ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「エストラパード街」、フランス、ジャックベッケル監督ラブロマンス作品!

2020-01-26 17:31:15 | TSUTAYA発掘良品

おすすめ度 ☆☆☆★

1953年製作/97分/フランス

巨匠:ジャック・ベッケル監督によるロマンティック・コメディの良作で、パリを舞台に壊れかけた夫婦愛の行方を描いています。

カーレーサーの夫と、美人のその妻。

妻の友人が、夫の浮気現場を見、妻に告げ口。

妻は、さっさと荷物をまとめ、おんぼろアパートへ引越し。そのアパートの住所が、エストラバード街。

美人ゆえに放っておかない、ファッションショップのオーナーとか、アパートの隣に住むギター弾きの若者。

妻は、けっこうアバンチュールを楽しんでいるが、

夫の方は、やっきになって復縁しようとドタバタ。

ジャックベッケルの洒脱な演出は、魔法のように、魅了してくれる。

いかにも、おしゃれなフランス映画。

洒落の分かるお嬢様、奥様向きの商品。

夫婦のお手伝いさんの粋なこと。

アンヌ・ヴェルノンは初見だが、お奇麗なこと。

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「マッドボンバー」、爆破魔と暴行魔とそれを追う刑事!

2018-12-30 10:56:25 | TSUTAYA発掘良品

おすすめ度 ☆☆★

B級映画好き ☆☆☆★

1973年 アメリカ映画

世の中からはじき出された2人の男が演じる犯行を描く。製作・監督・脚本・撮影は「魔法の剣」のバート・I・ゴードン。

女房とは離婚、娘を麻薬で亡くし、自暴自棄のドーン。なかなか正道を行く説教魔。だが、爆弾を仕掛けるのはいただけない。

たまたま、爆破したところに、暴行犯がレイプしているところに遭遇。

この暴行犯が、爆破犯を見たと確信した刑事は、まず、その暴行犯を割りだし、モンタージュで暴行犯を特定する。

これを知った爆破犯は、暴行犯が、自宅で妻の全裸ビデを鑑賞中、爆破する。

そして最後は、暴行犯の自爆死で終わるのだが、その過程が実に面白い。

チャック・コナーズ、ヴィンス・エドワーズ、ネヴィル・ブランド、ナンシー・ホンノルドなど曲者役者揃い。

往年のカルト映画のヒット作。


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「人が人を愛することのどうしようもなさ」、喜多嶋舞渾身のラブシーン!

2018-12-26 18:11:30 | TSUTAYA発掘良品

おすすめ度 ☆☆☆

官能映画好き ☆☆☆☆

2007年 石井隆監督作品 R18

「天使のはらわた」「花と蛇」の石井隆監督が、これまで描き続けてきたヒロイン“名美”役に喜多嶋舞を迎えて放つ愛憎劇。

喜多嶋舞も当時35歳。女の熟れ頃。

石井監督の独特の演出で、光り輝く官能編。

夫婦がそのまま、夫婦役で、夫の不倫相手も出演。

それに、竹中直人扮する、ライターのインタビューが絡んで、

さらに、欲求不満の果てにストリートガールを演じ、

トラブルをマネージャー(彼も彼女に恋している)が解決するという、巧みなストーリーの展開。

刃物沙汰が、劇と真実とが、重なり合って、愛憎のどろどろ。

まあ、喜多嶋の嬉々たる演技に堪能するもよし。

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「かぞくいろ RAILWAYS わたしたちの出発」、肥薩おれんじ鉄道を背景とした家族物語!

2018-12-11 17:19:54 | TSUTAYA発掘良品

おすすめ度 ☆☆☆★ (劇場鑑賞)

鉄道に関わる人々の人生をつづった「RAILWAYS」シリーズ第3弾。

夫を亡くし、連れ子を連れて夫の故郷鹿児島へ。そこには、肥薩おれんじ鉄道で運転手をする夫の父が、一人暮らし。もう定年を迎え、再就職の誘いがかかっていた。

血のつながらない、子と親と暮らす晶は、夫や連れ子のあこがれである運転手を志願する。

ちょっと考えにくい設定だが、丁寧に物語を紡いでいく。

父親がいないために学校でつらい思いをする連れ子。

女性であるために、運転手を志願することのむつかしさに悩む晶。

運転手になるための、訓練風景も交えながら、地方鉄道の良さも紹介する。

挫折を繰り返す晶を温かく指導する義父。

血がつながらなくても、家族の大切さを訴える。

ヒロイン晶を、有村架純。義父に国村隼。二人の演技が的確で、涙を誘う。

地方鉄道の良さが生きている。

 

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「チャタレイ夫人の恋人(1982)」、シルビアクリステル主演。

2018-12-10 13:56:27 | TSUTAYA発掘良品

おすすめ度 ☆☆☆

1982年作品 イギリス・フランス合作

大胆な愛と性の描写でセンセーションを捲き起こしたイギリスの作家D・H・ローレンスの小説の映画化。(ほかにも、この作品は映画化されている)

ただ、原作と大分異なる部分がある。

「エマニュエル夫人」で一躍時の人となったシルビアクリステルとジュストジャカン監督が再びタッグを組んだ作品。

一応、官能映画ではあるし、シルビアの裸体も結構露出しているが、ソフト路線。

1918年、イギリス中部ノッティンガムシャー。若くハンサムな男爵クリフォード・チャタレイ(シェーン・ブライアント)は、清純な娘コニー(シルヴィア・クリステル)と結婚し、幸福の絶頂にいた。しかしコニーの歓迎パーティで人々がダンスを楽しんでいる時、第一次大戦勃発を知らせるニュースが入り、クリフォードはハネムーンもそこそこ、戦地へと旅立っていった。ドイツ戦線で負傷したクリフォードは、下半身マヒの体となり...

