ひろの映画見たまま

映画にワクワク

映画「BOX-袴田事件、命とは」、実在の事件について裁判の在り方を考える。

2011-05-30 16:46:30 | 日本映画

袴田事件は、実在の事件だ。

まだ、再審中で、死刑が確定したままだ。

否認し続けた袴田さんは、精神を病んだ状態で服役中だ。

他の事件が、証拠不十分などで、次々無罪を勝ち取っているので、この事件も早晩解決する見込みだろう。

しかし、40年の長きにわたり拘置され死の恐怖を味あわされた本人はいかばかりだろうか。

一方、これを裁いた裁判官で、多数決で負けたが無罪を信じ、証拠の不十分さを暴いた人がいた。

映画は、この二人を、並行的に描き、人を裁くことのむつかしさを暴き出している。

社会派映画監督である高橋伴明が演出。

二人の生い立ちから、お互い死刑判決で、心を病んでいく姿まで、じっくりと描いている。

ただ、これはドキュメントではない。

警察や検察の捜査、裁判の状況などを描いているが、あくまでフィクションだ。

裁判官の出世問題まで絡んでいるところは、本人たちはどうみるだろうか?

むしろ、資料やインタビューだけに頼ったドキュメントの方が訴える力はあるだろうと思われるが。

裁判員制度が発足して間がないだけに、社会全体で考えるべき問題だろう。

 

 

 

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韓国映画「京義線」、トリノ映画祭で主演男優賞を得たラブロマンス。

2011-05-29 19:13:58 | 韓国映画

京義線は、ソウルと中国国境にある新義州を結ぶ鉄路だが、今は国境線で分断され、イムジンガンが終着。

酔っ払って乗り過ごした男と女。イムジンガンで起こされるが、最終列車のため、電車はなく、雪の降る中歩き出す。

ホテルがあったので、二人はそこで一室に泊まる。

男は、地下鉄の運転手で事件を起し、耐えられなくなっている。

女は、不倫相手とうまくゆかず、自暴自棄。

二人は、それぞれの身をおもんぱかり抱き合いながら泣き崩れる。

でも、二人は、それまでは見知らぬ男女。

ここで燃え上がるわけもなく。

ラブロマンスともいえないこの映画。

たんたんと不幸と幸せのはざまをさまよう男女を描いて、

京義線という、南北と、ドイツの壁などもひっかけて何か言いたかったのだろうか?

ちょっと不可解な映画だ。

 

 

 

 

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映画「ケンタとジュンとかよちゃんの国」、やりきれなさがただよう青春映画!

2011-05-27 19:44:07 | 日本映画

題名だけ見て、子供の映画かと敬遠していたが、なんとかなりえぐい映画だ。

というのも、主人公の男性二人は、壁のはつりを職業とする養護施設出身。

ケンタは兄がいるが刑務所にいる。ジュンは、身寄りがいずケンタが頼りだ。

一方、かよちゃんは、ジュンにナンパされるあほな女だ。

ケンタが、仕事の先輩に給料を巻き上げられることに腹を立て

事務所をぶち壊し、車を盗んで、網走へ向かう。

かよちゃんは、一緒に行くが途中で置き去りにされる。

ここからは、いわゆるロードムービーで、あちらこちらよりながら

彼らの行き場のない感情はどこでも癒されない。

刑務所で兄にあっても突き放される。そして悲劇が??

ただ状況的には、今の若い人たちの閉塞感を拡大した感じもあり、

やることに、意義はないがそれなりに考えさせられるものを持っている。

いい役者をそろえているのがなにより。

(松田翔太、高良健吾、安藤さくらはか)

 

 

 

 

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映画「ザ・コーブ」、和歌山大地町でのイルカ漁のドキュメント!

