小金沢ライブラリー

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今週のキン肉マン #380 機械の善悪!!

2022年04月18日 | 今週のキン肉マン
・神にも賛否両論だったオニキスマン
・そらそうよ
・機械に善悪はないというテーマがキン肉マンでも
・ウォーズマンの答えは「悪だった」
・間違いだと教えてくれはしなかったロビン
・ミスター正義超人みたいな面してるのにロビン
・でもロビンをスグルよりはるかに慕ってるんだよなウォーズマン
・第三の師となったオニキスマン
・株が試合後も上がり続ける
・引き分けて命の危険があってなお悔いがないのは相手がオニキスマンだったからだろう
・調和の神も戦う前からどんどん株が上がっている
・このオニキスマンが認めた神だもんな
・その目が伸びるギミックなんなのwwwww
・まっすぐじゃなくてなんか蛇行してるのも笑う
・そういうところを神が賛否両論なのでは
・オニキスマン死んだ消え方
・バベルの塔に入って以来誰も死んでないから無事か?
・胸当てが残った
・これがケビンマスクの胸当てなのではという考察
・なんかロビンに死亡フラグ立ってない?
・殺風景な最上階
・神の上位存在がいそうですねえ!
・この次のシリーズがある!
・超神がやけに弱いことも説明がつく
・この展開ならサンシャインが勝っても全然おかしくないし、次の敵と超神とともに戦う流れもあるならアシュラマンやロビンやバッファローマンも危うい?
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ミステリ感想-『ヴィオロンのため息の』五十嵐均

2022年04月16日 | ミステリ感想
~あらすじ~
1994年、軽井沢。法務大臣の妻の久世敦子は、50年前に別れたハンスを待ちわびていた。
1944年、軽井沢。外交官の娘の敦子は、ピアノ教室の生徒のハンスに淡い恋心を抱く。
だがハンスはDデイ、後にノルマンディー上陸作戦と呼ばれる諜報をめぐり暗躍するスパイだった。

1994年横溝正史ミステリ大賞、文春9位

~感想~
作者は本作で横溝賞を射止めたが、数々の事業を立ち上げ出版・映像畑で長年働き、エラリイ・クイーンとも親交を結んだ末の60歳でのデビューであり、しかもレジェンド夏樹静子の実兄で、若き日の夏樹御大にミステリの手ほどきをした人物で、単に新人作家と呼ぶのがはばかられる。
本作も実に達者な出来栄えで、歴史if物というか、歴史の裏に有り得た事実を描くロマンにあふれる。誰もが簡単な概要は知っているノルマンディー上陸作戦を題材に採ったのも上手く、歴史に詳しくない読者でも、容易にその重要性や戦争の駆け引きが理解できるだろう。
ちなみにタイトルの「ヴィオロンのため息の」もノルマンディー上陸作戦で実際に暗号として使われたものである。
そして何よりも上手いのはこの設定・題材で恋愛譚に仕立て上げたことで、歴史ロマンを恋愛物にこう絡める方法があったのかと驚かされた。
後半には物語がほぼ終わり、これ以上何を描くのかと戸惑う場面から一気にミステリに舵を切り、それは流石に意外性こそさほど無いものの、恋愛物としてはこれ以上ないところに落ち着いて行くし、50年の月日が流れたことを、やはり上手く活かしている。
歴史ロマン・恋愛・ミステリが溶け合った実に達者な物語である。


22.4.15
評価:★★★ 6
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ミステリ感想-『流』東山彰良

2022年04月15日 | ミステリ感想
~あらすじ~
1976年、蒋介石が死んだ翌年の台湾で、祖父が殺された。
18歳の主人公・葉秋生は激動の時代に流されながら無軌道に人生を過ごしつつ、次第に自分のルーツと向き合っていく。

