kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

トヨタ決算

2024-05-09 05:41:21 | 日記
注目のトヨタの決算発表は2024年3月期は5兆円の大台を超え営業利益は5兆3529円でした。
2025年の見通しは営業利益、純利益とも2割から3割の減益見通しで市場予想を下回りました。
想定為替レートは145円ですから足元よりも10円程度円高に設定しました。期初の見通しは
いつも慎重な数字を出してくるトヨタですから会社予想を額面通りには受け取らないことが
必要です。

また1兆円の自社株買いを発表しました。この額は過去最高です。時価総額が58兆円まで増加
していますからどのくらいのインパクトがあるのかは分かりませんが、EV分野に1.7兆円を投
資することも発表し還元と成長投資のバランスをとっています。この点は評価しても良いの
ではないでしょうか。

自社株買いでは商社セクターの積極姿勢が目立ちます。前期に6000億円の自社株買いを発表
した三菱商事を除く4社はすべて自社株買いを発表し還元総額は4割を越えが目立ちます。
海運セクターも日本郵船が1000億円、川崎汽船も1000億円の自社株買い、商船三井は高水準
な利益を背景に配当も高水準に保つようです。

年初からの一方的な株高が止まり米国の利下げ見通しの霧も完全には晴れない状況で自社株買い
は一定の株価下支えになります。株主還元に積極的な企業とそうでない企業との株価の明暗が
出るかもしれません。業績の踊り場であっても余剰資金を積極的に還元する企業は好感され配当
利回りも低水準であり自社株買いも見送っている企業はやはり投資家の信頼を得られないでしょう。

JR東海が3社の中でもっとも株価が冴えずPBRが唯一1倍を割れたままでいるのは配当利回りが
1%をただ1社下回り利益の割に株主還元が足りないからでしょう。コロナ前の株価を大きく下回
るのは今期業績見通しが冴えないからだけでなく長期保有投資家にアピールできないからでしょう。

8日の市場をでは三菱重工やNECなど上場来高値圏で推移していた銘柄の一角に大きく下落する現
象が見られました。半導体セクターの冴えない展開も続いています。日経平均は上値の重さを示す
ことが伺えます。決算発表終了で相場は当面材料難になる可能性もあり上値を買い進むことは難し
くなってきました。大きく下げたところでの投資は有効でしょうが、上値も当面限られそうです
から小まめな利益確定が欠かせないようです。
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