ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

12月31日、大晦日

2020-12-31 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 12月31日、大晦日です。

 朝からベラルーシ大統領は子ども腫瘍学センター(小児がん専門病院)を訪問し、入院中の子どもたちにプレゼントを渡しました。白血病の子どもも多く入院しているのですが、大統領はマスクをしていませんでした。

 また病院近くの団地では、1階の入り口に治安部隊が一人ずつ配置されました。

 

 2021年2月に開かれる国会で、憲法は改正されない、とルカシェンコ大統領は明言しました。

 

 今日付けで、退職あるいは解雇となった反政府支持者もいます。

 反政府支持派の子どもにボランティアがお年玉袋のようなプレゼントを50個手渡しました。包装は当然白と赤。中身のお菓子は、おそらく国営企業のお菓子ではないでしょう。

 

 100人以上の反政府派の身柄拘束者、逮捕者、服役中の囚人が刑務所、留置所で新年を迎えることになりました。

 

 多くの野党メンバー、著名な支持者が動画で新年メッセージを発信しています。

 

 午後9時、オシポヴィチ市全域で断水・・・。

 

 午後10時半ごろ、ミンスクの街の中心部には警官、護送車が配置されました。十月広場近くの独立大通りは市バス2台で閉鎖されました。車両は通行止めになっています。十月広場にはクリスマスツリーが立てられているのですが、周囲の道は通行止めになっており、平年と比べると人出は少ないようです。

 周りに護送車が配置されているので、コロナ禍であるにもかかわらず外出できるとしても楽しくないですね。

 ミンスク市内では道路が通行止めになっている部分はあるものの、地下鉄は年末年始の特別運行が行われます。つまり夜中に市の中心部へ行って、打ち上げ花火を見たりカウントダウンできます。バスも臨時便が出ます。

 

 ミンスク各地の団地ではいつものように反政府デモ集会が行われています。

 

 (私はもちろん自宅におります。もうおせち料理も作ったし、もちもついたし、年越しそばも食べたし、今、紅白歌合戦を見ているという平年どおりの大晦日です。)

 

 恒例の大統領の国民向け新年メッセージと合わせて、野党のチハノフスカヤ氏も国民向け新年メッセージをユーチューブで動画配信しました。

 配信が始まったときですが、視聴者数はチハノフスカヤ氏の動画はおよそ5万人、ルカシェンコ氏は1万人でした。

 ただし、ルカシェンコ氏のほうはベラルーシ国営テレビでの放映を見ている人が圧倒的に多いです。

 チハノフスカヤ氏の新年メッセージは国営テレビで放映しないので、ネット配信だけです。

 二人とも、ヤンカ・クパーラの詩を引用した演説の内容だったので、驚きました。正反対の立場にありながら図らずも同じことを考えているということでしょうか。

  ヤンカ・クパーラの詩について日本語ではこちらです。(拙訳)

 チハノフスカヤ氏の新年メッセージですが、全てベラルーシ語でした。内容は主に2020年に反政府デモ活動に参加し、命を落とした人への哀悼の言葉、そして参加者の勇気を讃えるものでした。

 支持者にとっては感動的なメッセージだったと思います。チハノフスカヤ氏は改めて、2021年を新生ベラルーシの年にしましょうと呼びかけました。

 それはそれで「よし、がんばるぞ! 来年もデモで声を上げるぞ!」と決意を新たにしたベラルーシ人も多いでしょう。一方で、新生ベラルーシをどのように誕生させるのか具体的な案はチハノフスカヤ氏の口からは全く出ませんでした。

 来年2月には国会を開きますよと現政権側はすでに決定し、それはつまり、野党側に政治カードを切ったということです。政治をトランプ遊びに例えるなら、持ち札の一枚を見せて、こんなカードをこっちは持ってるんですよ、さあ、あんたはどうする?と出方を待っている状態です。それに対する反応が野党側は乏しいんですよね。わざとなのかもしれませんが、チハノフスカヤ氏の演説は情に寄り添うものであって、政治的な武器ではありませんでした。

 

