季節の花と言葉の花束

写真付きで季節の花や言葉の意味をを書くならgooブログ

季節の花の紹介と言葉の花束を書いています。

季節の花「柚子(ゆず)」

2018-12-31 04:36:06 | 暮らし
名言名句(479)

「羽織だと想ったのは、静かに私の軀(み)に積もった

一つの歳の重みであった」『西條 八十』


大晦日になると、それに除夜の鐘の音を耳にすると、この二行の詩句が

脳裏に蘇ります。実感のある詩句です。その重みを体の中にしまい込み、

新しい年への活力としたいものです。年齢を一つ加えたという肉体的な

歳のことを考える必要はありません。前向きに、この歳の重みを受け止

めて、新年を迎えることが大切です。

西條八十は明治25年(1891)に東京で生まれ昭和45年(1970)に亡く

なるまで、たくさんの詩、評論、歌謡曲を発表した偉大な文学者でした。


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12月に実をつけている果樹「柚子(ゆず)」

中国原産。
・柑橘類の中で最も耐寒性がある。
・5月頃に花が咲き、
 6~7月頃に実ができる。
 実の表面はゴツゴツ。
 秋頃に黄色くなる。
・「柚酸」とも書く。

・餅粉、砂糖などを使ったお菓子に
 「柚餅子(ゆべし)」がある。
 「ゆずゆべし」のほか、
 「くるみゆべし」などもある。

・近縁種に
 「酢橘(すだち)がある。


・「桃(もも)  栗(くり) 3年、

  柿(かき) 8年、

  梅(うめ)は酸い酸い13年、

  柚子(ゆず)は大馬鹿18年、

  林檎(りんご)ニコニコ25年」。

 実を結ぶ時期のこと。
 何事も、時期が来なくてはできない、
 というたとえ。
 (ちょっと柚子には気の毒ですね)


・「獅子柚子(ししゆず)」または
 「鬼柚子(おにゆず)」と呼ぶ、
 大きくてデコボコの品種もある。
 (上記「写真集」に掲載)。


・「柚子」とは別に、
 「花柚(はなゆ)」や
 「一才柚子(いっさいゆず)」
 などの品種もあるが、
 「柚子」より少しだけ小型で
 とてもよく似ていて、
 一般的には「柚子」として
 扱われることが多い、
 とのことなので
 ここでは、一律
 「柚子」として紹介します。

 写真の中で
 「花柚」や「一才柚子」のものが
 あるかもしれません。
 ご了承ください。
 (「花柚」や「一才柚子」は、
  「柚子」よりも    
  実をつけやすい品種
  らしいです)


・薬効   肩こり、冷え性、腰痛
・薬用部位 実(入浴剤、ゆず湯)


■冬至いろいろ
 冬至(12月22日頃。
    一年で昼間が最も短い日)

1.ゆず湯
  冬至の日には
  柚子の実をお風呂に入れます
    (柚子湯(ゆずゆ))。
  <参考> 菖蒲湯(しょうぶゆ)
       菖蒲(5月)

  「冬至に柚子湯」の由来は、
   冬至(とうじ)
    →「湯治(とうじ)」
     (お湯に入る)
   柚子(ゆず)
    →「融通(ゆうづう)」
   ”お湯に入って健康になって
    融通よく暮らそう”、
   とのこと。

  また、
  柚子自体にも効能があって、
  柚子湯に入ると
  風邪をひきにくくなり、
  皮膚も強くなるらしい。

2.かぼちゃ
  冬至の日には、
  かぼちゃを食べると
  厄除けになるとの
  言い伝えもある。

3.「ん」のつく食べ物
  冬至の日には、
  「ん」が2つつく食べ物を
  食べると  
  病気にかかりにくくなる
  ともいわれている。

  ★「ん」が2つ(冬至の七種)

    うんどん(うどん)

    かんてん(寒天)

    きんかん(金柑)

    ぎんなん(銀杏)

    なんきん(かぼちゃ)

    にんじん

    れんこん(はす)



(季節の花300より)



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季節の花「蜜柑(みかん)」

2018-12-30 04:38:46 | 暮らし
名言名句(478)