2015年このミス5位、文春2位、直木賞候補、本屋大賞候補

~感想~
直木賞作品であり、意識高い純文学っぽいあらすじからは想像もつかないほどはちゃめちゃ(※死語)な強エピソードとパワーワードがひしめき、むちゃくちゃ面白かった。(小並感)
軽快な語り口と数十年前の台湾の日常という異空間が溶け合い、とんでもない疾走感を生み出す。
大げさではなく全ページにパワーワードがある。むしろパワーワードしかない。
山程の物語的な伏線と適切な回収、絶妙な比喩、飄々としつつも感情豊かな主人公、オカルト的要素と、知ってる中で一番近い作家は伊坂幸太郎だろう。(※僕は伊坂幸太郎をこの上なく高く評価しています)
いちおうミステリ的要素と多少のどんでん返し、意外な犯人もあるし、ところどころ水滸伝みたいな武侠小説とか読んでる気にもなった。
本好きならとっくに知ってるだろうけど、本好きならちょっと読んで欲しいくらい最高に面白い一冊であった。


22.4.5
評価:★★★★☆ 9
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ミステリ感想-『後悔と真実の色』貫井徳郎

2022年04月14日 | ミステリ感想
~あらすじ~
若い女性が殺され、指を切り取られる連続殺人事件が発生し、犯人は「指蒐集家」と呼ばれる。
「名探偵」とあだ名される捜査一課の西條輝司は、事件解決だけを考え他者の目を気にしないあまりに、周囲から恨みを買い窮地に陥る。

2009年山本周五郎賞、本ミス9位

~感想~
作者は本作で山本周五郎賞に輝いた際の受賞の言葉で「長い間ミステリーを書いてきましたが、キャリアを重ねるにつれ、ミステリーを書く際に必要な稚気や遊び心が薄れてきていました。その分、人物の心理や運命の変転の描写、テーマの深化などに力を注ぐようになりました。自分の故郷がミステリーであるからには、トリックやどんでん返しを骨格とした小説も書かなければならないとも考えました。それが本書でした」と述べており、その言葉通りに本ミス9位にも入り本格ミステリとしても高く評価された。
異名付きの連続殺人鬼を個性豊かな刑事たちが足を使った捜査で追い、所轄と一課がいがみ合い、抜け駆けや足の引っ張り合いをする実にオーソドックスな刑事小説の側面と、若い女性以外の共通点が見当たらない被害者をつなぐミッシングリンクや歪んだ動機、狡猾な犯人との駆け引きなどのミステリ的側面が絡み合う。
のみならず、読者を最も驚かせるのは中盤に急転直下で起こる、ある意外な展開だろう。
これこそ「人物の心理や運命の変転の描写、テーマの深化などに力を注ぐ」であり、ある人物がどん底に叩き込まれ、さらに底の底へと際限なく沈んでいく様は、事件やトリックよりもむしろ続きが気になり引き込まれてしまう。
それでいて事件は「トリックやどんでん返しを骨格とした小説」としてきっちり意表を突いてきて、物語としてもミステリとしても満足行く。こんなことが言えるほど作者の本を読んではいないが、貫井徳郎の集大成と呼ぶべき渾身の一作だろう。

余談だが「その時間はネトゲをしていた」というアリバイを主張され、一緒に遊んでいた相手をプロバイダに身元確認し全員の証言を当日中に得ていて吹いた。ネトゲの遊び相手が全員近所に住んでるのか? いくら時代設定が2000年代前半としてもおかしい。


22.3.29
評価:★★★☆ 7
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ミステリ感想-『時計屋探偵の冒険 アリバイ崩し承ります2』大山誠一郎

