ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「婚約者の友人」、戦死した婚約者の友人が敵国の人だった!

2017-10-31 19:31:58 | ヨーロッパ映画

おすすめ度 ☆☆☆★  (劇場鑑賞)

フランス・ドイツ映画

1919年、ドイツ。婚約者フランツをフランスとの戦いで亡くしたアンナは、フランツの両親と共に悲嘆に暮れる日々を送っていた。ある日、アンナは見知らぬ男がフランツの墓に花を手向けて泣いているところを目撃する。アドリアンと名乗るその男は戦前のパリでフランツと知り合ったと話し、彼が語るフランツとの友情に、アンナもフランツの両親も癒やされていく。

フランスの気鋭監督フランソワオゾン作品。

一部カラーを交えながらほぼ白黒で描く、気品ある映像美に惹かれる。

そして物語は、主としてアンナ目線で描かれ、戦争によって失われ、傷ついた男女の機微が物語を紡いでいく。

フランスとドイツ、お互い敵同士、戦争中は殺しあった仲だ。

アンナは、最初婚約者の友人として受け入れ、一時は恋心も芽生える。

だが、アドリアンの告白で、奈落の底に。

周りの人々も、傷つきながら生きている。

戦争が生んだ悲劇だが、この物語はさらに複雑。男と女の関係をえぐっていく。

ラストは、マネの「自殺」(フランツの愛した絵だという)の前のアンナと見知らぬ男。

自殺までしかけたアンナの生きる意志なのか?

味わい深い映画だ。

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「こころに剣士を」、エストニアの小学校教師、子供達にフェンシングを教える!

2017-10-12 19:02:53 | ヨーロッパ映画

おすすめ度 ☆☆☆

小国で起きた実話の映画化 ☆☆☆★

フィンランド・エストニア・ドイツ合作

エストニアという国。

フィンランド湾に面している。湾を挟みフィンランドと面している。(90キロ南)

西はバルト海、南はラトビア、東はロシアと接している。現在はEUの一員。

面積は九州の1.2倍。

ロシアで、一番近い都市は、サンクトペテルブルク。ソ連時代は、レーニングラードと呼ばれていた。本映画ではその名前が。

第一次世界大戦後、ソ連に占領されていたが、第二次世界大戦でドイツの占領下に。戦後ソ連に占領された。

小国故、争いに巻き込まれ、当映画の時代、ソ連占領下で、ドイツ占領下に参戦した兵士は、刑務所に監禁された。

そんな背景下の映画で、実話だという。

取り上げられるスポーツがフェンシング。太田選手の活躍でちょっとは知れたスポーツだが、ヨーロッパでは、特にドイツ、イタリア、フランス、ロシアで盛んらしい。

本映画の主人公は、もともとフェンシングの選手だった。

学校へ赴任した矢先、校長から、課外活動を指導するように求められる。

ほかの競技も試みるが、道具を買ってもらえず、自分の特異なフェンシングを、麦わらで細工する気の入れよう。

ほかに、スポーツもなく、飽きていた生徒たちに大評判。

そして、ロシアでの大会に参加。

ロシアへ行けば、逮捕されるのがわかっていながら、生徒たちのために参加する教師の心意気。

なかなか、感動の映画だ。

ただ、非常に淡々と進むため、静かな映画だ。

 

 

 

 

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『ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦』、チェコ人によるハイドリッヒ暗殺作戦!

2017-09-25 17:35:52 | ヨーロッパ映画

おすすめ度 ☆☆☆ (劇場鑑賞)

戦争の歴史に興味ある方 ☆☆☆★

チェコ・イギリス・フランス合作

PG12 グロイシーンがあります。

実際に、チェコであった話。

ハイドリッヒは、ナチス第3の男。ホロコースト計画を推し、その極悪非道な性格から金髪の野獣とも呼ばれた憎き奴。

だが、映画でもあるように、チェコ人の暗殺により死亡。

ただ、映画はタイトルにあるような勇ましい映画ではありません。

チェコは、連合国も了解のもと、ドイツの植民地化していた。

そこを治めていたハイドリッヒ。

イギリスに亡命していたチェコ政府は、ハイドリッヒ暗殺を企て、連合軍にいい顔をしようとしていた。

若者が選ばれ、チェコに落下傘部隊が送り込まれる。

そして普通の二人の男が暗殺実行犯に指名される。

チェコ住民の手助けもあって、ハイドリッヒの行動を調査、暗殺を計画する。

だが、実行犯の拳銃が不発で不成功に、しかし、それをカバーした手りゅう弾が功を奏し結局、ハイドリッヒは死ぬ。

物語は、そこから、ナチの反撃に移る。

密告による虐殺、リンチ、自白と、重苦しい雰囲気。

最後は、教会に立てこもり、地下にかくまわれるが、そこもドイツ軍に見つかり、総員憤死の痛ましい光景。

結局、亡命政府の思惑通りとなるが、犠牲者の数は多い。

この話は、すでに映画化されているが、今回はチェコが映画に絡んでいることだ。

ヨーロッパ戦線についてはまだまだ、知らない事が多すぎる。

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「エゴン・シーレ 死と乙女」、異端の天才画家エゴン・シーレの半生記!