 ルカシェンコ氏の新年メッセージも、例年とは趣きがちがっていました。共和国会館ロビーに立てられたクリスマスツリーを遠景に起立した状態での撮影でした。いつもなら、火が燃える暖炉の前に座って、すぐ傍にクリスマスツリー、シャンパングラスを前に置いている・・・つまり、ご自宅からの生中継放映ですか?と勘違いしそうなアットホームな雰囲気の中で、国民に新年のお祝いメッセージや新年のベラルーシ経済が具体的にこのようによくなりますよ、と演説することが多かったのです。

 しかし今年は、もうベラルーシは過去に戻れない、よりよい未来を作りましょう、ベラルーシがヨーロッパの中心にある地理的条件を忘れてはいけません、次世代の子どもたちにベラルーシの国土を渡さないといけない、そのためには国民が一つにならないといけない(←反対意見を言うのはやめなさい、ベラルーシ人はみんな同じ一つの考えでないといけませんよと反政府派を牽制しているとも読み取れますね。)そして、ヤンカ・クパーラの詩まで引用し(当然そこだけベラルーシ語)我々ベラルーシ人はみんなちゃんとそうしますよ、と宣言しました。

 (ちなみにチハノフスカヤ氏は全身、白と赤のコーデ。クリスマスの飾りも全て白と赤。背景は真っ白のスクリーンでした。)

 

 十月広場では新年コンサートが始まりました。そのバックのスクリーンにルカシェンコ大統領の新年メッセージが投影されました。しかしなぜか映像だけで音声がなかったそうです。なぜ? 放送事故?

   


ベラルーシのコロナウイルス感染者19万4284人。死者数1424人

2020-12-31 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 12月31日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は194284人になりました。1日の新規感染者数は1923人です。横ばい状態が続いていますね。

 死者数は1424人です。1日の新規死者数は3日連続10人です。

 175147人が回復しました。

 398万件を超える検査数となりました。

 

 コロナウイルスワクチンの接種ですが、ベラルーシではまず医療従事者、教育関係者、つまり学校や大学の教職員、そして不特定多数との接触がある職業、店員などが接種を最優先で受けられます。

 

 

 


12月30日。防弾チョッキ

2020-12-30 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 12月30日。今年もあと2日です。

 前内務相は、治安維持のためには最低限の暴力は必要だ、と発言しました。

 つまり犯罪者を拘束したり、取り調べをするときに暴行したり拷問したりするのは、多すぎはいけないが適度なものであれば、それはよいこと、よい仕事をしている、ということです。

 ベラルーシ大統領は軍事基地を訪問し、治安部隊員に旧年の労を労いました。治安部隊長は大統領に防弾チョッキをプレゼントしました。

 

 ミンスク市役所は、ミンスク市内に現在6万7千人の失業者がおり、そのうち1万200人は10年以上働いていないというデータを公表しました。ミンスクの人口は約200万人です。ミンスクに住んでいないけれど、仕事はしています、という近郊の町の住民も多いです。

 ちなみに1万7000人分の求人もあるそうです。

 ベラルーシは日本でも話題になったニート罰金法のある国ですよ。ミンスクだけでこんなに大勢の人が罰金を払っているのですね・・・。

 

 また、ベラルーシには多子家庭が現在11万2000 世帯もあるそうです。多子家庭とは、18歳未満の子どもが3人以上いる家庭のことで、さまざまな福祉を得られます。ベラルーシ政府が少子化対策を推し進めた結果、過去5年の間に多子家庭は40%増えました。

 ベラルーシは少子化が進んでおり、それが社会問題になっていたのですが、ベラルーシ政府の対策により2005年に出生率が上昇しました。その後上昇し続けることはないのですが、以前は一人っ子が多かったのに、今は3人兄弟が珍しくなくなりました。

 少子化対策は目を見張るほどの成果はないですが、ある程度成功していると言ってよいです。

 一方で、子どもをたくさん産んで育てても、その子どもが大きくなってから「ベラルーシには言論の自由もないし、いやだ。自分の政治思想は独裁政治に反対だ。ずっと不景気で給料少ないし。」などと不満を持って、国外へ移転、就職、亡命などしていては、結局ベラルーシの人口は増えないんですよ。

