ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

ベラルーシで初のコロナウイルス感染者の死者

2020-03-31 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 3月31日午前の書き込みです。
 ベラルーシ国内で最初のコロナウイルス感染者の死者が出たと報道されました。しかし現時点では、ベラルーシ保健省からは正式な確認などされていません。
 ビテプスク市の劇場で舞台俳優をしていた75歳の男性です。
 その娘が父親がコロナウイルス検査で陽性であったこと、そして3月31日の深夜亡くなったことをマスコミに伝えて、今複数のネットニュースになって報道されましたが、このニュースに一時的に繋がりにくくなったり、「これはフェイクニュースだ!」とコメントする人もいます。
 死因は娘さんの勘違いである可能性もありますが、娘さんが父親の死を売名行為に使うとは考えにくいです。もちろんビクトル・ダシケヴィチは世界的に有名な俳優ではありませんが、スコリナ勲章受章者で、ゴシップ記事とは縁のない芸能人です。
 こちらで報道されている内容はこの俳優、ビクトル・ダシケヴィチの妻と娘の証言が元になっています。
 それによると、ダシケヴィチとその妻は同じ日、3月19日に体調を崩しました。いっしょに自宅近所の診療所へ行くと、「肺炎」と診断されました。新型肺炎ではなく普通の肺炎ですね。
 その後、結核診療所へ治療に行くように言われたので、行ってみると混雑していて、入院などできそうにもなく、抗生物質だけ処方されて、帰宅しました。
 ところがダシケヴィチは高熱が出たので、医者に往診に来てもらうと、すぐに入院するよう言われ、なぜか皮膚科専門クリニックへ入院し、そこでコロナウイルスの検査を受けました。結果は陰性。妻も検査を受けましたが、陰性。
 入院していた病室にはもう一人患者(病名は分かりません。そもそもこの情報を語っているのはダシケヴィチの遺族なので、病室の相部屋だった患者のことなど分かりません。)が入院していました。ダシケヴィチがその病室に入れられてしばらくするとその同室だった男性は別の場所(病室? 病院?)に移されましたが、その理由を病院関係者は説明しませんでした。その後、同じ病室に3人の男性患者(病名など不明)が同じ病室に入ったそうです。
 3月24日にはダシケヴィチの病状は悪化したので、ビテプスク州立治療専門センターに移され、そこで再検査を受けたところ、陽性でした。集中治療室に入れられ、人工呼吸器もつけられていたのですが、31日に日付が変わった頃、亡くなりました。
 妻によると、呼吸器系の持病を持っていたので、病状が悪化したと思われているそうです。
 ダシュケビッチの妻は再検査は受けていません。入院していましたが、回復し、3月26日に退院しました。現在、14日間の自宅隔離中で、娘が食料品を毎日玄関のドアのところに置いていってくれているそうです。
 妻のほうは普通の肺炎で、入院し、治ったから退院したけど、夫がコロナウイルス感染者で死亡したから、濃厚接触者として14日間自宅にいてください、という指示なのです。
 
 ダシケヴィチは最近海外には行っておらず、感染経路は不明です。
 ただし、ダシケヴィチが働いていたヤクブ・コラス・ドラマ劇場ではすでに11人の病欠者を出しています。(全員俳優とは限りません。)その多くが、風邪、インフルエンザとされていますが、コロナウイルス感染者はいません。明日(4月1日)にはそのうち2人か3人は出勤してくる予定だそうです。
 ダシケヴィチの死因は検査結果が陽性だったので、コロナウイルスのせい、と医学の素人でもそう思いますが、ベラルーシ保健省は今のところ、公式にダシケヴィチの死因がコロナウイルスであると確認しておらず、公式発表もなく、つまり、公式にはまだベラルーシ国内ではコロナウイルスによる死者はゼロです、ということになっています。
 このような状況なのでヤクブ・コラス・ドラマ劇場も、劇場そのものを閉鎖したり消毒したりは、しないとマスコミからの質問に答えています。
 ただ、3月18日以降の上演は全て中止になっているので、ここ最近は観客は誰も来場していない、とも回答しました。上演中止を決めた理由は、コロナウイルス患者が出たから、ではなく、単に客の入りが非常に悪いから興行的に収入にならないから、と説明しています。今、ベラルーシの劇場はチケットは売れないのでしょうね・・・。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者はミンスクが一番多いのですが、すでに地方の小都市でも患者が発生しています。
 今、一番耳目を集めている地域はビテプスクですね・・・。
 海外旅行に行って、帰国できなくなったベラルーシ人のために政府はチャーター機を飛ばして連れ帰りましたが、乗っていたのはロシア人の方が多かったです。ロシアのチャーター機で武漢のベラルーシ人が帰国できたりしたので、ロシアとベラルーシは助け合っています。
 このベラルーシのチャーター機ですが、なぜかミンスク空港に着陸せずに、ビテプスクの空港に着陸しました。ただし、これは空港と言っても、普段は軍用機専用の空港です。
 チャーター機そのものが軍用機なのですね。

 ベラルーシは毎年7月にビテプスクで国内最大の国際音楽祭を開催します。
 今年はどうなるのかと心配ですが、ベラルーシ政府は、いつも通り、予定通り開催すると発表しました。
 国際音楽祭なので、外国人も出演するのですが、(とは言うものの旧ソ連の国から出演することが多い。)国境も閉鎖しているような国が多いのに、出演者が7月ちゃんとビテプスクに来ることができるのだろうか? と思います。
 その頃、感染の流行も収まっていればいいですが・・・
 あるいは開催しても観客がいなくて客席ガラガラになるかもしれません。


 3月31日午後の書き込みです。
 ベラルーシ最初のコロナウイルス感染者の死者として上記のビクトル・ダシケヴィチの死亡が確認されました。しかし公式には発表されていません。
 さらにビテプスクだけで、10人の医師が患者からコロナウイルスに感染した可能性があると保健省が発表しました。しかしこれも正式な発表ではなく、ベラルーシは1日に1回に発表するのではなく、2、3日に1回まとめて発表する方式らしいので、阿蘇楽明日か明後日に正式な発表がされるでしょう。
 
 3月31日夜の書き込みです
 公式にベラルーシ保健省がビクトル・ダシケヴィチをコロナウイルス感染者の死亡者として認定しました。
 死因は複合的で、元々の持病も関係しており、コロナウイルスの感染が主な原因ではなく、持病悪化の引き金になったという説明です。
 最初の死亡者は認めましたが、そのときに新たな感染者数の発表はありませんでした。
 しばらくしてから、感染者数は163人になり、そのうち128人が退院したと発表されました。
 

日本文化情報センターからの日本語能力試験申込手続き完了

2020-03-31 | 日本文化情報センター

 日本文化情報センターの日本語教室の生徒のうち36人が今年7月5日にミンスク市内で行われる予定の日本語能力試験に申し込みました。
 その内訳はN1レベルが1名、N2レベルが5名、N3レベルが9名、N4レベルが7名、N5レベルが14名です。
 目標としては今年も二桁(10人以上)の合格者を出すことです。
 そして願いとしては、予定通りミンスクで日本語能力試験が実施されることです。
 日本側から中止や延期を支持してくることはないでしょう。
 一方で、ベラルーシ国内におけるコロナウイルス感染者数の増加により、会場になるベラルーシ大学側が、会場の使用を断ってきた場合や、国内の交通機関が運行されなくなった場合は、中止になると思います。
 ベラルーシの状況の行方が気になるところです。
 予定通り試験が実施されることを生徒も祈っています。また受験の申し込み手続きを済ませたのに、試験当日病気にならないよう個々が気をつけないといけませんね・・・。
 現在、日本文化情報センターがあるミンスク私立大5児童図書館は、平常通り開館しており、日本語の授業も変更もなく行われています。
  