2017-09-12 17:44:13 | ヨーロッパ映画

おすすめ度 ☆☆☆

オーストリア・ルクセンブルク合作

R15+ ヌードシーン満載 セックスシーンも

20世紀初頭に活躍し、28歳の若さで早逝した画家エゴンシーレの半生記。

幼少のころから画才が認められ、妹のヌードを絵にして有名に。

美術アカデミーから芸術集団へ。

グスタフ・クリムトに師事し、彼のモデルヴァリを払い下げられる。

幼女性愛とみられるが、ヴァリと結婚。

第一次世界大戦勃発、二人とも軍隊に。

病に犯され、二人とも死ぬ。

シーレは、28歳の若さだ。

題名の「死と乙女」は、シーレの代表作でもあり、この映画のモチーフでもある。

絵を描くシーンは少なく、シーレと女性との遍歴に重点が置かれ、シーレ役のノア・サーベトラの端正なたたずまいが持て男を代表している。

冒頭は、死の床を描いているが、その後は、年代順にシーレの女遍歴が描かれる。

ちょっと変わった画風のシーレを知るだけでも得をする映画。

 

 

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「サラエヴォの銃声」、サラエボ事件から100年、それを記念する日に銃声が!

2017-09-06 10:39:42 | ヨーロッパ映画

おすすめ度 ☆☆★

フランス・ボスニアヘルツェゴビナ合作

第1次世界大戦勃発のきっかけとなったサエラボ事件、オーアストリアの王子がセルビアの暗殺者により殺され、それが基で、オーストリアがセルビアに宣戦布告。かくして第一次世界大戦は始まった。

だが、もともと、ボスニアのセルビア人は、オーストリアの占領に反対していた。

まあ、この地の歴史は、日本ではあまり深く知られていない。

だからこの映画は難解。

まして前半、ホテル屋上でのインタビューが延々となされ、これがサラエボ事件の事なので、映画の主題と関係があるのだが難解。

一方で、サラエボ事件100年祭にあたってのホテルの実情も複雑。

従業員の給料未払からストライキへ。これを阻止しようとする支配人。

ホテルをめぐっての群像劇で、サラエボ事件が一方の主題となっており、支配人や受付嬢の後ろをカメラが追う格好の撮影で、ホテル内がクローズアップされる。

一発の銃声が鳴るのだが、これが主題の映画ではない。あくまでアクセントだ。

2016年ベルリン国際映画祭で銀熊賞・審査員グランプリと国際批評家連盟賞をダブル受賞しているが、ちょっとなじみの薄い映画だ。


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「夜明けの祈り」、修道女がソ連兵に襲われ集団妊娠した実話の映画化

2017-09-04 18:08:26 | ヨーロッパ映画

おすすめ度 ☆☆☆★ (劇場鑑賞)

フランス・ポーランド合作

1945年終戦直後。ポーランドの田舎街に侵入したソ連兵が修道院に押し入り、彼女たちに暴行を働いた。

その看護にあたった医師マドレーヌ・ポーリアックの手記をもとに映画化。

赤十字で看護にあたる女医師、修道女の頼みに最初は拒否するが、修道女の態度に負けて。

信仰深き修道院に単身乗り込み、まず帝王切開、その後も出産に立ち会う。

それも激しい赤十字の勤務の合間にだ。

修道院からの帰り道、ソ連兵の検問に引っ掛かり、強姦寸前になったり、病院では先輩医師と逢瀬を楽しんだりと、脱線気味なエピソードも。

一方で、信仰と事件に悩む修道院長、子供を産んでも、取り上げられ里親に出される非道さに精神を病む修道女も。

凛とした態度で、人道的な行為に専念する女医師の姿は、胸を打つ。

仏教国日本では、ちょっと考えにくい映画だが、戦争と男と宗教の権威と、女性の権利を侵すものを描いて問いただす。

最後は、アイデアで救われるが、暗い映画なのに、淡々とした描写が静謐だ。

カメラが実に美しい。

 


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「皆殺しのレクイエム」、文字通り復讐劇!

2017-08-27 18:20:37 | ヨーロッパ映画

おすすめ度 ☆☆

復讐劇好き ☆☆★

デンマーク映画

劇場未公開

天才心臓外科医。

婦人は、第一子を妊娠中。

パーティーの最中に、金の無心に来た弟をすげなく追い返してしまう。

その後、弟は何者かに殺される。

弟は、危ない組織で働いていた。

警察は、証拠もなしには動けない。

危ない組織を、相手にするには、体を鍛え、格闘技を習得し、拳銃の扱いも。

そして、組織のチンピラをとっちめ、ボスを探り、その行方を追う。

そして、ラストは。相手ボスとの一対一のタイマン。

犯罪サスペンス映画としては、そこそこの出来だが、

どうにも、その動機が胸に来ない。

社会的地位や、家庭での幸福をなげうって、自らの命を懸けるそんな案件か?