 

 コロナウイルスの自己隔離期間が終わらないうちに、ベラルーシから出国しようとした人44人がミンスク空港で出国を止められました。

 

 明日は大晦日。12月31日午後11時45分、日本では「ゆく年くる年」が始まる時間ですね。ベラルーシではこの時間にベラルーシ大統領が国民に「挨拶(演説)」をします。今年はどんな内容になるでしょうか。毎年同じ部分もあって「来年は平均月収が◯倍になる。」というのが多いです。要するに翌年は景気がよくなり、収入が増えるということです。これを毎年のように話しています。

 私などは、今年の大統領の挨拶の内容が以前とは変わるかなあと思っているのですが、反政府派の人たちは、ルカシェンコ大統領の挨拶など聞きたくない、だってルカシェンコ氏は前大統領だと自分は思っているので。そう、あの大統領選の結果はまちがっているからね。それより、真の大統領であるチハノフスカヤ氏の「挨拶」を聞きたい・・・と話しています。

 

 ちなみに、ベラルーシ人は「日本では12月31日午後11時45分になったら、総理大臣が日本国民に向けて、新年のお祝いや、来年日本はこんな国になります、といった新年の抱負をテレビで放映するのでしょ?」と私に聞いてきます。日本の総理大臣は大晦日のそんな時間帯に15分も全国民に向けて演説などしない、と答えると「じゃあ、天皇が演説するの?」ときかれます。それもしない、と答えると、日本という国は変わった国なんだろうか?という顔をされます。誰が国の代表で、誰が国民に年末のメッセージを送る担当になっているの?とふしぎに思うようです。

 仕方がないので、毎年「日本は別名、日出ずる国だから、夜中の政治家の演説より初日の出のほうが大事。」とか何とか説明しています。


ベラルーシのコロナウイルス感染者19万2361人。死者数1414人

2020-12-30 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 12月30日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は192361人になりました。1日の新規感染者数は1957人です。また1900人台に戻ってしまいました・・・

 死者数は1414人です。1日の新規死者数は10人で、また最高記録タイです。

 171901人が回復しました。

 396万件を超える検査数となりました。

 

 

 

 

 


ベラルーシのコロナウイルス感染者19万404人。死者数1404人

2020-12-29 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 12月29日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は190404人になりました。とうとう19万人台です。1日の新規感染者数は1816人です。

 死者数は1404人で、こちらも1400人台になりました。1日の新規死者数は10人です。10人というのは最高記録タイです。

 169257人が回復しました。

 393万件の検査数となりました。

 

 すでに前倒しでベラルーシ国内でのコロナウイルスワクチン接種が始まりました。今のところ2万人の予約はいっぱいで、この2万人は確実に接種を受けられます。

 その後また新たにロシアからワクチンを輸入する予定だそうです。

 世界中で、コロナウイルスの変異種が発見されていますが、ベラルーシでは見つかっていません。しかし、実際にはもうすでに入ってきているのではと思います。

 ベラルーシでは都市封鎖や国境封鎖などの対策はなく、例年通り飲食店の営業、新年・クリスマスコンサートなどのイベント、里帰りなどの人の移動も続いています。

 

 


12月29日。悪天候

2020-12-29 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 12月29日、強風、雨、道路の凍結によるスリップ事故など多発しました。

 この悪天候の中でも反政府デモ活動は続いています。ネットを活用して手を品を変え、といったところです。

 来年1月に国際ホッケー協会会長がベラルーシを訪問し、大統領と直接アイスホッケー世界選手権大会の会場をミンスクのままにするかどうか協議するそうです。関係者の多くは、ミンスクが会場から外される可能性が高いと見ているようのですが、どうなるでしょうか。

 最近引き上げられた年金が来月から3ヶ月間引き下げられることが決まりました。

 また来年から育児休暇期間が短縮されるようです。国としてはこれから保育園、幼稚園の拡充などに力を入れていくから、としていますが、実際には早く女性が職場復帰して、早く給料を得る、つまり税金を増やそうとしているのでは・・・と思います。