(2020年5月の追記です。2020年7月の日本語能力試験は全世界の全会場で中止となりました。)

 


ベラルーシのコロナウイルス感染者152人に。ベラルーシ人アンケート調査

2020-03-30 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 3月30日の書き込みです。
 ベラルーシでのコロナウイルス感染者数が152人になりました。退院した人は47人。
 すでに3万人を検査したそうです。
 感染者の平均年齢は49歳だそうです。

 感染者の中には、ミンスクの学校の教師。(ただし今日から、実質的には一昨日からベラルーシの小中高はすでに春休みです。学校名は公開されました。)、ビテプスクの舞台俳優。(この劇場はすでに封鎖。消毒作業も済んだそうです。)、ミンスクの幼稚園の保育士。(濃厚接触疑いのある園児とその保護者は自宅隔離中。)

 次にニューヨーク在住のベラルーシ人(45歳の女性)がコロナウイルスのため死亡しました。移民で、すでに長くアメリカ在住だそうですが、コロナウイルスによるベラルーシ人の死亡者一人目になってしまいました。

 もう一つ気になるニュースがあります。ベラルーシの全国銀行協会の会長が45歳の若さで死去したニュースが流れたのですが、死因が公表されていません。

 昨日のニュースですが、ビテプスク州で勤務している警察関係者の中に感染者が出たそうで、しばらくビテプスク州の警察関係者はビテプスク州の外の地域に出ることが禁止されました。
 さらにビテプスク州以外の地域で勤務しているベラルーシの警察関係者がビテプスク州に入ることも禁止されました。

 ミンスク最大のアクアパークも4月6日から閉鎖されます。

 ベラルーシは非常事態宣言も出していませんし、国境も閉鎖していません。自主的に決めてください、という感じです。
 その結果、ミンスクにある工場などで、自主的に2週間閉鎖、あるいは従業員の自宅待機などを指示した職場も出て来たようです。ただし、このことはニュースにはなりません。
「うちのお父さん、2週間出勤しないのよ。」「へえー。」といったクチコミ情報です。

4月27日(月)を休日にするために4月4日(土)を就業日にすることが今年の初めには決まっていたのですが、やっぱり休日にするよう署名運動が始まりました。どうなることやら。
 春休み中で子どもが家で留守番させておくのは心配だという親だって多いのに、どうして4月4日土曜日出勤しないといけないと年始に決めたのか、そっちのほうが私には理解できません。

 ベラルーシには地下鉄がある都市はミンスクだけなのですが、そのミンスク地下鉄の2月の乗客数は1日で80万人だったのが、3月は60万人に大幅に減少しました。
 これは多くの職場が閉鎖されているからではなく、ベラルーシ人が自主的に地下鉄に乗らなくなったからです。人混みを避けようと、別の交通手段を使う人が増えたということです。暖かくなってきて、徒歩通勤することにした人も増えたでしょう。 
 バスなどの公共交通機関の利用者数も3月中旬には減ってしまい、下旬にはまた増えたそうですが、気温が上がると自転車通勤する人も出てきますし、今後もこの数は減ってくると思われます。
 ミンスク交通からすると減収ですね。
 ベラルーシ人の場合、政府から命令を受けなくても自主的に人混みを避ける人が多いということだと思います。

 3月にミンスクとベラルーシの地方都市に住む500人、年齢は18歳以上64歳未満を対象に行われたアンケート調査によると、コロナウイルスの流行について、回答者の5人に1人は「非常に心配」と答えており、不安度を10段階に例えると何点ですかという質問には、平均で6.2点。
 女性の平均は6.4点。
 45歳から54歳の回答者の平均は7点で最も高く、18歳から24歳の回答者の平均は5.1点だったそうです。

 安全対策として、ベラルーシ人の5人に1人が高齢者に当たる親や親戚に会うことをやめたと答えています。
 最近は人混みを避けようとするようになり、その結果、3人に1人が公共交通機関の利用やショッピングセンターに買い物へ行く頻度が減ったと回答。携帯電話の表面を消毒している、と回答した人も30%いました。

 また以前と同じように通勤しているという人は66パーセント。一方で在宅ワークなどに切り替えた人は8パーセント。もうすぐ切り替える予定、あるいは検討中という人は9パーセントだそうです。これは職種にもよりますよね。

 回答者の67パーセントは食品の宅配サービスを利用したことがあり、これからもそれを続けると回答。今まで利用していなかった人のうち14パーセントは最近このサービスを利用し始めたと回答。
 一方で食品の買いだめについて45パーセントが特別にそのような買い物はしていないと答えました。(だから今でも店舗は混雑していないですね。普段通りです。)
 回答者の3人に1人が消毒液をよく買うようになったと回答し、5人に1人がビタミンサプリを買ったと答えました。

 回答者の28%は海外旅行を延期したそうです。また半数は今年の旅行そのものを計画していないと回答。
 そんな気分じゃないですよね・・・

 このアンケート結果を読んで、私はベラルーシでまだ死者が出たわけでもなく、ベラルーシ人は落ち着いているなという印象を受けました。ものすごい不安もない代わりに、「いや、もっと危機感持ったほうがいいよ。」とベラルーシ人に言いたくなる外国人もいるだろうなあと思いました。
 食品などの買い占め騒ぎもないですし、一方で個人的に心配している人は自分自身で思いつくことはやっています、という心構えでいるように感じました。
 近い将来都市が封鎖されて買い物できなくなったらどうしよう、という心配をしている人は少なく、それより今、感染したくない、させたくないと思っている人のほうが多く、そのための対策として、人混みを避ける、高齢者とは接触しない、消毒をする、サプリを飲んでおくといったことをしているベラルーシ人像が浮かび上がってきました。

 日本人のみなさんはどう思われましたか?
 

ベラルーシのコロナウイルス感染者94人に。

2020-03-27 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 3月27日の書き込みです。
 ベラルーシのコロナウイルス感染者数が94人になりました。このうち32人が退院しました。
 ベラルーシ保健省によると、国内の空いているベッド数は2221床で、十分にある、とのことです。
 また2万4000人を検査済みとしています。

 この他ベラルーシにはそばの実の在庫がたくさんあり、買い占めに走らないようにと国民を牽制。
 5か月分の貯蔵量があるそうです。5か月後には秋になっていて、つまり今年の収穫期が来るわけですから、常にそばの実はありますよ、と言いたいわけです。
 幸い、商店で買い占めなどの騒ぎはありません。

 5月9日の戦勝記念日もいつも通りベラルーシの各都市中心部で軍事パレードを行うと発表。特に今年は戦勝75周年目の年に当たるので、中止にしたくない気持ちは分かるのですが。見に行きたくない人は見に行かなければ良い、ということでしょう。

 ベラルーシではその他のイベントも行われていますが、行きたくない人は自主的にやめる、という感じです。
 国立オペラバレエ劇場でも、チケットを買っていたものの、払い戻しする人が増えています。
 また普段なら満席のところ、半分ほどの人の入りだったりする劇場も出てきました。
 
