Nの目線

箏弾き菊地奈緒子の360°に向けられた眼差し

初夢もどき。。

2008-01-13 03:04:03 | Weblog
コンサート当日、舞台にのったものの演奏すべき曲が何だったのか。。準備がまるでできていない!!
冷や汗をかく“悪夢”はたまに見るのですが。。。
それに近い体験をしてしまいました.

10日はモデルンアカデミーでの、Internes Konzert で、アカデミー生がそれぞれ独奏を演奏するコンサートでした。これは、一般公開ではなく、内輪だけのコンサート。でも、聞き合うのが音楽家同士ということもあり、変な緊張感もあります.
シュトックハウゼン、メシアン、ライヒ、みんな面白そうな曲が連なっています.私は先日取り組んだBernhald Langの音響エンジニアとの作品を選んだの、ですが、、、
エンジニアの子が、新年明けにならないとフランクフルトに戻ってこないとの事で前日を練習日にしていたものの、前日はその子が他の準備で急がしすぎて断念、さらに当日午前中の予定が午後に変更して欲しい。。とあり、最後にはプログラミングが大変で今日演奏するのは危険なのでやめたい、との事、
コンサート開始まで4時間余り。。。
“なら、せめて昨日のうちに言って!!!”
と思いながらも、ここは踏ん張りどころ、、何の曲で代替えするか、さらに今日のプログラミングに合う曲、と考えて、宮城純一作曲の“星落秋風五丈原”に決定!知る人ぞ知る、スプーンでプリペアード、コップや弓など様々なアイティムを使いこなす、とても面白い曲なのです。そして一番良い事に、即興的な部分が多いので、今日の“やるぞ!”気合いには合う様な気がしたのです.ただ、色々なアイティムがある分、その持ち替え等で流れが滞らない様に、動き、音の流れを再確認する作業が必要です.
そうしているうち、残り3時間。
アカデミーに到着して、曲変更の旨、スプーンと弓とコップを借りたいとお願いして、(ここで何の質問もなくすぐに全てを揃えてくれるのはさすがモデルン!)
そして練習開始。
何とか、さらって、感じをつかんで来た所で急にお腹がすいて来て休憩。さらにもう一度さらって。
本番。
最初から、余りの勢いにプリペアードのスプーンが飛んでしまうハプニング
改訂版で最後にある朗読の部分をどうしても読みたくなって、読んだものの、噛んでしまった。。。
日本人の方がアカデミーにはいるので、恥ずかしかったです.

モデルンの方には“超モデルンで面白かった!”とお誉め頂きましたが...
危険な一日でした.やはり、練習を重ねていないものは怖いです.本当に。