能性があるそうですが、私からすれば、純粋にもったいない・・・と思いました。食料もエネルギーももっと大切にしましょうよ。

2022年9月26日。ウクライナ侵攻から216日目

2022-09-26 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年9月26日。

 動員発令により、混乱が続くロシア・・・

 徴兵逃れのために国外へ脱出しているロシア人が急増したことについて、ベラルーシ大統領が、ソチでロシア大統領と対面会談し、
「今は逃げ出したのなら逃げ出せば良い。(プーチン大統領が)このことについてどう思っているのか分からないが、逃げた者は戻ってくる。ベラルーシからも(大統領選挙後)多くのベラルーシ人が出国したが、彼らは戻りたがっている。」
とロシア大統領をなぐさめました。


 ロシアの独立系メディア、メデューザの報道によれば、ジョージアとの国境ではすでにロシア側の警察が、招集逃れがないかを調べるために越境しようとするロシア人男性への検問体制を強化しているそうです。

 ロシアの独立系メディアは、大統領府関係者の話として、予備役対象の男性の出国を28日にも禁止する方針だと伝えましたが、ロシア大統領報道官はこのことについて「私は聞いていない。」と発言しています。
 本当は知っているけど、報道官として、言わないほうがいいから、知らないことにしているのかもしれません。
 そのように決まっているのに、本当に知らないとなれば、ロシアの政府内部が相当混乱しているという証拠でしょう。

 ジョージアと国境を接するロシアの地方当局は、国境検問所ではジョージアに出国する「民間車両により深刻な渋滞」が起きており、2300台ほどが連なっていると話した。当局は市民に対し、ジョージア方面への「移動を控える」よう要請している。

 ベラルーシ政府当局は、ロシアからベラルーシへの入国は空路も陸路も何の問題もなく、検問所も通常通りだとしています。


 ロシア大統領は今日、2013年に米国家安全保障局による大規模な監視活動を暴露しロシアに亡命したエドワード・スノーデン容疑者に対し、ロシア国籍を付与しました。
 昨日の投稿にも書きましたが、ロシアに帰化した外国人が45歳あるいは50歳になるまでは兵役に就かないといけないという法律ができるかもしれないので、今39歳のスノーデン氏は、ロシアの兵役義務に就く可能性が出てきました。

 
 今月21日から26日までに、ロシア全国11都市の入隊事務所で火炎瓶が投げ込まれるなどの放火事件が発生。地方行政施設に対する放火も全国で6件発生しました。
 動員に対する抵抗が続いています。


 イルクーツク州のウスチイリムスクで、若い男が軍の登録・入隊事務所にショットガンを持って乱入。発砲し、担当官(入隊事務所長という報道も。)が重体となりました。


 ウドムルト共和国イジェフスクにある第88学校にその卒業生の男が銃を乱射。生徒11人と警備員2人、教員2人が死亡しました。その後の続報では、死亡者数は17人に増えました。容疑者はその場で自殺。動機は分かりません。
 男はかぎ十字が描かれた黒いTシャツを着ており、ロシア大統領報道官は、
「ネオナチ組織に属する者の犯行だ」との見方を示しました。
 ミンスクのロシア大使館に市民が献花しています。
 とにかく今、ロシアに行くのは危険だと思いました。社会の空気が非常に悪くなっているように思えます。


 ロシア編入の是非を問う投票が続いているウクライナの4州について、カザフスタンはロシアが4州を併合するのを認めない方針だそうです。

 ウクライナ軍参謀本部は今日、ロシア軍が占領している東部ルハンスク州の一部で、18歳以上のウクライナ人男性にロシア軍への参加を求める招集令状の配布を始めたと表明しました。
 まだロシアに併合されていませんよ。住民投票が終わってないのに。
 占領地での住民の徴兵は国際条約に違反しています。が、ロシアからすると、「占領なんかしていない。現地住民をウクライナ・ナチス軍から保護しているだけ。条約違反ではない。」ということなんでしょうね。


 ベラルーシ外相がベラルーシ領内にロシアの軍事基地を配置することを拒否しました。
「現時点で達成されている高度な軍事技術を考慮すると、外国(ロシア)の基地を追加で配置することに特に意味はない」・・・そうです。
 ただし将来配置される可能性は否定しませんでした。


 セルビアの首都ベオグラードで反戦集会が開かれ ロシアとベラルーシからの難民が、ウクライナでの戦争とプーチンの独裁政権に抗議しました。


 ロシア連邦保安局は今日、「ロシアとアジア太平洋地域の1カ国との協力、欧米の制裁による極東の経済状況への影響に関する非公開情報を、金銭を提供することで入手した諜報活動に従事した」として、ウラジオストク日本総領事館の外交官を拘束しました。ロシア外務省は声明で、在ロシア日本大使館幹部を呼んで抗議したと発表。拘束された領事に対し、48時間以内の国外退去を通告したと明らかにしました。国外追放処分です。
 日本の外務省はどのように反応するのでしょうか。

 

2022年9月25日。ウクライナ侵攻から215日目

2022-09-25 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年9月25日。

 ロシアからベラルーシへ向かう幹線道路の国境地帯では長い渋滞が起きています。ロシアから車でベラルーシへ出国しようとしているロシア人が急増しているようです。ロシア人にとってはビザ無し・陸路で入国できる国の一つなので、こうなって当然ですね。
 