 ベラルーシの小中高校は3月30日から1週間、実質は28日から4月5日まで9日間の春休みに入りました。春休み中にいわゆる学童がベラルーシの小学校(4年生まで)は行われるのですが、今年は保護者が預けたくないという人が増えて、一グループあたりの児童数はとても少なくなるようです。学校にもよると思いますが、多くても10人ほどらしいです。
 問題なのは、この春休みは予定通り(今年の初めには決まっていた)なのですが、同じように予定通り4月4日土曜日を就業日にして、代わりに4月27日月曜日を休日にして、4月25日から28日まで4連休(28日は今年正教の祭日)にすると決めていたことです。
 ベラルーシではこのように例えば火曜日が祝祭日に当たると、月曜日を休みにして、その代わり、土曜日を一日就業日(登校日)にして連休にすることがあります。
 その土曜日は月曜日の時間割通り学校では勉強するし、交通機関も月曜日の時刻表を元に運行します。

 今年の4月4日土曜日も予定通り就業日になったので、親は出勤しないといけないのに、子どもは春休みで、小さい子はどこに預けたらいいの?という問題が出てきました。
 職場によって判断がされていると思います。
 隣のロシアでは来週1週間の有給休暇をとるようことになって(食料品店や薬局などは普段通り営業)プーチン大統領も「家にいましょう。」と国民に対して言っているのに、ベラルーシでは「今週は休日は日曜日1日だけです。6日連続働いてね。」になったので、その差が大きいように感じます。ただ、ベラルーシはコロナウイルス感染者数もロシアと比べると少ないし、し死者も出ていないので、何でも予定通りに粛々と進め、国民がパニックを起こしたり、ストレスを溜めたりしないようにするという方針のようです。

 さらにベラルーシではコロナウイルスが流行している国から帰国した人は空港で検査を受け、自宅で14日間自主的に自分を隔離してください、という呼びかけました。
 しかし、強制力はなく、また違反者に対する罰則なども全く決まっていませんし、今のところ決める予定もないそうです。
 日本と同じで優しいですね・・・。ある意味において、ベラルーシと日本は似ていますよ。

 ちなみにベラルーシの国営テレビの番組で、ベラルーシで感染者数が爆発的に増えない理由をこのように説明していました。
 ソ連時代、感染病の大流行が国内(ソ連)でもし発生した場合は、このように対処すべし、というマニュアルが感染病対策をする研究所できちんと作られていた。
 ソ連崩壊後、経済低迷により多くの旧ソ連諸国が、このような研究所を閉鎖したり、人員や研究を縮小した。
 しかしベラルーシでは研究所を(時期によっては細々とながらも)継続しており、今も機能している。
 コロナウイルスが流行し始めたときに、ソ連時代に作ったマニュアルを出してきて、その通り実行した。これが効果があって、今ベラルーシでは感染の急増は食い止められている。
 ・・・ということでした。
 自画自賛している部分もありますが、頷ける説明だと思います。
 もっとも重要なのは、一人の感染者が見つかったら、その濃厚接触者を全員24時間以内に発見してすぐ隔離することだそうです。

 一方でソ連時代には半ば鎖国状態で一般人は自由に外国へ旅行に行くことができませんでした。(その代わり地球の陸地の6分の1を占める広いソ連国内は自由に行き来できたので、それでいいでしょ? という感覚だった。)
 ところが今は飛行機での移動も発達し、外国へ旅行に出かけるベラルーシ人もソ連時代とは比べ物にならないぐらい増えました。
 その人たちが感染して、ベラルーシへ帰国する、つまり外国からウイルスを持ち込む場合はどうするのかという状況はソ連時代にはあまり想定されておらず、古いマニュアルに書いていないことが起こっていると思われます。
 今度は帰国者への対策をどうするか、ベラルーシの対応の行方が気になるところです。


 
 

 
 

ベラルーシのコロナウイルス感染者86人に。ベラルーシルーブル下落して新車の売り上げ増

2020-03-26 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 3月26日の書き込みです。
 前日25日のベラルーシ保健省の発表ですが、ベラルーシのコロナウイルス感謝数が86人になりました。
 ベラルーシでは休校措置もなく、30日から予定通り1週間の春休みが始まります。
 買い占め騒ぎもなく、国境封鎖もなく、国内での人の移動も制限はありません。

 ベラルーシルーブルの価値は下がり続け、ここ2日はやや上がったものの、これからも下がり続けるだろうと思っている人が多いようです。
 ベラルーシは多くの物を輸入に頼っています。ベラルーシルーブル安になると輸入品の値段が上がります。
 そこまでは分かるのですが、ベラルーシでは商品の価格を自由に設定できないシステムになっているので、今日はこの商品は1個この値段で売るのが妥当、と思っても、新しいを値札をつけられないのです。価格をあげる場合はどんな値段にするのか、国に報告と許可が必要です。その手続きのために数日かかるので、その間は、旧価格のままの値札がついたままになります。
 そして自営業以外の職種の給料も物価高に合わせて上げられるのですがすぐ給料日が来る訳でもないので、
「あ、ベラルーシルーブルが急激に安くなった! 輸入品がもうすぐ高くなる! 今の値段のうちに今の給料で買っておこう! 昔の給料をためた貯金を今こそ引き出して買っておこう!」
と多くの人が考えます。日本でも
「明日から消費税が値上げされる! 今のうちに買っておこう! 保存が効くもの、いつも使う物優先に。」
と考えて、買いだめする人が多いですよね。それと同じです。
 ベラルーシではこういう経済危機(ベラルーシルーブル急落に伴うスーパーインフレ)が2011年7月や1998年秋にありました。
 例えば、2011年7月の場合、1ドル2000ベラルーシルーブルぐらいだったのが、朝起きると、5000ルーブルになっている。数日後には8000ルーブルに。
 ベラルーシ人は店に殺到。
 保存がきいて、しかもベラルーシ人が大量消費する物からなくなり、棚は空っぽに。一番最初に亡くなったのは、砂糖、植物油(ウクライナからのひまわり油が多い。つまり輸入品。)、紅茶、コーヒー(どちらもベラルーシで栽培されていない。)チョコレート(原料のカカオマスは輸入品)・・・
 次に前から買おうと思っていた高い電化製品、車、マンション。インフレが始まったら、どんな値段がつくか分からないので、今のうちに。そして価値の下がったベラルーシルーブルたくさん持ってたって仕方がないから、今のうち物に交換しとけとばかり、ありとあらゆる保存が効くもの、腐らないものを買う人がいました。酢、絨毯、冷蔵庫を6台買ったおばあさんがどこかの村にいましたね。
 持病があり、常に薬を飲まなくてはいけない人は薬局に殺到。長蛇の列。紙おむつもベラルーシでは製造されておらず全て輸入品なので、その当時赤ちゃんのいる家庭は大変だったと思います。
 新しい価格が定められ、値段が高くなると、このような騒ぎはおさまりました。
(ちなみにこのときの私は東日本大震災と福島第一原発事故のせいで言葉では言い表せないぐらい大変な日々を送っていたので、買い物など時間がなくて全く行けず・・・。)

 このようなベラルーシの経済危機の騒ぎを経験しているベラルーシ人は、コロナウイルス が流行して、非常事態宣言が出て、自宅待機になり、買い物できなくなるかもしれないから、トイレットペーパー買っておこう・・・という発想にはならないようです。トイレットペーパーはベラルーシ国内で製造されているから。
 ベラルーシ人が考えているのは、コロナウイルス が流行して、中国やロシアと関係しているベラルーシ経済が下向きになると予想され、そのためベラルーシルーブルが急落し、輸入品の価格が急激に上がり、あるいはたくさん輸入できなくなって店頭から消えるかも。今のうちに輸入品買っておこう! ・・・とこうなっているようです。
 現在、ベラルーシでは外国からの輸入車、しかも新車販売数が急増しています。もう少ししたら高くなるから、せっかく今まで貯めた貯金の価値が下がる前に車を買っておこう、という発想ですね。
 風が吹けば桶屋が儲かる、ではないですが、ベラルーシではコロナウイルスが流行すると、輸入車が売れる、ということです。