「来年は来年はとて暮らしけり」『露 川(ろせん)』


あるエピソード。ある中年になる男性、暮れになると、来年こそは、

日本歴史を通読しよう、と心に堅く誓うのでした。職業柄、義務的

に読まなくてはならない本、それにかかわりなく読みたい本と、本

は机の傍に山のように積み上げてあります。それらy山のような本を

全て遠ざけて、これまで断片的にしか読むことのなかった日本歴史を

通読しようというのです。日本歴史を体系的にとらえたいという思い

があったからです。ところが、新しい年がやってくると、まず目の前

に迫っている食うための仕事に追われたり、あおれにかかわりのある

本を読まなければなかったりで、ふと気が付くと、日本歴史通読を志

して、とうとう。十年も歳月が過ぎ去ってしまったのです。

逆に、夢のある解釈としては、来年こそ幸せがやって来るだろうとと

いう期待感です。このほうが、生活感情としては、ぬくみがあります。

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12月に実をつけている果樹「蜜柑(みかん)」

もっともポピュラーな
 「みかん」♪
・中国から渡来した柑橘類をもとに
 日本で作られた品種。
・鹿児島県原産で、
 全国で栽培されている。

・ふつう、種子(タネ)はない。
・初夏に白い5弁花が咲く。
・葉は光沢あり。

・・みかんの皮を干したものを
 「陳皮(ちんぴ)」と呼ぶ。

・薬効   食べ過ぎ、胃もたれ
・薬用部位 果皮
・生薬名 「陳皮(ちんぴ)、
      枳実(きじつ)、
      枳殻(きこく)」

・別名
 「温州蜜柑
  (うんしゅうみかん)」
   誕生地は鹿児島県だが、
   市場に出回る名前として、
   中国江南地方の、
   柑橘類名産地の
   「温州(うんしゅう)」
   の名がつけられ、
   そこから「温州みかん」
   の名で呼ばれる。

・愛媛県の県花(蜜柑)
   → えひめみかん

(季節の花300より)





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季節の花「万両」

2018-12-29 04:19:03 | 暮らし
名言名句(477)

「剃刀(かみそり)をあてられていし年の暮れ」『光 秋』

理髪店の椅子で仰向けになりながら、剃刀を当てられていると、

「ああ、今年一年、一所懸命働いたものだ。無事に、正月を迎え

ることができるなあ」と言ったしみじみとした実感にひたること

ができます。その実感は、真面目に生活している人間でないと味

わえない気持ちです。冷えびえとする日々、暖かい理髪店の店内

ではあっても。剃刀は、やはり、ひやりとした感触をもちます。

その感触は、正に、師走以外のなにものでもありません。年の暮れ

の心のくつろぎと、来る年への淡い期待が剃刀を当てられている額

から顔の中へと伝わって来るのです。私が勤めていたころ、職場の

句会に出した句で、互選でかなりの得点が得られました。勤め人

なら、自分のこととして実感を持つからでしょう。

「一年を無事過ごせた安堵感がある」  「生活実感がある」

というのが大方の感想でした。散髪は、頭と顔が奇麗になることも

さることながら、心も綺麗にしてくれるものです。さっぱりとして

新しい年を迎えたいものです。

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12月に実をつけている樹木「万両」

万両の花は7~8月頃に咲き、
 12月頃から冬にかけて
 実が赤くなる。
 万両のなかには
 実が白い種類もある。
・正月の縁起物に使われる。


・万両と千両の名前の違い。

 千両は葉の上の方に
 実をつけるので 
 鳥に食べられやすく、
 万両は葉の下に実をつけるので
 食べられにくく、
 その分、
 実がしっかり残るから・・。

 (でも、万両の実も、
  覆いをしておかないと
  翌年の2月頃までには
  ほとんど食べられて 
  しまうようだ)。

 また、万両の実は垂れ下がり、
 千両は上向きに
 つくので、
 万両の実は重く千両の実は軽い、
 との発想からこの名になった、
 ともいわれる。

 百両や十両は、
 それらに比べ背が低く、
 実の数も少ないからことから
 こう名づけられたらしい。


・千両は、江戸時代後期までは
 「仙蓼」の字で表現された。


・百両
  葉っぱは細長く
  ギザギザがない。
  千両、万両より背が低い。
 十両
  百両よりも背が低い。
  葉っぱはギザギザ。


・百両の別名
 「唐橘(からたちばな)」。

・十両の別名
 「薮柑子(やぶこうじ)」。
   薮柑子の名は、
   薮の中に自生していて、
   葉の形などが
   柑子(こうじ)みかんに
   似ていることから。

