マキペディア(発行人・牧野紀之)

本当の百科事典を考える

大阪はいいなあ

2010年12月08日 | タ行
 大阪府の橋下知事が12月02日、メルマガに次の文を発表しました。

     記(教育で大阪の未来を切り拓く)

 11月26日金曜日、第1回大阪教育会議に出席しました。この会議のメンバーは、知事である私と私立学校を所管する府民文化部長、公立学校を所管する教育委員会の教育委員長、教育委員、教育長。大阪の教育を良くするために公立・私立双方にまたがる課題について、その方向性を協議し、考え方を共有することを目的に新たに立ち上げました。

 会議では、まず私の考えを述べさせてもらいました。

 大阪は、犯罪発生率などの治安面、失業率などの雇用面、生活保護率、離婚率など、あらゆる指標で全国ワーストかそれに近い状況にあります。私は、これを抜本的に解決するための糸口は「教育」だと考えています。

 教育は、子どもたちが将来なりたい自分をめざすための重要なツールです。必死に頑張っているのに家庭の経済的事情によって行きたい学校に行けない、そんな子どもをなくしたい。これが私の第一番目の思いです。

 また、大阪という都市の成長を支えるべき「ボリュームゾーン」といわれる中低所得者層が弱体化したことが、大阪に“負の連鎖”を招き、治安面、雇用面などの問題を引き起こしているのではないか、この「ボリュームゾーン」をこれ以上弱体化させないよう、しっかり支援して、大阪全体の底上げにつなげていきたい。これが私の第二番目の思いです。

 そういう思いから、今回、来年度からの私立高校等の授業料無償化の大幅な拡充を決断しました。これにより、大阪の子どもたちにとって中学校卒業段階での学校選択の幅が大きく広がることになります。

 加えて、頑張れば自分の望む高校に行けるという「ワン・チャンス」を活かすためには大阪の9割以上の子どもが通う公立小中学校での教育が重要になります。そのため、府教委は府域全体でめざすべき教育の目標や水準を設定、市町村の首長や教育委員会は住民の声を聴き、自らの創意工夫と努力で課題に対する改善策を講じ、住民に対して説明責任をしっかりと果たしてもらう。目標や水準をクリアしている学校は市町村教委にまかせ、課題のある学校を府教委が市教委と連携してサポートしていく。そのような役割分担のもとで、府教委の「目標設定」と市町村教委による「結果公表」を機能させ、大阪の義務教育の水準を上げていきたいと考えています。

 会議では、特に課題が多く学力が一定の水準に達していない学校を集中的に支援していくという方向性を確認できました。教育委員の皆さんとは、普段はメールでのやりとりが多いのですが、改めて顔を合わせて意見交換ができて本当によかったです。今後、府と市町村ががっちりスクラムを組んで「大阪の教育は日本一、小中高一貫して日本一」と誇れるようにしたい。私は、教育が大阪という都市の成長を支え、未来を切り拓くと確信しています!(引用終わり)

 感想

 まず貧困と不公正問題に対する手を打つ。これは正しい。

 その後の「教育水準の向上策」では「学校教育というものは個々の教師がするものではなくて、校長を中心とする教師集団がおこなうものである」ということを明確には自覚していないらしいので、今後の展開を待つことにしましょう。


コメント
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