 

 
 
 

ベラルーシのコロナウイルス 感染者81人。ロシア、ベラルーシとの国境封鎖を解除

2020-03-23 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 3月23日の書き込みです。
 ベラルーシのコロナウイルス 感染者は81人になりました。退院した人は22人になりました。
 感染者のうち最年少は3歳、最年長は78歳だそうです。ベラルーシで初の小学生の感染者も確認されました。小学校6年生の男児だそうですが、こうなるとこの学校は休校になるでしょう。他の学校はもうすぐ春休みなので、それまで何とか授業をしようとするようになるのではないでしょうか。
 またミンスクなど大都市以外の地方都市でも感染者が確認されました。その町から出て行ったこともなく、やってきた人との接触もなく、どうして感染したのかまだ調査中だそうです。

 3月18日からロシアは国境封鎖(外国人の入国禁止)を開始しましたが、今日からベラルーシ人の出国はできるようになりました。他のCIS諸国との国境封鎖も解除されました。ロシアから出国するのはいいけれど、入国するのは禁止だどうです。

 ベラルーシでは、買い占め騒ぎもなく、(一部売り切れる商品がありますが、すぐに倉庫から補充するようにしているので、空っぽの棚のまま長時間放置されることはないです。)人々が買い物に押し寄せることもなく、休校もなく、イベントもほとんど中止されていません。映画館や劇場など空いているところが増えていますが、イベントそのものは中止されていません。
 5月9日の戦勝パレードのリハーサルも予定通り始まり、7月に開催されるベラルーシ最大の音楽祭も実行予定です。

 小中高では、保護者が「うちの子を感染させたくないので、学校に通わせたくありません。休ませます。」という一筆を書いて学校に提出するとその家の子どもは登校しなくてもよいことになっていますが、親世代の共働き率が非常に高いベラルーシでは、そんなことをする保護者はあまりいません。
 学校からどこかへ行く校外学習をどうするのかは校長の判断にゆだねられています、。

ベラルーシのコロナウイルス 感染者76人

2020-03-21 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 3月21日の書き込みです。
 ベラルーシ国内のコロナウイルス 感染者数が76人になりました。このうち15人は退院しました。
 1月23日から始まった検査数は2万人を超えたそうです。
 新しい感染者の詳細や感染源などは公表されていません。

 今、ベラルーシでは外国に足止めされているベラルーシ人に対して、帰国の支援を行なっており、今日もラトビアに保養滞在していたベラルーシ人の子ども140人がベラルーシ政府が用意したバス3台に分乗して帰国しました。
 インドのゴアで旅行していた約15名も予約していた飛行機が突然欠航になり、代わりの交通機関も示されなかったので帰国方法も滞在費用もなくななってきたので、助けを求める自撮り動画を作ってネット上に上げたりしています。
 ベラルーシ外務省は帰国希望者用の緊急電話番号やメールアドレスを設置。インドとスリランカで足止めされているベラルーシ人は近いうちに何とか帰国できる目処が立ったようです。
 
 このようにベラルーシが国境閉鎖をしているわけでもないのに、飛行機の欠航などで、帰国できなくなって困っている人がたくさんいます。
 であるにも関わらず、旅行へ行くベラルーシ人が大勢いるので、とうとう大統領が、
「外国へ行かないでください。行ったら行ったでコロナウイルスの流行が終結するまでそこにいてください。」
と苦言を呈しました。まあ、国境封鎖していないから、仕方がないんですけど。ベラルーシ人に対し、出国したら帰国するなと大統領が言っています。(これが法律化されたわけではありません。)
 足止めされて困っているベラルーシ人の救出にてんてこ舞いなのに、どうして今の時期外国へ旅行に行こうとするのか? やめなさいと国民に言いたい気持ちはよく分かります。
  

ベラルーシのコロナウイルス 感染者69人。海外旅行中のベラルーシ人8000人が足止め状態

2020-03-20 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 3月20日の書き込みです。
 ベラルーシ国内でのコロナウイルス 感染者数が69人になりました。このうち15人がすでに退院しました。
 
 現在どこか外国を旅行しているベラルーシ人は約8000人で、そのうち6000人がエジプトにいるそうです。
 残り2000人はいろんな国に滞在中ですが、この8000人がベラルーシへの帰国を希望しているものの、多くの国で移動制限、交通機関の運行中止などでそれができず足止め状態だそうです。
 ベラルーシ政府はチャーター機を飛ばす予定(予算)もなさそうで、エジプトの6000人は何とかロシア経由で帰国させようとしているようですが、ロシアとの交渉が難航しているみたいです。
 エジプトはベラルーシ人には人気のある観光地です。ピラミッドより、海水浴がしたいと言うベラルーシ人が多いですね。安くて暖かい海があって、そんなに遠くなくて、となるとエジプトが人気なのでしょう。
 しかし、この春の時期にエジプトへ仕事ではなく、旅行で行っているベラルーシ人がこんなにたくさんいるんだ、と日本人の私は勉強になりましたよ。
 夫の親戚も数年前に旅行に行って「エジプト良かったあ。」と喜んでいたので、やっぱり北国の人間にとっては憧れの土地なんだろうなあと思ったことがあります。
 でも、ナイル川クルーズでコロナウイルスの感染が広がっているので、この6000人が無事帰国できても、その後発症しないかどうかとても心配です。
 
 ベラルーシは国境閉鎖や出入国の禁止もしていませんが、隣国が外国人の入国を禁止措置を開始。その前に滑り込みで出国しようとした人が多く、この3日間で1万人がベラルーシを出国したそうです。
 出国先で多いのは、ロシア、ポーランドなど。そこで仕事をしている人や住居・家族がいる人は当然慌てて戻ったと言うことです。しかし出国先の中にエジプトが入っていたので驚きました。
 これは仕事や家族がいるからと言うより、旅行目的の人が多いと思います。
 ベラルーシ外務省はとうとう、ベラルーシ人に対し、「外国へ旅行へ行かないでください。」と禁止はしていませんが勧告しました。

 昨日は昨日でミンスクからカザフスタンの首都へ飛び立った飛行機の乗客の中に2人、コロナウイルス感染者がいてカザフスタンの地方都市に隔離されたそうです。しかし、条約の中にはベラルーシ人は1人もいなかったそうなので、この2人もベラルーシ人ではなく、どうやらカザフスタン人のようです。カザフスタンも厳しい対策を開始したので、今のうちにカザフスタンに帰国しようとした人が乗っていた飛行機だったようです。

 さらにアジア・太平洋諸国で足止めされていたベラルーシ人が、モスクワのブヌコボ空港で足止め状態になっていましたが、今日の午前中、特別便でベラルーシへ帰国できたそうです。
 他にもベラルーシ外務省は、足止め状態にあるベラルーシ人に帰国を促し、支援もするので、今滞在している国のベラルーシ大使館に連絡するよう求めており、電話料金も無料にする決定を下しました。
 また、大型クルーズ船に乗っている4人のベラルーシ人がフランスでの着岸を拒否され、下船することができず、そのまま海上で隔離状態になっているそうで、帰国を希望してもできないことになっているようです。

 私から言わせれば、この時期、クルーズ船で旅行やエジプトまで行きたいと言うベラルーシ人の気持ちが分かりません。
 ベラルーシ外務省は勧告はしましたが、今のところ強制的に禁止しているわけでもないので・・・