カネの無心を断っているが、その時は、どういう気持ちだったのか。

それに復讐劇としては重い。

デンマーク映画というちょっとなれない国の映画。

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「ヒトラーへの285枚の葉書」、ペンと葉書でヒトラーに挑んだ夫婦!

2017-08-19 17:38:41 | ヨーロッパ映画

 

おすすめ度 ☆☆☆★ (劇場鑑賞)

ドイツ・フランス・イギリス合作

ドイツンでの話だが、全編英語。世界を相手にした映画。

1940年6月、フランスでの戦勝に沸くベルリンで暮らす労働者階級の夫妻の元に、息子戦死の報が。

イケイケどんどんの世界に対し、理不尽を覚えた夫は、ヒトラーへ葉書を書き、その葉書を、人の目に触れるところへ置く。

すぐ警察に届ける人もいれば、持ち帰ってしまう人もいる。書いたはがきの数285枚。

一方、このはがきの犯人逮捕を命ぜられたゲシュタポの警部は、はがきの置かれたマップを作り、犯人像をあぶりだしていく。

労働者階級の生活の一端を、夫婦のアパートでの出来事として描いていく。

一方、はがきを置くところを危うく見られたり、スリリングな展開。

ゲシュタポの警部は、上からの圧力と、葉書の主の訴えへの共感とが入交り複雑な心境。

ラストは、悲劇に終わるが、淡々とした描写は見る者に訴える。

長らくドイツ国内でこの話は広がっていたが、この本の原作が翻訳され、一気に世界に広がった。

日本ではちょっと考えにくい、戦時下の抵抗の話。

 

 

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「ありがとう、トニ・エルドマン」、娘の会社にドイツ大使と名乗ってしゃしゃりでる父親!

2017-08-12 17:30:02 | ヨーロッパ映画

おすすめ度 ☆☆☆ (劇場鑑賞)

シリアス映画好き ☆☆☆★

ドイツ・オーストリア合作 

PG12 セックスに絡んだシーンがあります。

第69回カンヌ国際映画祭で国際批評家連盟賞を受賞。ヨーロッパでは、好評で各賞受賞、

一面で、ドイツとルーマニアの貧富差を痛烈に批判している。

別人に扮して、娘の仕事の邪魔ばかり。しがない音楽教師。愛犬が死んだことで、娘の会社に出没。

娘は、ドイツの一流会社に勤務。ルーマニアの石油会社のコンサルティングをし、成功すれば、工場の職員の首を切ることになる立場。

やり手の娘だが、この軋轢で、人生の意義を忘れていく。

その立場を直感で見抜いた父親が、変装して助け舟を。

お前は、人間として生きているのか?

162分の長尺で、丁寧に描かれる、社会と会社と人間の軋轢、

娘は、徐々に自らを取り戻していく。

パーティーで父の伴奏で、好きな歌を歌い、誕生パーティでは、全裸になってお出迎え。

辛辣な風刺で、ヒューマンな人生を描いている。

ただ、ヨーロッパ風の風刺故、なじめない人には、辛いかも。

 

 

 

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「ダーク・プレイス」、シャーリーズ・セロン主演のミステリー!

2017-08-07 13:54:43 | ヨーロッパ映画

おすすめ度 ☆☆★

ミステリーファン、シャーリーズセロン好き ☆☆☆

イギリス・フランス・アメリカ合作  PG12

原作は、「ゴーン・ガール」の原作者ギリアン・フリンの小説「冥闇」。

1985年、カンザスの田舎町で母親とその娘2人が惨殺される事件が発生。

生き残った8歳の末娘リビー。彼女の証言で、兄ベンが犯人として、終身刑が確定。

リビーは、31歳になっても定職に就かずぶらぶら。

有名事件を取り扱う「殺人クラブ」の青年に声をかけられ、お金目当てで、事件を掘り返していく。

なかなか複雑な背景がある事件で、特に農家の不況が事件の根底にあるらしい。

大人になったリビーを演じるシャーリーズセロン、自身両親の悲劇を体験しているので、自ら製作者も買って出ている。

事件当時15歳だった兄ベン。悪魔崇拝にはまり込んだ純粋青年。だが、年上の女と出来、妊娠させていた。

徐々に明らかになる真相、ラストは、大人になったリビーが再び襲われ、逃げ惑うシーンが。

母親の死は痛ましいものだった。

なかなかのミステリーだが、ちょっと理解に苦しむシーンがあって、乗れなかった。

最後まで、見せてくれる映画ではあったが。

 

 

 

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