 ベラルーシ外務大臣は国連総会で演説し、西側諸国は、NATO のメンバーとしても、EUのメンバーとしても、ウクライナを必要としておらず、自分たちの『大いなる遊戯』でウクライナを『ロシアに対して』利用しているだけだと発言しました。さらに質問に対しロシアの「特別軍事作戦」が「戦争」であると答えました。答えるのに15秒かかりました。
 ロシア政府は今でも「戦争」でも「侵攻」でもなく「特別軍事作戦」としていますが、戦争でもないのに動員はするとはどういうことなのか。矛盾しています。
 ちなみにベラルーシ大統領は早い時期からこれは「戦争」と発言しており、今ベラルーシ外相が「はい、戦争です。」と答えるのは別に問題ではありません。


 ロシアのダゲスタン共和国エンディレイ村で、動員を阻止しようと村人らが道路を封鎖し、対応にあたった治安当局が空に向かって威嚇射撃する様子がSNS上に拡散されました。首都マハチカラでも抗議デモが発生し、多くの女性が街に繰り出して警官らと衝突。
 ダゲスタン共和国首長は「動員に間違いがあった」と自らのSNSに投稿し、ロシア政府を批判しているとも取れる発言をしました。

 ブリヤート共和国では、すでにコロナで亡くなっていた男性に召集令状が届きました。(ベラルーシでも2020年に反政府デモに参加したという理由で数年前に亡くなっていた人に出頭命令が出ましたからね・・・。)

 ロシアへの編入の是非を問う住民投票で、ザポリージャ州では投票初日、93%の住民がロシアへの編入を望むと投票していたことが明らかになりました。
 早ければ今月30日か来月1日からロシアへ編入されてしまうでしょう。そうすれば州内の男性はロシア軍へ徴兵することができるようになります。

 ロシア政府の市民社会と人権発展評議会の議長が、ロシアに帰化した外国人がロシア軍の兵役に就けるよう、受入対象年齢を45歳か50歳まで引き上げるよう提案しました。
 つまり、ロシアでは27歳になるまでに兵役に就かないといけません。この経験がある人が、軍務経験のある予備役兵として、今招集されているわけです。
 しかし27歳を過ぎてから、ロシアに来て帰化し、ロシア国籍を取った外国人は兵役に就くことができないので、この27歳という規定を帰化外国人については45歳か50歳までに引き上げたらいい、という提案なのです。
 そうすると、例えば44歳のときにロシアに帰化した外国人は、帰化してからすぐに兵役義務に就かないといけなくなります。
 このように法律が改正され、すぐに施行されると、徴兵できるロシア人の数を増やすことができます。
 このロシアに帰化した外国人の中にベラルーシ人が含まれている可能性は高いです。


 ロシア正教のキリル氏総主教は25日の礼拝で、ウクライナで多数の死者が出ている現状について、
「兄弟殺しの戦争で殺し合う兄弟が1人でも少なくなるよう、教会はこの戦いが可能な限り早く終わることを祈っている。」
と戦争反対・平和希求の言葉を述べましたが、同時に、
「もし職務を果たす義務の遂行中に命を落とした場合、間違いなく犠牲に等しい行為になる。他人のために我が身を犠牲にしているのだ。こうした犠牲により全ての罪が洗い流されるものと確信している。」
とも話しました。
 戦死という犠牲の代わりに全ての罪がなくなるということですか。動員に賛成し、後押しする発言ですね。

2022年9月24日。ウクライナ侵攻から214日目

2022-09-24 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年9月24日。

 ロシアの動員を逃れるためにベラルーシへ出国したロシア人を、(おそらくロシア側からの要請を受けて)ベラルーシの治安部隊などが、探しているそうです。外国にいても召集されるわけですから、ベラルーシにロシア人該当者は、ベラルーシ軍に見つけてもらおうという考えなのでしょう。
 したがって、ロシアからベラルーシへ出国しても長くベラルーシにはとどまらず、すぐに第三国へトルコやドバイ経由でまた出国するロシア人が急増しています。ドイツは受け入れる姿勢を見せているので、ドイツを目指すロシア人が増えそうです。


 ロシア大統領は今日、軍人の自発的な投降などに関する罰則を厳しくした刑法改正を承認しました。例えば、ロシア軍人が自発的に投降した場合の刑罰について刑法に追加され、それによると3~10年の懲役刑を科せられます。
 しかし、今回のウクライナ侵攻でロシア兵が自発的に投降したら、しばらくウクライナ軍によってウクライナに留め置かれるのでそうなった兵をロシアが裁判にかけることはできないでしょう。捕虜交換でロシアに戻されたら、すぐに逮捕されて裁判が始まるのでしょうか。それだったら捕虜交換の対象にならないほうがいいですよね。するとこの刑法が変わらないかぎり、そのままずっとウクライナに居続けるロシア人が増えそうです。

 またロシア大統領は、「部分的」な学生動員を延期する命令に署名しました。

 地方に割り当てられた動員数のノルマ達成のため、ロシアのクルスク州は、動員対象になる男性が州外へ出ることを早々に決定。
 そして今日はロシアの16州が対象者の市外移動を禁止しました。州外ではなく市外へ出るのも禁止です。

 こうすれば動員から逃れることができますよ、と言って手数料を巻き上げる詐欺がロシアで発生しました。
 あわててお金を払った人もいるのでしょう。振り込め詐欺ではなく、動員回避詐欺ですね。

 30万人ではなく、120万人動員する予定なんだよ、本当は・・・という憶測が広がっていますが、実際に120万人動員したところで、そもそもウクライナ侵攻を2、3日で終わらせるつもりだったロシア大統領。120万人分の軍服など用意できるのでしょうか。


 ロシア国防省は、以下の人たちは徴兵を免除されると規定を一部変更しました。ITスペシャリスト、ロシアの通信事業者の従業員、メディア関係者、銀行および金融機関の従業員です。戦争状態において、別の形で内地で戦争に参加できるからでしょう。