 またロシアから陸路でベラルーシへ入国しようとした人(国籍発表なし)2人が、感染者であることが分かり、国境で足止めになったそうです。これはベラルーシ国内での感染者数にカウントされていません。
 

ベラルーシのコロナウイルス 感染者51人。退院者数も増える。

2020-03-19 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 3月19日の書き込みです。
 ベラルーシでコロナウイルス感染者数が51人となりました。
 一方で退院した人の数は6人。今日、明日にもさらに11人増えるそうなので、計17人の退院者数になりそうです。

 経済の話。ベラルーシルーブルは1ドルが2ルーブル10コペイカあたりという為替レートを保っていましたが、中国経済とロシア経済の影響を受けやすいため、コロナウイルスの流行が始まってからじわじわとベラルーシルーブル安が始まって、1ドルが2ルーブル20コペイカあたりになっていましたが、3月10日に大きい下げ幅を記録し、1ドルが2ルーブル30コペイカに。その後少々持ち直したものの、また下がり続け、3月18日は1ドルが2ルーブル40コペイカに。そして今日は1ドルが2ルーブル50コペイカになりました。
 ベラルーシルーブルの相場はコロナウイルスだけが原因ではなく、石油価格に左右されるロシア経済などもろもろの影響があるので、ウイルスのせいだけにはできません。
 ちなみにベラルーシではガソリン価格が下がったり、政府が国民から買い上げる金の価格を上げたり、経済をめぐる動きが目まぐるしいです。
 一般庶民としては輸入品の価格が上がることが一番の心配事ですね。
 ベラルーシは海はなく、寒冷地にあるので、多くの食品を輸入しています。ベラルーシは国境を閉鎖はしていませんが、国境越えが難しくなっている今、輸入品の価格が上がるのではないかと心配しています。
 トイレットペーパーなんて国内でも製造できるものなので、買い占め騒ぎはないのですが、値段が高くなると嫌だなあ、と思って今のうち買っておこう、という考えの人が多いのではないでしょうか。
 
 すでにベラルーシでも買い占め騒ぎが始まった、と商店で空の棚をスマホで撮影してネット上で回しているベラルーシ人も昨日から現れましたが、売れ切れているのは、そばの実と除菌効果があるウエットティッシュぐらいです。しかも画像をよく見ると、除菌効果のあるウエットティッシュだけ「割引セール」になっていたので、単に安いから買った人が多かっただけのような気もします。
 こういう誰が撮影したのかもはっきりしないネット情報に惑わされていてはいけませんね。

 と思っていたら、ベラルーシの政府筋が、
「ベラルーシ人は事前に備えをちゃんとする民族です。今のうちに予備の食料品を購入しておきましょう。ただし頭を使って買いましょう。」
とアドバイス。
 見方によっては買い占めを煽っているような発言とも取れますが、「在庫は十分あります。買い占めないでください!」と抑制するより、冷静で賢明なアドバイスのように私は感じました。
 そもそもベラルーシ人は性格として慎重派が多く、それは歴史的に繰り返し戦争に遭って多くの人が死んでいるからです。そのため、戦争への備えは国にも住民にも心理的に備えがあるように思います。(平和ボケという表現の反対ですね。)
 さらに冬が長い国なので、秋の収穫時には大量に保存食を作る民族です。ピクルス、ジャム、塩漬け、酢漬け、砂糖漬け、干しきのこ、干し魚、燻製ソーセージ、などなどなど。主食のジャガイモは地下の穴倉に大量保存。各家庭がこんな状態なので、食料品の買い占め騒ぎなど起こさないのではないでしょうか。
「いやあ、トロピカルフルーツ食べたいなあ。海の魚も。」
といった贅沢を言わなければ、食料品の輸入が仮に一切途絶えても自給自足率は高いので、ベラルーシ人は生き延びるでしょう。
 去年の秋たくさん作ったピクルスを冬の間に食べてしまって、今なくなってきた、という人は今商店で買うと思いますが、それでも国のどこかに大量の保存食があるので、一時的に商店の棚が空っぽになってもすぐ補充されるでしょう。
 それより輸入品の値上がり、売り切れのほうをベラルーシ人は心配していると思います。

 さらに国の統制力が強いので、マスクなどの衛生用品はいざとなったら国が全て保管。配給制度を敷くのもスムーズに始められると思います。

 もっともマスクについてはおとといバス停でマスクをしたベラルーシ人を見かけましたが、今年に入って2人目です。
 ベラルーシでマスクをしているのはほとんど中国人です。
 ベラルーシ人にどうしてマスクをしないのか質問したら、
「予防効果なんて特にないから。」「タバコ吸うとき邪魔。」
といった返事が返ってきました。
「大丈夫、うつらないよー。ははは。」
という楽観主義者も多いです。逆に、
「いや、私は心配してるよ。最近手洗いちゃんとしてるし。」
という人もいます。性格はそれぞれ違いますからね。
 ベラルーシ人の良いところは、
「大丈夫だよー。ははは。」
と言っている人に対し、
「どうして危機感ないんだよ!」
と文句を言う人もおらず、
「いや、心配してるんだよ。」
と言う人に、
「神経質だなあ。心配性? やめときなよ。」
と言う人もいないです。
 自分の意見は自分の意見として発言するんですが、それに対して、反応が乏しいです。つまり、批判や評価もない、逆に言うと、押し付けがましいアドバイスや共感の表明とかもないです。
 他人がどんな意見であろうと、どうでもいいや、気にしない、と思っている人が多いです。
 一長一短あると思いますが、今のところ、外国人に対するコロナ差別などはベラルーシにはないです。ここでは外国人である私は助かっています。
 
 

 

ベラルーシの状況 国境の検問所 商店 休校は?

2020-03-18 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 3月18日の書き込みです。
 ベラルーシは国境を封鎖していないのですが、周辺国全てが外国人の入国を禁止したため、国境の検問所では大渋滞が発生しています。
 また陸続きで様々な物質や商品を輸出入しているので、もともと貿易を活発にしている隣国とは輸送トラックの国境越えのときに長い行列ができるものですが、それに加えて慌ててベラルーシへ帰国する人の移動が始まり、検問所に発生したので、「18日から外国人の入国できなくなるので、帰りたい人は今のうちに。」と言われても、国境を越えるだけ2、3日かかりそうなほどの行列ができています。
 バスや列車などの交通手段もなくなり、(例を挙げるとポーランドが外国人の入国を禁止したので、ベラルーシ国鉄はベラルーシからポーランドへ向かう国際長距離列車の運行を中止。車両がポーランドへ入らないくなったので、当然ポーランドからベラルーシへ乗客を乗せて戻ることができなくなった。)でも陸続きだから、国境を自転車や徒歩で越えようとするベラルーシ人もいるそうです。

 ロシアに住んでいるベラルーシ人は非常に多く、ベラルーシに住んでいないベラルーシ人のうち、最も多く居住している国がロシアなので、もうこのままずっとロシアにいて、帰省するのはできませんよ、という状態です。
 出張でロシアに行ってただけの人は大急ぎで帰らないといけないので、大変です。飛行機もロシア各地に飛んでいましたが全てなくなりました。
 5月1日からまた外国人の行き来ができるようになりますが、それは5月1日がメーデーで、5月9日は戦勝記念日だからです。
 日本で言うところのゴールデンウイークのようになり、このときに休暇を取って、ロシアへ行き来するベラルーシ人も増える時期です。
 ロシア側が期間を延長することも十分ありえますね。