2022年04月13日 | ミステリ感想
~あらすじ~
たった5千円でアリバイ崩しを引き受ける時計店の店主・美谷時乃が帰ってきたシリーズ第2弾。

~感想~
本ミス1位に輝きドラマ化もされた前作から確実にパワーアップを遂げた二作目。
初期はトリックもプロットもあまりに偶然に頼りすぎるきらいがあり、都合が良すぎる山程の偶然が重なったがために成立しているだけの作品が多かったが、近年めきめきと腕を上げ、そういった不自然さを減らしつつも、本格ミステリとしての切れ味や魅力を保てるようになった。
本作も1編目こそミステリ好きなら真っ先に思い当たる「これじゃなかったらいいな」と願うトリックがそのまま提出されてしまい不安に駆られるが、2編目からは桁違いにクオリティが跳ね上がり、長編に耐えうるトリック・プロットを惜しげもなく短編に、それも安楽椅子探偵物に圧縮してみせてくれた。
末尾にはボーナストラック的に時乃のJK時代の短編を配し、サービスも満点。ドラマ版ではこれが一番人気出そう。
1編目こそ収録しなくても良かったんじゃないかと思うくらい酷かったが、合計点では確実に前作を上回り、また本ミス1位を獲ってしまっても少しも驚かない、安定感抜群の短編集である。


22.3.20
評価:★★★★ 8
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ミステリ感想-『天使の囀り』貴志祐介

2022年04月12日 | ミステリ感想
~あらすじ~
精神科医の北島早苗の恋人で、作家の高梨はアマゾンの自然調査に同行した。
タナトフォビア(死恐怖症)に取り憑かれていたはずの彼は帰国後、性格が別人のように変貌し「天使の囀り」が聴こえると言う。

1998年このミス5位

~感想~
「黒い家」で日本ホラー小説大賞を射止め、後に「鍵のかかった部屋」でドラマ化、「新世界より」でアニメ化、「悪の教典」他多数で映画化と多ジャンル・多媒体でヒット作を生み出す作者のデビュー3作目。
1998年にこのミス5位にランクインしたが、文庫版の解説者(※あえて名は伏す)の指摘する通り、一体どのジャンルに着地するのかが魅力の一つとなっている。
しかし一つのジャンルに特定するのは難しく、しかもどのジャンルとして読んでも出色の出来の、幅広い読み方を受け入れる作品で、個人的には作者の中で最も面白かった。
とうていありえないような大風呂敷を広げるのだが、それを綿密な設定と豊富な知識で支えるのも上手く、説得力を持たせるのに成功し、それでいて難解なところが少しもない筆力はとても3作目とは思えない、後の飛躍を感じさせる。

余談だが、途中で悲しきモンスターが「……シテ」「コロシテ」と言ってて、あれ実在するんだと笑った。
1998年刊行だから元祖コロシテかもしれない。


22.3.17
評価:★★★☆ 7
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今週のキン肉マン #379 1億パワーの代償!?

2022年04月11日 | 今週のキン肉マン
・貫通までは行かずも命中
・当たったかどうかすらわからない無我夢中の一撃
・裁定はダブルKO
・しかしウォーズマンはロープをつかんでダウンをこらえ、オニキスマンは大の字
・ダウンカウント取ってたら全然終わってたポーラマン戦の経験を活かす委員長
・ウォーズマンは勝ったんだ
・煉獄さんは負けてない
・でも、そうはならなかった
・スグルも心の底ではわかっているからの言葉
・どっこい生きてるウォーズマン
・それにしても目がかわいいオニキスマン
・醜いというよりかわいい
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ミステリ感想-『不連続殺人事件』坂口安吾

2022年04月10日 | ミステリ感想
~あらすじ~
山荘に集められた詩人・作家・弁護士・画家ら一癖も二癖もある変人たち。
不倫恋愛横恋慕でがんじがらめの人間関係の中で必然のように連続殺人事件が起こる。