 ウクライナの4地域でロシア編入の是非を問う住民投票が続いています。現地のウクライナ人によると、武装したロシア兵が住民を戸別訪問して、編入への賛否を口頭で確認、あるいは世帯に1枚の投票用紙を渡して、その場で回収しているそうです。そもそも投票の準備も間に合わず、投票用紙の印刷もちゃんとできていないのでは?と思いました。
 とにかくふつうの投票をしているとは言い難く、結果はもう決まっているようです。形式的に家を回っているだけです。
 この住民投票は27日で終りますが、終わった途端に「はい、ロシアへの編入が決まりました。」と結果発表され、そしてすぐにロシア領になり、すると動員の対象地域(ロシア領)になるので、投票した住民のうち、条件に合う人は、ロシア軍に動員されます。

 
 土曜日の今日、動員反対デモがロシア各地で行われ、750人以上が拘束されたようです。


2022年9月23日。ウクライナ侵攻から213日目

2022-09-23 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年9月23日。
 ベラルーシ大統領が弱気(?)発言です。
「ベラルーシでは動員はありません。」
とはっきり述べたのはよかったのですが、
「大統領職にうんざりしている。」
と発言しました。
 大統領として働き続けて30年になるとか、みんな「ほら、ルカシェンコだ。あとどれぐらい大統領をするんだろう。」と昼も夜も噂され続けることに飽き飽きしていると、マスコミ批判めいたことも発言しました。ストレスが溜まっているのかな・・・と私は思いました。
 さらに、もし権力が(現大統領から)他の新しい政治家に移ったらどうなるのか? 保証はあるのか?と問いかけ、
「もし自分が生き続けるなら、私はどのように生きるのか? 子どもたちはどうなるのか? 私がいなくなったらどのように生きるのか?」
と発言しました。
 この「子どもたち」というのは、自分の血を分けた3人の息子のことでもありますが、発言の流れでいうと、これを「国民」と翻訳しなくてはなりません。
 とにかく、大統領がベラルーシ国民の行く末を非常に案じており、そのため大統領職を延々続けているというような表現となっています。


 ロイター通信などがロシア産業貿易省の発表として報じたところによると、トヨタ自動車がロシア工場を閉鎖する方針を決め、工場は売却される可能性があるそうです。
 トヨタは3月、サンクトペテルブルクにある工場の操業を停止しており、西側諸国による制裁の影響で部品の安定供給ができず、ロシアへの自動車の出荷も見合わせていました。そしてとうとう閉鎖することを決定したようです。
 部品の供給の問題もそうですが、ロシアで動員が始まったら、工場労働者の多くが男性(18歳から45歳)という職場では、労働力不足になってしまい、操業が成り立ちません。
 これからロシアでは、特に男性が担っていた職場では人手不足になり、経済に深刻な影響が出てくるでしょう。


 ベラルーシ外相は、ロシアが西側諸国と戦争状態にある状況下では、自国の安全を確保しなければならないというロシア政府の懸念は、当然理解できる」
と発言しました。何だか、ベラルーシはロシアに寄り添う、という感じですね。
 しかし、ベラルーシは「ウクライナ紛争」をできるだけ早く終わらせることに関心があると強調しました。
 
 ベラルーシでも動員が始まったら、どうすべきか? 徴兵を逃れるには? といったアドバイスがSNS上で流れています。
 方法としては(1)外国へ出国する。(ロシアの法律では居住地に関係なく動員されるので、注意が必要です。)
(2)「私はベラルーシの現政権に反対です。私は反政府派です。」と主張。そして証拠を見せて、他国の人道ビザを取得。出国する。ただし、反政権的発言をしたことで、逮捕される可能性があるので注意。逮捕されたら、有罪判決を受けてそのまま服役。刑務所にいる間は前線へ行かなくて済む。(ロシアの法律では、逮捕された警察署で召集令状を渡されているので、この方法は勧められません。)
(3)持病のある人はそれを活用する。医者に「この人は疾患を持っているので兵役につけません」という診断書を書いてもらう。
(4)一時的にアル中や薬物中毒者になって、診断書を書いてもらう。アル中矯正施設に送られますが、治療中は戦地に送られずにすみます。しかし、健康上に悪影響があるのでお勧めしません、と多くの人が注意しています。
(5)わざと進んで動員され、ウクライナへ赴く。すぐに白旗を降って、投降し、ウクライナ軍の捕虜になる。(ウクライナに到着後白旗を取り出す前に攻撃が始まったら、すぐに命を落とす可能性があるのでリスクが高いです。)


 ロシアの動員に関する大統領令では、10の項目のうち第7項目が機密扱いになっていて、大統領報道官は「人数に関することだ」と述べるにとどめました。
 ロシア国防相は動員規模は30万人だと口頭で説明しましたが、独立系メディア「ノーバヤ・ガゼータ・ヨーロッパ」によると大統領府関係者の話として機密扱いの部分には「100万人を徴兵できる」と記されていると報じました。
 すると大統領報道官は報道は「嘘だ」と否定。

 大統領令に署名したら、その内容を全部公表するものですよ。どうして数の部分は隠すのでしょうか。
 私の想像ですが、この大統領令の内容をどうするのか相談していたときに、
「兵力不足だから勝つためにはあと100万人はいないとなあ。そのように書いてしまおう。」
「そんなことしたら、国民が動揺しますよ。伏せておいたらどうです?」
「そうするか。じゃあ、30万人とだけ、国防相から言っておいて、その後の国民の反応を見よう。大した反発がなかったら、100万人と公表するか。」
 国防相が「30万人」とぽろっと言っただけで、デモ発生、男性の国外脱出の激流が始まった・・・
「やばい。100万人ってすぐに言ってなくて正解だった。」
「でも、署名した書類に記した数字のこと、どうする?」
「言わないほうがいいよ・・・」
「そうだな。今のところは黙っておこう。」
 すると独立系メディアから、政府は隠し事をしている。けしからん、と騒がれ、ますます黙らざるをえない。そこへまたマスコミが、「ロシア政府の卑怯な態度」というイメージを宣伝してくれる・・・という悪循環になっているのではないでしょうか。

