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馬酔木(あせび)

2013年03月09日 | Weblog
これは、躑躅(つつじ)科、アセビ属の馬酔木(あせび)と言う花(木)である。この馬酔木は、寒さに耐え、漸く花が開き始めたという感じである。一部の馬酔木は、花芽が寒さに傷んだようなものも見受けられた。が、でも、このところの陽気に誘われて、一斉に花が開いたような感じである。この馬酔木は、派手な花ではないが、万葉時代から歌に詠まれていると言うのは、昔から日本に存在した古い植物だということかも知れない。この花は、直接、人間には余り関係がないかも知れないが、有毒成分があり、注意が必要ということである。


馬酔木(あせび)・躑躅(つつじ)科。
・学名  Pieris japonica
   Pieris : アセビ属
   japonica : 日本の
 Pieris(ピエリス)は、
 ギリシャ神話の詩の女神
 「Pieris」の名前にちなんだもの。
 
・開花時期は、 3/ 5 ~ 4/15頃。
・「あしび」とも呼ぶ。
・壷形の花をいっぱい咲かせる。
・色は、うす紅色のものと
 白色のものがある。
・かすかに香る。

・枝葉に「アセボチン」という
 有毒成分を含んでいる。
 馬が食べると
 酔って足がなえることから
 「足癈(あしじひ)」
 と呼ばれ、しだいに変化して
 「あしび」そして「あせび」となった。

 漢字の「馬酔木」もその由来による。
 また、このことから、
 葉を煎じたものは
 殺虫剤としても使われている。


・「池水に 影さへ見えて 咲きにほう
  あしびの花を  袖に扱入(こき)れな」 万葉集 大伴家持(おおとものやかもち)

 「磯の上に  生ふるあしびを 手折らめど
  見すべき君が  ありといはなくに」   万葉集 大来皇女(おおくのひめみこ)

 「わが背子に
  わが恋ふらくは 奥山の
  あしびの花の 今盛りなり」  万葉集

 「河蝦(かわず)鳴く
  吉野の川の 瀧の上の 
  馬酔木の花ぞ
  末(はし)に置くなゆめ」   万葉集

  (季節の花300から引用)

  今日の誕生日の花:シュンラン    花言葉:飾らない心

  今日の一句:春蘭の水の匂のほかはせず      後藤比奈夫

  (NHKラジオ深夜便から引用)