会報いしかり
第117号(令和2年1月11日)
いしかり手打ちそば同好会 初版発行:平成20年9月13日
〒061-3202 石狩市花川南2条6丁目256 URL:http:blog.goo.ne.jp/it sobo
令和二年の新年を迎えて 会長 藤 田 宜 且
あけましておめでとうございます。
いしかり手打ちそば同好会も平成14年(2002年)に発足し、今年で18年目に入ってまいりました。
人間でいうと丁度伸び盛りの年代です。
私も発足時から皆さんと同じように夢中でおそばを打ち、打つごとに新たな発見をし、
少しずつですがおいしいおそばを打てるようになってまいりました。それが楽しくて今日まで続いております。
私事ですが、平成29年から平成30年に掛けて左右の肩腱板が断裂し二年間まともなそば打ちができず、
やっと打てるようになったと思ったら、今度は、平成31年1月には左太ももが帯状疱疹に罹り、
痛くておそばを打つどころではありませんでした。3年目にしてやっと打てるようになり、
今年の暮れには年越しそばの注文も少し受けて身体を鍛えようと張り切っております。
当会も、分いしかり札幌星置そば道場の田村勇治さんが全麺協最高段位五段位を取得し、
これでいしかりの会から五段位の合格者は6人目になります。道内でも有数な団体になってきており、
レベルも上がっています。会長の私も鼻が高いです!
只、会員の高齢化も進み、活動も鈍って来るのではないかと心配です。
では、どのような形で若手を確保するか?
そば祭りで小さな店舗でも良いから出店をし、活動の場を広げ、会員の団結を図るとともに、
新たな会員の確保を目指してはどうなのか?
皆さんから色々なご意見を出していただき、一緒に真剣に考えなければならない問題です。
好きで始めたそば打ちです! 体を使い、頭も使い、できる限り、若々しい人生を送りましょう!
今年もよろしくお願いします。
網走二見神社収穫祭~そばと祭りと… 吉岡 鉄史郎
その日は朝からやや小雨。部屋を出るときには、少し雨脚も早くなってきた。
どうかなぁと一人気にしながら、空模様を気にしながら車で集合場所へ向かう。
走り始めて10分としないうちにザンザ振りの大雨に変わってきた。
ワイパーを最速にシフトしても50m先が見えないほどの激しさ。
今日のイベントの客足のことを考えながら、朝から何も食べていないことに気づく。
激しく動くワイパーの隙間から見えたコンビニに慌ただしく駆け込む。
簡単に済ませるものを買い込み、再び車中に。雨は相変わらず激しく、全てのものを叩きつけている。
集合時間は8:30。水滴のついた時計に目をやる。待合場所まで15分しかない。
網走に来てから初めて行く場所。行き先はナビに任せこれから起こるであろうイベントに思いを馳せる。
集合場所に近づくにつれ、雨もどうやら落ち着いてきたようだ。関係者駐車場に車を停め目を凝らす。
パープルカラーに塗装された鉄柵の向こうに、そば同好会の井上会長が盛んに手を振っている。
車を降り、そば道具一式を背中に担ぎ、会長の後ろ姿を追いながらイベント会場に。
会場は、博物館網走監獄内にあるイベント広場。今日・明日(9/15・16)の2日間、ここで二見神社収穫祭が行われる。
その一環として、今年はそば同好会が依頼を受けた。テントは二張り。そば屋と餅屋の2店舗。
来場者は網走監獄を訪れる観光客が中心。
会長の話では、主宰者側から2日間で600食の依頼を受けているとのこと。打ち手は5人、釜前は2名。
10:00開幕ということで、各自決められた位置に着き、早速思い思いに打ち始める。
開幕少し前、遠くから太鼓の音に混じって笛の音が聞こえ、それをかき消すような掛け声と歓声が交る。
その音が次第に近づいてくる。「博物館網走監獄イベント広場」と書かれたアーチをくぐると、
観光客の歓声も交じり一層賑やかさを増す。
男神輿、女神輿、子供神輿と少しの間をおきながらアーチをくぐってくる。
気がつくと曇天ではあるが雨はすっかり上がっている。
そば店では店先にカップに入れた無料そばが所せましと並べられ、次々と手に取っては口に運ぶ。
手繰る来場者の顔は皆笑顔だ。
美味しい、ご馳走さま、と言っては食べ終わったカップを分別ゴミに捨ててゆく。
中にはもう1カップといって3カップも食べてゆく強者もいる。
食べて物足りなさを感じる人は、テントの中にしつらえた食堂で1杯300円のそばを注文して食べる。
そば粉は網走の隣り町、清里の新そば粉。会長が自分で挽いた粉だ。
このイベントのために1カ月かけて挽いたという。
つゆも会長の自作。昆布だしが効いてまろやかで味わいの深いつゆに仕上がっている。
私はというと、アイドルグループでいえばセンターを任せられた。
「そばを始めたが切れてしまう・・・」という来場者の話に、会長からすぐに声が掛り、急遽そば教室を開いたり、
2日目の後半には会場を手伝っているスタッフから「持ち帰りたい」という要望に応えて、
容器に合わせたそばを打ってみたりと、
疲れはしたが、心から楽しんでそば打った2日間だった。
十二支のあらすじ 前会長 佐藤 昭
大昔の話。神様が「一月一日の朝、一番から十二番目までに来たものを1年交代で動物の大将にする」という手紙を書きました。
それを受け取った全国の動物たちは、自分が一番になろうと翌朝まだ暗いうちから一斉にスタートしました。
でも猫だけは「一月二日の朝」とネズミから聞いていたので、出発しませんでした。
犬と猿は最初は仲良く並んで走っていたのですが、そのうち必死になってしまい、とうとう丸木橋の上で大げんかを始めました。
いよいよ新年の太陽が昇った時、前日の夕方から出発していた牛が一番に現れました。
しかし牛の背に乗っていたネズミが、「神さま、新年おめでとうございまチュゥ」と、
牛の背中からぴょんと飛び下り、神さまの前に走っていきました。
一番はネズミになってしまったので、牛は「モゥモゥ!」と悔しがりました。
続いて虎が到着し、そして兎、龍がやってきました。こうして次々に動物たちが到着し、
蛇、馬、羊、猿、鳥、犬、猪、カエル、の順番となりました。13番目になってしまったカエルは、
がっかりして「もうカエル」と言って帰っていきました。
さて、神さまと十二支たちの酒盛りが始まりましたが、犬と猿はまだケンカをしていました。
そこへすごい剣幕で猫が現れ、ネズミを追いかけまわしました。
だから、今でも猫はネズミを追いかけていて、犬と猿は仲が悪いという事です。
前会長 佐藤 昭