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日本人初、世界記憶遺産登録

2011-09-11 | art
ユネスコが1992年に創設した「世界記憶遺産
Memory of the World」というものがあるそうだ。

戦争や革命,火災,水害により,あるいは酸による
劣化や人間の無知・暴力により,破壊消滅の危機に
瀕している資料を救う目的で作られた。

登録リストをざっと見ると、
「ベートーヴェンの第九草稿」「アンネの日記」
「フランス人権宣言」「マグナ・カルタ」
「パラグアイのテロ歴史」といった人間の
権利に関して残すべきものが多いのかもしれない。

アジアからの登録が一番多いそうで、
世界最初の金属活字本「直指心体要節」
中国の古代ナシ族トンパ文字による歴史的文書
などと聞いたことのないものも多い。



今年の5月に、日本で初の登録になったのが、
山本作兵衛の炭坑画』だそうで、NHKの
新日曜美術館で紹介されていた。

山本作兵衛(1892-1984)は7歳から炭坑内に
入り、以来50余年にわたり筑豊のヤマで生きたかた。

ヤマの姿を始め文章で書き始めて1000枚を越えた
ところで妻の反対で焼く。どうしても残しておきた
かった彼は絵で残すことを決意。600点近い絵を描いた
そうだ。



一方、福岡県田川市が、市内に残る旧三井田川鉱業所
伊田竪坑櫓など炭鉱遺産について世界遺産登録を
目指していた。

2009年に選考から漏れたが、関連資料として
紹介した作兵衛作品の記録画は、現地調査した海外の
専門家らから高く評価された。

作兵衛作品を保管する田川市と福岡県立大学は、
世界記憶遺産登録を目指すことに切り替えて、
ユネスコに申請し、今回の快挙になる。



その申請書デジタルアーカイブはユネスコのサイトに。
そこから本作兵衛の絵もピックアップ。興味深いことが
多いので、また明日にでも。

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