・薮柑子の薬効
     せきどめ、湿疹
・薮柑子の薬用部位 根茎
・薮柑子の生薬名
   「紫金牛(しきんぎゅう)」

・12月29日の誕生花
      (千両の実)
・花言葉は「富、財産」
      (千両の実)


・「吾が屋前(には)の
  花橘の いつしかも
  珠(たま)に貫(ぬ)くべく
  その実成りなむ」
   万葉集 大伴家持

 「この雪の
  消残る(けのこる)時に
  いざ行かな
  山橘の 実の照るも見む」
  (山橘=十両:薮柑子)
   万葉集 大伴家持


(季節の花300より)



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季節の花「柾 (まさき)」

2018-12-28 04:43:04 | 暮らし
名言名句(476)

「フロントガラス 霜きらめきて凝りゆくを 

年逝く際(きわ)にひとり見てをり」『高橋 芳子』


私自身、毎年、暮れになると、自分の一年を振り返るひとときをもちます。

年中行事のように、反省事項と悔悟事項にさいなまされるひとときをもつ

わけです。その挙句に、来る年へ新しい望みを賭けている自分に気づくの

です。それでいい、と私は考えます。人生とは、そのような一年の繰り返し

で過ぎて行くのだから。

高橋芳子は福岡県出身の歌人で、昭和21年、東京都立第五高等女学校

専攻科を卒業、歌集に『若夏』その他があり、故五島美代子の創刊した歌集

『立春』の同人として活躍中です。


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12月に実をつけている樹木「柾 (まさき)」

海岸近くの林などに自生する。
・葉は革質でブ厚い。
・秋から冬にかけて
 オレンジ色の実をつける。
・庭木や生け垣によく使われる。
・「正木」とも書く。

・薬効   月経不順
・薬用部位 樹皮

・薬効   利尿
・薬用部位 根
・生薬名 
  「調教草(ちょうきょうそう)」


・”斑(ふ)”入りの葉のものは
 「黄覆輪柾」
 (きふくりんまさき)という。

 葉っぱのふちや中央部に
 斑が入るものや、
 葉っぱが金色に輝くところから
 「黄金柾(おうごんまさき)」と
 呼ばれる品種もある。



(季節の花300より)



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季節の花「冬珊瑚 (ふゆさんご)」

2018-12-27 04:28:22 | 暮らし
言名句(475)

「幸福のカレンダーを掛けたい」『光 秋』

淡い期待感と言ってもいいかと思います。ひょっとすると、どの月か、

どの日か、不幸の色で塗られなくてはならないかも知れません。

それも人生のひとこまでしょう。とはいえ、不幸の色は、出来るだけ

避けたいものです。そのためには、一日一日にしっかりと視点を定め、

その一日一日を幸福色に塗りつぶすように、努力したいものです。

幸福はいつも明るい微笑みで接してくれるような予感がするものですが、

その実、遠くで手招いている姿を見せるだけのことも多いのです。親し

みをみっせてくれるようでいて、一定の距離をおいているのが幸福の実態

なのです。それでも、新しいカレンダーに、幸福を託したいのが人の心の

常です。一日一日を幸せに送りたいと思う心が、今日の一日を充実した

時間とするのです。

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12月に実をつける樹木「冬珊瑚 (ふゆさんご)」

ブラジル原産。明治中期に渡来。

・夏から冬にかけて
 鮮やかな色の丸い実を
 いっぱいつけるので、
 その姿を珊瑚に見立て、
 時期と合わせて
 「冬珊瑚」という名前に
 なったとのこと。

 実の色の遷移がおもしろく、
 花を咲かせたあとで
 緑色の実になり、
 それが「緑 → 黄 → 橙」の順で
 色づく。
 いろんな段階の色の実が同居して
 緑色の実、黄色の実、橙色の実が
 ほぼ同時に楽しめる。

・実はきれいだが毒があるらしく、
 食用にはならない。
・寒さに強い。


・別名
 「ビッグボーイ」
 「クリスマスチェリー」
 「玉珊瑚(たまさんご)」
   いずれも、実の形からの
   命名のようだ。



(季節の花300より)



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