 

 アメリカのトランプ大統領が「ベラルーシの民主主義、人権および主権に関する法律」に署名しました。

 ベラルーシ外務省報道官はこれに対して、無意味と評しています。

 ベラルーシ国内の政治について、アメリカも首をつっこんでくるということでしょうか。

 

 ロシアのペテルブルグのベラルーシ大使館前でベラルーシ人がベラルーシ現政権に対するデモ活動を毎日ベラルーシ大使館の前でしていたところ、ロシアの警察に身柄拘束されたのを受けて、かつてヤンカ・クパーラが住んでいた家の前でデモ活動をしています。

 

 年末恒例の政府主催ダンスパーティーが共和国会館で行われ、314人の大学生が招待されました。大統領も20歳の女子大生(今年のミス・ベラルーシ参加者の一人)とダンスを踊りましたが、まあ、これはどうでもいいニュースです。

 それより314人が大広間で大統領を真ん中にワルツなど踊っていますが、もちろん誰もマスクなんかしていません。ベラルーシのマスコミは、今年の大統領のダンスのお相手は、という報道より、別のところを指摘してほしいですね。


12月28日。強風

2020-12-28 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 12月28日、強風注意報が出ていたとおりの天気です。

 今日は月曜日なので、いつものように高齢者の反政府デモ行進が行われています。

 ミンスクだけではなく地方都市でも行われていますが、拘束されている人はほとんどいません。

 今拘束しても、高齢者なので、年末までに解放しておかないと、新年を留置所に迎えることになるので、そうするとその家族が猛反発して、政府批判が高まるので、どれだったら、拘束そのものをやめておこうという考えのようです。

 もっとも、年が変わるときにお祭りムードに乗じて反政府デモ活動が起きるかもしれないので、警察は警戒を強める方針だそうです。

 それだったら、コロナ感染拡大対策のために大晦日の外出自粛を求めるとかすればいいのに、市が主催の花火の打ち上げとかしますよ。毎晩子ども向け屋外コンサートをしているし・・・。

 

 ベラルーシ大統領は来年2月11日に国会を招集するという政令書に署名しました。

 

 今日は平日なので、反政府デモに参加したため拘束された人たちの裁判が続いています。

 

 リトアニアはすでに768人のベラルーシ人を人道的視点から受け入れました。分かりやすく言えば亡命を受け入れたと同じ意味です。


ベラルーシのコロナウイルス感染者18万8588人。死者数1394人

2020-12-28 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 12月28日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者は188588人になりました。1日の新規感染者数は1841人です。少し増えました。

 死者数は1394人です。

 167421人が回復しました。

 

 ベラルーシ大統領は、国内にロシアのワクチン製作会社の工場を誘致するので、ベラルーシ製のワクチンが製造されるようになると発言しました。しかし実際に製造開始になるのは2年後だそうです。

 

 ロシアのプーチン大統領がコロナウイルスワクチン、スプートニクVが60歳以上でも接種できることになったのを受けて、自分も接種することに同意しました。ベラルーシ大統領は個人的な理由から接種しないと決めたのですが、今後自分も同意するかもしれません。

 

 8月の大統領選挙後、政治的な理由で36人の医師がすでにベラルーシを出国。ポーランドの病院に転職しました。


12月27日。一日中デモ

2020-12-27 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 12月27日、日曜日。反政府デモ活動は止まることがありません。まだ真っ暗の日の出前の朝6時からベラルーシのどこかでデモ活動が始まります。

 それが日が暮れてもどこかで続いています。

 街のどこかに白赤の風船が飛ばされ、くくりつけられています。

 ミンスクの警察は白と赤の組み合わせで住宅の窓を飾るのは規則違反としましたが、あの手この手で反政府活動を続けています。ここまでくるとアイデア合戦です。

 一方で政府側は日曜日の朝になると公用車に国旗をつけて走らせるという車列行進を行なっています。

 冬休み中の学校の屋上に白赤白の旗が立てられたかと思うと、スーパーマーケットの上に国旗が翻り、3棟並んでいる大学寮のうち、1棟だけに国旗が立てられていたりしています。