2011-05-26 19:12:55 | アメリカ映画

この映画を見て、その後NHKのドキュメント「クジラと生きる」を見た。

この映画は、アカデミー賞を受賞することで、世界中に評判を得た。

この映画は、クジラ捕鯨をやめさせようとする意志のもと製作されている。

したがって、隠し撮りという、卑劣な方法で、日本の伝統漁法である、イルカ漁を徹底的に悪として表現している。

イルカを、もりで刺して殺すシーンは、確かに残酷だ。

最後にこのシーンを持ってきて、それまでは、この撮影を隠そうとし、排除しようとする漁民たちを撮影。

一方で、イルカは、知的動物であり、可愛い生物であることを描く。

一方、捕鯨の禁止についても、その会議の模様も描写されている。

そこでは、日本の主張も入れられているが、むしろ揶揄的である。

さらには、築地のセリ風景もうつされ、魚を食べることもいけないような雰囲気だ。

さて、その後は、NHKのドキュメントにあるように、

漁民が漁に出るのを妨げている。生活のかかった漁民に札束を投げつける卑劣さだ。

彼らは、なぜそこまでするのか、理解に苦しむが、それは売名なのか?

いずれにせよここまでやられたらイルカ漁は衰退せざるを得まい。

時代の流れとして受け止めるには、漁民たちにはつらい選択だろう。

 

 

 

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映画「ヤコブへの手紙」、寡黙な映画が発する強烈なメッセージ!それは神のことか?

2011-05-24 18:53:23 | 映画

「ヤコブへの手紙」は、ヤコブ牧師への手紙だが、新約聖書のものでもある。

ただ、盲目の牧師と彼に手紙を読み聞かせる家政婦との話で、一般的な話だ。

手紙を配達する郵便配達のおじさん。

大体この三人が登場人物。

家政婦は、殺人の罪で無期懲役になったが、嘆願があり、恩赦となる、

行くあてもない彼女に、牧師の家政婦を紹介される。

ただ、彼女かなり変わり者で、心を開かない。

ヤコブへの手紙を読み、牧師がそれに返事を書く。

その行為を続けているうちに徐々に打ち解けてくる。

しかし物事はそう簡単ではない。

1時間15分の短い映画だが、ラストは泣かされる。

前半が、きれいなショットの積み重ねと、無口な会話で静かだった映画が、

後半畳み込むように物事が明らかになる。

そこに人間の生き方が凝縮されている。

これはフィンランド映画、道理で光が美しい。

 

 

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映画「スコットピルグリム&邪悪な元彼軍団」、ロックバンドボーイが彼女の元彼と闘うハチャメチャ!

2011-05-23 19:56:25 | アメリカ映画

長い名前に惹かれてみたら、これがまた、任天堂ゲームを映画にしたような、ハチャメチャ。

要は、さえないロックバンドのベーシストが、惚れた女を手に入れるために

彼女の元彼と闘って勝ち上がるという話。

話は単純だから、あとはどう面白く見せるかなのだが

完全にゲーム化しており、勝ち上がるたびにポイントが上がるというゲームそのものだ。

ただ、かなりいろんな手法で、次から次と相手を登場させ、

これまた、アクション映画さながらのハードシーンの連続。

つくりがけっこう斬新で、何とはなしに引き込まれる。

相手も、女がいたり、兄弟がいたりとバラエティに富む。

最後は、次回作を予想させて終わる。

もちろんべたのシーンでは、友達やバンド仲間、家族との

ふつうのしんがあり、こちらは恋愛話だが、ゲームと交互に進行する。

若者には結構面白いのでは??

 

 

 

 

 

 

 

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韓国映画「ひきこもり」、ホラーであり、スリラーであり、家族映画だ!

2011-05-22 19:48:47 | 韓国映画

やはり、韓国映画侮るなかれ、怖い映画だ。

でも、聞くところでは、韓国ではこけたらしい。

叔父と祖母と暮らすとっても明るい17歳の娘。

彼女の友人は学校でいじめられ引きこもりに。

そんな、ありふれた物語だが?