 次にベラルーシの商店について。世界各地で買い占め騒ぎが起きていますが、ベラルーシはそれは起こっていません。
 平常通り店は営業し、平常通り買い物客が買い物をしています。
 しかし、この土曜日から店によっては「そばの実」の棚だけが空っぽというところが出てきました。
 これは麺のそばではなく、そばの実です。これでおかゆを作るんですよね。
 ベラルーシ人は非常食というとそばの実が真っ先に念頭に浮かぶらしいということがよく分かりました。
(S夫もすぐ2袋買って来た。(^^;) でもそれを買った店では普段どおりたくさん売られていたそうです。)

 日本などで品切れ状態になっているトイレットペーパーはベラルーシでは普通にたくさん売られています。店によっては「今がトイレットペーパーが売れるチャンス!」と思ったのか目立つところにたくさん置いているところもあるのに、大して売れていません。たまーに1人で大きいお買い得パックを買っている人がいる程度。
 ハンドサニタイザーは、薬局で買うもの、というイメージらしく、既に売り切れている薬局もあります。しかしやっぱりスーパーで、「今ならたくさん売れる」と思ったらしく、レジ横のちょい買いできるコーナーに40本ぐらい箱ごとどさっと売っているのに、その箱の隙間の状態からして売れたのは3本ぐらいに見えました・・・確かに以前より1ルーブルほど値上がりしていましたが。
 レジの人がレジの横に置いていてときどき使っているようでした。今まではこんなことしてなかったです。
 スーパーの出入り口付近に消毒液も置いてありました。これも今まではなかったことです。 しかし私が見ていた限りでは、誰も使っている人はいませんでした。
 
 あとは除菌効果のあるウエットティッシュやハンドソープがややよく売れているといったところでしょうか。マスクをしている人はほとんどいません。
 このように書くと、何だかベラルーシ人が危機感を抱いていないのか、あるいは冷静なのかと思われるでしょう。
 私の感覚では、買い占めるほどの現金が今手元にない、というベラルーシ人が多いというそれだけのような気がします。
 今度の給料日が来たら・・・と考えている人が多いのではないでしょうか。
 普段の買い物はするけど、いつも買っているものの中で、「せっかくだから普通のウエットティッシュじゃやなくて除菌効果のあるのにしとくか。」「保存が効くという意味ではそばの実かな。」という感覚のようです。他にもベラルーシ人が消費する「マカロニなどのパスタ類」「小麦粉」などは全く売り切れていません。(私は日本人なのでお米を多めに買いましたが、私1人で買い占められないほど、お米は大量に売られています。)
 インスタントラーメンや缶詰なども売り切れそうな気配はないです。これからどうなるか分かりませんが。

 次に学校について。ベラルーシでは小中高は今年3月30日から1週間の春休みです。しかし、昨日、それを早めて3月23日から2週間の春休み前倒しと延長になるのではないかという噂がミンスクとグロドノの保護者の間で飛び交いました。その日の午後のうちに教育省が否定。そのような対策を打とうかという考えはあったようなのですが、結局予定どおりになるそうです。
 子どもたちはがっかりでしょうか? でもベラルーシ女性の専業主婦率は非常に低いので、子どもだけで留守番しないといけなくなったり、友達と遊べなくなる可能性も高いし、まだ外も寒いのでこの決定で良かったのではないでしょうか。

 ベラルーシの大統領は「ベラルーシは国境封鎖はしない!」と宣言。休校もしないのでしょう。
 日本文化情報センターは児童図書館内の施設なので、休校が始まったら、休館してしまう可能性が高いのですが、今のところ何の変更もなく通常どおり開館しています。


ベラルーシでコロナウイルス 感染者36人。ロシアがベラルーシとの国境封鎖へ

2020-03-16 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 3月16日の書き込みです。
 ベラルーシ国内での感染者が36人であると確認されました。
 先週の発表では27人でしたが、これに9人増えました。この9人のうち5人が前回の書き込みでお知らせした5人の学生です。
 4人はミュンヘン、アムステルダム、モスクワに滞在した後、ベラルーシへ帰国したベラルーシ人だそうです。

 突然、ロシアがベラルーシとの国境を閉鎖すると発表しました。
 ベラルーシはコロナウイルス の死者数もゼロなのに、突然の決定にベラルーシ人はとまどっています。
 ベラルーシとロシアは経済同盟を結んでいて、ベラルーシ人とロシア人はビザなしで渡航できるし、大学の入学も留学生扱いになりません。
 そもそも国境なんて存在していないという意識であったのに、ロシアは急に何を言い出したのか、という反応です。
 これでベラルーシからロシアへコロナウイルス が持ち込まれる対策にはならず、経済的な損失がお互いに出そうな気がしています。
 
 すぐにロシアに在住しているベラルーシ人がベラルーシへ帰国を希望したい場合、ベラルーシ政府は交通手段など手助けをすることを発表しました。

 同じ経済同盟国のカザフスタンも非常事態宣言を発令。さらにはベラルーシで勉強しているカザフスタン人学生の帰国を促しました。
 カザフスタンは3月13日に最初の感染者が確認され、15日に感染者数が8人になり、そして16日から非常事態措置が開始ですよ。対応早すぎる・・・いや、これぐらい迅速にしないといけないのかもしれません。 

 ベラルーシは国境封鎖は行なっていませんが、国境を接する周辺国全てが外国人の入国制限を始めたので、隣国には行けなくなってしまいました。
 そのため、ポーランド、リトアニアなどに向かう飛行機や長距離バスが全て運休になっています。なぜかキプロスへ行く飛行機もなくなってしまいました。
 また明日からはリガとキシニョフへの飛行機も当分見合わせになるそうです。
 今日の時点で25カ国とミンスク空港を結ぶ便が欠航となっています。

 ところでベラルーシの大学機関です。ベラルーシ大学は今日からすべての学部で休講(延期)措置が取られましたが、他の大学でも同じことが起こっているようです。
 ベラルーシ国立医大の学生であるY子によると、何の通達もなかったので、通常通り大学へ行くと、突然大人数の講義は延期、体育の授業は中止されたと言われたそうです。
 今、大学の体育の授業は体育館の中、つまり室内で行われているので、そのため中止になったようです。

 またベラルーシのグロドノ州だけ青少年が参加する全てのスポーツイベントを中止することになりました。特にグロドノ州だけ感染者が多いとか、そういう状況ではないのですが。

 
 3月16日夜の書き込みです。
 ベラルーシ教育省はベラルーシ大学だけではなく、全ての大学で大人数が聴講する講義の授業は延期するよう勧告しました。
 
 ビテプスク市内にある二つの製靴工場が4月3日まで操業中止しています。

 ロシアは3月18日から5月1日まで外国人の入国を禁止するそうですが、逆にベラルーシは国境閉鎖はしないと断言しました。

 ベラルーシに帰国希望しているが、交通手段がなくなったりなどの理由でポーランドあるいはリトアニアで立ち往生しているベラルーシ人のために政府からチャーター機ではなく、チャーターバスが出るそうです。
 

 

ベラルーシでコロナウイルス感染者数21人から27人へ。

2020-03-15 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 3月12日夜の書き込みです。今日の夜8時になって、突然ベラルーシでのコロナウイルス感染者数が21人という発表がありました。
 すでに退院した3人が含まれているのかはっきりしませんが、突然感染者数が2倍近くになりました。
 他にも感染疑いのため検査中の人が1万人以上いるそうです。

