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【中国という猛毒②】中国から狙われたクリントン夫妻 人民解放軍系企業から違法献金か

2016-11-17 | 世界経済
2016.11.16
クリントン夫妻と中国の関係が注目されている(ロイター)

中国はトウ小平時代に発足させた人民解放軍系企業が、兵器や麻薬の密輸など非合法ビジネスを含め、対外ビジネスに積極的に参入していった。米国にも、人民解放軍系のペーパーカンパニーが続々と増えていった。

並行して、世界の華僑華人財閥とのネットワーク強化に力を注ぐ政策を打ち出し、中国共産党幹部は、華僑華人の資金をどこへ避難させ、どこへ投下するか、情報力と機動力のある華人らと連携しながら管理運営をしていった。

こういった中国共産党の対外工作において、米政治家の中で早々にターゲットとなった1組が、民主党のクリントン夫妻だった。

その“物語”は1980年代初頭-アーカンソー州知事のビル・クリントン氏が脚光を浴び始めた時代にまで遡(さかのぼ)る。

インドネシアの華人財閥、リッポー・グループ(力宝集団)は、ヒラリー氏が当時、上級パートナーを務めていたアーカンソーの法律事務所を顧問とし、高額の報酬を支払う。

銀行の買収など、リッポーは米国で勢力を拡大させつつ、人民解放軍系企業からクリントン夫妻への資金提供や、民主党への政治献金などでのパイプ役を務めていったとされる。

米国の法律では、大統領選や知事選などの立候補者が、外国人や市民権を持たない人間から選挙資金の提供を受けることを禁じている。

だが、中国マネーとクリントン夫妻をめぐる疑惑は事実、つまり当事者が認めた事件を含め、度々報じられてきた。

今年6月にも、クリントン財団の元幹部で選対幹部も務めた「クリントン夫妻の側近中の側近」、バージニア州のテリー・マコーリフ知事が、FBI(連邦捜査局)と米司法省によって調べられていることが、米紙などに報じられた。

遼寧省丹東市にある「遼寧日林実業集団」と「丹東港集団」の王文良会長から、マコーリフ知事を介して、「クリントン財団」が200万ドル(約2億1260万円)の違法な選挙資金の提供を受けたとの疑惑だ。

遼寧日林実業集団は、ワシントンにある中国大使館の建設工事など国内外の重要な案件を請け負ってきた企業集団だ。そして、丹東港集団は、北朝鮮との国境に位置する丹東港の管轄権を持つ。つまり人民解放軍系で江沢民派(上海閥)に近い企業だと推測できる。

ヒラリー氏は国務長官の職権を“乱用”し、表看板が「慈善団体」であるクリントン財団に国内外から20億ドル(約2127億8000万円)以上集めた。ところが、そのうち約18億ドル(約1915億円)が事務所経費などの名目で消失しているという。

しかも既定に反して、「私用のメールアドレス」を使い続けていた。その数約6万3000通で、約3万3000通は消却し、証拠隠滅を図っていたというのだ。

大統領選挙の終盤に、この問題が再燃した。米国の有権者は、トランプ候補の暴言や迷言とは別次元の“紅くて黒い”候補者に未来を託せなかったのだろう。

■河添恵子(かわそえ・けいこ) ノンフィクション作家。1963年、千葉県生まれ。名古屋市立女子短期大学卒業後、86年より北京外国語学院、遼寧師範大学へ留学。著書に『豹変した中国人がアメリカをボロボロにした』(産経新聞出版)、『世界はこれほど日本が好き』(祥伝社)、共著に『国防女子が行く』(ビジネス社)など。

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