石油通信社のブログ

石油通信社は、石油エネルギーを中心とした情報を発信しています。

ガソリン3万2456円、前月比5%上昇 8月製品CIF、輸入量は前年比15%増

2020-09-30 07:22:05 | 日記
財務省発表の8月の石油製品国別CIF価格のうち、自動車用ガソリンは3万2456円/klで前月比1563円(5.1%)上昇している。原油価格が回復基調にあることで3ヵ月連続で上昇した。
なお、8月も引き続き製品輸入が前年に比べ増加傾向にある。このうちガソリン輸入は38万1511klで前月比15.0%減少しているものの、前年同月実績の26万9224klに比べると14.7%増加している。日本国内の石油需要は、新型コロナウイルス感染拡大による影響で国際線を中心に航空便の利用者が激減していることでジェット燃料需要が低迷。これにともない製油所はトッパー稼働率を落としてジェット燃料の生産を抑えるオペレーションが続いている。このため他の石油製品の生産も落ちており、経済活動再開にともない需要が回復基調にあるガソリンや、コロナ禍でも物流などで需要が堅調な軽油の供給に対応するため、輸入が増加する傾向にある。

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大統領選結果で世界の石油市場は大きな影響 JPEC報告、米国燃費規制動向などで分析

2020-09-29 07:26:45 | 日記
石油エネルギー技術センター(JPEC)はこのほど、米国の自動車の排ガス規制や燃費規制を巡る動向について報告書をまとめた。
トランプ政権では、オバマ政権が改定した企業別平均燃費基準(CAFE基準)を大幅に緩和し2020年6月29日に施行。米国は中国と並ぶ世界最大の自動車市場であることから、こうした燃費基準の大幅緩和は米国内のガソリン消費量と米国からのガソリン輸出に大きな影響を及ぼすと指摘している。
また、民主党大統領候補のバイデン氏の方針を分析。バイデン氏はパリ協定の再加入など、気候変動対策を前面に押し出す方針で、2050年までに米国経済における温室効果ガス排出をネット・ゼロにする「環境インフラ政策綱領」を発表。大統領選に勝利した場合、政権発足後4年間でクリーンエネルギーインフラに2兆ドルを投資し、発電分野での温室効果ガス排出を2035年までにネット・ゼロにし、電気自動車普及のための重点投資を行う方針を示している。
JPECではこうした分析をふまえ、世界最大の原油・天然ガス生産国で世界最大の石油製品輸出国である米国は、今年11月の大統領選の結果次第では、米国だけでなく世界の石油・天然ガス市場に大きな影響を及ぼす可能性があることから、結果を注視すべきと指摘している。
JPECの報告の詳細は、ホームページ(http://www.pecj.or.jp/)でも閲覧できる。

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油価回復でHS仕切価格は約1年ぶり値上げ ENEOS7~9月C重油、LSは2期ぶり

2020-09-28 07:49:34 | 日記
ENEOSが大手需要家との間で交渉していた2020年7~9月のHSC重油仕切価格が25日、決着した。
世界経済は新型コロナウイルス感染拡大による大きな影響を受けたが、欧米などの経済活動再開にともない原油価格が大幅に回復。このため7~9月仕切は3万4300円/kl(S分3.0%、平水湾内運賃ベース)で前期比9550円(38.6%)上昇。2019年4~6月期以来約1年ぶりの値上げとなった。
また、LSC重油についてはENEOSが所定の計算方法により決定したが、HSC重油と同様に原油価格の回復を反映して7~9月仕切は4万2410円/kl(S分0.3%、平水湾内運賃ベース)で8290円(24.3%)の大幅上昇となるなど、2期ぶりの値上げとなった。

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ガソリン92%、前年の反動で伸び率は低迷 9月中旬の販売動向、実需は徐々に回復へ

2020-09-25 07:43:46 | 日記
本紙推計による石油元売各社の9月中旬(20日現在)の販売動向によると、ガソリンは前年同期比92.0%と上旬に比べ失速した。これをオールジャパンのガソリン販売量として推計すると、259万3千klとなる。
9月中旬のガソリン販売は、経済活動再開で徐々に需要が回復。19日から22日までの4連休を前にした需要も堅調に推移していたが、前年比でみると消費増税前の駆け込み需要の反動を受けるため、伸び率は大きく落ち込んだ。参考までに前々年比で推計すると96.1%となり、年率2~3%の需要減退ペースを含めても、ほぼ需要並みで推移していることがわかる。ただし、前々年は9月6日に発生した北海道胆振東部地震と全道ロックダウンによる影響、前年は9月9日に千葉市付近に上陸した台風15号の影響をふまえる必要がある。

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油価は粗い値動き、今後も不安定に 元売仕切、全油種1円値上げを通知

2020-09-24 07:27:56 | 日記
石油元売各社の9月第4週から1週間の仕切価格は、平均的な原油コストが上昇していることから、全油種1.0円値上げが通知されている。値上げは3週ぶりでここ数週間の仕切価格は値上げ、値下げを含めて変動が大きくなっている。
先週までの原油価格は、粗い値動きとなった。世界的な新型コロナウイルス感染拡大が続いていることから、IEAなどが石油需要予測を下方修正したことも油価押し下げ要因となった。一方でインドでは感染拡大が止まらず、欧州の一部では感染が再燃し第2波に突入したとの観測もあり、月初は45ドル前後で推移していたドバイ原油は、一時40ドルを割り込む局面もあった。他方でEIA発表の米国の原油在庫の取り崩しが続いていることや、米国に相次ぎ襲来しているハリケーンが油価押し上げ要因となった。9月初旬に史上最強クラスのカテゴリー4で米国に上陸したハリケーン「ローラ」は東海岸の製油所の稼働を急落させたものの、石油需要の落ち込み要因の方が大きく、油価を押し下げたが、中旬に上陸したハリケーン「サリー」は、比較的弱いカテゴリー2クラスだったものの、フロリダ州などに歴史的な洪水をもたらしたことで「ローラ」と同様に製油所の稼働が急落。ところが今回は石油供給不安により油価が押し上げられる展開となった。

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