マキペディア(発行人・牧野紀之)

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学校(02、学校は治外法権か)

2008年06月23日 | カ行
     学校(02、学校は治外法権か)

 (2000年)11月06日付けの朝日新聞に「女生徒殴った中2男子逮捕」という小さな記事が載っていました。女子生徒の家に忍び込んで、頭などを殴って怪我をさせた疑いで逮捕されたようです。

 これを読んで私の考えたことは、「これが学校の中で起きたら捕まったかな」ということでした。たしかにこの記事によると、「鈍器で殴りつけて頭や指の骨を折るなど1ヵ月の重傷を負わせた」そうですから、これほど酷い事ならあるいは学校の中で起きても逮捕されたかもしれません。

しかし、一般的に言って、学校の中で起きた「犯罪」は警察に連絡されず、逮捕されないことが多いのではないでしょうか。新聞などに報じられる事例は氷山の一角だと思います。

 つまり、外国の事はいざ知らず、日本では学校は治外法権となっているのです。教師に法律感覚が乏しく、又法治国家であるとはどういう事かがきちんと教えられていないことと関係があるようです。

 生徒が犯罪を犯した時、その生徒を警察に引き渡すことを「売る」と言う表現ないし考え方も、教師仲間にはあると聞いています。犯罪を犯した人を警察に引き渡すのは法治国家の常識ではないでしょうか。

 学校と教師の仕事は、どういう事は人権侵害になるか、どういう事は犯罪になるかを教える事だけだと思います。実際に人権侵害や犯罪が起きたときは、それから後はもう警察の仕事ではないでしょうか。

 もちろん教師が生徒の人権を侵害するような言動も厳重に取り締まるべきだと思います。また、「生徒やり放題」と言われるような生徒の教師に対する人権侵害も取り締まるべきです。

 学校に憲法と法律を貫徹させるべきだと思います。
(2000年11月29日発行)