柿上猿麻呂の「花、菜園、旅」の週刊フォトニュース

自宅や菜園で栽培している花や、植物園などで撮影した花の写真を週単位で紹介

883号 昭和生まれの老翁の面白話。第25話 「脱税王」。今週の一花 シレネ ‘桃の妖精’。

2024年03月28日 16時44分19秒 | お知らせ

昭和生まれの老翁の面白話。第25話 「脱税王」

叔母の弟は小さな町工場を一人でやっていました。仕事は電気製品の部品の試作品の制作をしておりました。ロットは少ないのですが、単価が高く、かなり儲けていました。私が見て驚いたのは彼が他人名義の預金通帳を十数冊持っていたことです。積むと78cmくらいありました。今は他人名義の通帳を持つことはほとんど無理ですが、その頃はいたって簡単に他人名義の通帳をつくることが出来た時代でした。それで、儲けた金を他人名義に分散して、かなりの財産を持っていましたが納税を逃れていました。それを知る人からは「脱税王」と言われていました。ところが叔母の弟のその息子は関西の有名私立大学を出て、大阪国税局に勤めました。父親を知る人たちは息子に「他人の脱税を取り締まるのではなく、お前の親父を捕まえろ」と言っていました。親父は息子に「脱税のやり方を教えろ、教えろ」と迫ったのですが、さすが、国税局の職員、親父に脱税の仕方は決して教えませんでした。

今週の一花 シレネ ‘桃の妖精’

 シレネ ‘桃の妖精’

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882号 昭和生まれの老翁の面白話。第24話 「丸坊主になった男」。今週の一花 ヒナソウ

2024年03月21日 16時13分00秒 | お知らせ

昭和生まれの老翁の面白話。第24話 「丸坊主になった男」

大谷翔平の通訳水原一平が違法賭博で解雇の報道に衝撃を受けました。以下は私が見た最悪のギャンブラーの話です。

高校卒業まで市営住宅に住んでいたことがあります。東と西に玄関がある2軒がくっついた木造平屋でした。3DKで勝手口もあり、20坪ほどの庭もついていました。今は5階建ての鉄筋のマンショウン風になっています。父が向かいに住む男を見て「あいつまた、競輪で大負けしよったな」と言いました。「なんでと聞くと」父は「ヤツは大負けすると後悔のため丸坊主になりやがるから直ぐわかる」と言いました。彼は理髪師で、床屋に勤めていました。腕前は上々だったそうです。しかし、ギャンブル依存症で生活は散々たるものでした。貸してはいけない玄関口の一間を又貸ししていました。姉妹の子供がいました。2人とも可愛く賢い子で、姉はよく妹の面倒をみていました。ある日、その姉妹が大泣きしながら父親にしがみついているのを見ました。なんとその父親は子供たちの布団を博打のために質屋にもっていこうとしていたのです。昔は男の3大悪は女、酒、博打に狂うことですが、今は女も変わらないようですが、この親父は完全に競輪に狂っていました。その姉妹をかわいそうに思いました。ギャンブルは一時的に大金を手にすることがあっても次には手にした金以上の負けをするものです。ギャンブルで大金持ちになったヤツの話を聞いたことがありません。ギャンブラーは勝った時の話しかしません。姉妹の父親、馬鹿な男の典型を見ました。実は小生も若いころパチンコに凝りましたが45歳の時にタバコとパチンコはきっぱりやめました。今はパチンコのやり方がわかりません。

今週の一花 ヒナソウ「トキワナズナ」 ヒナソウ「トキワナズナ」

 

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881号 昭和生まれの老翁の面白話。第23話 「激痛」。今週の一花 ナツボウズ「オニシバリ」

2024年03月14日 16時33分45秒 | お知らせ

昭和生まれの老翁の面白話。第23話 「激痛」

母から聞いた話。母は愛媛県の山深い山村の出である。村民は平家の落ち武者の末裔とも言われていました。

母の里の父母は病的な吝嗇で、長男は父母に輪をかけた以上のケチでした。村落では広い田畑を持ち、引き出しには1円札がぎっしり詰まっており、決して貧農ではなかったのです。

その長男が「痛い、痛い殺してくれ!」「イタイ、イタイ殺してくれ!」と大の男が転がり回って泣き叫んでいました。どうも末期ガンだったようです。

しかし、父母や妻子は冷たく知らん顔をしています。なぜ、これだけ痛みで苦しんでいる男を病院にも行かせず、冷たく見捨てているのでしょう。

兄は近隣ではおとなしく、腕の良い大工として知られていました。しかし、家庭では金があるのに十分な生活費を妻に渡さなかったのです。子供たちはいつもひもじい思いをしていました。そして、安酒を飲むと何が気に入らないのか両親や妻子、弟妹を殴る、蹴るなど壮烈な暴行をしました。今で言う、ドメスティック バイオレンス(DV)です。家族には積年の恨みつらみが凝り固まり、長男に対する憐憫の情はカケラもありませんでした。自業自得です。長男は苦痛で苦しみながら死んでいったということです。血を引いているのか母も小生もケチです。

今週の一花 ナツボウズ「オニシバリ」

 ナツボウズ「オニシバリ」

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880号 昭和生まれの老翁の面白話。第22話 「ただ酒」 今週の一花 ツバキ‘黄衣 こうい’

2024年03月07日 14時34分25秒 | お知らせ

昭和生まれの老翁の面白話。第22話 「最近は面白くない」

埼玉県の秩父に近い、山村の戸数10軒ほどの集落に別荘を持っています。前に清らかな水が流れる川があり、冬は寒いですが夏はカエルのカジカが澄んだ声で鳴き、ゲンジボタルがベランダまで飛んできる風情のあるところです。

ある日、小生が付近を散策していると。赤ら顔の小狡そうな小柄の貧相な男が話しかけてきました。名は知らないが集落の住民のようです。話をしていると彼が「最近は面白くない」と言いました。小生が「なんで?」と問いかけると彼は「最近、葬式がない」というのです。私は「この男は人の死を面白く思うのかといぶかしく思いました。「なんで、葬式がないのが面白くないのか?」と問うと彼は「葬式があると、ただ酒がたらふく飲める。葬式がないただ酒が飲めない」と言いました。小生は彼は人の死より、葬儀でふるまわれるただ酒の方に関心があり、「葬式がないと面白くない」というセリフが納得できました。

以前は選挙があると、立候補者の選挙事務所に支援という名目で人が集まります。今は、選挙応援者に飲み食いさせると供応罪になりますが、以前は選挙を手伝いする人に食事や酒、茶、菓子のどを自由に飲み食いさせました。中には、普段は付き合いがないが朝早くから、選挙事務所に来て、酒を飲む男や勝手にご飯を炊き、それでおにぎりを多量に作り、それを自分の家族のためにお新香と共にタッパーに詰めて持ち帰るド厚かましい女までいます。立候補者はそれを苦々しく思っても票にかかわることなので見て見ぬふりをするしかありません。幸いなことにその候補者は市議に当選しました。

話は戻りますが男と話をした山村で葬式がありました。たまたま、別荘にいたので、何かの縁だと思って、義理酒を持って葬儀に出ました。ただ酒や寿司を頬張っている爺や婆はいましたが、私と話をした葬儀のただ酒を楽しみにしていた男の姿はありませんでした。もしかしたら。

今週の一花 ツバキ ‘黄衣 こうい’

 ツバキ ‘黄衣 こうい’ 珍しい黄色のツバキ。

 

 

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