 動員の対象は軍務経験のある予備兵に限られると述べていましたが、独立系ニュースサイトの「メディアゾナ」は兵役の経験のないまま召集された男性について伝えたほか、複数の独立系メディアも医師や看護師などの医療従事者や大学生などが招集されていると報じています。


 ロシア人男性がリトアニアに越境して入国しようとしましたが、リトアニアの国境警備隊に阻止され、身柄を確保され、強制的にベラルーシ領のほうへ入れられたました。そのときのようすが動画で出回りましたが、道路で倒れているので、怪我をしている(国境警備隊が何かした?)ように見えます。
 リトアニアのロシア大使館はリトアニア政府当局に抗議しました。
 ちなみにこの事件は9月20日に起きたもので、ロシアの動員の前です。
 今、越境するロシア人が増えていますが、このようなひどい目に遭わされるロシア人男性がこれから増えそうです。


2022年9月22日。ウクライナ侵攻から212日目

2022-09-22 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年9月22日。
 昨日のロシア大統領の動員令発令により、それから逃れようとするロシア人がベラルーシにもどっと押し寄せてきました。ロシアからベラルーシへ向かう交通機関はどれも満席。モスクワとペテルブルグなら、ミンスクまで夜行列車かバスで、夜に乗ったら朝到着する距離です。今、ネット検索したら、今夜モスクワ発ミンスク行きの列車は満席。翌日は空席が6席だけです。

  アルメニアやジョージア、アゼルバイジャン、カザフスタンといった旧ソ連諸国への直行便のチケットはあっという間に完売。
 トルコの国営航空会社ターキッシュエアラインズのウェブサイトによると、ロシア発イスタンブール行きの便は24日まで満席。エア・セルビアでは、ベオグラード行きの便で、次に空席があるのは26日とされています。
 ロイター通信によると、ドバイ行き航空券は平均の約5倍の約70万円に高騰した便もあるそうです。
 チケットを奪い合っている状態ですね。(結局お金を持っている人が助かるという仕組みですかね・・・)


 ロシアから直接、例えばカザフスタンへ出国しようと思ったら、飛行機が満席なので、まずミンスクへ行って、ミンスクからカザフスタン行きの飛行機に乗ろうとしているロシア人も大勢いると思います。

 今日、在ベラルーシ日本大使館から在留邦人に注意喚起の一斉メールが届きましたが、「9月21日に発令されたロシアでの部分的動員令に関連し、ロシア国内から出国を試みる動きが見られております。報道によれば、ベラルーシを経由して近隣諸国等へ出国する動きも急増しているようです。既にベラルーシから出国するための航空券の手配が困難な状況にもなっているようですので、ご注意ください。」と記載されていました。
 今のところ日本へ帰国する(ベラルーシから出国する)予定(チケットを買う予定)が私はないので、良かったと言えば良かったです。

 車で国境を越えようとするロシア人も増加。フィンランドやジョージアとの国境地帯は車両の行列ができています。

 ロシアを出国するために何キロも続く行列や、近隣諸国への航空券が殺到したとか空港が混雑しているといった情報を、ロシア政府は「著しく誇張されたもの。大げさ。」と述べていますが、パニックが起きないようにそう言わざるをえないようです。


 動員兵には、月20万ルーブル(平均給与の3倍くらい)が支給されるとロシア政府は約束していますが、戦死するリスクが高い中、お金をたくさんあげます、と言われても。
 兵士になったら、釈放されますよと言われても囚人すら拒否する戦線ですよ。


 ロイター通信によると、バルト3国は、動員逃れが理由だとしても、ロシア人を難民として受け入れることはないと明らかにしました。
 ラトビア外相はツイッターで「安全上の理由から、ラトビアは動員を逃れるロシア人に人道的その他のビザを発行することはない」と投稿。
 エストニア外相はロイターに「ロシア国民が義務を拒否したり、あるいはそうしたいと考えたりすることが、別の国で難民となる条件を満たすことにはならない」と述べました。
 ベラルーシはロシア人を受け入れてくれるでしょう。
 ベラルーシで住居を貸している大家にロシア人からの問い合わせが昨日から次々と来ています。
 チケットを買わなくても自家用車で国境も越えられます。

 バルト三国とは逆にドイツはロシア人の徴兵拒否者を受け入れるようです。
 ドイツ内相は新聞のインタビューで、
「深刻な弾圧を受ける恐れがある脱走者は原則、ドイツで国際保護を受けることができる。」
とし、政治的迫害を理由に亡命を申請することができると説明しました。


 しかし、今日になって、ロシア政府は海外に出国したロシア人も徴兵の対象であると発表しました。外国に逃げてもいわゆる赤紙が来るということですね。


 モスクワ市当局は今日、部分的な動員令で招集されたモスクワ市民が戦闘で重傷を負った場合、本来の報酬とは別に100万ルーブル(約240万円)の慰労金を支払うと公表しました。よい話のように思えますが、モスクワ市民に限ります。
 戦傷が軽度の場合は50万ルーブル(約120万円)。戦死の場合、遺族に300万ルーブル(約720万円)支払われるとしています。死んだらお金を遺族がもらえても、子どもや夫、父親の命の代償としては少なすぎます。