とっても怖いし、物語が二転三転。

引きこもりという社会問題のはずが、家族問題に。

実は、最後のどんでん返し、だから、もう一回見直した方がよいのだが、

ちょっと怖くて見る気がしない。

幸い、物語を紹介してくれるサイトがあり、やっと理解できた。

呪ってやるの言葉どおり、呪いの映画だが、

そこは、韓国映画、愛がからむのだ。

ただ、愛情場面はなく、もっぱらホラーっぽい。

参考に、ホームページアドレスを次に http://heavysweetheaven.web.fc2.com/hikikomori.html 

 

 

 

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映画「ブラックスワン」、ナタリーポートマンが狂気の女を好演!

2011-05-19 15:39:25 | ドイツ映画

「ブラックスワン」は、「白鳥の湖」と二部構成されるレビューだ。

二部のブラックスワンは、官能的な踊りが必要とされる。

トップにのし上がり、白鳥は申し分ない踊りを披露すrが、

監督に、色気がないと注意される。

それからこのトラウマに、追い詰められていくプリマをナタリーポートマンは熱演する。

監督の手法のせいもあるが、これは、一種のホラー映画だ。

主人公の現実と妄想がごちゃ混ぜになって、追い詰めていく。

観客もそれにつき合わされるから、映画を観終わったらぐったりだ。

そのぐいぐいと追い込んでいく手法は、

演ずるポートマンを追いこんで、最後はがりがりだ。

ポートマンが、官能的でないところがこの映画のみそで、

それを努力でカバーしようとするところが、いじらしい。

追われる先輩と追ってくる後輩。それに母親。

いい人たちだが、彼女にとっては、プレッシャーの根源だ。

そして衝撃のラスト!

 

 

 

 

 

 

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「孫文の騎士団」、歴史を借りた香港アクション映画の決定版!

2011-05-18 19:27:57 | 中国映画

孫文という中国の祖というべき人の歴史を借りたアクション映画だ。

辛亥革命を成功させる前の孫文。彼が秘密裏に香港で各地の代表者とあったというのは史実だが、

それを阻止しようと暗殺団が送り込まれ、それを突破しようとする一団が争う。

前半は、孫文に金銭面で援助していた商人が、息子が決起集会など争いに巻き込まれるのに気を病んでいる。

そんな時、芝居小屋で、惨殺事件が起きる。同時に新聞社の社長が監禁される。

風雲急を告げる展開に、商人は、息子の件もあり、孫文を助けようと、助っ人を集める。

その助っ人一人一人が、曰くがあり、恋人、家族、結婚など人生を抱えている。

この前半の個々人の描写が、後半のアクションシーンに生きてくる。

見ているものの、心を揺さぶるのだ。

アクションシーンは、香港映画お手のもので、カンフーあり、棒あり、

最後はピストルまで、あらゆる身近な武器を動員して、多数の暗殺団と対決する。

決して万々歳の結果ではないが、革命という使命が物語を暗くしない。

長尺ものの大作だ。決して飽きさせない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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映画「キッズオールライト」、レズ夫婦とそれぞれの男女の子供。そこへ精子提供者が現れて?

2011-05-16 19:19:09 | アメリカ映画

最近、この手の映画が増えてきた。

キッズとくるから子供の映画かとおもいきゃとんでも。

かなりえぐい会話があるし、セックスシーンも激しい。

ちょっと注意してみる必要がある。道理で、朝からの上映はなかった。

レズの夫婦。大学へ行く娘と弟がいる。

二人は、精子提供を受けた義きょうだいだ。

18歳になると、精子提供者を知ることができる。

で、本当は弟が会いたかったのだが、姉を使って会うことに。

その男は、自然派レストランを経営するお気楽もの。独身を楽しんでいる。

話は、発展し、レズカップルの一人が、その男と関係を持ってしまう。

そんな、ちょっと変わった夫婦と子供、精子提供者のからみで、

夫婦、家族の在り方などをシリアスに語る。一種のコメディでもあるのだが、

大団欒の映画でもない。ほろ苦いのだ。

 

 

 

 

 

 

 

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