 

 街の中心部のクリスマスツリーの前で一人デモをしていた男性は身柄拘束されました。

 それでも今日は拘束された人の数は20人ほどで、すっかり減っています。

 デモ活動をしている人が減ったというのもありますが、それ以上に治安部隊が積極的に身柄拘束をしていません。年末年始の休暇モードになったのかもしれません。

 ブレストですでに11回身柄拘束された女性がいるそうです。高齢なので、すぐ解放され、また次のデモに参加し・・・を繰り返しています。

 白と赤のリボンを団地のフェンスに大量に結ぶ反政府デモ活動。結んでは切られ、結んでは切られを繰り返しています。とうとう、リボンを結んだ側が切る側の人にメッセージを張り紙にしました。「リボンを切るのはあんたの仕事じゃない。でも自分のことを(国家の)奴隷だと思うんなら切れば?」

 

 


ベラルーシのコロナウイルス感染者18万6747人。死者数1385人

2020-12-27 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 12月27日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は186747人になりました。1日の新規感染者数は1825人です。少し減りました。

 死者数は1385人です。

 166036人が回復しました。

 

 感染者数は減少傾向にあると発表されていますが、まるでその実感はありません。


12月26日。追いかけられるサンタ

2020-12-26 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 12月26日。土曜日なのでいつものように反政府派のデモ集会が各地で行われています。

 赤と白の服装なので、サンタクロースの格好でデモに参加している人もいるのですが、他の参加者といっしょに治安部隊に追いかけられたり追い払われたりしています。そしてサンタクロース数名が身柄拘束されました。

 

 ミンスク市内の一部地域で、水道水が濁り、断水状態となりました。今年はミンスクの水道の異常が多い年でした。我が家の水道もひどくはなかったのですが濁っており、心配しましたが幸いすぐにきれいな水に戻りました。

 

 政府派の歌手、国会議員のワシリエヴィチ(元ミス・ベラルーシ。最年少国会議員)などのインスタグラムのアカウントが本人の希望とは無関係に削除されました。政治が絡んでいると憤慨する歌手もいれば、ワシリエヴィチはハッカーの仕業だと考えていて、「私のアカウントを削除することでハッカーさんが幸せを感じたと言うのなら、私もうれしいわ。」などとコメントしています。

 

 ミンスクの中心部にある広場に屋外コンサート会場が設けられ、今日から1月2日まで連日夕方5時から8時まで、無料の子ども向け新年コンサートなどのイベントが行われます。冬休みが始まったので家族連れが大勢集まりました。小さい子どもはマスクをしていないし、ソーシャルディスタンスは全くなしのぎゅう詰めの密度です。ベラルーシは今コロナウイルス感染第二波のピーク真っ最中なんですが・・・。

 

 ミンスク市内の公園内のクリスマスツリーに反政府派の人が白赤の飾りをつけていたのですが、全て取り外され、近くのゴミ箱に捨てられ、そのようすがメディアに取り上げられました。

 

 ベラルーシ以外の国でも、白赤のツリーを立てたりして、ベラルーシの反政府派を支持しています。

 ロシアのペテルブルグにあるベラルーシ大使館の前では休むことなく毎日反政府デモ集会が行われています。多くはペテルブルグに住むベラルーシ人が参加しているのですが、今日初めて身柄拘束が行われました。ベラルーシ大使館前でスローガンを叫ぶのが禁止されたそうで、ロシアでベラルーシ人がロシアの警察に捕まっています。

 

 昨日,ベラルーシ大統領はベラルーシ全土で一斉に多発テロを計画していたアナーキスト集団の多くを逮捕し、テロ発生を未然に防いだが、テロリストたちはウクライナから大量の武器を運んでいた、と取材で発言しました。これを受けて今日、ウクライナの国境警備隊は、ウクライナからベラルーシへ武器を密輸しようとした証拠はない、と反論しました。