1949年日本推理作家協会賞、東西ベスト(1985)4位、東西ベスト(2012)19位

~感想~
普通。普通に伏線が張られ普通に論理で解ける、今日的に見ればすげえ普通の本格ミステリ。しかし昭和22年に現代人が普通に読める本格ミステリを書いているのは普通にすごい。
何重にも絡み合った不倫関係の男女が山荘に集まって予告状が届くものすごいテンプレ展開で、つまりこういうミステリの元祖なのだろうか? 不勉強ながらこれを原型にした、影響を受けた現代ミステリは星の数ほどあるのだろうと思う。
1ページに1つペースで飛び出す放送禁止用語や現代コンプラ的に完全アウトな発言の数々や倫理観、ろくに捜査をしない牧歌的な警察、連続殺人事件が起きているとは思えない緊迫感のなさを改めれば全然現代ミステリだし、もっと酷い現代ミステリはいくらでもあるだろう。

ただ登場人物が無駄に多く、ほぼ全員があだ名や異名まで持っており、人間関係も入り組みすぎていて、これを平然と読んでた昭和の人はすごい。
人物相関図を教えてもらったが想定以上に多いし複雑で笑ったし、中盤に56部屋もある地獄のような見取り図が出てきてバスの中で読んでいたのに思わず吹いてしまった。

歴史的意義から本格ミステリマニアなら読んで損はないが、一般人や坂口安吾および文学ファンはおよそ手出し無用の、骨董品的値打ちが貴重な作品である。
東西ベスト(1985)4位や東西ベスト(2012)19位は古の本格ファンが投票したんだろうなあ。

それにしてもやっぱり昭和29年に「妖異金瓶梅」を書いた山田風太郎は異常である。現代的に見ても斬新過ぎるんだぞあれ。
なお角川文庫版の高木彬光の解説にはとんでもないネタバレがあるので要注意。それ絶対書いちゃいけないだろという一文がある。


22.3.8
評価:★★★ 6
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ミステリ感想-『誘拐者』折原一

2022年04月09日 | ミステリ感想
~あらすじ~
生後間もない赤ちゃんが誘拐され、残された夫婦を次々と襲う不幸。
20年後、写真週刊誌に偶然載った男の素性を問う手紙から全てが動き出す。

1995年文春9位

~感想~
あらすじは置いといて混じりっけなし100%のいつもの折原一作品。
折原一ファンが想像するままの折原一成分がそのままお出しされる天然果汁。背後から殴られて気絶する人々、都合よくピンポイントで忘れる記憶喪失、一般人が急にとんでもない暴言を吐いたり無軌道に罪を犯す地味に悪い治安、あってもなくてもいいけどあればうれしい叙述トリック、殺人犯から被害者へのインタビュー、「や、やめろ、やめてくれ(談)」と盛りだくさん。
読んでいて随所で覚える、俺たちの想像する折原一作品をそのまま具現化されたような夢見心地感、もしかして昔に読んだのを忘れてるのかもしれない感が不思議。
きっと積ん読の何冊かを読んでも寸分たがわぬ同じ感想を書くに違いない。また折原一が読みたくなったら読むとしよう。


22.3.2
評価:★★★ 6
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今週のキン肉マン #378 友の決意に敬意を払え!!

2022年04月04日 | 今週のキン肉マン
・喰らいかけたバッファローマンは理解が早い
・冗長な試合で「ああーっ!!」はⅡ世味が深い
・腕組みして待ってくれてるオニキスマン
・ウォーズスマイルが泣き顔に見えるゆでのすごさ
・マスクマンを世界一描いてきた経験よ
・ここでプラネットマン戦を持ってくるとは
・ここのテリーマンよく見ると面白い顔してる
・急にカタコトになるなw
・ゆっくり腕組みを解いて待ち構えてくれるオニキスマン
・さすが維新の神、好奇心が強すぎて面白そうなら待ってくれる
・当時も思ったけどベアークロー2本で200万パワーはお手軽すぎて笑う
・あの頃は3倍の回転だつたが今なら5倍にできる
・あの時2000万パワーならバッファローマンを倒せた
・避ければ終わりだが正面から迎え撃ってくれるオニキスマン
・最後まで神としての強さと矜持を見せたのはいい
・ラストシーンは本当にかっこいいけどまさか当たらないで回をまたぐとは
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