 ベラルーシで「国際」何とかという名称の、多数が集まるイベントや集会は4月6日まで禁止するかどうか協議に入るようです。
 

 3月13日の書き込みです。
 ベラルーシ国内のコロナウイルス感染者が27人になりました。
 増えた6人のうち、1人はグロドノ市民、1人はゴメリ市民、2人はミンスク市民、2人はビテプスク市民だそうです。


3月14日の書き込みです。
 2日前にベラルーシ大学の学生がグループで検査を受けたと書き込みましたが、その結果、そのうちの1人が陽性だったそうです。
 この学生は北イタリアに滞在していたのに、ドイツ経由で帰国して、イタリアにいたことを申告していなかったが、その後感染者だと判明した人の息子だそうです。
 今度はこの学生との濃厚接触疑いのある学生(人数は発表なし)が検査入院させられるそうです。
 今のところこの学生にも周りの学生にも症状は出ていません。
 学部は発表されていませんが、学生の間で流れている噂によると、国際関係学部だそうです。
 大学構内はすでに消毒済みだそうです。


 さらにこのイタリアにいたことを申告していなかった感染者の娘について。この娘が通っていた学級だけが13日、1日だけの学級閉鎖になったそうです。
 この娘(年齢などは発表なし。)自身は陰性の結果だったそうです。週明けの月曜日からは通常通りの登校をするそうです。
 今のところ、全国一斉に休校する措置はベラルーシはとる必要なしとの判断だそうです。 

 さらにビテプスクの軍人がイタリアに滞在していたそうで、発熱など症状が出たので、今検査中です。
 もし陽性だったら、軍人なので、所属部隊全員が検査を受けさせられるそうですね。

 3月14日午後の書き込みです。
 検査を受けていたベラルーシ大学の学生のうち、5人に陽性反応が出ました。
 上記のイタリアに滞在をしていたのに、ドイツ経由で帰国して、空港での検査をすり抜けていた男性の息子から感染したようです。
 この男性に対する非難が高まっています。
 この男性は帰宅してから症状が出て、そのときも治療を国公立の病院で受けようとはせず、民間の医療検査センターへ行きました。
 そのときも、北イタリアに滞在していたことは話していなかったそうです。
 現在この男性はコロナウイルス感染者専用の病棟に入院中ですが、全ての感染者の中で症状が最も重いそうです。
 とは言うものの、重症ではないです。
 
 新たに感染が確認された5人の学生のうち、学生寮に住んでいる人がいたために、今日、この寮の消毒作業、そして入寮している240人の学生や教職員が検査を受けることになりました。今後の検査の結果が気になります。

 ベラルーシと国境を接するウクライナ、ポーランド、リトアニア、ラトビアが外国人の入国を原則禁止することになりました。
 陸続きでいける外国なので、ベラルーシ人はかなりの人数行き来しているはずなのですが、しばらくこれらの国に入国はできないようです。
 逆にこれらの国に滞在している外国人で出国を希望している人は出国できるそうです。
 ちなみにベラルーシは出入国制限は行なっていません。この対策方法については政府は、あまり効果は期待できない、としています。(今さらもう遅いのでは?)
  
 もっとも、もう一つ国境を接しているロシアとの間は行き来は自由です。


 3月15日の書き込みです。
 上記5人の大学生の感染者ですが、すでに発表された27人の感染者に含まれているそうです。
 そうするとミンスク市民の新しい感染者2人という数字に合致しないのですが。 学生寮に住んでいる学生はミンスク市民には当たらず、出身地の市民として計算して発表しているということでしょうか。よく分かりません。

 3月15日夜の書き込みです。
 ベラルーシ大学全学部で全ての講義が1ヶ月ご延期されることになりました。 3月15日夜の書き込みです。
 ベラルーシ大学全学部で全ての講義が1ヶ月後に延期されることになりました。
 感染が確認された学生は一つの学部に集中していたはずなのですが、やはり、学生寮はいろいろな学部の学生が住んでいるので、このような決定になったのかもしれません。
 ベラルーシでは学生寮が多くの感染者を生み出す条件が重なっているとも言えますね。いろんな地方や国の出身者が一箇所に集まっていて共同生活を送っている、しかも居住者の密度が狭く、どちらかと言えば閉じられた空間です。
 こまめに部屋の換気などしていればいいですが・・・。

ベラルーシで10人目、11人目、12人目のコロナウイルス感染者

2020-03-12 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 3月11日の書き込みです。
 ベラルーシ保健省はベラルーシ国内で10人目と11人目のコロナウイルス感染者を確認しました。
 一人はミンスクで、もう一人はゴメリ市の住民だそうです。それ以上の詳細は発表されていません。相変わらず医師は守秘義務があるから、というのが理由だそうですが、ゴメリは最初の感染者なので、もう少し詳しく感染経路を説明してほしいところですね。
 
 一方で感染者のうち新たに3人が今週中には退院できる見込みであるとも発表。

 また明日12日から4月2日までミンスク・ミラノ間の飛行機は全て欠航となりました。しかし空港が閉鎖されているわけでもなく、他の方法で外国人が入国できます。

 
 3月12日の書き込みです。
 上記の感染者についてもう少し詳しい情報が報道されました。
 10人目の感染者はゴメリ市民。男性。スポーツ選手で、試合に参加するため最近ポルトガルに滞在していたそうで、ミンスク空港での検査で感染疑いとなり、その後陽性結果が出て、現在ゴメリ市にある感染病棟に入院中だそうです。

 11人目の感染者はミンスク市民。男性。ドイツのほか北イタリアに滞在しており、帰国後陽性結果が出ました。今2回目の検査を受けて結果待ちだそうです。
(追記。北イタリアに大差していたのに、ドイツのミュンヘン経由で帰国したので、イタリアには滞在していたことを申告していなかったことが後になって判明。)

 そして12人目の感染者はグロドノ市民。62歳の女性。イタリアに滞在していたそうです。何の症状もありませんでしたが、本人自らイタリアに滞在していたので、検査をしてほしいと依頼。その結果陽性反応が出て、グロドノ州立感染病棟に隔離されています。

 いずれの場合もベラルーシ国内での濃厚接触者の確定や検査を行っているそうです。
 またベラルーシ国内での感染者の合計は12人ですが、すでにこのうち3人が退院しています。それでも退院後14日間の自宅待機を指示されているそうです。

 今日、ベラルーシ大統領自らが、薬品やマスクの買占めをするのは無意味だと国民は理解したはずだ、とコメントを発表。また不必要にパニックを起こさないように、とも。
 一方で保健省は、不特定多数が集まるイベントを自粛するか否か協議を始めるかもしれない、と発表。ただし、このイベントの中に休校は入っていないそうです。

 そして、一つ気になるニュースが出てきました。
 国立ベラルーシ大学の学生グループが一斉にコロナウイルスの検査入院をさせられたそうです。人数など不明です。
 学生の中で、インフルエンザの症状がある人もいないそうですが、すでに判明している感染者との濃厚接触者である疑いがあるそうです。
 それ以外の学生は通常通りの授業を受けています。
 詳細がよく分からないですね。もしこの中に感染者がいたら、もう少し詳しく報道されるのでしょうけど、全員陰性だった場合は、プライバシー保護の観点からして、詳しく報道しないほうがいい、という配慮なのでしょう。

 ベラルーシではすでにコロナウイルス・ホットラインの特設電話番号を用意。一つは全国用で、もう一つはミンスク市民用です。しかし24時間体制ではありません。
 ミンスク市民用の方は朝8時半から午後3時で受付終了。人手不足なのかもしれません。あるだけありがたいし、いよいよとなったら救急車を呼べばいいだけですからね・・・。


