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NHK山田洋次が選んだ日本映画100選 喜劇編 豊田四郎監督の「夫婦善哉」

2012-08-05 16:33:24 | 日本映画
1955年作品。

織田作之助原作のこてこて大阪です。

化粧問屋のボンボンが、女房子供がいながら、新地の売れっ子芸者と駆け落ち。まあよくある話だ。

舞台は、昭和初期の大阪。

だが、原作によるところも多いが、どこまでもずるがしこく、でも一つ抜けているどうしようもない見栄っ張りの弱者を、実に軽妙に演じあげた森繁久彌。まだこのころは、円熟味はないが、若さがあり、問屋の面々を相手にいきがる姿など滑稽の極みだ。

それが、また弱い男と知りながら、惚れてしまった弱み。怒りながらも許してしまう惚れた女の性。芸者としての綺麗さに長けた淡島千景の受けの演技。

それを知りながら甘えてしまう男の狡さ。

男と女の機微が、執拗に描かれる。豊田演出のさえだ。

どろどろの男女話でありながら、どこかしゃれているのは、誰のせいだろうか。日本映画ならではの恋話。千日前横丁の街並みがよく似合う。

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
夫婦善哉 (大正の黄門)
2012-08-05 18:12:34
確か宝塚映画(東宝)
大阪らしい味の有る映画です船場、法善寺、水掛け不動、自由軒のカレー当時の千日前、道頓堀もすっかり変わりました。
夫婦善哉 (伊藤しょうこ)
2012-08-11 11:00:37
山田洋二百選の、夫婦善哉という、映画をみて、大変面白くかんじました。ダメ男を、演じると、一流の、俳優という、山田監督の、こめんとに、つられて、ついみてしまった。蝿は、悪臭にたかる。正しく清く、には、もてない要素があり、
つい、気楽さ、気軽さに、優しいと勘違いして騙されながらうらぎられながら、私がいなくちゃみたいな、腐れ縁が、きづなの、物語。知り合いに、身内に、思い当たるひとが、ふたりいる。人生は、賑わいだ。と、思うと、豊かさは、心のなかにあるんだと、思います。ちょうこさんが、人の死を、悼む前に、夫婦として、認めてと、狂乱する所に、この、映画の、クライマッス
と、かんじ、ここが、私は、一番見所だった。
夫婦善哉 (ひろ)
2012-08-11 15:48:05
今の世には、ちょっといそうにない、献身的な女。
でも、愛しているが故に許せない夫のいや、男の勝手。
もういなくなった二人の演技者が絶妙でした。

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