花ごよみ

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重力ピエロ (井坂幸太郎)

2007-01-06 | 本 あ行(作家)



結構、読むのに時間が、
かかってしまいました。
ただ集中して読める時間が、
余りとれなかったことも、
大きな理由ですが、
少しずつゆっくり読んでいっても、
話に楽について行ける
そんな物語でした。

優しい父、亡くなった美くしい母、
弟、春と、兄、泉水。
血のつながりは半分だけ、
でも、僕とお兄ちゃんは最強。

血のつながりなんかどうでもいい
最強の家族の話。 

春は初めて洞窟壁画を描いた 
ホモサピエンス、
つまりはクロマニヨン人の末裔。

クロマニヨン人って、 
この本より、一つ前に読んだ
 【四度目の氷河期】(荻原浩)の主人公の 
父親もクロマニヨン人??
偶然の一致!!


重力ピエロとは
ピエロが空中ブランコから飛ぶとき、
みんな重力のことを忘れる。
 
楽しそうに生きていれば、
地球の重力なんて
消えるということ。

遺伝子なんて関係ないし、
血のつながりなんていうものも関係ない。

春の父を思う、重力の消えそうな行動も
ほほえましく感じます。

父親が発する最高のせりふ、
「おまえは俺に似て嘘が下手だ」。
ここの場面はいいです。
泣けます。


内容はとても深刻なのに、
どこか気の抜けたようにふんわりと軽く、
タイトルの「重力ピエロ」の様に、 
重力に逆らい、
底に漂う、深刻さ、非情さを、
置き去りにしてしまって、 
余り思い起こさせることもなく、 
不思議なくらい、表面的にはさわやかさが、
残っていました。







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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんばんわ。 (苗坊)
2007-01-06 17:27:20
カキコありがとうございました。
お父さんの台詞、私も大好きです。
家族は、遺伝子では繋がっていないんですよね。
泉水と春の関係をみていたら、思いました。
伊坂さんの家族ものは大好きです^^
返信する
苗坊さんへ☆ (kazu)
2007-01-06 19:30:00
こんばんは~! 
TBありがとうございました。
こちらからのTB送れないんですよ。
また、時間をおいて試してみます。

お父さんの言葉泣かされますよね。
つらくて切ない家族なのに
最強の家族なんですよね。
返信する
お久し振りです。 (asitahatennki)
2007-01-07 00:31:50
お久し振りです。

以前もコメントさせていただいてた者です。
時々、遊びに来させていただいてました。

この本は私もしばらく前に読んでいたので
TBさせていただいちゃいました。

kazuさんのブログを読んで思い出させていただきました。

春の不思議な雰囲気が良かったです。
返信する
asitahatennkiさんへ☆ (kazu)
2007-01-07 01:00:39
こんばんは~!
遊びに来て頂いてうれしいです。
TBありがとうございます!!

春の性格、行動、不思議な魅力がありますね。 
この家族の雰囲気もいいですよね。
返信する

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