東日本大震災から9年

2020-03-11 | チロ基金
 東日本大震災発生から9年。
 ベラルーシに住んでいる人の気持ちをそのまま日本の方が話しているインタビュー記事(週刊金曜日)があったので、リンクを貼っておきます。

・・・

元酪農家の長谷川健一さん怒りの告発 「飯舘村では若い人が胃がんで立て続けに亡くなっている」
小雪が舞う2月上旬の福島県飯舘村(いいたてむら)。元酪農家の長谷川健一さん(66歳)宅を訪ねた。飯舘村を訪れたのは実に3年ぶりのことだ。

「バタバタ逝っちまう」
 東京電力福島第一原発事故に伴う飯舘村の避難指示が、一部の帰還困難区域を除いて解除されたのは、2017年3月のこと。同村前田地区の長谷川さんは翌18年5月に自宅に戻り、現在は妻と父の3人で暮らしている。

 久しぶりに訪ねた長谷川さん宅は、見慣れた牛舎が撤去され、そこにはなにやら真新しい工場のような建築物が建っている。聞くと、畑が荒廃するのを見かねて植えた蕎麦(そば)の実を選別・製粉する機材が、その“工場”の中に納まっているのだという。

 農作業のできない今の季節は「冬眠中だ」と言って笑う長谷川さんに、まずは自分の近況報告をした。飯舘村で避難指示が解除されたのと同じ17年の出来事だが、筆者に胃がんが見つかり、胃の4分の3を切除する手術を受けている。そのため体力が落ち、飯舘村に来られなかった不義理を詫びつつ、家族や友人の間で似たような大病をした人がいないか尋ねた。すると、長谷川さんが答える。

「いや、病気を通り越して、亡くなっているよ。50代後半から60代の、俺よりも若い人が。そのほとんどが、がんなんだけどな。中でも胃がんという人をよく聞く。見つかったと思ったら、皆、バタバタ逝(い)っちまうんだから。考えるに、飯舘村の俺らは皆、免疫力が低下しているからじゃないかな」

 長谷川さんの妻、花子さん(66歳)が続ける。
「仮設住宅に避難していた頃からです。でも皆さん、病院では必ず『原因はストレスですね』って言われるんです」

健一さん「今まで、そんなことはなかった。がんで若い人がバタバタ亡くなるなんてことは、原発事故の前の飯舘村ではなかった。
 ウチのすぐ隣の友達(62歳)は、避難指示が出ても仮設住宅に避難しないで、ずっと村に残っていた。それで一昨年、胃がんが見つかって胃を全摘したのだけど、あちこちに転移が見つかって、その年の6月に亡くなった」

花子さん「あの人は胃の手術の後、退院したその日からお酒を飲んだんだよ。『胃がなくても、ちゃんと酔っぱらう』って(笑)。でも、そんな人でも亡くなっちゃった」

健一さん「彼の妹も、乳がんが肺に転移して40代で亡くなっている。
 60歳で亡くなった人もいるんだよ。これも俺の友達で、やっぱり胃がんだった。肺や大腸、リンパにも転移していて、見つけた時はもう手遅れで、手術もできずに医者から『あと半年の命』と告知されたと、奥さんから聞いた。そのちょうど半年後の19年2月に亡くなった。今月がちょうど一周忌だ。
 そう言えば、あのTも胃がんだっけな?」

花子さん「そう」

健一さん「あいつも胃を取って、50代で逝ってしまった」

花子さん「胃がん以外でも、がんで亡くなった人がいっぱいいる。かなり若い人も亡くなった。なんで前田地区は若い人ばっかり亡くなるんだ――って言われたね」

健一さん「俺らと同じ年頃で逝くわけだから、余計に記憶に残るんだ。それも、がんが見つかってから、そんなに時間が過ぎないうちにどんどん悪くなって、逝っちまうんだから。
 80歳や90歳でがんになるのは、これはしょうがねえな、天命を全うしたんだな、とも思えるけども、60代だとそうはいかねえべ。
 ただ、因果関係はわからない。放射能との関係は。だから皆、諦めている。それに、当事者はなかなかしゃべろうとはしない。『俺はがんだ』って言いふらしてまわるバカもいねえし」

 東京電力福島第一原発が凄まじい量の放射性物質を放出してからまもなく9年が経つ。だが、この国では被曝による健康被害は「一切ない」ことにされている。本当にそうなのか。3月6日発売の『週刊金曜日』では、福島県のデータなどを掲載。放射線医学の専門家に話を聞くとともに、「泣き寝入り」しない方法を探っている。

(明石昇二郎・ルポライター。2020年3月6日号より抜粋)

・・・

 ベラルーシで聞き取り調査をした人たちからも、小児甲状腺癌以外に大人が様々なガンになっていると言う声をよく聞きました。
 ベラルーシ人の場合、もともと皮膚ガンや肺ガンにかかる人が多いのですが、人種による体質の違いもあるでしょう。

 昨今のコロナウイルス感染の拡大、日本もベラルーシも心配です。
 特に放射能被曝を受けている人は、持病のあるなしに関係なく、免疫力が低下していますから、感染症に罹患するリスクが高いです。
 どうかみなさん、感染予防策を講じ、免疫力を高めるためのきっかけにしてください。

ベラルーシのコロナウイルス感染状況

2020-03-09 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 3月9日の書き込みです。
 昨日、3月8日は国際女性デーでした。それを記念して、女性だけが参加できるマラソン大会がミンスク市中心部で開催されました。距離は2キロのコースと5キロのコース。
 コスプレOKだったようで、みんな楽しく走っていました。子どもも参加でき、お母さんといっしょに走ったり、ベビーカーを押しながら走るお母さんも。
 沿道には応援するお父さんや夫、彼氏が詰めかけ、マスコットキャラ代わりのお花の着ぐるみを着た竹馬(スティルツ)と次々ハイタッチ。
 ベラルーシ以外の国からも参加者がありました。ロシア、ウクライナ、ハンガリー、イスラエル、スウェーデンだそうです。
 平和な光景です。他国で開催予定だったホッケーの試合をベラルーシで開催してはどうかと言う案が出てきて、ベラルーシ側は前向きだそうです。
 経済面においてもスポーツの試合の誘致は開催国の利益につながります。それに、「わが国はコロナウイルスなど流行していません。コントロール下にあります。」と言う安全アピールもできます。
 このようにベラルーシではスポーツだけではなく全てのイベントが予定通り行われています。
 マスクをしている人はほとんどいません。
 しかしベラルーシではマスクの大量生産を始め、1日で55万枚生産する予定だそうです。

 3月10日からベラルーシ国立技術大学も平常通りの授業が再開します。
 感染者第1号のイラン人留学生はすでに退院。コロナウイルスに感染したら、最低でも14日間は入試なくてはならず、検査を受けて、2回陰性の結果が出たら、退院できるそうです。
 しかし、この留学生が大学の授業に出席できるのはもう少し後だそうで、しばらく自宅待機するようですね。

 今日(3月9日)になって、さらにベラルーシで新たに感染の疑いがる人が出てきました。今再検査中のようです。
 

 3月9日夜の書き込みです。
 新たに3人の感染者が確認されました。合計9人の感染者数となります。
 この3人の詳細は発表されていません。公表されたのはイタリアで感染したベラルーシ人だと言うことだけです。
 イタリアからベラルーシへ帰国後すぐに病院に隔離されていて、毎日検査をしていて、今陽性の結果が出た、と言うことですね。
 ビテプスクからイタリアへ出張に行っていた人か、ブレストから家族3人で旅行に行っていた人なのか、そのどちらもなのか、はっきりしません。