おすすめ度 ☆☆★
心理学好き ☆☆☆
アイヒマン(ナチスドイツで、ユダヤ人を強制収容所に送った重要人物)が、南米で捉えられ、イスラエルで裁判にかけられた1960年。
同じころ、「なぜ、どのようにホロコーストが起きたのか」「人間はなぜ権威へ服従してしまうのか」を実証するため、電気ショックを用いた実験を行った心理学者がいた。その名は、ミルグラム。
その実験は、アイヒマン裁判の翌年に行われたので、「アイヒマン実験」と呼ばれた。
本映画は、その「アイヒマン実験」を行ったミルグラムの半生である。
日本語タイトルは、人の目を引くが、正確ではない。原題は、実験者。
映画の前半は、この実験を丁寧になぞっており、途中からミルグラムが語り出すというスタイルをとっており、むつかしい心理学実験を解説してくれる。
後半は、大学を転々とし、実験に対する批判に耐えながら、本にして出版、テレビにも出演。夫人とのやり取りも続く。
心理学実験に興味ある方には、面白い話だが、興味がないと難解な学問話をきかされることに。
ミルグラムを演じるのはピーター・サースガード。コリンファースにちょっと似ているが、小ぶりだ。