という展開で、男の裸を見て、興奮する女が、やがて男に惹かれていく話。

子種作りのはずが、身分違いが問題で、ハッピーエンドとはならない。

名作のソフトな絵作りが話題の映画。

公開当時、18禁でなかったので、中学生でも鑑賞できたらしい。

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「かくも長き不在」、ゲシュタポに捕らえられ、行方不明となった夫を求める女!

2018-11-29 14:11:23 | TSUTAYA発掘良品

おすすめ度 ☆☆☆★

戦争の悲劇、詩的メロドラマ好き ☆☆☆☆

フランス映画 1960年作品。

1961年の第14回カンヌ国際映画祭でパルムドール、同年のルイ・デリュック賞を受賞、
1965年の<キネマ旬報ベストテン>で外国映画ベストワンに選出、主演のジョルジュ・ウィルソンも男優賞を受賞するなど、フランス本国及び日本で極めて評価の高い逸品!

誰もがバカンスに出かけ、ひっそりとした真夏のパリ。
ある日、カフェを営む女主人テレーズ・ラングロワ(アリダ・ヴァリ)の前に、記憶を失ったという浮浪者が現れる。
その姿は戦時中、ゲシュタポに連れ去られた夫アルベール(ジョルジュ・ウィルソン)にそっくりだった。

中年女アリダバリの演技に圧倒される。

その愛を、貶める戦争の影。

記憶喪失の男に、夫の面影を見た女が、なんとか夫として振り返ってほしい。そんな女の必至さが伝わってくる。

白黒のリマスター版が、当時のパリを美しく描写。

そして、歌劇とシャンソン。二人のダンスが切ない。

ラストの女のセリフは「冬を待ちましょう」。

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「危険な戯れ」、アランロブグリエの官能映画!

2018-11-13 17:01:17 | TSUTAYA発掘良品

おすすめ度 ☆☆★

官能映画好き、アラン・ロブグリエ好き ☆☆☆★

1975年 フランス映画 エロチック

なぜか劇場未公開。

当時としては、そのままでは、公開できなかったのか?

パリで連続誘拐事件が発生。ある日、富豪の元に娘カロリナを誘拐したという脅迫電話がかかる。娘は無事だったが、心配した父は彼女をとある場所に隠そうとして……。アラン・ロブ=グリエ監督のアート・エロス作品。

アンチロマン、アンチリアリティ、アンチイデオロギー。の作家。

終わりなき反逆と遊戯の果てめくるめくエロティシズムの陶酔。

ツタヤは、今あえて、これを発掘良品として、世に問うた。

細かい物語は意味がない。

ただ、エロスの美を描いた映画。

主演はイラン人の父親を持つアニセー・アルヴィナ。彼女、若々しく張りのある肉体を惜しげもなく披露しています。

シルビア・クリステルの名が、キャストに出ていますが、あくまで添え物。

蓮見氏ゆわく、そのとらえどころのないのが、魅力なのだと。

フィリップノアレ、ジャン=ルイ・トランティニャンと有名どころが脇を固めています。


 

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「クー嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件」、台湾の古典的名作!

2018-11-08 17:08:38 | TSUTAYA発掘良品

おすすめ度 ☆☆☆☆

236分の長尺なので、これに耐えられる人限定。

いつか見たいと思っていたが、劇場では、4時間の鑑賞に堪えられないので、DVDを借りた。

1991年 台湾映画 PG12 台湾でのタイトル「牯嶺街少年殺人事件」

第28回金馬奨で最優秀作品賞を受賞。第4回東京国際映画祭インターナショナル・コンペティション部門審査員特別賞、国際批評家連盟賞受賞。1995年には、イギリスのBBCによる「21世紀に残したい映画100本」に選出。2015年には釜山国際映画祭のアジア映画ベスト100の第8位に選出された。

監督のエドワード・ヤンの生誕70年、没後10年となる2017年3月に、日本では約25年ぶりに236分の4Kレストア・デジタルリマスター版が公開された。

61年夏、14歳の少年が同い年のガールフレンドを殺害するという、台湾で初の未成年による殺人事件が起こる。映画は、これを題材に、当時の閉塞した台湾の、学校教育の、外省人と内省人の軋轢、加害少年と被害少女の家庭問題、若者・不良グループの存在など、様々な要因を絡めて、社会の、人生の軋轢を浮き彫りにしていく。

加害少年は、閉塞感からか、常に反抗的、おかげで、夜間しか行けず、それも退学となる。だが、それは、社会や家庭そして仲間たちの軋轢があったからだ。

戦時中、日本の住宅だった家が、当時は使われており、どこか小津を思わせる映像の数々。

引きの映像が、物語にふさわしい。

被害女性も、時代と家庭環境、そして男性社会の被害者だ。誰からも好かれるが故の小悪魔的存在。

加害者男性には、気のいい兄、二人の姉、弟がいる。その家庭がいじらしい。父親は、外省人であるため、共産主義を疑われ、捜査の対象に。

そこここにちりばめられた、せりふの数々が意味深長。

当時、アメリカかぶれだったのか、プレスリーの歌が。

少年たちのグループ同士の争いも、そこでは、殺人事件も。

それにしても、運命のいたずら。心に残る映画だ。

 

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