 ロシア各地で動員に対する抗議デモが行われ、人権団体OVDインフォによると、拘束者は38都市で1400人以上に上ったそうです。
 そして、拘束された人は連行された警察署でそのまま召集令状を手渡されました。今のロシア政権のやりそうなことですよ。
 拘束者の1人は軍への編入を拒めば立件すると警察で脅されたと証言しました。
 これで徴兵されてしまったら、わざと最も危険な地域に送り込まれそうです。

 ロシア政府はすでに法改正をして、徴兵を拒否した場合、禁錮15年を科す方針を明らかにしています。
 地方政府は早くも召集令状の発行を開始。軍が設定した地方のノルマを満たすため当局が真夜中に家を訪問し、男性を強制的に連行しているケースも出てきました。ノルマ達成するかどうかが重要なのです。とにかく数をかき集めないといけない。地方の役人も必死です。
 
 今回の動員は部分的であり、学生は対象になっていませんが、デモに参加した大学生は退学になる恐れがあり、退学させられると、学生ではなくなるので動員の招集対象になってしまいます。

 モスクワの医師らも召集令状を受け取りました。こちらは軍医になり、野戦病院に送られます。

 ニジニーノブゴロドでは、徴兵事務所に火炎瓶が投げ込まれました。
 アムール州の徴兵事務所から、招集対象の男性1人が2階の窓から飛び降りて脱走。当局が捜索しているが、見つかっていません。見つかったら禁錮15年ですよ。

 ロシアではインターネット上で「腕を折る方法」の検索数が急増。 

 ロシア航空はとうとう、18歳から65歳までのロシア人男性へのチケット発売を中止しました。


 独立系放送局「ドシチ」は生放送で、司会者が徴兵事務所の担当者を装い、ペスコフ大統領報道官の息子ニコライ氏に電話。
「召喚状が送付されたため翌日の午前10時に健康診断を受けに来るように」
と伝えると、電話の相手は、自分はペスコフ報道官の息子だと名乗ったうえで出頭を拒否。
「私は別のレベルでこの問題を解決する。」
とも答えました。別のレベルとは・・・
 何でも、ロシア政府関係者は動員の対象になっていないそうです。ずるいね。
 国の税金から給料をもらっているんだし、大統領曰く「母国防衛のための動員」なんだから、政府関係者は率先して前線へ行けばいいのに・・・という意見があります。
 もし、ベラルーシでこのような事態が起こったら、おそらく大統領の三人の息子は真っ先に軍務に就くだろうなあと想像しました。
 

 ロシア国営メディアは部分的動員令が出されてから24時間以内に、召集令状の交付を待たず、1万人を超える志願兵が集まったと報じました。
 「志願兵ですよ、志願兵。それに引き換え、国外へ行ってしまうロシア男子は何と情けないことか・・・」と言いたいようです。


 ロシアとウクライナは21日、約300人を対象とする捕虜交換を実施。ウクライナの軍事情報機関のトップは、ロシアとの捕虜交換で解放されたウクライナ人捕虜のうち、拘留中に拷問を受けた人数は多いと話しました。
 ロシア大統領の友人で、国家反逆罪に問われていた元ウクライナ議員のビクトル・メドベチュク氏も今回の捕虜交換に含まれています。
 ウクライナ大統領によると、トルコ大統領との合意に基づき、アゾフスタリ製鉄所で抵抗していたアゾフ連隊の司令官を含むウクライナ将校5人については、トルコに移送されました。終戦まで、トルコ国内で保護されるそうです。
 他にもイギリス人5人、アメリカ人2人を含む10人がロシアからサウジアラビアに移送されたとウクライナ大統領は明かしました。

 ウクライナは総動員法が出ているんですよね・・・ウクライナとロシアでは人口も大きく違いますし。簡単にロシアの部分的動員と比較できません。
 釈放を餌に囚人を雇おうとしているロシアの民間軍事会社ワグネルと契約を結んだ受刑者は約3000人。
 ロシアの受刑者支援団体が、独立系メディアの取材に応じ、受刑者たちは10日間から2週間の訓練で前線に送られたものの、ほぼ全員がすでに戦死したと分析しています。

2022年9月21日。ウクライナ侵攻から211日目

2022-09-21 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年9月21日。
 
 朝からロシア大統領が部分的ですが、動員を実施するための大統領令に署名したと述べました。対象はロシア軍の予備役で、動員の措置は今日から導入されるということです。間髪入れずという行動力です。
 ベラルーシでも動揺が広がりました。ベラルーシからも軍事要員を提供するようロシアから求められる可能性が増えたからです。
 すぐさま、ベラルーシの安全保障理事会国務長官が、「この動員はベラルーシで行われるものではない。ベラルーシでは動員を行わない。(通常の)徴兵(義務)はすでに実施されている。」と国民に呼びかけました。

 昨日、戒厳令や動員がある不安があるので、ロシアの株価が下落したとこのブログで書き込みましたが、それをすると徳兵衛つ軍事行動ではなく、戦争として認識(立場の切り替え)ができるので、ロシア大統領として認めるかどうか・・・と思っていましたが、その途端、このニュースですよ。ロシアの株価はまた下がるでしょう。でも、株の値段なんか私を含め多くの人には直接影響のないことです。
 それより、気になるのは今回の動員決定により、ロシア大統領は軍事作戦から本格的な戦争へ舵を切ったと言わざるを得ません。
 状況が深刻化しそうで心配です。

 また、ロシア大統領はウクライナ東部と南部で23日から実施するとされるロシア編入に向けた住民投票について、結果を支持すると述べました。この投票が本当に実施されるのかどうか分かりませんし、実施されても、絶対「大多数の住民がロシア領への編入に賛成した」という結果を発表するでしょう。
 そして、これらの地域がロシアに編入されると、そこへウクライナ軍が砲撃すると、ロシア領に攻撃をした、ことにできます。

