亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

周小川中国人民銀行総裁発言

2006年11月10日 11時47分42秒 | 金市場
9月の米貿易収支の赤字は643億ドルと修正された8月の赤字額689億ドル(過去最高)から約7%ほど減少した。原油価格の下落から減少は予想されていたので、想定の範囲内の話。昨夜の海外市場とりわけNYの時間帯での金の急騰劇は、周小川中国人民銀行総裁がフランクフルトのコンファレンスに参加のおり、ロイターに語ったコメントによるもの。「中国は外貨準備の多様化に対する明確なプランを保持してきた」との発言が、中国の外貨準備が10月末に1兆ドル突破したと伝えられた直後というタイミングもあり、為替市場でドル売りユーロ買いの材料となった。もちろん金市場では金準備の買い増しとの連想が働き、結果的に上値を大きくする触媒の働きをしたかたち。これまでの国務院発展研究センター長や外貨管理局の方針表明より中銀総裁の発言ということで注目度は高かった。ただ内容からは一般論を述べ、中国も他の中銀同様に多様化を考えているというもの。差し迫ってどうのこうのという話ではなさそう。昨日の「地鳴りが聞こえるほどでもない」という表現が誤解を招きそうなので改めて触れると、もちろんこの中国の話ではなく、どうも金市場で長期投資家の動きが水面下で活発化しているんじゃないかということ。耳を澄ませば聞こえると。。。

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