本日は7日、ユーロ圏では明日から開かれるEUサミットに向けドイツ、フランスの他国に対する根回しが行われているのだろうか。S&PがEUサミットの前にドイツをはじめ高格付け6ヵ国の格下げの可能性の条件としてEUサミットの結果をも指摘したことが、むしろ解決に向けた背中を押すんだというショイブレ独財務相の発言もあって大波乱には至らなかった。しかし、こうしたタイミングでの格付け見通しの発表というのも、かなり政治的な意味合いを帯びてくる。サブプライム問題華やかりしころかな、そうした政治的な意図で格付け会社を米国政府が使っているなどという見方が流れたこともあったが、タイミングによっては一国の方向をも変えてしまう力を持つのも確かで、それは格付け判断がカネの流れを変えてしまうことによる。考えてみれば、カネの影響力が極大化して、その方向性が企業や国家までもの盛衰を左右するという環境の中、カジノ経済の申し子的な側面が強くなってしまったのが、今の格付け会社なのかも知れない。
昨日は、10月に独立した豊島さんの後を受けてWGC(ワールド・ゴールド・カウンシル)の日本代表に就いた森田(隆大)さんの格付けの講義を1時間半ほど受ける機会があった。森田さんは、知る人ぞ知る格付けの日本におけるスペシャリストなのだった。日経出版から「格付けの深層」という著書も出している。格付けについては、ごく一般的な知識を何かを読んで身につけていただけの当方にとって、系統だった基礎からの格付け講義は「なるほど」ということも多く、面白く勉強させてもらった。どうして格付け会社は、サブプライムローンを組み込んだMBS(住宅ローン担保証券)やそれらを組み合わせたCDOの格付けでミスを犯したのか。その失敗にもかかわらず、否、その失敗により、格付けの需要がさらに増したのは何故なのか・・・・などなど。M&Aにおける契約を御破算にする(purchase back)のに格付けを要件にしたり、金融機関が与信管理に格付けを利用する「格付けトリガー」など、利用の仕方もナルホド、ナルホドという感じだった。
そういった話を聞いてきたので、なぜフランスは1段階ではなく2段階格下げの可能性なのか、その影響は・・・など改めて考えた。
ところでブラジルの7-9月期GDPが前期比マイナスになったという話、ユーロ圏の資金回収も影を落としている。一時期、証券会社も銀行も売り易さでブラジル投信をどんどん勧めていたよなぁ。
ミセスワタナベが損切り
欧州銀とともに
J-REIT 叩き売りしてるそうです
絶好の買い場かな??