 さらには、欧米諸国が核の脅威をちらつかせていると訴えましたが、これを読んでいる日本人の皆様は「えー、ちらつかせているのはロシアのほうでしょ?」と思うでしょうね。
 ロシア大統領は、ロシア本土とウクライナにある親ロシア派地域の安全が脅かされた場合は、ロシアが持っている全ての武器の使用も辞さないとして、核兵器の使用も示唆。「これは、はったりではない」と強調しています。

 ベラルーシ大統領は安全保障理事会国務長官との会合で、ロシアと共通の軍隊を実際に持っていると述べました。このことについて、「何を驚くことがあるのか。20年前からある。」とプレス向けに発言。つまりロシアとは20年以上朋友であり、同盟国であり、ベラルーシはロシアとともに、ロシアはベラルーシとともにある、と強調しました。
 ベラルーシは南と西の国境に脅威があり、ベラルーシ軍がウクライナに攻め込むことはなくても、ベラルーシへやってくる脅威は押し戻さなければならず、それをロシアが助けてくれるから大丈夫、という考えを繰り返しました。


 ロシアのショイグ国防相は今日、国営テレビで放映されたインタビューで、ウクライナ侵攻に伴うロシア側の戦死者が5937人に上ったと明らかにしました。アメリカ国防総省は負傷者も含めたロシア軍の損害を「7万~8万人」と推計していますが、逆にロシアはウクライナ側の損害について、10万人以上と主張し、死者数は6万人以上としています。

 また、国防相は軍務経験がある予備役約30万人を段階的に招集すると述べ、ロシアの予備役は2500万人もいるので、動員されるのは全体の1%にすぎないとしています。動員される人の確率は100人に1人だから、あなたに当たる確率は低いですよ、と言いたいようです。
 国防相はさらに、学生は招集しないと述べ、学生は「落ち着いて授業に出続けるように」と呼びかけました。
 徴集兵を前線に送り込むこともしないと述べましたが、これまでに「演習に赴け」と命令して、実際にはウクライナの前線(実戦)に送り込まれれた徴集兵が大勢いたので、信用できません。

2022年9月20日。ウクライナ侵攻から210日目

2022-09-20 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年9月20日。
 ミンスクは今日も雨。セントラルヒーティングの暖房が、今日から学校、病院から優先して入るとニュースで言っていたのに、私の職場は今日は入りませんでした。 
 でも、戦争のためにインフラを破壊されてセントラルヒーティングどころではない地域に住んでいる人のことを思えば、何でもありません。

 ウクライナの親ロシア派勢力は今日、ドネツク州、ルハンシク州、ヘルソン州、ザポリージャ州の支配地域で、それぞれ今月23日から27日にかけてロシアへの編入に向けた住民投票の実施を決めたと表明しました。3日後に迫っています。本当に実施されるでしょうか。


 フランス大統領は今日、ウクライナ南東部でロシア編入の是非を問う住民投票が実施されることについて、こうした住民投票は「皮肉なパロディ」であり、国際社会が認めることはないと述べました。


 ロシア大統領はフランスから要請のあった両国大統領の電話会談を断りました。


 エストニア在住のロシア人とベラルーシ人で、銃器を所有している人は、自発的に銃を警察に引き渡さなければならないとエストニア首相が発言しました。あるいは警察が押収するそうです。


 ベラルーシ大統領は、安全保障理事会国務長官に、戦時中の規範に従って警報を発する準備ができていることやな軍部隊から民兵までの全ての軍事力を確認するよう指示しました。
 ベラルーシが戦時中であると想定して準備しておくように、と言っているのと同じです。


 ロシア大統領報道官は、ウクライナ大統領がイジュームでロシア軍が民間人数百人に拷問を加えたうえに殺害するという戦争犯罪を行ったと主張していることについて、「うそだ」と述べ、作り話であるとしたブチャ虐殺を同じだと首長しました。


 ロシアの民間軍事会社「ワグネル」がウクライナでの戦闘に送り込む兵士として、有罪判決を受けた受刑者を採用しようとしている動画が出回りましたが、アメリカ国防当局者によると、1500人の受刑者が対象となっているものの、多くが拒否しているという見方を明らかにしました。
 この動画では、ロシア人(受刑者)だけでなく、タジキスタン人、ベラルーシ人、アルメニア人の受刑者も採用しようとしています。つまりロシア人でなくてもワグネルに採用するということです。
 ベラルーシ人でわざわざロシアの民間軍人会社に採用されてでもウクライナへ行って戦闘に参加したいと言う人はあまりいないと思います。ただ報酬は大きいですよね。もっとも死んでしまってはどうしようもありません。
 受刑者がワグネルの誘いを断るのも当然でしょう。刑務所の中のほうが戦場より安全です。


 ロシアは本格的に外国人部隊を作るようです。国内に外国人部隊を滞在させる場所(そこで登録などの作業をするセンターです)を設置すると発表しました。


 ウクライナのフョードロフ副首相兼デジタル転換相は、同国のIT部隊がワグネルのサイトのハッキングに成功し、「雇い兵の個人情報を全て手に入れた」とテレグラムに投稿しました。


 今夜、エネルホダル市の暫定行政当局(ロシア派)はウクライナ軍がザポリージャ原子力発電所を再び砲撃したと緊急発表しました。砲弾が冷却システムを損傷し、特別施設と原発職員が食事をしていた食堂にも命中したとしています。食堂で食事中だった職員は被害を受けていないと発表しましたが、冷却システムのほうはどうだったのかよく分かりません。


 ロシアの俳優で監督のセルゲイ・プスケパリスが交通事故死しました。
 プスケパリスはドンバスの住民を支援しており、自費で購入したミニバスを運転してドネツクへ行く途中2台のトラックと接触、衝突する事故で死亡しました。
 