 さらに逆にベラルーシからウクライナに大量の武器や爆発物が密輸されようとしたとして証拠写真などを公表しました。非難の応戦っという形です。

 

 治安部隊の隊長が部下を連れて、囚人護送車といっしょにいわゆる児童養護施設(孤児、身寄りのない子ども、家庭の事情により保護者といっしょに住めない子どもなどが暮らす施設)を訪問し、クリスマスプレゼントを配ったり、食事をふるまったりしました。子どもたちもクリスマスカードを書いて治安部隊のおじさん、お兄さんたちに手渡しました。

 さらに護送車の乗ってみたい子どもたちは乗せて載もらえました。「一度護送車に乗ってみたかったの!」と言う6歳の男の子には「夢が叶ってよかったね。」と微笑む治安部隊長。

 そのようすがニュースになり国営テレビなどで報道されました。護送車の鉄格子の入った窓越しに見える幼い子どもたちの無邪気な笑顔。運転席や助手席に座れて喜んでいます。この護送車に詰め込まれて、警棒で殴られたり、暴言を吐かれたり、血が流れた人が今まで何人いたでしょうか。

 

 護送車、軍用車など今では見慣れた風景になってしまいました。


ベラルーシのコロナウイルス感染者18万4922人。死者数1376人

2020-12-26 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 12月26日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は184922人になりました。1日の新規感染者数は1916人です。また1900人台に戻ってしまいました・・・。

 死者数は1376人です。

 164538人が回復しました。

 

 年明けからベラルーシでもコロナウイルスワクチン摂取が始まります。ロシア製のスプートニクⅤです。すでに予約が満杯ですが、ロシアでは医療従事者が自分への摂取を拒否したり、ロシアの大統領が60歳以上は対象でないから、自分は摂取しませんと発表しました。

 ベラルーシ大統領も個人的な理由から、ワクチン接種はしないと今日発表。ところが今日になってロシアが60歳以上でも接種できるよう規則を改定。ロシア大統領が摂取するかどうか注目されますね。

 


12月25日。クリスマス。治安部隊

2020-12-25 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 12月25日。クリスマスパーティーを兼ねた団地デモ集会があちこちで開かれています。その周りを治安部隊が警らしています。

 反政府派デモ集会ではサンタクロースの格好をしている人もいます。(白赤の組み合わせの服装だからですね。)

 

 今日、ベラルーシ大統領は子ども感染病院を訪問し、入院中の子どもたちにクリスマスプレゼントを配りました。病院の周りにも治安部隊員が警戒中です。

 

 昨日帰国したコンドゥルセヴィチ大司教は今日はクリスマスのミサを執り行いました。

 ベラルーシ大統領は大司教に帰国許可を出した理由を「今は我々(国民)にとって、彼(大司教)は危険ではないから。」と説明しました。

 

 ベラルーシ大統領,高官、大統領の親戚に対するEUの制裁が発令されましたが、ダーナ・ホールディングスは(大統領と息子の妻)と深い関係があるため、制裁対象企業の一つになっていました。今日ダーナ・ホールディングスはベラルーシでの事業を撤退することを発表しました。

 ダーナ・ホールディングスと言えば、ショッピングセンター、ダーナ・ホールはどうなるの?と気にするベラルーシ市民が多そうですが、もっと問題なのは、ダーナ・ホールディングスが建設している巨大高層マンション群「ワールド」のことです。まだ全てのマンションが完成していないのに、事業撤退するんでしょうか。その場合入居予定者はどうなるのか・・・ベラルーシ経済に大きな影響を与えそうです。

 

  ベラルーシで裁判長が次々と希望退任しています。すでに5人目です。

 

 ベラルーシ大統領は子ども感染病院訪問時のインタビューで、

「ベラルーシ全土で同時多発テロを計画していた集団を逮捕した。それはアナーキスト集団である。ベラルーシ国内、ウクライナにも仲間が残っているが、テロは阻止された。」

と国内での安全について言及しました。

 

 

 

 


ベラルーシのコロナウイルス感染者18万3006人。死者数1367人

2020-12-25 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 12月25日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は183006人になりました。1日の新規感染者数は1893人です。少し減りました。

