私がまだ20歳台で池袋の雑居ビルの一室を借りていたころの話。事務所を1人で借りるのは難しく、アルバイト的な雑誌社の取材やライターなどをやっている3~4人の若者と共同で事務所を借りていました。若者たちは早稲田大学や慶応大学を卒業した者たちでした。中には兄貴が東大に行ったので、「俺は東大より上の大学に行きたい。しかし、行く大学がないので行かなかった」と高卒のままという者もいました。若者の一人に大手建築資材会社の社長の息子がいました。私が「大会社の息子か。すごいな」と言ったら、彼は「何、大会社の社長と言っても雇われ社長だからいつ首になるかもしれない」と言っていました。彼は早稲田大学を3回入学しており、1度も卒業していないのです。親からは大学生活ができる十分な仕送りをして貰っているのですが早稲田大学に入学して2年間授業料を払わず、大学から学籍を外されました。そうするとまた、早稲田大学を受け、入学、2年間授業料を払わず学籍外される。また、早稲田大学を受験、合格、2年間、授業料を払わず学籍をはずされそうになる。早稲田大学に3回入学3回学籍を外されそうになっていました。親からの仕送りを授業料に使わずに何に使ったのはわかりません。彼の周りには不思議と女の影はありませんでした。博打もしない、酒もそれほど飲まない。何に金をて使っていたかわからない不思議な男でした。彼は「今回は卒業しようかな」
今週の一花 ラナンキュラス ‘グリーン’
ラナンキュラス ‘グリーン’ 花弁がグリーンの珍花。