 自分を夫と同じく外国のエージェントであると認めてほしいとロシア法務省に訴えたロシアの国民的歌手、アーラ・プガチョワですが、その言動がロシア軍の信用を傷つけたとして、起訴される可能性が出てきました。


 イタリアのイル・メッサジェッロ紙によると、ウクライナ側の義勇兵として27歳のイタリア人男性が戦闘に参加し、ハルキウ近郊での戦闘で死亡しました。
 もともとエアガンを撃つのが趣味だったそうです。


 今日、ロシアの株価が急落しました。動員や戒厳令発令のリスクに対する懸念が出てきたためとする意見もありますが、戒厳令を発動すると、戦時中であることを認めることになり、あくまで今回の侵攻は特別軍事作戦のままにしておきたのなら、戒厳令も強制的な徴兵などはできないと思います。

2022年9月19日。ウクライナ侵攻から209日

2022-09-19 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年9月19日。
 ベラルーシは寒い日が続いています。

 ウクライナの国営原子力企業エネルゴアトムは今日未明にロシア軍のミサイルが南ウクライナ原発から300メートルの地点に着弾したと発表しました。
 今度は南ウクライナ原発ですか・・・。
 この攻撃で同原発と外部電源を結ぶ送電線3本の接続が遮断されました。原子炉は3基とも通常稼働しているそうです。


 ベラルーシ大統領は、80人以上の元軍人と検察庁職員の階級を剥奪する法令に署名しました。
 犯罪行為を犯したためと説明しています。


 ハルキウ州警察幹部は18日、SNSで、ロシア軍が撤退するまで設置していた拷問用施設で、スリランカ人7人(男性6人、女性1人)が長期間拘束され、労働を強制されたり、爪をはがされたりする虐待を受けていたと明らかにしました。
 そもそも、どのような理由でウクライナに滞在していたのか分かりませんが、5月に州都ハルキウへ徒歩で脱出しようとしたところ、検問所でロシア軍に拘束されたそうです。頭に袋をかぶせられ、拷問施設に連行。
 清掃員として労働を強要され、男性2人が爪をはがされるなど暴行を受けました。ウクライナ軍が領土奪還後、全員、地元警察に保護されました。
 ウクライナに住んでいる外国人もこのような憂き目に会うのですね・・・外国で暮らしている私としてはもしここで戦争が起こったら、自分の身に同じようなことが起こるかもしれないと不安になります。

(後記です。このスリランカ人はヘルソンの医大生だったと後で知りました。どう考えても戦争に参加していたとは思えない人たちなのに拷問を受けていたなんて・・・。またロシア兵士が英語ができず、意思疎通もままならなかったそうです。ということは、ウクライナの医大で外国人留学生用に英語で授業を受けている人たちですね。)

 
 私は知らなかったのですが、カナダのロシア大使館に何者かが火炎瓶を投げつけたという事件があったんですね。
 今日、ロシア外務省はカナダ大使に厳しく抗議すると伝えました。


 閉まっていたミンスク市内のH&Mの店舗が一時的に開店しました。
 割引などのセールはなし。それでも買い物客の長い列ができました。今後、ベラルーシから完全撤退するのかどうかもはっきりしていません。


 

2022年9月18日。ウクライナ侵攻から208日目

2022-09-18 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年9月18日。

 イジュームでも大虐殺があったことが次々と明るみになっています。胸が痛むのでこのブログでは詳しくは触れません。

 ロシア軍は、ヘルソン州でのウクライナ軍の攻撃を阻止し、その他のウクライナの別地域でも戦果を上げて、ウクライナ軍は1日で180人の軍人を失う損失を出すことになったと広報しています。平均で1日360人ずつウクライナ軍人が死亡しているとも。


 モルドバで反政府デモが起きています。参加者は5万人だとかで、なぜか箒を手に「サンドゥ大統領を薪と交換する」と行進しています。やはりエネルギー問題に対する不安が高まっているようです。


 ロシアの国民的歌手、アーラ・プガチョワは家族とともにイスラエルに出国していたのですが、一人ロシアに帰国しました。
 出国したのは夫のマクシム・ガルキンがロシアの侵攻に反対する生命を出したからだと言われていますが、プガチョワは自分がイスラエルで治療を受けるためだったと否定しています。
 ロシアに帰国後、コンサートなどをする予定はないとメディアへの取材に答えていましたが、今日、ガルキン氏がロシア法務省により、外国諜報員認定を受けていることに関して、自分も外国の諜報員として認定してほしいと訴えました。
 国民的歌手が自分自身を外国のスパイだと法的に認めてくださいと言い出すとはどういうことなのか・・・。


 ハルキウ州知事は18日、SNSで州内にある精神科病院が砲撃を受け、医療関係者4人が死亡したことを明らかにしました。
 ドネツク州スラビャンスクの火力発電所は18日も砲撃を受けました。


 日本語を勉強していて、以前日本へ家族と旅行にも行ったことのあるベラルーシ人の知人が、日本で就職できる可能性ができたものの、コロナやウクライナ侵攻の影響で、いつになったら日本へ行けるのか分からなくなっています。
 そして、その人が調べたところ、日本はロシア人に観光ビザの発給を再開したのに、ベラルーシ人に対しては再開していません。
 ウクライナ侵攻開始後、逆にEU諸国がロシア人の(特に観光)ビザを無効にしたりしする制裁を始めていますが、ベラルーシ人に対してはしていません。(反政府派ベラルーシ人がEU圏内に出国・亡命しやすくするため厳しい制限はしない。)
 ところが日本では逆にロシア人観光客の訪日は受け入れているのに、ベラルーシ人観光客の受け入れは拒否したままです。
 この知人はその理由を在ベラルーシ日本大使館に電話して質問したそうです。すると、日本政府が観光ビザを発給する国リストの中にベラルーシが現時点で入っていないからという説明を受けました。全てがおかしいと感じたのはこの知人だけではありません。(この知人が実際に必要なのは観光ビザではなく就労ビザなんですが。)
 