 死者数は1367人です。

 161832人が回復しました。

 388万件を超える検査数となりました。

 

 12月18日の投稿にも書きましたが、13歳の男子がコロナ感染後、死亡した件について。コロナウイルス感染が間接的な原因で複数の臓器に同時に炎症が起きるという非常に珍しい症状のため、死亡したというのが保健省の出した死因の結論です。

 今日、ベラルーシ大統領はミンスク市立子ども感染病院を訪問し、入院中の子どもにクリスマスプレゼントを配り、死亡した男子について詳細な説明を病院側から聞いたそうです。

 大統領は、診療所で保護者に子どもの病状を詳しく説明していない点、感染病院に搬送されてから24時間経過しないうちに亡くなったことについて、病院の医師たちは出来る限りのことはしたと思う、と発言。医療従事者を叱咤激励しました。 

 


12月24日、クリスマスイブのミサ

2020-12-24 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 12月24日、クリスマスイブのミサにコンドゥルセヴィチ大司教のベラルーシ帰国が間に合いました。

 大きな拍手で迎えられ、拍手が鳴り止まないほどです。

 

 8月に販売が中止されていた花火が、一部販売解禁になりました。新年のカウントダウンに打ち上げる人も出てくるでしょう。

 

 ベラルーシの小中高校は明日から冬休みです。今日、政府が子どものために立てたクリスマスツリーの下、大統領の名前で子どもたちが招待されました。毎年していることです。

 大統領も子どももマスクなし。ソーシャルディスタンスもなく、気軽に子どもとセルフィーでの記念撮影に応じています。

 

 ベラルーシの刑務所は有料で、「滞在費」を払わなくてはいけません。現在のところ「1泊13ルーブル50コペイカ」だそうです。

 1日3食出るそうですが、すでに釈放された人たちが証言しているのは、まず食事が貧相で、とても13ルーブル50コペイカを下回る予算で作ったメニューだそうです。

 朝食はおかゆ(何から作ったおかゆなのか分からない)と砂糖入りの紅茶。

 昼食はスープ(日によってボルシチだったりキャベツスープだったり)、おかゆ、ハンバーグ(肉か魚のミンチで作ったもの)2個。(ハンバーグの代わりにときどきウインナー。)

 夕食はおかゆと砂糖入りの紅茶。

 ・・・が基本で、ごくまれにキュウリのピクルスが数切れかキャベツの漬物大さじ一杯が出たそうです。

 家族に頼んだ差し入れについては、刑務所の規則で、差し入れていいものと悪いものがあるのですが、それに従って差し入れてもほとんど本人の手元には届けられないそうです。

 家族からの手紙も一通も受け取れなかったと証言する人もいました。

 監房は定員オーバーで仕方なく床で寝る人も。

 監房によってはトイレは壊れており、洗面所の水は少しずつしか出なかったそうです。

 マットレスにはシラミがわき、刑務官に駆除してください、トイレを修理してくださいと頼んでも変化はなし。刑務官は名札のようなものをつけておらず、後から「確かに◯◯という刑務官に頼んだ。」と言えません。誰に責任があるのか分からないのです。

 刑務所の規則では1日に1回は15分間外で散歩ができることになっていますが、実際には天気が悪いなどの理由をつけられ、1、2週間に1回ていど。シャワーは元から5日に1回しか入れないようです。

 監房の温度は窓に隙間があるため、冬場はとても寒いそうです。

 ・・・といった証言について、ベラルーシの刑務所は「そんなこと、絶対ありません。嘘の証言です。」と回答しました。

 

 ベラルーシの刑務所ではコロナウイルスの集団感染が起こっているようなのですが、詳細は分かりません。

 一応刑務所の内に医師がいて、発熱した囚人はまとめて一つの監房に入れるようです。そのような専用の隔離監房に入っている人が今増えているのかもしれません。

 そこが隔離病棟のような扱いになるので、病院と同じように刑務所内で治療を受けられることになっています。コロナ患者専門病棟には移送されないようです。