 

2022年9月17日。ウクライナ侵攻から207日目

2022-09-17 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年9月17日。
 ベラルーシは今日は「国民統一の日」です。昨年、制定された祝祭日です。どうして9月17日なのかと言うと、1939年9月17日にソ連が、ポーランド東部のウクライナ人とベラルーシ人の命と資産を守ることを名目にポーランドを侵攻した歴史によるものです。(ロシアのウクライナ侵攻が始まった今年になって、この歴史を振り返ると、)
 今日、ベラルーシ大統領は、国民統一の日の制定はベラルーシを分断させようとする西側諸国に対して、ベラルーシが対応したからだと述べました。
 (日本人の間にも、そして日本社会の中にも、いろんな考えの人がいて、分断などあちこちに起こっているのを見ている私からすれば、ベラルーシの内部にも分断があちこちにあって、国民が統一するとは達成が難しい目標だと思います。)

 またベラルーシ大統領は、アメリカがヨーロッパをウクライナでのロシアとの軍事対立に追い込んでおり、さらに冷戦の終結以来、世界がこれほど核戦争の開始に近づいたことはない、と述べました。
 アメリカは今後数年間に渡る「計画」があり、ウクライナの次はモルドバかバルト三国だ。ウクライナでの武力衝突によって利益を得ているのはアメリカであると発言しました。

 
 ザポリージャ州のロシア支配地域であるベルジャンシク市の行政府によると、軍民行政副長官であるオレグ・ボイコ氏と、その妻(ロシア編入の是非を問う国民投票の選挙委員会長)が、ガレージのそばで夜間に殺害されました。
 この夜間というのがいつのことなのかはっきりしていません。
 この行政府も殺害された二人も新ロシア派です。


 カザフスタンの首都ヌルスルタンがアスタナに戻りました、何だかあっと言う間に名称が変更されたように感じました。
 住民はこれから住所の書き換えをしないといけないのかと思うと、日本では考えられないように思います。


 国際原子力機関は17日、ザポリージャ原発で、戦闘によって損傷した主要送電線4本のうち1本が復旧し、原発に電力を供給しているとの声明を発表しました。よかったです。やっぱり国際原子力機関が現地入りして正解でした。

 


2022年9月16日。ウクライナ侵攻から206日目

2022-09-16 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年9月16日。
 
 ベラルーシは新しい更生施設をバラノヴィチに建設することを決定しました。(更生施設とは、日本人にイメージしやすく説明すると、刑務所と少年院の中間のような施設です。)
 ベラルーシで有罪判決を受ける人が増えてきて、刑務所施設が満杯になってきているのだと思われます。
 合計でベラルーシには26箇所に更生施設があるそうです。うち2箇所は女性専用です。

 
 ラトビアは、両国の国境地帯に住む住民が越境するための手続きを簡素化していましたが、今年の10月10日から、この協定は一時停止されることになりました。


 インド首相は今日、ロシアのプーチン大統領とSCO開催地であるウズベキスタンで会談しました。インド首相は外交と対話が解決策を見つけるための重要なツールであると指摘しました。
「将来、平和を達成することが必要です。これについて話し合う機会があると確信しています。」
とインド首相は述べました。
 ロシア大統領は、
「私たちはできるだけ早くこれ(ウクライナ侵攻)を終わらせるために最善を尽くします。残念ながら、ウクライナ側が、交渉を拒否していることが長期化の原因で、彼らは(外交や対話ではなく)戦場での軍事的手段によって目標を達成したいと宣言しています。」
と述べて、要するにウクライナ側が悪いのであって、ロシア側は悪くないとしています。


 キルギス大統領とタジキスタン大統領も今日、SCO首脳会議が開催されているウズベキスタンで会談し、今週激化した国境地帯での軍事衝突を巡り停戦と軍の撤収を命じることで合意しました。よいニュースですね。最近、争いのニュースばかり聞いているので、このような報道にほっとしました。


 カザフスタンのアケジャン・カジェゲリディン元首相がドイツメディアのインタビューに答え、ロシアのウクライナ侵攻を巡るロシア側の主張を「理解できない要求」だと批判しました。
 

 ロイター通信によると、ローマ教皇は、ウクライナへの武器の供給は、「自衛のために」使用されるのであれば「道徳的に受け入れられる」とカザフスタンでのスピーチ内で述べました。


 ルガンスク人民共和国の指導者の報道官がテレグラムに、
「今日、セルゲイ・ゴレンコ検事総長とエカテリーナ・ステグレンコ次官がテロ行為により死亡した」
と投稿しました。二人とも親露派幹部でした。

 ウクライナ軍がロシア軍から奪還した東部イジュームで、集団墓地が見つかり、ウクライナ大統領側近は今日、墓の数がおよそ450基確認したと発表しました。
 ウクライナ警察は今日、ウクライナ東部のロシア軍から奪還した地域で、拷問に使用されていた場所を少なくとも10か所特定したと発表しました。


 ロシアのコメルサント紙が親プーチン派政党「公正ロシア」代表を務めるセルゲイ・ミロノフ議員の発言として、ロシア下院はショイグ国防相を召喚し、非公開で質問を行うことを検討していると報道しました。
 ロシア軍が失速していることについて、批判する声がロシア国内からも出てきましたが、大統領を責めるというより、軍部を責める声が大きいそうです。そのため、国防相を批判の的にしようとする政党も出てきたということですが、実際に国防相が召喚に応じるでしょうか。